2025年4月15日 リメイク版に置き換えました。
今回は真選組チームのスタンプ集めに焦点を当てよう。近藤、新八、リズベット、アスナの四人チームであり、強制的なチーム入れ替えで皆大小問わずショックを受けている。因みにリズベットはよりショックが大きく、顔色の優れない彼女に新八とアスナが用心深く気遣っていた。
「ところで大丈夫なの、リズ? もう落ち着いたかしら?」
「まぁ、何とかね……未だに受け入れがたいけど」
「凄いショックの受けようですね……」
チーム変更のショックを引きずり、表情も暗く染まっている。よっぽどキリトと同じチームになりたかったようだ。落ち込むリズベットに、新八とアスナが宥め続けていると――またもタイミングが悪く、近藤が介入してくる。
「ハハハ! また気分が落ち込んでいるのか!! だがリズ君、安心してくれよ! 男手ならば、この近藤勲一人で事足りるからな! じゃんじゃん頼ってくれていいぞ!」
場の雰囲気を変えようと明るく接しているが、今の彼女にとっては逆効果に等しい。この言葉がリズベットに、突飛な怒りを芽生えさせてしまう。
「って、そのお節介が余計なのよぉ!!」
「ブフォォ!?」
怒りの表情へと一変させて、彼女は近藤の頬を目掛けて、またもビンタを繰り出す。もちろん本人は攻撃を受けて、地面へ叩きつけられていた。さらにリズベットは、近藤の胸ぐらを掴むと感情的に文句をぶつける。
「またアンタは怒られたいの!? さっきアレだけ言っておいて、アタシの乙女心を理解できていないとはどういう事よ!! そんなんだから、お妙さんにも全然振り向いてもらえないのよ!!」
「わ、分かった……頼むからこれ以上は揺らさないでくれ」
数分前にも見た二人のやり取りである。近藤の厚かましいお節介により、リズベットにはぶつけようの無い怒りが、徐々に高まっていた。そんな二人を見て、新八とアスナは思ったことをそのまま呟いている。
「もしかして、リズさんと近藤さんってものすごく相性が悪いんじゃ……」
「そうみたいね……。近藤さんの性格から、リズとイマイチ噛み合っていないわよね」
「本当にこのチームで大丈夫なのかな?」
共に苦笑いを浮かべながら、再びチームの行く末に不安を覚えてしまう。二人の相性の悪さから、不安がより拍車をかけていた。
「ゴリラは絶対許さない……」
二度も近藤に気持ちを踏みにじられたリズベットは、終始しかめっ面で彼を睨み続けていた。しかもアスナの背後から顔を覗かせており、距離を取りつつ恨みを積み重ねていく。
もちろん当の本人も、この異様な事態に気付いていた。
「アレ? 俺ってもしかして、嫌われている……?」
「もしかしなくても、そうですよ! アンタの励ましが、リズさんにヘイトを買っているんですって!」
「何!? だからお妙さんにやった時と、同じく拒絶の反応だったのか……」
「なんでこの人は、同じ過ちを二回も繰り返すんだ……?」
自身の不器用な対応が仇となったが、実は以前にも妙に対して、同じような励ましを彼はかけていた。当然これも失敗に終わり、今回と同じく仕打ちも受けていたらしいが。近藤の余計なお節介さには、新八も呆れてツッコミすら枯れる始末である。
そんな男性陣の会話の近くでは、女子陣の会話が静かに続けられていた。アスナの背中を盾にするリズベットに、彼女は寄り添いながら説得している。
「リ、リズ……もう私を盾にしなくても大丈夫じゃない?」
「いいや、アスナ! もうちょっとだけお願い! どうしても近藤さんだけは、受け入れたくないのよ! あの人、乙女心を何だと思っているのよ……!」
「うん……確かにそうよね」
「って、アスナ君まで!? お願いだからもう許してくれって!!」
「これは長く続きそうですね」
依然としてリズベットの近藤に対する印象は、まったく変わっていない。彼女の赤裸々な主張には、アスナも反射的に頷いている。おかげでこのチームの近藤の立場は、ほぼ皆無に等しかった。段々と雲行きが怪しくなっていく……
イベント開始から数十分が過ぎた頃。近藤らのチームは最初に選んだ目的地へ到着した。
「最初はここに決めたけど……」
「刀鍛冶屋ってことは、鉄子さんが主題者なの?」
到着するなりリズベットらは、この地点での主題者を探している。目の前にある刀鍛冶屋から、店の主人である村田鉄子だと予測していた。隈なく辺りを見渡していると――
「その通り。ご名答だよ」
「あっ、鉄子さん!」
鍛冶屋の中から本人が姿を現している。彼女は穏やかな表情で、真選組チームへと話しかけてきた。
「まさか最初の挑戦者が、リズ達だったとはね。驚いたよ」
「それはこっちも同じよ。鉄子さんもイベントに参加していたなんてね」
「密かに町内会から頼まれていたんだよ」
「そうだったのね」
特に鍛冶屋繋がりで、関わりの深いリズベットと会話を交わしていく。二人の関係性は仲間達にとって周知の事実だが……近藤のみ改めて知らされている。
「えっ? リズ君と鍛冶屋の嬢さんって、知り合いだったのか……?」
「知り合いというか、師弟関係よ。リズは元々、鍛冶が得意分野だし」
