剣魂    作:トライアル

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 皆さんお久しぶりです。色々と忙しくて、投稿が遅くなってしまいました。三月ももしかすると、一、二回しか投稿できない予定です。ご了承ください。
 さて今回は銀さん達の特訓回!……ですが、書いていくうちにわちゃわちゃした日常回のような雰囲気になりました。伏線もあまりない回ですが、ゆるーくご覧いただくとありがたいです。
 そして最後には、あのキャラが登場致します! それでは、どうぞ。
追記 ダイパリメイクを記念して、前々から言っていた剣盾小説を作りたいです。



第七十四訓 実力アップグレート

「えっ? アレからずっと、ここで特訓しているんですか?」

「そうなのよ。みんなすっかり熱が入ってね。道場にも入り浸っているのよ」

 妙の一言に新八も思わず驚いている。どうやらシリカ、リズベット、リーファ、シノンの四人が、日々恒道館に集まって特訓を行っているそうだ。

 次元遺跡を訪れてから、早一週間が経過した頃。マッドネバーとの邂逅で、彼らの心には変化が生まれていた。敗北の悔しさや、無意識の中で見た平成仮面ライダーの激励。様々な要因が重なり、さらなる原動力に繋がっている。

 その証拠にシリカら女子達は、自分を変えようと努力を続けていく。

「ほら、あの通りよ」

「……本当だ」

 妙に案内されて、新八が道場の内部を見ると……そこでは激しい特訓が繰り広げられていた。

「今です! ハァァ!!」

「ナー!!」

 互いのタイミングを合わせて、新技の練習を続けるシリカとピナ。試行錯誤を続けながら、逆境を打破する新技の完成を急いでいる。

「セイ! ハッ!」

「まだまだ!!」

 一方でこちらは、激しく模擬戦でぶつかるリーファとシノン。実戦を意識しつつ、弱点を克服する戦いを目指していた。

「みんな! 武器が鈍ったら、すぐに言ってちょうだい! 超高速で鍛え直すから!!」

 そしてリズベットは、ひたすらに仲間達の武器を鍛え直している。鍛冶屋としての役割を、ここぞとばかりに発揮していた。

 四人ともに真剣な表情を見せており、その本気度の高さは遠目でも伝わっている。

「凄い……ここまで熱中しているなんて」

「流石は超パフュームの一員ね。これくらいしぶとくないと、後継者には相応しくないもの」

「いやいや……いつそんな約束を交わしたんですか? 絶対嘘ですよね?」

「さぁ、どうかしら」

 さり気ない願望を口にした妙に、新八も見逃さずにツッコミを入れていく。ボケを挟みつつも、彼らが女子達の本気に感化されたことは変わりない。

 しばらく特訓を見守っていると、新八は待ち人の存在を思い起こしていく。

「そういえば、銀さん達って来ているんですか? もう先に到着しているはずだけど」

「あら、万事屋なら揃って庭に集まっているわよ」

「庭?」

 先に恒道館へ向かった銀時らの行方を聞くと、もうすでに来ているらしい。

 新八は気になって、言われた通りに一人で庭へ向かった。

「銀さん、キリトさん。そっちももしかして、特訓しているんですか?」

 近づくうちに声をかけると、こちらも予想外の出来事が起きている。

「「魂ボンバー!!」」

「……はぁ?」

 なんと庭には、銀時と神楽がとあるライダーの必殺技の構えを、意気込んで披露していた。二人へ続き、キリトやアスナも恥ずかしそうにポーズを取る。ちなみに肝心のポーズだが、両手を前に突き出した某ジャンプ主人公の決め技と酷似していた。

「こ、こうか?」

「違う、違う! もうちょっと腰を下ろせ! 話はそれからだ!」

「てか、これで本当に強くなれるの?」

「自分を信じるネ、アッスー! 想いを込めれば、きっと出せるようになるネ! 魂ボンバー!!」

「そうだぞ、俺に続け! 魂ボンバー!!」

「「た、魂ボンバー……」」

 傍から見ても分かる両者の温度差には、新八も思わず呆れ返る。銀時と神楽は熱中して再度ポーズを構えるも、キリトやアスナは気乗りせず真似するだけだった。認識や熱意の違いから、場の雰囲気はどこか異質さを放っている。

