side 第三者視点
教師、真喜子・オリオトライは奥多摩の右舷から右舷二番間艦・多摩へと移動しながら非常に焦っていた。
それは、梅組生徒の術式や剣術などではない。リアルアマゾネスの真喜子・オリオトライが本気で焦るもの、それは現在進行形でマシンガンの様に放たれる
普通、弓やボウガンから放たれる矢は正確さなど言う前に撃つまでにとても時間がかかる。ズドン巫女こと浅間智も弓を使うがそれでも立ち止まって早くても一分は必要だろうか。では、現在マシンガンの様に放たれる矢はどうだろうか。威力はズドン巫女もドン引きするほどの威力。正確さは一ミリのずれも無く相手を捉え、何より速さもマシンガン、いやそれ以上の速さで放たれている。
そんな物騒な矢をオリオトライは走って避ける。オリオトライの道筋をたどるようにいく千万の矢が屋根に刺さっている。それでも全力で走っていないで無傷なのは、弓を放っている本人が手加減をしているから。
「相変わらず帝の弓矢は恐ろしいわね」
オリオトライは、後ろ向くと自分を追いかけている梅組生徒が殆ど。空中にはマルゴットとマルガが箒に乗って空中から追いかけ術式準備。そしてもう一人
そして帝が地上に着地して弓での攻撃を終えると、一人の少女が駆け出す。
「あら、アデーレ。あなたが一番?」
「自分、脚力自慢の従士ですんで!」
その少女は、身の丈以上の槍を構えた金髪眼鏡っ子。足元に加速術式をかけてオリオトライに突っ込む。
「従士、アデーレ・バルフェット! 一番槍、お相手願います!」
今回のアデーレは、いつもと違い本気だった。何故なら今日の為に槍術について教えてもらい少しでも使えるように努力してきたからだ。
そして今が努力の成果を見せる時、加速術式の勢いを殺さずに素早く相手の急所を狙う渾身の一突き。だがリアルアマゾネスのオリオトライは、ギリギリの所で避ける。だがそんな事アデーレは、百も承知。だからこそ第二撃、第三撃を第一撃よりも早く正確に行い。緩急を付け、時に小さく払ったりする。
リアルアマゾネスこと、オリオトライは心の中でアデーレの成長に舌をまく。
「(ここまでの成長、さすがは帝。あいつ、自分は所詮器用貧乏、せいぜい二流止まり。とか言ってるけど周りから見れば一流よ)
オリオトライは、アデーレの槍をかわしたり防いだりしながら反撃の隙を伺う。そしてその時は来た。
アデーレの速度が落ち、動きも鈍くなっている。オリオトライはニヤリと笑い反撃しようとする。だが、笑ったのはオリオトライだけではない。アデーレもだ。
アデーレはオリオトライの反撃が来る前に後ろに大きく飛び、スタンバっていた人物の名前を呼ぶ。
「帝さん、お願いします‼」
「上出来だアデーレ‼」
先程までマシンガンの様に矢を放っていた帝の手には、一つの鳥籠のような檻を右手に持っていた。因みに黄金の弓は、双剣に戻して背中に背負っている。
「悪いね先生、俺達はチームだ。勝てない強敵には一人だけの力ではなく皆と力を合わさせて戦う」
帝は、右手に持つ檻を揺らす。すると檻の中に閉じ込められていた青い光が瞬き、オリオトライの前から骨のティラノサウルスが大口を開けてオリオトライを飲み込もうとする。
オリオトライは、突然の攻撃にびっくりするがジャンプして避ける。だが、それを見て帝はニヤリと笑う。
「マルゴットとマルガは、術式で先生を狙え‼ 浅間はペルソナ君を足場に穿て。当てなくていい、行動範囲を狭めろ‼」
「でもみーくん。私金欠で明日から白米だけになるんですけど⁉」
「安心しろマルゴット‼ 金は俺が払う。それでも白米だけになるなら俺の家に来いご馳走してやる‼」
帝は、次々と梅組に指示していく。それを見てオリオトライは、教師として嬉しく思う。
「(すごいわ帝。的確な指示で確実に私を追い詰めてる。…でも、だからこそ何であんたは副長にならないの? あなたほどの逸材はそうそういないのに」
さて、ここでどうして皇帝がここまで的確な指示を出せるのか。どうして高い戦闘技術を持っているのかを説明しよう。
帝の特典、Fateシリーズの全ての宝具とスキルによって帝は、毎晩夢の中で英霊の座に行き(強制的に連れていかれ)聞かされた。英霊達の華々しい英雄譚ではなく。何かを守るため、あるいは自身の願いと誇りの為に戦った話を。そこで戦闘技術や戦術など沢山の事を教わり、英雄たちと友になっていた。
先程の弓の技術は、アーチャークラスのケンタウロス達から。戦術は諸葛孔明やカエサル、イスカンダルなどにより仕込まれた技術の結晶。決してスキルや宝具だけに頼った力ではないのだ。
「さあ、先生。