「そ、そうだったのか!?」
「って、今更知ったんですか!?」
彼女の内情を聞き入れて、彼はより大袈裟に驚いていた。(補足を入れると、真選組一行はSAOキャラとの関わりが少なく、思わぬ場で新情報を知ることも多い。故にこの反応は普通である。)
そんな事情はさておき、鉄子は早速主題者として試練の概要を解説している。
「よし、それじゃここでの試練を紹介しておくよ。みんなも裏に回って!」
チームを誘導させて店の裏側まで移動させると、そこには白い布で覆われた巨大な物体が姿を見せていた。
「これは巨大なオブジェか?」
「いいや、違うよ。日頃の鉄くずから作り上げた、アタシの遊び心さ。フレンドって名前が付いたら、これをやるしかないでしょ!」
そう言うと彼女は、意気揚々と布を剥がして、チーム一同に製作物を披露していく。その正体は――
「名付けて第一アトラクション! ウォー〇クラッシュだ!!」
「いやそれ、あの番組のヤツ!? 伏せ字使っている時点で、パクってる気満々だよ! ていうか、アトラクション名を言われても、読者には伝わっていませんよ!?」
まさかのバラエティパロディである。これには新八も、反射的に激しいツッコミを次々と繰り出していく。
製作物の全貌は、主に二種類へと分けられている。細長い通路が敷かれており、その先にはトランポリンと壁が設置されていた。壁の高さは約四メートルあり、表面には10~50の点数が両端に刻まれている。もちろんこの仕掛けは、某ゲームバラエティ番組を彷彿とさせていた。
出オチ感がある製作物だが、鉄子は気にせずに試練の解説を続けていく。
「あぁ、そうだったね。実はこの製作物、東京フレンドパー〇のコーナーからパクっ……借りたものであって――」
「今自供しましたよね!? 完全に確信犯ですよね!?」
しかしツッコミに我慢できなくなったのか、あっさりと番組名を口にしてしまった。若干だが動揺しており、一応罪悪感はあるらしい。
そんな最中で、アスナやリズベットはある違和感を持ち始めている。
「東京フレンド〇―ク? どこかで聞き覚えがあるような……」
「結構昔にやっていたバラエティ番組よね? シーソーでボールを動かしたり、ホッケーで勝負したり」
「あっ、それよ! また随分と懐かしいわね……」
「って、二人共知っていたんですか!? SAOの世界でも、〇レンドパークって放送していたんですね!?」
なんとも番組名を聞いて、薄っすらと昔の記憶が蘇ったようだ。似たような番組が、SAOの世界でも放送されていたようで、思わぬ偶然が重なり合っている。元ネタが通じ合う珍しい場面であった。メンバーごとに反応は違ったが、左右されずに鉄子は三度解説を再開させる。
「とにかく、ルールはあの番組の通りだよ。通路を走って、トランポリンで勢いよくジャンプ! 壁に捕まって、書かれている点数の累積で合否を判断するよ。参加人数は二人で、計百二十点を目標にしてね。ちなみに頂点にある「CLEAR」に届けば、即合格だよ」
「ルールまで原典に忠実なんですね……」
「ちなみにアスナとリズは、羽の使用は禁止ね。チーム全体の公平性を守りたいから。降りて来る分には大丈夫だけど」
大まかなルールを伝えて、真選組チームに参加を促す。壁の高さに比例して、点数配分も高くなっているので、運動神経が必要視される試練であった。チーム一同は慎重になって、参加する二人を決めていく。
「ということは……身長、体格共にぴったりな俺の出番だな! 頂点まで登り切って、さっさと試練を終わらせてやるぞ!」
「はいはい。それ以上言うとフラグが立つから、止めておきなさい」
「って、リズ君はまだ塩対応かい……」
チーム内の評判を変えようと名乗り出た近藤だが、未だにリズベットからは、冷たい言葉をかけられている。それでも試練との相性は良く、すぐに選出が決まった。残りは後一人である。
「ではもう一人は、誰に行きましょうか?」
「じゃ、アタシがやっても良いかな? あの壁に昇るヤツを、一度だけ体験してみたかったのよねー!」
「へぇー意外ね。それじゃ、リズと近藤さんで決定するわね」
「この二人で、本当に大丈夫かな……?」
試練に興味のあったリズベットが挙手して、速やかに選出が決まっていた。近藤との相性が不安ではあるが……ひとまずは任せてみることにする。
その後二人は、壁に触れる粘着性の手袋を取り付けて、装備していた刀や盾も下ろしていく。体を身軽にして、事前準備を整えていた。
「よし、準備は完了だ! いつでも登れるぞ!」
「って、近藤さんは勝手に落ちないように、気を付けなさいよ!」
「分かっているさ。どんと俺に任せておけって!」
「そんな大口叩いて、大丈夫なの?」
高い自信を持つ近藤の態度に対して、リズベットは皮肉を交えて注意を入れている。彼はこの試練に全力を懸けており、チーム内の評判を上げようと躍起になっていた。
(汚名返上とまではいかないが、せめてきっちり活躍して、リズ君達の印象を変えよう! そうすればいずれ、お妙さんの評価も上がる! 今だ勲! 男を見せつけろ!!)