 当然新八もこれに耐えられず――

「何をやってんだぁぁぁぁ!! アンタら!!」

存分に激しいツッコミをお見舞いした。いつも通りグダグダな雰囲気で、万事屋は再会を果たしている。

「し、新八か?」

「おぉー、いつの間に来ていたアルか」

「ちょうど良いな。ほら、お前も参加しろ。魂ボンバーを習得するぞ」

「何をさらっと流しているんですか!! 完全にネタでやってるでしょうが! ここは吉本の養成所じゃないんですよ!!」

 合流してもなお、銀時らの態度は相変わらずである。さも当たり前のように接して、新八にも誘いをかけてきた。当の本人はツッコミが激しくなるばかりだが……。

 そんな指摘も気にせず、銀時や神楽は普段通りに反応していく。

「誰がピン芸人だよ。そもそも俺達はなぁ、至って真面目にやっているんだぞ」

「そうアルよ。このかめはめ……魂ボンバーも、マッドネバーを倒す為の秘策アルからナ!」

「今完全に本音を言いかけたよね!? やっぱりかめはめ〇を意識しているじゃねぇか!」

 会話を交わすうちに、神楽は無意識にも本音を漏らしてしまう。やはり彼の予想通りに、有名な某ジャンプヒーローを意識していた。分かりやすい小ボケである。

 一方で新八が気になったのは、しぶしぶネタに付き合うキリトやアスナの心境だった。

「というか、キリトさんやアスナさんもなんでボケに参加しているんですか!?」

 ツッコミ気味に聞くと、二人は苦い表情で返答していく。

「実はな……ユイがノリノリで真似していてな」

「どうしてもつられちゃったのよね……」

「ユイちゃんが?」

 二人の言う通りにユイのいる方へ目を向けると、

「魂ボンバー! 魂ボンバー!」

そこではノリノリで練習する彼女の姿があった。その純粋無垢な健気さから練習を断れず、空気を読んでキリトらも加担したらしい。

「ほら、可愛いだろ」

「ユイちゃんが頑張っているから、私達も参加しないと――ね!」

「ねじゃないですよ! 可愛く言ったって、誤魔化されませんよ!」

 穏やかな表情で説得するも、もちろん新八には通じない。結局は二人の親バカさが露呈しただけだった。

「子供の夢を応援する。まるで保護者の鏡だな」

「流石はキリアスネ! 微笑ましい光景は見守るのが筋ネ!」

「アンタらはフォローしなくていいから! こういう時だけ、キリトさん達に味方するのは止めてくださいよ!! 僕のツッコミが持たなくなりますから!!」

 仕舞いには銀時や神楽も、キリトらを調子よく援護していく。もはやツッコミ役が新八しかおらず、彼は次第に疲れを感じ始めていた。

 これ以上負担を負わない為にも、ここは無理にでも話題を変えていく。

「とにかく! 皆さん大真面目にやってくださいよ!! 僕らは結晶も所持しているわけだし、いつマッドネバーが襲っても可笑しくないんですよ! いざという時に備えて、しっかり鍛え直してください!!」

「分かっているから。ここまでは前振りだろ」

「どんだけ長い前振りだよ。もう三千文字も消費しているだろ……」

 言いたいことはまだあるが、彼の呼びかけで万事屋は新八に注目を寄せている。魂ボンバーの練習をしていたユイも、仲間達の元に戻っていた。ようやく集結すると、そのまま話は続く。

「とりあえず、もう魂ボンバーはいいですから。ちゃんと特訓してくださいよ。シリカさん達も頑張っているんだし」

「了解しました、新八さん!」

「特訓たって、そんな地味なこと誰がするかよ。ただでさえ需要が無いのに、残り七千文字もそれで持つのかよ?」

「そんな裏話はもういいですから! そもそもジャンプと小説が違うんだし、きっとやっても問題ないですよ!」

 アスナやユイらの反応は普通だが、またも銀時が文句をぼやいている。メタ要素を踏まえつつ、特訓回への地味さを危惧していた。

 だが一方で、キリトらは気持ちを入れ替えて、スムーズに特訓の準備を進める。

「うん。でもまずは、一旦やってみましょうよ。戦うことで気づくこともあるだろうし」

「そうだな。それじゃ一人ずつ模擬戦をやってみるか」

「分かったネ。じゃキリ! 早速私と対戦するネ!」

 話はとんとん拍子で進み、無難にも模擬戦で一致している。簡単に実力も分かるので、神楽は早速キリトへ勝負を申し出ていた。

「ほら、銀さんも!」

「ったく、仕方ねぇな。そんじゃアスナと戦ってみるか」

「もちろんいいわよ。徹底的にやるから、本気でかかってきなさい!」

「はいはい、そう躍起になるなよ」

 場の雰囲気に乗っかり、銀時はアスナに勝負を申し込む。新八の後押しはあれど、未だに気乗りはしていないが。アスナは対照的にやる気が高まっている。

 この活気さのまま模擬戦を始めようとした――その時だった。

「ハーハッハッ!! この俺の手も必要みたいだな!」

「ゲッ! この声はまさか……」

 ふと聞こえてきたのは、聞き覚えのある甲高い男性の声。皆がその正体を察すると、目の前には二人の男性が勢いよく正体を見せている。

「「トウ!!」」

「桂さんとクラインさん!?」

「このタイミングでですか!?」

 もちろん彼らの正体は、大方の予想通り攘夷党の桂小太郎とクラインだった。神出鬼没な彼らの登場に、アスナやユイも驚きの声を上げている。対照的に銀時らは、面倒さを感じていたが。

 それはさておき、桂とクラインはここへ来た経緯を簡単に話していく。

「その通りだな。新八君を追いかけてみれば、どうやらみんな揃って修業をしているではないか。是非とも俺達も参加させてもらおうか」

「いや、図々しいだろ。そもそもなんでついて来ているんだよ。暇なのか?」

「細かいことは気にするなよ! こういう時こそ、俺達の力を借りろっての!」

「別にそんなもん、必要としてないネ。野次馬はとっとと帰るアル」

 彼らによると、偶然にも新八を見かけて恒道館まで来たらしい。話をこっそりと聞いて、自信満々に協力を持ちかけるが、銀時や神楽の反応は否定的である。新八やキリトでさえも、微妙な反応を示していた。

「と言われてもな……」

「もう特訓内容も決まりましたし」

 しばらく歯切れの悪い反応が続くと、桂達はさらなる一手へと進めている。

「ならば、仕方ない。この俺達も奥の手に出るか」

「奥の手ですか?」

「どうせただのハッタリじゃねぇのか?」

「フッ……そう言えるのも今のうちだぞ。俺達は馬鹿には出来ない強さを手に入れたのだからな!」

「そうだぜ! これを見ろ!!」

「あ、あれは……?」

 無理にでも注目を集めると同時に、桂はクラインにあるものを手渡していた。それを彼は腰に巻いて、さらに小さな図鑑っぽい小物を手にしている。

「攘夷活動黙示録!」

「ん?」

「はい!?」

 小物からは男性の声が鳴り、万事屋一行は薄々嫌な予感を察していた。特に銀時ら三人が。不安さが漂う最中で、クラインは黙々と事を進めていく。

「とある紅蓮をまとった侍が、異世界の侍と出会い、己を高める痛快劇!」

 始まりを告げる前置きが、小物から発せられると、彼はそれをベルトに差し込んでいる。と同時にベルトから、小さい剣を引き抜いていた。

「烈火抜刀! オォーウォーウォー! ジョウイザムライ!! 烈火一冊! 炎の侍と火炎刀(仮名)が交わるときに、攘夷の魂が真っ赤に燃え盛る!!」

 文字通り抜刀した途端、ベルトと小物からはさらなる効果音が鳴り渡る。そう彼は、某聖剣に選ばれた戦士の変身シーンを披露していた。もちろん姿は変わらないが、桂共々満足げな表情を浮かべている。

