魔法少年ガンダム☆ブレイカー   作:鈴野宗一ノ介

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四話ブレイカー!

夏休みも終わり、今日は始業式の日。

 

「ここか・・・」

 

俺は私立聖祥大附属小学校と書かれた校門の前にいる。

 

「そんじゃまあ、行くとしますか」

 

<イッテラッシャイ!>

 

「ばっ!?静かにしてろ!>

 

 

 

 

 

    ~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「みなさん、おはようございます」

 

「「「おはようございます!」」」

 

俺は今、教室の前の廊下にいる。ここが今日から俺が通うことになる小学校の教室だ。

そのドアの向こうから、挨拶をする先生(女性)とそれに応える生徒達の声が聞こえる。

 

「私はまたみんなの元気な姿を見れて良かったです。佐藤君、夏休みは何をしましたか?」

 

「海に行きました!」

 

「そうですか、先生も行ってきましたよ・・・一人でね」

 

・・・ちょっと先生、生徒に何を言ってるんですか。

 

「・・・おっと、すみません。高町さんは何をしましたか?」

 

「私はお店のお手伝いをしました!」

 

「それは偉いです。確か高町さんのお家は喫茶店でしたね。私も一度食べに行きましたよ・・・一人でね」

 

だから先生!?自虐するのはやめましょうよ!?

 

「・・・いけないいけない。それじゃあ・・・神本君は何をしましたか?」

 

「俺の嫁と一緒にいました!」

 

「そうでしたか、式には是非とも呼んでくださいね、先生行きますから・・・一人でね・・・」

 

駄目だこいつ・・・早く何とかしないと・・・

それに見知らぬ生徒A!お前は冗談(・・)にしても空気を読め!

・・・嫁だけに、ね。

 

<・・・くだらないね>

 

「うっさい!心を読むな!」

 

「ああそうでした。実は今日からこのクラスに転校生が来ます」

 

俺の声が聞こえたのか、思い出したかのように先生がそう言い出した。

そしてその言葉に動揺しだす生徒達。

 

「じゃあ、入ってきてもらえますか?」

 

「あ、はい」

 

その言葉を聞き、教室に入る。そのまま教卓の横へ。

 

「今日からこのクラスに入る、かにゃっ!」

 

・・・盛大に噛んだ。

教室からくすくすと笑い声が聞こえる。

 

「・・・彼方・・・誠太郎です・・・」

 

「ええっと・・・みんな拍手~!」

 

先生の声にみんなが拍手をしだす。

みんなの優しさが・・・いたい・・・

 

教室を見回す。なんだかいろんな奴がいるなぁ・・・

金髪の奴とか、眠そうな目してる奴とか、銀髪で両目の色が違う(・・・・・・・・・・)奴とか。

ずいぶんとまあ個性的な面々が多いこと。

 

「じゃあ彼方君の席は、高町さんの隣ね」

 

「あ、はい・・・」

 

言われたとおりの席に座る。すると隣の女の子が話しかけてきた。

 

「よろしくね、私、高町なのはっていうの!」

 

「・・・へっ?」

 

今この子・・・ってことは主人公!?

いきなり出会っちったよ!?

 

「な、なにか変だった?」

 

「い、いや。なんでもない。さっきも言ったけど、俺は彼方誠太郎。よろしく」

 

「うん。よろしくなの!」

 

こんな形で会うとは・・・まあ、探す手間が省けたと考えるか。

 

 

 

 

 

    ~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

その日の放課後、俺は帰り支度をしていると一人の男子生徒が近づいてきた。

顔が整っていて、髪の毛が銀髪で両目が赤と緑(オッドアイって言うのか?)の、確か名前は・・・

 

「神本、だっけ?」

 

「俺の名前をモブ風情が呼ぶんじゃねぇよ」

 

なんだこいつ?いきなりそんなことを言ってくるなんて・・・頭おかしいのか?

 

「・・・で、俺に何の用だ?」

 

「お前、席が隣になったからってなのはに近づくなよ!なのはは俺の嫁なんだからな!」

 

「ふーん・・・そうなのか?」

 

俺は高町に聞いてみた。

 

「ううん・・・そんなことないの・・・」

 

?高町は割りと元気一杯なタイプのやつだと思ってたんだが・・・

今はすごく暗いな・・・?