回りくどい考え方だが、リズベットらに男らしさを見せて、妙への相対評価を上げようと企てている。内心でそう呟くと、近藤はやる気に満ちた表情で通路に上がっていった。
「それじゃ、行くよ!」
〈ピィー!〉
仲間達が見守る中、鉄子の持つ笛が勢いよく場に響いていく。試練の幕開けと同時に、彼は真っすぐと通路を走って、助走をつけている。
「オリャャャ!!」
真剣な眼差しで、ひたすらに頂点だけを目指していた。そして――
「ハッ!」
トランポリンを利用して、勢いを付けたジャンプを繰りだす。近藤の伸ばした手は、頂点に描かれている「CLEAR」をいともたやすく掴んでいた。
「よし、掴んだ!!」
「えっ?」
「おっ!?」
と誰もが勝利を確信した時である。
「アレ……? ギャャャ!!」
〈ドス!!〉
なんと彼はうっかりと手を滑らせてしまい、垂直に落下してしまった。一瞬の隙が油断を誘い、本末転倒な結末を迎えている。これには仲間達も唖然としてしまう。
「こ、近藤さんんんん!? 何やっているんですか!? きっちりフラグ回収をしないでくださいよ!?」
案の定新八のツッコミも激しく決まっていた。一方で女子陣二人も、この結果に思わず不満を抱いてしまう。
「何やってるのよ、あの人は。さっきまでの大口はどこへ行ったの……」
「うーん。これだと一回目は失敗かな。リズだけで頂点を取らないと、難しいかもね」
「そんな……もう! 近藤さんってば!」
残念ながら鉄子からも失敗扱いされてしまい、合否の行方はもう一人の挑戦者であるリズベットへ委ねられている。仲間達の怒りも余計に高まるばかりであった。
その落下した近藤も、自身の失態を重く受け止めている。後ろめたさから顔を俯かせて、体も丸く収めていた。そして心の中ではそっと後悔を悟っている。
(やばい……汚名返上どころか、余計に泥を塗る結果に。この後俺はみんなに、どう顔を合わせればいいんだ……穴があったら入りたい)
精神的なダメージに加えて、落下した時の痛みも襲い掛かり、二重の意味で苦しんでいた。未だに心は立ち直っていないが、状況を受け入れて、ひとまずは新八らの元へ戻ろうとしている。
「仕方ない。一旦戻るか……って、アレ?」
だがしかし、またも予想外なことが起きてしまう。落下による衝撃のせいか、彼は壁とトランポリンの間にすっぽりと挟まれてしまった。中々抜け出すことが出来ず、思わぬ危機に直面している。
「どうしたんですか、近藤さん?」
「いや、抜けないんだ! 体が隙間に挟まって、ここから出られないんだよ!」
「えっ、そうなの!? どうにかして、抜けられないの?」
「全然……人の手が必要かもしれん……」
このトラブルは、仲間達にもようやく伝わっていた。試練の失敗に続き、手間を増やす近藤の所業に、一行は情けなさをも感じる始末である。
「また何てトラブルを起こしてんのよ……」
ただでさえ近藤への信頼が薄いリズベットも、これにはもうお手上げ状態であった。気難しい表情から、彼女の本音が垣間見えている。
それでも気持ちを抑え込み、今は新八やアスナと言った仲間の為にも、試練の攻略について真剣に考え始めていた。
(結局アタシに全てが懸かっているのね……この壁をどう攻略すれば――あっ、そうだ)
すると彼女の脳裏には、とある打開策が思い浮かんでいる。体を丸めて挟まっている近藤の姿から、彼を起点にしたある奇策を考え付いていた。
「よし、これならいけるかも!」
「リ、リズ? 一体どうしたの?」
「とっておきの作戦が思いついたのよ! これなら、どうかしら……」
テンションを高くしながら、彼女はアスナや鉄子らにも自身の考えを説明していく。この会話する様子は、隙間に挟まっている近藤も密かに察していた。
「えっ、何!? 俺にも教えてくれ……って、聞こえない!」
しかし体を丸めている分、会話の内容はほとんど聞き取れていない。彼が戸惑っている間にも、話は既に終わっていた。
「どう、鉄子さん? これって違反にはならないかしら?」
「まぁ、大丈夫だと思うよ。羽さえ使わなければ、こっちから言う事は何も無いから」
「でもこれで、本当に勝算はあるの?」
「任せなさいって! どうにか勝ち取って見せるから!」
「……じゃ、ここはリズさんの作戦で行きましょうか」
よっぽどの自信がある為か、リズベットの口調も強気に変わっている。仲間達や鉄子からも了承を得たところで、彼女はいよいよ試練へと進んでいった。意気込んで通路に上がると、ひとまずはうずくまる近藤に向かって、あるお願いを伝えていく。
「ねぇ、近藤さん! お願いがあるの! このまま体を丸めたまま、アタシの踏み台になってくれるかしら?」
「ふ、踏み台!? そんな虐げを俺が受けるのか!?」
「違うわよ!! アンタが代わりに、トランポリンとしてサポートするのよ! いわゆる共同作業よ、分かったわね!?」
「えっ?」
やりたいことを全て言い切ると、彼女は深呼吸を交わして集中力を高めている。
リズベットの立てた作戦は、近藤をトランポリン代わりにして、跳躍を補うものであった。サポート込みで壁の頂点を目指すという、傍から見れば無茶苦茶な手法である。それでも彼女は土壇場での可能性を信じて、これまで毛嫌いしてきた近藤に希望を託していた。
「共同作業……と言う事はここでも挽回するチャンスが!? その為にも俺がトランポリンになればいいのか。ならば、受け入れようじゃないか!」
すると当の本人は、俄然としてやる気が戻っている。断片的な会話でもすぐに内容を理解して、自身の役割を受け止めていた。仲間達の信頼を取り戻す為に、その情熱を再び燃やしていく。
そして慈悲深くも見えるリズベットの行動だが、彼女の本音はまるで意味が違っている。
(これなら成功しても失敗しても問題ないわね! 気持ちも楽になったし、後は近藤さんに半分丸投げしちゃおう!)