 肝心の万事屋一行は、揃って困惑した表情を浮かべていたが。

「って、感じだな!」

「どうだ! これで強くなったみたいだろ……」

 そう意気込んで、理由を話そうとした時だった。

「何も変わってねぇじゃねぇかぁぁぁ!!」

「「ブヒォォォ!!」」

 不意にも銀時が勢いよく彼らに近づき、ドロップキックが如く捨て身のツッコミを浴びせていく。もはや呆れを通り越して、怒りを覚える始末である。

「誰がてめぇらのチンケな変身シーンを見せられなきゃいけないんだよ!! 思いっきり時間を無駄にしたじゃねぇか! 付き合った俺が馬鹿だったよ!」

「そう言うな、銀時よ。お前は覚えていないのか? 俺の物真似を褒めてくれたではないか。あの時の言葉は嘘だったのか!?」

「お前のその発言が嘘だろうが! 勝手に虚構を作り上げるなよや!!」

 必死に銀時を宥めようとする桂だが、すぐに嘘だと見破られて、あえなく返り討ちにあう。不毛な応酬が繰り広げられた後、今度はクラインが説得に躍り出ていた。

「どうだ……これで少しでも元気が出たか、銀さん」

「元気どころか殺意が生まれたわ! もうてめぇらまとめて殴っていいよな!?」

「ちょっと待てよ! その前に俺の変身はどうだったよ? あの決め台詞も自分で考えたんだぜ。感想を聞かせてくれよ!」

「感想云々より、なんで令和ライダーの変身を選んだよ!? 俺達が今コラボしているのは、平成ライダーだぞ!!」

 厚かましくも感想を急かし、余計に火へ油を注いでしまう。銀時のツッコミも激しくなるばかりだ。特に彼は題材とのズレを大きく気にしている。

「そこはもう軽く目を瞑れ。気にすることでもない」

「いや、ファンの方が気にするんだよ! せめて平成の方から真似しろや!!」

 毎度のことながら、疲れる相手だと改めて実感していた。

 そんなツッコミに明け暮れる銀時の姿に、万事屋の仲間達は思うことをそのまま呟いている。

「銀時さんも大変そうですね。いちいちツッコミを入れるなんて」

「いやいや、大したことじゃないアルよ。新八に比べたら、マシネ」

「って、マシってどういうことですか」

 ユイ、神楽、新八と続いて、キリトやアスナも発している。

「結局クラインと桂さんがやりたかったのは、一発芸なのか?」

「うーん、モノマネじゃないかしら? ヒーローっぽいベルトも巻いていたし」

「キリトさん、アスナさん……多分どっちもだと思いますよ」

 特に元ネタを知らないキリトらからすれば、銀時の言い分もあまり理解していない。直感からヒーローものだと推測している。ある意味で正解なのだが。

「とにかくお前らは恒道館から出ろ! ここは人力舎のオーディションじゃねぇんだよ!」

「お、落ち着け銀時。俺達にそんな意図は……」

「そうだぜ! おふざけはしたが、本気で協力したくて……」

 一方で銀時は、所かまわず桂達を追い返そうとしている。怒りのままに力づくで行使しようとした――その時だった。

「道場で騒ぐな! この馬鹿男共!!」

「な、ブフォォ!?」

「「グワァァ!?」」

 なんと彼らの言い争いを止めるべく、突如として妙が乱入してくる。彼女は勢いのままに飛び蹴りをお見舞いして、銀時らを揃って廊下の端まで吹き飛ばしてしまった。

「あ、姉上!?」

「突然のお妙さん登場ですか!?」

「これはまた……」

 何の前触れもなく現れた妙には、新八やユイらも困惑めいた表情を見せている。思わず声をかけようとした時、さらなる仲間達が駆けつけてきた。シリカら女子四人組である。

「お妙さん―! 大丈夫?」

「もちろん平気よ。これでやかましい男共は、すぐに息の根を止めたわ」

「って、それは流石にやりすぎですよ!?」

「ナ……」

 物騒な例え方には、リーファやシリカ、さらにはピナまでも気を引かせていた。ツッコミを入れつつも彼女達は、近くにいたキリトらにも話をかけてくる。

「ん? あっ、キリト達じゃない」

「みんなか。そっちも確か特訓していたんだよな」

「そうね。途中でお妙さんが立ちはだかったんだけど、予想以上の強さで驚いたわ」

「えっ? そんなにお妙さんって、強かったんですか?」

 密かに気になった特訓の概要を聞くと、リズベットやシノンから妙との激闘が語られていた。キリトやユイはあまり想像が出来ず、言われてもしっくりきていない。より深堀りしようとした時、妙自らがその真相を語り始めていた。