 

「こう、言ってるけど?」

 

「はは!なのはは恥ずかしがり屋だな!」

 

いやいや、お前の目は節穴か?どう見ても嫌がってるようにしか見えんだろ。

なんか周りの奴もよそよそしいし・・・

 

「よっしなのは!今日もいっしょに帰ろうぜ!」

 

「いや、やめて・・・」

 

「・・・嫌がってんじゃねぇか、やめろよ」

 

「うっせえ!モブは邪魔だ!引っ込んでろ!」

 

さっきから腹立つなこいつ・・・!

 

「・・・高町!お前この辺の道詳しいか?」

 

「え?う、うん・・・」

 

「先生がな、『もし帰り道に自信ないなら誰かと一緒に帰りなさい』って言ってたんだよ」

 

まあその後に『どうせ私は今日もひとりで帰りますがね・・・』って言ってたけど・・・

 

「ということでお前連れてくから。いいな?」

 

「え、ちょっと・・・!?」

 

有無を言わせず、高町の手を引き教室を出る。

 

「はぁ!?ちょっと待てや!」

 

あー何も聞こえない聞こえない!今日は蝉がうるさいから特に聞こえないなぁ!

 

 

 

 

 

    ~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・ちょっと、待ってほしいの・・・」

 

2人で走ること数分。高町がもう限界のようだ。体力ねぇな、お前。

 

「まあ、これだけ離せば十分だろ。そこで休むか」

 

「う、うん・・・」

 

俺と高町は近くの公園のベンチに腰掛けた。

 

「ふぅ・・・お疲れさん」

 

今日の昼食用の水筒を飲む俺と高町。

 

「・・・ありがとなの」

 

「何が?」

 

「わたしのこと、助けてくれたの」

 

「・・・まあ、あいつは腹が立ったしな」

 

思い出しただけでなんかムカムカしてきた・・・!

高町は顔を俯かせている。

俺は気になっていたことを思い切って聞いてみることにした。

 

「お前、いじめられてんの?」

 

「う、ううん!そうじゃないの!」

 

「ほんとに?」

 

「みんな・・・あの子が怖いだけなの」

 

あの子・・・ああ、神本のことか。

 

「私が小さいときからずっと付きまとってきて・・・幼稚園も一緒で。何人か助けてくれる人もいたけど・・・みんなのいないとこで、神本君に殴られたりして・・・誰も助けてくれなくなった」

 

「大人の誰かに話せばよかったんじゃないか?親とか」

 

「もし・・・お父さんやお母さんに何かあったらって思うと・・・怖かったの」

 

そうか・・・こいつはこいつなりに戦ってきたのか・・・

 

「・・・よし!んじゃあ、俺が守ってやるよ。アイツから」

 

「え・・・?」

 

「さっきみたいにいつでも、どこでも、なにがあっても守ってやる。なあに、どうせ俺は暇人だからね。遠慮することねぇよ」

 

「何で・・・?」

 

「ん?」

 

「どうせ・・・やられちゃうの、神本君に。みんなそうだったの」

 

「あいにく、お前が嫌でもそうさせてもらう。友達だからな、そんなの見捨てらんねぇからよ」

 

「とも・・・だち?」

 

そう・・・名前を交換した時点で、俺と高町は―――友達だ。

そして友達なら・・・

 

「友達ならよ、助け合うのが当たり前だ・・・例えどんな邪魔が入ろうとな。多分今のお前は、友達をそう簡単には信じられなくなっているかもしれないが・・・あえて言わせてもらうぞ」

 

俺はなのはに向け手を差し伸べる。

 

 

 

 

「俺とお前は友達だ!俺を信じろ―――なのは(・・・ )!」

 

 

 

 

「・・・ううっ・・・」

 

高町は泣き出してしまった。

 

「ありがとう・・・かなた、ううん、誠太郎君(・・・・)!」

 

 

 

 

 

その後なのはが泣き止んだ後、なのはの家だという喫茶店まで付いて行き、そこで別れた。

「またね」と言って・・・

 

さて、正直言うと、小学校の勉強とかは簡単すぎて眠たくなるから毎日行くことには気乗りしなかったんだけど・・・

 

 

 

「明日からもしっかり通うとしますかね」

 

 

 

だってあのクラスには守りたい奴が―――高町なのは(ともだち)がいるのだから。

 




このセリフが使いたかっただけだったりして・・・笑
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