そう実は、試練に失敗した時の保険として、近藤に協力を持ち掛けていた。形だけを取り繕って、彼と責任を分散する手法をこなしている。もちろん成功することに越したことはないが、いざという時の布石を張っていた。おかげで表情も明るく戻って、気持ちも楽になっている。
この隠された本音は一斉仲間達に明かしていないが、二人は薄々とその真意に気付き始めていた。
「リズのこの作戦って……近藤さんも巻き込んでいるわよね」
「そういえば……あっちは好感度を気にしているから、それを上手く利用したってことかな……?」
「どっちにしろ、結構巧妙に考えられているわね……」
「近藤さんが気付いていないのが幸いですよ……」
何とも言えない表情となり、リズベットと近藤の絶妙な協力関係に、つい声を詰まらせてしまう。それでも彼女の立てた作戦を今は信じて、成功することを祈っていた。
仲間達の信頼を回復するために、トランポリンの代打を務める近藤。チームの命運を背負わされた腹いせに、協力という名の責任分散を行うリズベット。二人の作戦を信じて、見守っているアスナと新八。長くかかってしまったが、いよいよ全ての命運がここで決まる!
「じゃ、行くよリズ!」
「OK! しっかり仕事しなさいよ、近藤さん!」
「お、おう!」
〈ピィー!〉
再び鳴り響いた鉄子の笛の音と共に、リズベットは勢いよく通路を走り出す。目の前のトランポリンではなく、丸まっている近藤に向かい、気合を込めたジャンプを繰りだした。
「ハァァァァ!!」
真剣な表情でまずは彼の背中へ乗っかると、
「オリャャ!!」
「行ぇぇぇ!!」
近藤は意図的に体を緩ませて全体で突起を作り、乗っかるリズベットを上へと持ち上げていく。時間にして僅か二秒ほどの出来事である。その反動で彼女は再びジャンプして、頂点を目指して両手を大きく伸ばした。その手の行く先は――
「……アレ? えっ、これは……」
なんとギリギリで頂点を掴んでいる。紛れもない「CLEAR」の文字が、はっきりと目の前で見えていた。そう、作戦は見事に成功を収めたのである。
「おめでとう、リズ! 見事合格だよ!」
「おぉー! やりましたね、リズさん!!」
「時間はかかったけど、成功したわよ!」
試練の成功を目の当たりにして、地上にいる仲間達からは歓喜の声が湧き上がっていた。思わぬ逆転劇により、みな驚きを隠しきれていない。もちろん本人も、同じように驚嘆している。
「えっ……本当に掴んじゃったの!?」
困惑気味の表情となり、未だに成功したことを疑っていた。作戦が功を奏したのか、それとも気持ちが楽になったからか、その理由は未だに自身でも理解していない。
「良かったな、リズ君! 君の作戦のおかげだよ!」
真下では協力してくれた近藤が、同じように成功を祝ってくれていた。恐らくだが近藤の思わぬ力が働いたと、彼女はそっと予測している。いずれにしても、文字通り勝利を掴んだことに間違いはなかった。
「まぁ……成功したし、別にいっか!」
「終わりが良ければ全て良し」の通りに、リズベットも自身の成功を率直に喜んでいく。こうして頂点まで登った彼女は、その後羽を使って無事に地上へと降りて行った。
「それとみんなー! いい加減に俺を救い出してくれ……!」
同時にずっと挟まっていた近藤も、ようやく救い出されている。何はともあれ、真選組チームの第一関門は無事に突破できた。
「スタンプはしっかり押したよ。よく頑張ったね、次の試練も必ず合格しなさい!」
「分かっているよ! じゃ、ありがとうね鉄子さん! 楽しかったよ!」
地図の裏側にて念願のスタンプを押してもらい、真選組チームは鉄子に感謝を伝えつつ、刀鍛冶屋を後にする。残る四つのスタンプを目指して、次なる地点まで向かい始めていた。
そんな中で近藤は仲が深まったと思い、リズベットに快く話しかけている。ちなみに彼女の近藤に対する印象は、試練を通してもそこまで変わってはいない。
「いやー俺とリズ君のおかげで、無事にスタンプをゲット出来たな!」
「って、アンタ忘れたの!? そもそも失敗なんかしなきゃ、簡単にゲット出来たんだからね!」
「そこはもう許してくれって……!」
「ったく、さっきの作戦だって一か八かの賭けだったし、本当に成功なんてびっくりしたからね!」
「そうなのか……? と言う事は、俺はその賭けに勝ったということか! なんて豪運なんだ!」
「どんだけアンタはポジティブなのよ!?」
前向きに解釈を続ける彼の姿に、リズベットは不満げにも激しいツッコミを繰り出していく。先程までの試練を通じて、二人の間には友情とは違った情が芽生え始めている。相性の良しあしではない、少々変わった関係に落ち着いていた。
「リズさんと近藤さんも、段々と打ち解けてきましたね」
「さっきの試練はどうなるのか不安だったけどね……意外に二人共、気が合うのかしら?」