「当然よ。なんせ私は、かぶき町の女王だもの……」

 そう怪しげな笑みを浮かべて、彼女はどこからともなく取り出したベルトを、腰に巻き始めている。

〈コウドウドライバー!〉

「えっ? またベルトなの!?」

「まさか姉上も……」

 何やら先ほどの桂達と同じ匂いがするが、もはや止めることさえできない。万事屋が唖然となる中、彼女の変身動作は黙々と続く。

〈ダークマター!〉

「男をひれ伏すのはただ一人……私よ!」

 某ギャグがお得意の社長らしき決め台詞を発した後、四角形型のアイテムを鍵状に変化させて、それをベルト開放部分に装填していった。

〈プログライズ! No one can survive from this dish! クッキングお妙!! I am, number one〉

 やけに発音の良い変身音が流れたところで、妙は変身――

「まぁ、変身はしないんだけどね」

「いや、分かっていますよ! むしろ変身する方が稀ですから!」

するはずが無い。こちらも気分だけで変身ポーズを披露したようである。

 ネタとも言える変身ポーズだが、女子達は何故か恐れを抱いてしまう。

「お妙さんが変身……考えただけでも恐ろしいです」

「ナー……」

「多分私達じゃ太刀打ちできないね……どう頑張っても」

「そんなに絶望的なんですか!? どこまで姉上にやられたの!?」

 シリカやリズベット、ピナまでもがさらなる恐怖に陥っている。新八のツッコミなど気にしてすらいない。もはや本気なのか、はたまたネタなのか分からなくなる始末である。

 ちなみに妙の強さは、キリトやアスナも少しばかり気になっていた。

「……物真似はともかくとして、お妙さんってそんなに強かったのか」

「見くびらない方が良いアルよ、キリ! なんせ姉御は乙姫なり怨霊なりにも、一発大きいのぶち込んだことがあるからナ!」

「ねぇ、神楽ちゃん。もうちょっと、良い例えは無かったのかしら……」

 自信満々そうに神楽が言葉を返すが、アスナは反応に困る始末である。半信半疑の彼女だったが、それが全て事実なのは思いもしないだろう。

 披露された変身ネタに反応していると、彼らは忘れかけていたことを思い出している。

「アレ? そういえば、銀時さんに桂さん、クラインさんはどこへ行ったのでしょうか?」

「あっ、そうだ。三人とも吹き飛ばされたままだったんだっけ」

 そう。妙により吹き飛ばされた銀時ら男性組の行方であった。

「おーい、銀ちゃん! ヅラにクラ! 大丈夫アルか!?」

 思わず神楽が呼びかけると、すぐに反応が返ってくる。

「お、おう。どうにか平気だぞ」

「良かったぁー、じゃ早くこっちへ来てくだ――」

 すぐさま銀時の声が聞こえて、思わず一安心する一行。無事だと把握して廊下側に注目を寄せると……そこではまたも予想外の光景を目にしてしまう。

「こいつらを除いてな」

「えっ?」

「はぁ?」

 銀時が重そうに引きずってきたのは、気絶した桂らと……クラインの和服の袖に絡まる近藤である。ちなみに近藤本人も反応はなく、ただ倒れこんでいた。

 情報量の多い不可思議な光景に、一行の困惑もさらに深まってしまう。

「……ど、どうして近藤さんが?」

「気が付いたら、この馬鹿二人と衝突して気を失っていたんだよ」

「いつの間に……」

 もはや何故近藤まで来ているのかは、言うまでもないだろう。いつものように妙にストーカーした結果、この騒動に巻き込まれたと皆が予想していた。

「流石はストーカーというか……」

「やっぱりこの人本当に警察の局長なの?」

 リズベットやリーファも呆れ気味に呟く。改めて近藤の地位についても疑っていた。その一方でシリカやシノンは、ある重要な問題を思い起こす。

「アレ? ちょっと待ってください。確か攘夷党と真選組って、敵対関係でしたよね?」

「そうね。しかもクラインによれば、真選組にはまだ指名手配されていないみたいよ」

 それはクラインと真選組の立場上の問題であった。

「えっとつまりは……近藤さんが起きるとクラインが危ないということか?」

「あら、考えてみればそうね」

「――って、早くほどかないと!!」

 妙は他人ごとのように発するが、キリトらはそうではない。下手を踏めばクラインが確保される可能性があるからだ。起こさないようにと、絡みの原因である和服を解こうとした時である。

「おい、誰かいるか!? ここに近藤さんが来ているはずだが……」

「開けてくだせぇ。ちょいと話がありやすよ」

 なんとタイミングが悪く、土方と沖田が近藤を探して恒道館を訪れてきた。ただでさえ切羽詰まった状況が、さらに悪化の一途を辿ってしまう。

「って、まずいですよ!! 近くに土方さんが来ています!!」

「おい! どうにか誤魔化せねぇと!」

「とりあえず、桂さんは隠しましょうよ!!」

「早く着物をほどくアルよ! ……あっ」

「何やってんの! 神楽ちゃん!? 余計に絡まっているわよ!?」

「もう! 早く、早く!!」

 妙を除く銀時ら十人は、慌てふためき急いで近藤とクラインを引き剥がそうとする。遭遇すると不味い桂も、さり気なく部屋に入れて難を防ごうとしていた。

 皆が分離に躍起となる一方で、一足早くクラインが目を覚ましてしまう。

「ん? なんだ……何が起きて」

 ゆっくりと起き上がり周りを見ようとした時である。

「あっ、やべぇ!」

「なっ、うわぁぁぁ!?」

 不覚にも神楽がクラインの背中を蹴ってしまい、彼は無理に上半身を曲げられてしまう。偶然が重なりその行きつく先は、予想もしない顛末である。

「なっ!?」

「はい!?」

「ん?」

「あっ」

 あまりにも急な出来事に、仲間達も驚いて体を固めていた。彼らが見たのは……クラインと近藤が口づけを交わす一幕である。時を同じくして和服は無事に解けたのだが、さらなる衝撃が仲間達に襲い掛かってきた。

 さらに不幸はこれで終わらない。

「土方さぁん。あっちから声がしやしたよ」

「やっぱりここか。近藤さん、さっさと戻るぞ……」

 今度は土方と沖田が勝手に恒道館へ入り、銀時らと出合い頭に二人の姿を目にしている。こちらも衝撃的な光景により、もちろん体を固めてしまう。

「プハァ……あっ。いやこれは、決してそういう意味じゃ……」

 ふと我に返ったクラインは、一旦近藤との距離を取り、焦り気味に説得を促す。誤解を解こうとするも、もう時すでに遅い。

「総悟。俺分度器忘れたから、ちょっと屯所戻るわ」

「奇遇ですねぇ。俺も笛を忘れたんで、一旦戻ります。あのことは見なかったことにしときやしょう」

「そうだな」

「おい、ちょっと待ってくれ! これは誤解なんだ!! 聞いてるか!?」

 共により一層と無表情になり、適当な理由を付けてこの場から逃げ出そうとする。クラインが必死に呼び止めるも、二人は止まらずに去ってしまった。

 思わぬとばっちりを受けたクラインは、悲しい表情で場にいた仲間達を頼ろうとするも、

「よし。俺達も特訓に戻るか」

「そ、そうだな」

「さぁ、みんな道場に戻りましょう」

気まずい雰囲気に耐えられず、何事も無かったかのように道場へ戻ろうとしている。

「ちょっと待ちやがれ!! 一体何が起きたのか、説明しろって!! なんで俺が近藤さんとキスしなきゃいけねぇんだよ! 不慮の事故だろうが!!」

 当然クラインは納得が出来ず、その場で呼び止めていく。不満を漏らして激しくツッコミを入れると、銀時らからは微妙な反応が返ってきた。

「そう言われてもな。もう不幸が重なったとしか……」

「重なりすぎだろ! 今日の俺の扱いこれで良いのかよ! 折角変身ポーズまでして目立ったのに、こんなオチかよ!」

「まぁまぁ、落ち着けってクライン。桂さんとかに誤解されるよりかは、マシだと思うが」

「そう言われても誤解されてんだよ! 変な噂が広がったら、どうすんだ!!」

「うーん。少なくとも、ここにいるメンバーは大丈夫だと思うけど」

 冗談を踏まえて説得するも、やはり彼の怒りは収まらない。修業を行いたい一方で、皆は説得に時間を割くしかなかった。

 そして肝心の近藤はと言うと、

「うーん。アレ? いつの間にか寝ていたのか」

時間差でようやく目覚めている。密かに恒道館へ侵入した直後、吹き飛ばされた銀時らとあえなく衝突してしまい、何が起きたのかさっぱり分かっていない。

「ん? そうだ! お妙さんは!?」

 ひとまずは妙を探そうとした直後、時を同じくしてクラインにも動きがあった。

「あぁ、もう! せめて最後は報われることが起きても良いんじゃ……」

 どうしようもない気持ちから、だらだらと文句を呟いた時である。

〈ぽろっ〉

「えっ、うおぉぉぉ!?」

 ずっとベルトに収めていたおもちゃの剣が、彼の激しい動きと共に鞘から抜け落ちてしまう。剣に気づかなかったクラインは、足元を滑らしてしまい、今度は自分から転げ落ちていた。