「いやいや、相性は悪い方だと思いますよ。それでも力を合わせられる関係性じゃないですか?」
「フフ、そうかもね」
後ろからついていく新八もアスナも、二人の関係性をそっと見守っている。思わぬ縁を紡ぎながら、フレンドラリーの一日はまだまだ続いていく……
「リズ君、頼む! この俺の雄姿をお妙さんに伝えてくれ!」
「どこまで調子に乗ってるのよ!! いい加減にしなさい!!」
第一の試練をクリアして、真選組チームは鍛冶屋の近くにあった次の試練会場まで移動。彼らが辿り着いた先は、豪勢で煌びやかなホストクラブの前だった。
「次はここ?」
「ホストクラブかしら……?」
「ってことはあの人かも……」
リズベットやアスナは見慣れない建物に困惑を示す一方、新八と近藤は見慣れた建物に早速出題者が誰か察しが付いた様子である。
すると、ホストクラブの扉から一人の男性が姿を現した。
「おや、次の挑戦者はアナタ方だったんですね」
「やっぱり狂死郎さん!」
現れたのは煌びやかな和服をまとった高貴そうな男性。金髪と品性の良い顔立ちの彼は、本城狂死郎。かぶき町一のホストクラブ、高天原を束ねる若きリーダーである。万事屋も彼には何度かお世話になっているのだ。
「きょうしろう? 新八君の知り合いなの?」
「はい! 万事屋でも度々ホストクラブの手伝いとかで、依頼をくれるお得意さんなんですよ」
「へぇ~、ホストね……えっ!?」
ホストクラブの店主と聞くと、一段と驚くアスナとリズベット。特に新八がホストクラブの手伝いをしたことが知ると、余計に驚きを隠しきれなかった。
「し、新八君がホスト!?」
「そ、そんな驚くことですか?」
「だってそんなイメージ無かったから……!」
手伝いとはいえ、新八がホストクラブで働いている様子がまったく想像つかない。その意外性に、二人揃って驚いていたのだ。
さらに、ホストクラブの手伝いをしていたのは彼だけではない。
「なんなら俺も夜の女王相手に、ホストとして加勢したからな。いやぁ~懐かしいな!」
「こ、近藤さんもホストに……」
「今日一の衝撃だわ……」
「なんで二人共、ドン引きしているの!?」
同じチームメンバーの近藤も、この高天原に助っ人として駆けつけた過去がある。これには新八以上に想像が付かないので、アスナら二人は苦悶に満ちた表情を浮かべながら、近藤をそっと凝視するのであった。
と高天原に関する反応はさておき、早速本題の試練へと移る。
「それで狂死郎さん。ここではどんな試練を?」
「では、早速紹介しますね。カモーン!」
と狂死郎が合図すると、ホストクラブから数十名の女性客が周りを取り囲んでいた。
「ホストクラブにいたお客さん?」
「そうです! 今からアナタ方はここにいる天使達から歓声を集めるのです! 嬉しく黄色い悲鳴を、たくさん上げられたら、スタンプを押してあげましょう。シチュエーション及び設定は自由ですよ」
そう。ここでの試練は、女性客の歓声集め。狂死郎の持っているトランシーバー型のアイテムがその歓声を図るもので、メモリより上を越えたら合格。晴れてスタンプを手に入れられる。なお、歓声を集められるなら女子が主導になっても全然問題はない。
「要するにここにいる女の子達を胸キュンにすれば良いわけね」
「結構難しい試練かも……」
リズベットやアスナは正解の無い試練に難しさを感じてしまう。だが一方で、近藤は一人やる気に満ち溢れていた。
「いやいや、簡単だ! この愛の求道者、近藤勲にかかれば……」
と早速近藤がやり始めようとした時である。
「カット」
「へ?」
「アンタがやったら笑えない悲鳴になるかもだし、さっきの試練で散々活躍したから、ここはアスナと新八に任せましょうね~」
「ちょ、ちょっと! ここでの俺の出番これで終了!?」
リズベットにより無理やり止められていた。先ほどの鉄子の試練で散々活躍したので、ここはアスナと新八に任せようとしている。(本音では近藤によって、黄色い歓声どころかドン引きの悲鳴になりかねないので、安心してクリアする為にも新八とアスナに委ねたのかもしれないが)
「ど、どうしましょう」
「じゃ、私から行きますか。新八君は……町娘っぽい女の子やってもらえる?」
リズベットから任命された二人は、手短に打ち合わせをして、女子達が思わず叫びたくなるような演技プランを練る。練習無しの一発本番だが、二人は覚悟を決めて寸劇に身を投じていく。
「きゃ!」
「パチ恵さん! ここはこの私に任して、あなたは早く逃げて!」
「でも、それではあなたが!」
「大丈夫です。あなたを絶対に死なせたりはしませんから……例えこの剣が折れようとも、私が最後まで守ります! さぁ、早く! 絶対に後で会いましょう……!」
二人の考えたシチュエーションは、ずばり王子様とお姫様。新八が姫役、アスナが王子役を熱演し、姫様を安全な場所へ逃がして、王子が追手と果敢に戦うシーンを演じきっていた。
その二人の迫真的な演技に、女子達の反応はというと、
「キャァァァ!!」
「おおぉ、これは凄い! 一発クリアです!」
「やったわ!」
「えぇ!!」
大絶賛だった。黄色い歓声も大幅に手に入れて、無事に試練をクリアしている。女子達はアスナの王子様風の演技に、メロメロになっていた。
「僕の出番、これで終わり!?」
「新八の出る間もなく終わったわね……」
「気にするな! 次の試練で、きっと活躍できるはずさ!」
この試練の影の立役者でもあった新八だが、アスナに比べたらそこまで注目されていない。女子達からちやほやされ始めるアスナを目にして、やや複雑な表情を浮かべていた。ホスト未経験者でも十分、女の子の心を鷲掴みにしている。
こうして真選組チームは、最速で二個目のスタンプを手に入れていた。
紆余曲折ありながらも、順調にスタンプを集める真選組チーム。昼休憩を挟み、第三の試練も難なくクリア。そして第四の試練に差し掛かったところ、思わぬ幸運が舞い降りてくる。
「到着と」
「かぶき町から離れちゃったけど、大丈夫なの?」
「しかし、さっきのスタンプの場所から近かったからな」
真選組チームが辿り着いた場所は、吉原桃源郷。かぶき町からは離れているが、一応スタンプの設置場所として地図に書かれている。第三の試練の場所と近かったので、特に深い意味も無く訪れたのだが……この吉原での試練は、皆にとって千載一遇のチャンスとなった。
「チャンスタイム!」
「へ?」
嬉々とした声が聞こえて、皆が振り向くと、
「なんじゃ。主らじゃったか」
「月姉!」
月詠、日輪、晴太の吉原では馴染みの三人が立っていた。どうやら彼らが試練の出題者のようである。
「日輪さんに晴太君も。もしかしてアナタ方が出題者?」
「そうよ! 折角吉原まで来たアナタ達に、チャンスタイム!」
「おいら達の試練をクリアしたら、スタンプを二個プレゼントするよ!」
「えっ、本当か!?」
「確か今三個だから……一早くゴール出来るってこと!?」
なんと、この試練をクリアすれば、スタンプを二個入手できるという。現在の真選組チームの入手しているスタンプは三つの為、クリアした時点ですべてのスタンプが集まり、いち早くゴール地点へ向かうことが出来る。思ってもいない幸運に、皆がやる気を示していた。
「やろうよ! 絶好のチャンスだよ!」
「そうですよ。ところで試練の内容は」
「アナタ達にやってもらうのは宝探し! この一帯を隈なく探して、赤い箱に入っているボタンを押せばクリア」
「ただし、百華の精鋭部隊が追手として追いかけるぞ。捕まったらその場でアウトじゃ」
新八が聞くと、日輪と月詠が丁寧に説明。吉原内に隠した宝箱を見つけ出し、中に入っているボタンを押せば試練が完了となる。さらに鬼ごっこの要素も兼ねており、吉原中にはびこる百華の連中からも逃げなくてはいけない。
「要するに鬼ごっこも同時並行でやるのね」
「面白いじゃねぇか。なら四手に別れて……」
近藤らも早速作戦を企てようとした時だった。
「そうはさせないわよ」
「えっ?」
〈カチャリ〉
真選組チームの面々は、一瞬のうちにあるものを腕にかけられてしまう。それは、
「「「「手錠!?」」」」
おもちゃの手錠だった。アスナと新八、リズベットと近藤の二組に分かれてしまい、互いの右腕と左腕ががっちりと固定されてしまった。無論これも日輪らによる仕業である。
「簡単に見つけられちゃ、面白くないでしょ! このおもちゃの手錠で二人三脚しながら探してもらうよ!」
「「はぁ!?」」
「「はい!?」」
彼女から発せられた新たなルールの追加に、大きく困惑する四人。簡単そうに思えた宝探しの難易度が、一気に跳ね上がってしまった。
「ちょ、ちょっと待て! 聞いてないぞ、そんな話!」
「そりゃ事前に言ったら逃げられるからね」
「スタンプを二つ手に入れる分、入手難易度は高くなるからのう」
「ちなみに全員捕まったら、スタンプは一つ減ることになるから気を付けてね!」
「いや、待って!?」
「ちょっと、それって……」
困惑の表情を浮かべる近藤やリズベットに対し、月詠ら三人は冷静にルールを再度伝えている。スタンプが二倍貰える分、リスクも比例して大きくなると、彼女らは伝えていた。それでも強制的に手錠をかけられた四人にとっては、心の準備が何も出来ていないのだが……
まだまだ混乱が強くなる四人に対して、日輪はというと、
「うだうだ文句は言わないの! それじゃ、はじめ!」
にこやかな表情で宝探しを開始する笛の音を鳴らしていた。
「「はぁ!!」」
「「「「うわぁ!!」」」」
いきなり屋根から二人の百華部隊が降り立つ。一人は近藤とリズベット、もう一人は新八とアスナに目を付けて追いかけていく。
「ど、どうすればいいのよ!!」