「えっ、ギャァァァ!?」

「痛!?」

 体の融通が利かないまま後ろに転がり込み、巻き込み事故のように近藤にも被害が及んでしまう。不慮の事故によって、またも近藤が被害を受けてしまった。

「えっ、ちょっと!?」

「二人共、大丈夫なの!?」

 咄嗟の出来事に、仲間達も心配して声をかけている。どうやらクラインだけは無事のようだが……

「痛ぇ……って、また気絶してんのかよ! 近藤さん!?」

 痛みの確認と共に、彼は近藤の様子を伺っていた。またも大きな衝撃を受けて、ただ気絶をしている様子である。

「この痛みは、まさかお妙さんか……」

「いや、違うけど!? しっかりしてくれよ! 大丈夫か!?」

 意識が彷徨う中でも、彼の妙への想いは変わらない様子だが。クラインらが増々心配していたその時、ようやくあの男が目を覚ましている。

「でかしたぞ、クライン! まさか真選組の局長をこの手で打ち倒すとはな!」

「か、桂さん!?」

 そう桂小太郎だ。彼はクラインの手柄を褒め称えているが、肝心の本人は偶然の産物が為かあまり実感はない。

「でもこれは、ただの偶然であって」

「偶然でも構わん。今夜はささやかに祝杯を挙げるぞ! さぁ、エリザベスもつれて盛り上がるぞ!!」

「ちょっと、桂さん!? 最後まで訳を聞いてくれって!!」

 理由を説明しようとするも、桂は一人突っ走したようになり、クラインを連れてアジトに戻ってしまった。もはや勢いのままに動く始末である。

 場に残された仲間達にも、絶妙な雰囲気だけを置き土産として残していた。

「な、なんだったんだよ。アイツらは」

「ただ変身ポーズして、ゴリラとキスして去っていったアルよ」

「ていうか、クラインはともかくヅラは何もしてねぇじゃねぇか! 久しぶりの出番、全部任せっきりで良いのかよ!?」

 台風にように去っていった突飛な展開には、銀時も思わず本音を交えたツッコミを入れていく。特に大した活躍もしていない桂には憤りを感じていた。

 その一方でユイらは、近藤の対処について悩んでいる。

「それとどうしましょうか、近藤さんは」

「うーん。気絶しているし、今はそのままで良いのかもな」

「色々と休ませた方が良い気がするわ」

 キリトやアスナの言う通り、ここはそっとしておくことで意見が一致した。後々に説明が面倒になるものの、今起こすよりはマシだと理解している。

 桂一派や真選組に乱入によって、場は一時的に乱れてしまったが、ようやく落ち着いたところで、一行は本来の目的を思い出していた。

「って、こんなところで道草食ってる場合じゃないですよ!」

「そうよ! 喧嘩もとっくに収まっているし、これで遠慮なく練習ができるわね!」

「そうと決まれば、全身進むのみだよ!」

「もちろん、そのつもりよ!」

「あらあら、みんなすっかりやる気ね」

 その通り、中断していた修業の再開である。元々は万事屋の様子を見に行くだけだったが、トラブルも重なってここまで伸ばされていたのだ。

 やる気を取り戻した女子達は、急かすようにキリトらにも誘いをかけてくる。

「それじゃ、キリトさん達も道場に来てくださいよ!」

「俺達もか?」

「そうよ! まだ時間はあるんだし、修業に付き合ってもらうわよ!」

「分かったネ! 遠慮なくかかってくるアル!」

「当然そのつもりよ!」

「ほら、アスナに新八も!」

「分かっているから、そう急かさないでよ~」

「ていうか、僕まで駆り出されるんですか!?」

「とりあえず、道場に向かいましょうー!」

 やや強引に押しつつも、彼女達は万事屋を引き連れて、思いっきり戦える道場まで移動をしていた。こうして彼らの、強くなるための努力は続いていく……。

 その最中で銀時は、妙にある疑問をぶつけている。

「というか、結局お前の変身ポーズの方が必要無かったんじゃないのか?」

「そんなことないわよ。これで良いネタとして練習が出来たから」

「ネタってなんだよ?」

「吉本と人力舎に受かるためのネタよ」

「……いや、嘘だろ」

「さて、どうかしらね」

 変身ポーズを披露した理由について聞くが、意味の分からない返答が返ってきてしまう。流石に嘘だとは思うが、妙の意味深な表情がより真相を有耶無耶にしている。どうせ大した理由は無いと、銀時は密かに括っていたが。

 こうしてグダグダな展開もありつつも、万事屋は女子達は本筋を忘れずに修業へ集中していた。

「結局どこだ。お妙さん……」

 気絶している近藤が目覚めるのは、まだまだ先のようである。

 

 

 

 

 

 

 

 ――その一方で、彼らが知らぬ間にマッドネバーの本拠地へ乗り込んだ奴等がいる。その正体は高杉晋助率いる鬼兵隊だ。元より関係のあった両者だが、オベイロンの一方的な裏切りにより、交わされた交渉は決裂。気付けば一触即発の乱闘騒ぎにまで発展していた。

「おらぁぁぁ!!」

「フッ、ハァ!」

 隊の一員である来島また子、河上万斉を筆頭に、襲い掛かるライオトルーパーやカッシーンへ勇猛果敢に立ち向かう。前者は得手である二丁拳銃を用いた射撃戦を、後者は楽器から引き抜かれた刀を使った接近戦を披露していた。隊員達も二人へ続くよう、マッドネバーの大群に突入していく。

 一方で総督である高杉は、オベイロンが変身したアナザーエターナルと対峙していた。

「ハハハ……消えろ!!」

「フッ、させるか」

 不気味な笑い声で次々と聖剣を振るうアナザーエターナルだが、高杉の洞察力と素早い身のこなしには手を焼いてしまう。何よりも相手側に、動きを読み取られているのは痛手でしかない。

 仮面の中で苦い表情を浮かべる彼に対して、高杉は一切表情を変えずに冷徹にも戦いを進めていた。

「くっ……こいつ!」

「どうした? 変身した割には、前と変わらねぇじゃねぇか。結局てめぇは、偽りの強さしかとりえが無いんじゃないのか?」

「だ、黙れ! この僕を愚弄するならば、貴様とて塵にしてやる!!」

〈ウッドソード! マキシマムドライブ!!〉

 図星を突かれたように怒りへ狂うアナザーエターナルは、自作したガイアメモリをガイアキャリバーへと装填。特殊な技を用いて、形勢を逆転しようとした。

「消えろぉぉ!!」

 と聖剣から木々の力をまとった衝撃波を繰り出したが……

「ハァァ!」

高杉はものともせずにそれを弾き飛ばす。そして怯むことなく、アナザーエターナルへと近づき、勢いよく斬りかかろうとした。

「消えるのはてめぇだ……!」

 鋭い眼光を光らせて、静かに狙いを定めていく。このまま勝負が付くかと思いきや、

「ならば――ええい、やれ!!」

アナザーエターナルもしぶとく奥の手を繰り出した。彼の指示と共に、高杉の目の前に二体のライオトルーパーが出現する。

「何!? こいつらは……!?」

 本人が気づいた時には遅く、高杉の刀は彼らによって相殺されてしまう。すると今度は、身代わりとなったライオトルーパーに代わり、数体のカッシーンが高杉の周りを取り囲む。

「こいつら……」

 マッドネバーの援軍の出現によって、鬼平隊の面々は徐々にその勢いを削がれてしまう。

「急に数が増えただと!?」

「コノヤロ……これじゃ、幾らやってもキリがないっすよ!」

「奴等の兵力はどうなっているのだ……!?」

 万斉、また子、武市と戦況の悪さをすぐに察していく。あまりの戦闘員の多さに、勝機を見いだせずにいる。もちろん鬼兵隊の面々も同じだ。

 多勢に無勢と追い込まれる彼らに、アナザーエターナルはさらなる追い打ちを仕掛けていく。

「力で勝てないのならば、数で勝てば良いのだ! 折角だぁ……僕の作った世界へ送ってやろう!」

 すると彼は聖剣を上にかざして、邪悪なオーラをまとわせる。全身がオーラで満たされたところで、それを鬼兵隊らに向けて投げ飛ばしてきた。

「散れぇぇぇ!!」

「アレは……てめぇら、すぐにかわせ!!」

 オーラを回避しつつ、高杉は仲間に向かって警告を促す。だがしかし、時すでに遅かった。

「危ない!」

「うわぁ!」

「みんな!!」

「一瞬にして消えた?」

 瞬く間にオーラは鬼兵隊と衝突して、それに囚われた者は一瞬にして姿を消してしまう。場に残ったのは高杉、万斉、また子、武市と鬼兵隊の主要メンバーのみである。四人は何が起きたのかさっぱり理解していない。

「お前……何を仕掛けた!?」

「フッ。お仲間ならすべて、鏡の世界へ送ってやったよ」

「鏡の世界だと」

「そうだ。決して自分からは出ることが出来ない、いわば異空間さ。何も出来ずに、ただただ苦しみ続けるだろうな!」

「こいつ……!」

 相手を嘲笑うようなアナザーエターナルの姿勢に、高杉らの怒りも頂点に達してしまう。どうやら消滅した鬼兵隊らは、オーラによって彼の作り出したミラーワールドへと幽閉されているらしい。当然自力での脱出は不可能なので、アナザーエターナルの卑劣な性格が存分に表面化していた。

 仲間を奪われたことでより怒りを燃やす高杉らだが、形勢をひっくり返されてしまい、なす術が無いのが現状である。

「さぁ、奴らはもはや無力だ! 一人残らず、ミラーワールドに送ってしまえ!!」

「「はぁぁ!!」」

 ここぞとばかりに隙を狙って、アナザーエターナルは大量のライオトルーパー達に指示をする。武器であるアクセレイガンを差し出して、高杉らもミラーワールドへ幽閉しようとした。

「仕方ない……一旦引くぞ!」

「流石に分が悪いか……」

「くっ……あぁ、もう!」

 一方で勝ち筋を見失った高杉らは、やむを得ずに撤退を決意している。

〈ババン!〉

また子が拳銃を用いて相手にけん制を加えると、四人は急いで出口からアジトへ抜け出そうとしていた。

「逃がすな、追え!!」

 諦めずにアナザーエターナルも、カッシーンに指示して意地でも捕えようとする。執念深さが垣間見えていた。

 高杉らもアジトから抜け出して、一刻も早く場から離れようとすると、彼らは二つの分かれ道に差し掛かる。すると高杉はとある提案を口にした。

「おい、お前ら。一旦ここで別れるぞ」

「えっ!? ここでっすか!?」

「奴らを撒いてから、この星の中心街に再集結するぞ。そこで体制を整え直す」

「なるほどな。確実な勝率を優先したということか」

 この苦境を突破するためにも、二手に分かれる決断を促している。仲間を取り戻す為にも、新たな体制が必要不可欠だと彼は理解していた。

「大丈夫だ。絶対に仲間を取り戻すぞ」

「晋助様……もちろんっすよ!」

「必ずまた集まろうぞ」

「あぁ、当然だ」

 武市ら仲間達も高杉の説得により、すんなりと事を受け入れている。数分後の再会を約束して、高杉と武市ら三人の二手でこの場を乗り越えようとした。

 一方でアジトでは、今まで様子を見ていたダークライダー達が、アナザーエターナルへと話しかけてくる。

「ふぅー。ようやく終わったね」

「僕等が出る幕も無かったかな」

「そうだな……だが高杉を逃したが痛手だったが……」

 ダークキバやリュウガが話しかけると、今度はソーサラーやポセイドンが声をかけてきていた。

「別に良いじゃん。さぁ、気を取り直して進めよう」

「もはや俺達を邪魔する者などいない。このままクーデターを仕掛けて――」

 この勢いのままに、本来の目的であるアルン制圧に向けて意欲を示す。このまま事を進めようとした――その時である。

「そこまでだよ、アンタ達!!」

 洞窟の奥からは、さらなる先兵がアジトに侵攻してきた。

「何?」

「この声は……!?」

 見知らぬ声に戸惑いつつも、彼らは一斉に出口付近に目を向ける。するとそこには、六人の妖精達がぞろぞろと駆けつけてきた。

「おや? 今度は誰だ!」

「どこかで見たことがあるような……」

 彼女達の姿を目にして、ダークライダーらはどこか既視感を覚えている。

 そのリーダー格とも言える小柄な女子は、はつらつとした印象を持ち合わせていた。小柄な身長に加えて、腰まで伸ばされた紫の長髪をなびかせている。服装はところどころに肌を露出しながらも、色合いは紫と赤の二色に統一。紫がかったブーツを履き、赤いベルトで長いスカートを固定していた。さらにその手には、紫色に輝く鋭利な刀剣を握りしめている。

 そう、その姿はまるでSAOの世界で懸命に生きたあの子と姿が瓜二つであった。

「お前らは何者だ!」

 アナザーエターナルの問いに、リーダーの女子は真剣な表情で返していく。

「そう! 僕らはフレイヤ王女に仕える誇り高き騎士団、スリーピングナイツ!! そして僕がそのリーダー……ユウキだ!!」

 そう彼女達の正体は、銀魂の世界に生きるスリーピングナイツとユウキだった。さらなる戦いの火蓋が斬って落とされたのである……。




妖国動乱篇! 予告!!

新章妖国動乱篇より、ユウキ&スリーピングナイツ参戦!

妖精の国を懸けた戦いが、いよいよ幕を開ける……!

アナザーエターナル「遂にだ。遂にこの僕が王に君臨するのだ!!」

動き出す新たなる陰謀!