「とにかく死角の方に逃げるぞ!!」
手探りのまま息を合わせて走り出し、近藤とリズベットの二人は、建物の角を利用しながら、ある民家の死角に身を隠す。
「どこへ行った……!」
百華は近藤らに気付くことなく、別の場所へ駆け出していった。
「ここまでくれば一旦平気か?」
「多分……それよりもアスナと新八、大丈夫かな……?」
「大丈夫だと思うぞ。二人のことなら」
追手から巻いたことを確認し、安堵の表情を浮かべる二人。安心と同時に分かれてしまった新八とアスナの行方を大いに心配していた。
一方の二人はというと、
「うわぁぁあ!! 追ってくる!!」
百華の追手から中々逃れることが出来ていない。
「新八君! もっと歩幅、合わせてよ!!」
「分かってますよ! おいてかないでくださいね!!」
走る度に歩調が合わず、四苦八苦する二人。宝箱探しどころではないので、ただただ必死に逃げるしか無かった。ただ前のみを突き進んでいる。
その一方、近藤とリズベットは呼吸を合わせながら、次の作戦を練っていた。
「右左右左の順で進むぞ」
「分かったわ。その代わり、歩調は合せてよね」
「任せろ! 優しくエスコートするからな」
足を前に出す順番を決めて、互いに置いてけぼりにならないように考えている。足は縛られていないものの、走る歩幅を間違えたりしたら、手錠に引っ張られて、痛みを感じる可能性があるからだ。入念に考えた上で、お互いに被害を受けないように決めている。
そんな最中、リズベットは近藤に対してあることを聞いていた。
「そういえば聞いていなかったけど、近藤さんって何か狙っている景品あるの?」
「そりゃ、決まっているぞ! 宇宙旅行のペアチケットだ!」
「やっぱり……じゃ、お妙さんを誘って」
「もちろんだ! 断られようが、誘ってみないことには始まらないからな!」
近藤が狙っている抽選会の景品だが、リズベットと同じく宇宙旅行のペアチケットらしい。彼は即答で妙を連れていくと宣言しており、譲れない自分の理想を露わにしていた。
何度も妙から拒絶されたり復讐されたりしている近藤だが、その一途さだけは今回のフレンドラリーを通じてよく分かっていた。彼の底抜けなポジティブさに触れて、リズベットは少し安心した表情を浮かべている。
「もう、近藤さんってばとことん一途なんだから」
「ん? 何か言ったか」
「なんでもないわよ。言っておくけど、アタシもペアチケット狙っているから、抽選会の時にはライバルになるわね」
「なるほどな……なら、お互いにベストを尽くそうじゃないか!」
「当然よ! どっちが当たっても恨みっこなしなんだから!」
「もちろんだ! もしリズ君が当たったなら、俺は大いに祝福しようじゃないか」
「ったく。余計なお節介よ!」
そう軽口を言い合うと、二人はクスッと笑っていた。リズベットは近藤の底知れぬ優しさや打たれ強さを見直し、近藤はリズベットの度胸や粘り強い根性に深く感心している。正反対な二人の間に、確かな友情が芽生えた瞬間でもあった。
いずれにしても、試練をクリアして、抽選会で目的の景品を獲得しなくてはならない。そう強く誓った二人に、さらなる幸運が訪れる。
「あっ、リズ君! あれを見ろ。赤い箱だぞ」
「あんなところに……すぐボタンを押しましょう」
「そうだな」
対抗側の民家に設置されたごみ置き場に、綺麗に光る赤い箱を見つけていた。二人は警戒心を見せながら、ごみ置き場へそそくさと移動。すると、
「見つけたぞ! はぁ!!」
タイミングが悪く百華の追手に見つかってしまう。
「こんなところで……!」
「終わるもんですか!!」
見つかってもなお一歩も引くそぶりは見せず、ごみ置き場に向かって走り出す二人。
「「はぁぁぁ!!」」
先ほどとは打って変わり、歩調を合わせて勢いのままに走っていた。百華に追いつかれようとしてもなお、その速度をまったく落とそうとしない。
「このまま!」
「決めるわ!」
ごみ置き場まであと数メートル。ここで二人は大きな賭けに出る。
「「よっと!!」」
「何!?」
なんとプールへ飛び込むように、低空のままジャンプしていた。息ぴったりに動いており、追っていた百華も彼らのチームワークについ驚いてしまう。
二人はそのままごみ置き場にあった赤い箱を開けて、中のボタンを強く押した。
「「いけぇぇえ!!」」
気合の入った一言。全身全霊で挑んだ彼らの顛末はというと、
「お見事。クリアです」
「「よしっ!!」」
無事に試練をクリアしていた。互いの息を合わせた作戦が成功し、二人は感極まった表情を見せていた。
「やったな、リズ君! これでスタンプをすべて手に入れたぞ!」
「近いってば、近藤さん!! でも、あんたのおかげでクリアできたんだから、そこは感謝しないとね!」
「あぁ! 残るは抽選会だけだな!」
「うん! この勢いでペアチケットを手に入れるんだから!」