ユイ「キャ!?」

新八「ユイちゃん!?」

結晶をきっかけにマッドネバーに狙いを定められるユイ

窮地の中で出会ったのは、とある一匹のウサギである。

神楽「アッスー! このウサギを使って、サンドイッチを作ってほしいアル!」
アスナ「駄目よ、神楽ちゃん! 色々と不味いから!」
銀時「マジでお前、食おうとしているのかよ」

ウサギとの出会いが、万事屋にも大きな影響をもたらす。

そして現れるマッドネバーの追手

リュウガ「逃がさぬぞ!」

ソーサラー「待ちなさい!!」

逆境を生き抜くカギはガイアメモリ!?

オンライン! マキシマムドライブ!

銀時「何も起きないじゃねぇかぁぁぁ!!」

ホームレス! マキシマムドライブ!

新八「見てください! 長谷川さんが!!」

エリザベス! マキシマムドライブ!!

キリト「今度はエリザベスが!?」

激動の中現れる、別世界の強敵たち……

ゴ・ガドル・バ「ゾンデギゾバ(その程度か)」

レオイマジン「もうじきお前らは終わりだ」

フリーズロイミュード「逃がすものか」

ユイ「キャァァァ!!」

新八「ユイちゃん!!」
キリト「ユイ!!」

リーファ「ユイちゃんがさらわれたって本当なの!?」
銀時「こうなったら、俺達で取り戻すぞ」
アスナ「絶対に助けるから!!」

アルヴヘイム! マキシマムドライブ!!

リズベット「これは……」
キリト「行こう。みんな!」

仲間を取り戻す為、一行はALO星に向かう!

シリカ「なんでこんなに静かなの?」

桂「おい、見ろ! 人が囚われているぞ!」

シノン「あの怪人達のせいなの?」

この星で立ちはだかるものとは?

フィリア「お願い! 私も協力するから!」

新八「もちろんですよ!」

アスナ「やっぱりここも同じなのね……」

神楽「どうしたネ、アッスー?」

オベイロン「お前は所詮、ただの模造品なんだよ!!」

ユイ「違います! 私は……」

高杉「それを決めるのは自分だ。てめぇに決められる権利はねぇんだよ!」

激闘の中で出会う、新たなる仲間?

ユウキ「大丈夫かい、アスナ!」
アスナ「えっ……!?」
神楽「あの子って……」

そして目覚める、自由を取り戻す力!

ソイヤ! ドライブ! 開眼! レベルアップ! ベストマッチ! ライダータイム!

キリト「これが俺達の……」
銀時・キリト・アスナ・神楽「「「「自由を守るための力だ!!」」」」

新八「これ以上何も失うものか!!」

妙「私達を忘れるなんて、可笑しいんじゃないかしら?」

たま「私達もここにいます!」

近藤「トシ、総悟! 俺に続け!!」

シウネー「ようやく見つけましたよ、姫様!」

シグルド「真の力を君達に見せてやろう」

フレイア「騙されたのは、アナタの方ですよ」

サクヤ「我らも君達に手を貸そうではないか」

高杉「祭りは多いほうに限るからな。俺も混ぜてくれよ」

銀時「行くぞ、てめぇら!!」

全員「おう!!」

剣魂 妖国動乱篇 次回より連載スタート!!

武市「何故世界樹にあの時の幼女が? まさか私を察して……!?」
また子「んなわけないっすよ! 妄想も大概にしてください、武市変態!!」
万斉「この先大丈夫なのやら」

小ネタ

「魂の色は何色ですか~?」

オーズ「タマシーの色?」

「タカ! イマジン! ショッカー! タマシー! タマシー! タマシー! ライダー……魂!!」

オーズ「えっと、上半身が赤色で下半身が金色だね」

新八「いや、タマシーコンボのことじゃないですよ。オーズさん……」

神楽「これがやりたかったから、魂ボンバーネタをやったアルか?」

新八「いや、これだけの為に!?」

※本当です。やりたかっただけです。

 さて皆さん、妖国動乱篇の予告はいかがだったでしょうか? 今回の長篇によりなんと、SAOからユウキとスリーピングナイツが剣魂に本格参戦致します。舞台がALOに似た星と言うこともあり、チャンスと見越して彼女達の登壇となりました。ここで一つお伝えしたいのは、このユウキ達は本編からの本人ではなく銀魂世界で生きる別人だということです。前作の長篇でもサチのそっくりさんが登場したので、今回もこの設定を応用しました。ただし限りなく本人達に似せているので、そちらはあしからず。是非とも彼らの活躍にもご期待ください。
 本作の長篇では前々よりお伝えしていた、レギュラーキャラ総出の大乱闘となります。活躍するキャラが多いだけではなく、立ちはだかる怪人達にもこだわりを入れています。詳しい小ネタは今後の設定集や、ツイッターでも明かしていく予定です。
 そして平成仮面ライダーも、とあるキーマンとして活躍致します。ただしあくまでも主役は銀さんやキリト達なので、間接的な登場となるのでそこは悪しからず。
 ありとあらゆるキャラが活躍する新長篇、妖国動乱篇をぜひご期待ください。

 ちなみに余談ですが、今回の息抜き回の最大の被害者は近藤さんだと思います……ぜひ新長篇では挽回させてあげたいですね!
 それでは以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました!

次回予告

ユウキ「僕に構わず早く行って!」

〈オンライン! マキシマムドライブ!!〉

シウネー「えっ? どこへ行ったの……?」

お登勢「最近の調子はどうだい?」

銀時「順調だと思うがな」

ユイ「嘘……アレって!」

ウェイクアップ! 定めの鎖を解き放て!

妖国動乱篇一 新曲開幕・狙われたユイ
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