健闘を称えあい、気持ちよくハイタッチを交わす二人。困難を乗り越えた先に見えたのは、年の離れた友情であった。最初こそ近藤を毛嫌いしていたリズベットも、少しばかりは彼のことを見直した様子である。
これにて真選組チームのスタンプ集めは終了。後は抽選会場のゴール地点へ向かうだけなのだが……ここで思わぬトラブルが起きてしまう。
「どいてぇぇぇ!!」
「「えっ?」」
二人が目にしたのは、百華から逃げるアスナと新八。どうやらこの二人は、近藤らが試練をクリアしたことをまったく知っていないらしい。必死に逃げ続ける中で、その前方に近藤らがいて避けるように呼び掛けるも、
〈バチン!!〉
「「「「ぎゃぁぁぁ!!」」」」
運悪く正面衝突してしまった。
「ちょっと! アンタ達、なんで突進してくるのよ!!」
「そりゃ追手から逃げていたからですよ! って、手錠がからまってる!?」
「いやぁぁ! 外れないんだけど!!」
「おい……この体形は色々と不味い」
しかも衝突したついでに、互いの手錠がからまり、中々動けだせない始末である。近藤に至っては三人の下敷きになっており、今にも気を失いそうなくらい圧迫されてしまう。
そんな騒ぎを聞きつけて、月詠ら三人もようやく現場に到着していた。
「あぁ、せっかく綺麗にゴールしたものを」
「どうしよう、母ちゃん!」
「とりあえず手錠の鍵を外してからね。えっと、アレどこにしまったのかしら?」
「「「早くして!!」」」
「早く……」
手錠を外すカギを探す日輪に対し、皆の苦痛の一言が飛び交う。その数分後には無事に手錠から解放されたものの、その痛みがしばらく続いたのは言うまでもないだろう。
こうして真選組チームのスタンプ集めは、想定よりも早く終了。一行はゴール地点に向かって、手早く走り出すのであった。
という訳で、かぶき町フレンドラリー篇も三回目ですが、いかがだったでしょうか? 格チームの変わった激闘が、伝わったのであれば何よりです。今回の大まかな流れでは、合格云々よりもそこに至った経緯に、注目していただけるとありがたいです。
展開としては少し長引いているので、二回目の試練時だけはダイジェストでお届けしようと思います。なので最低でも、後二回くらいで終わる予定です……。
それと言い訳になってしまいますが、最近ウイルスのせいでスケジュールが狂って、中々上手く作れていません。四月もこの話を含めて二回しか投稿出来なさそうなので、どうにか無理せずに頑張ろうと思います。
読者の皆さんも体調には気を付けてください! では、また次回お会いしましょう!
追記
今回は真選組チームのスタンプ集めのリメイクです。変更先はこんな感じです。
村田鉄子の試練→変更なし
桂達の試練→本城狂死郎の試練に変えて一式変更
吉原の試練→ルールを丸々変更して加筆
鉄子以外の試練は、ほぼ新規執筆となっております。今回は利害の一致となった近藤とリズの少しばかりの友情を意識してリメイク致しました。宇宙旅行チケットを夢見て突き進む二人は、果たして本当に手に入れることが出来るのでしょうか?
因みにアスナと新八の寸劇でSAOの場面を再現する予定でしたが、上手くまとまらなかったので、簡略的になりました。
次回予告
沖田「とうとう俺たちの番でさぁ。まったり行きましょうや。ブラコンにチャイナ」
リーファ「沖田さん、いい加減にしてよ!」
神楽「本当ネ! おめぇを絶対辱めてやるからナ!」
シリカ「二人の殺気がすごいです……」
キリト「落ち着けって、みんな!」
沖田「次回。ラストスパートにOPが流れるのは当たり前」
教えて! 銀八先生!
銀八「ペンネーム、キリトのGGO時のアバターも剣魂に出してくださいさんからの質問。SAOを振り勝っていたら、アスナやリーファが魔法を使うシーンがありましたが、剣魂では魔法を使わないんですか? 教えてくださいと。ずばりお答えしましょう。面倒くさいんで使いません。いやー、この剣魂のプロットをノートで書いていた時は魔法ありで進めていたが、結局なんでも魔法で解決しそうになったので、カットしました。だからALOのアバターで銀魂の世界でも使えるのは飛行能力だけです。なお、ALO星の天人は使えるので間違えないように。ということで、銀魂の世界で活躍しているスリーピングナイツ! いつでも出られるように、スケジュール管理を徹底しとけ。以上だ」
真面目な話(2020年4月当時のお話)
先日ですが、銀魂で服部全蔵役・SAOでゲーム版のPOH役を演じた藤原啓治さんがお亡くなりになりました。未だに亡くなったことが信じられません。言葉では表現しづらいショックを、私も引きずっています。
ギャグ回やシリアス長篇も含めて、服部全蔵のキャラクター性は好きでした。もう二度とあの演技を見られないと思うと、胸が痛いです。
いちファンの一人として、ご冥福をお祈りいたします。