魔法少年ガンダム☆ブレイカー   作:鈴野宗一ノ介

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今月末引っ越すことになったんですが・・・ネットがひけないという悲しき事実に。
なので、今のストックが切れたらしばらく休みます。
ご了承ください。


六話ブレイカー!

「ねぇ彼方君」

 

お姉さんが俺に話しかけてきた。

 

「何ですか?お姉さん」

 

「キミって、なのはの彼氏?」

 

「へ?」

 

「え!?なのはちゃんそうなの!?」

 

「ふぇっ!?ちょ、ちょっとお姉ちゃん!?」

 

いきなりそんなことを聞いてくるお姉さん。

何を言ってるんだか・・・

 

「いえ、俺は友達です、なのはとすずかの。大体小学一年生でそんなのある訳ないじゃないですか、な?なのは」

 

「・・・うん」

 

どうしてなのはは少し残念そうな顔をしているのだろう。

すずかはすずかで、少しほっとしたような顔だし。

 

「ふ~ん?そう・・・」

 

お姉さんはまるで俺を見定めてでもいるような視線で俺を見る。

なんか、ちょっと緊張する・・・

 

「あの、なにか?」

 

「ううん。なんでもないよ?」

 

そう言うと、すぐに自然な笑顔で笑い出すお姉さん。

なんだったんだ・・・?

 

「さて、それじゃあ私は戻ろうかな。三人のアツアツな時間を邪魔したくないし」

 

「もぉ~、お姉ちゃん!」

 

そう言ってお姉さんはお店の奥へと戻っていった。

ふと思う。俺、なのはのこと、何にも知らなかったな・・・

お母さんがイノベ・・・凄く美人なこととか。お姉さんとお兄さんがいたこととか。

すずかのことも何も知らないな・・・

 

「・・・あのさ、なのは、すずか」

 

「「なあに?」」

 

「俺、なのはとすずかのこと、あまり知らないんだよな。二人も俺のことを知らないし。だから、今日はいっぱい話そうぜ?」

 

「う、うん!私もなのはちゃんと誠太郎君のこと知りたい!」

 

「わかったの!私はね・・・」

 

そう言って、俺たちはしばらく語り合った。お互いのことを。

 

 

 

 

 

「なのはは将来何になりたいんだ?」

 

「プリティアなの!」

 

「へ~、そのアニメ私まだ見たことない・・・どんなお話?」

 

「女の子が、悪い怪物を魔法でやっつけるってお話!一度見たほうがいいの!」

 

似たような話を前の世界で聞いたことあるような・・・主に日曜の朝とか。

でもこういう話をしたってことは、なのははまだ魔法に出会ってないってことなんだな。

 

「そ、そうか。なれるといいな、プリティアに」

 

「うん!魔法で悪者をドッカーンってやっつけるの!」

 

女の子がそういうのに憧れることは別におかしくない事なのに。

俺の中には、なのはが俺を魔法でぶっ飛ばす、なんていうビジョンが浮かび上がった。

いったい俺はどうしてそう思ったのだろうか。

 

「「(凄い笑顔・・・)」」

 

俺とすずかは満面の笑顔でそう言うなのはに、恐ろしさを感じた。

・・・なんだろう、今ここでこいつを全力で止めておいたほうがいいような気がする・・・

 

 

 

 

 

「誠太郎君、いちご嫌いなの?」

 

「いや、単純に好きだから後に取っておいているだけだ。そういうすずかだって、みかん除けてるじゃん」

 

「あはは・・・みかん好きだから」

 

俺とすずかは互いが食べているケーキについて話していた。

それにしても・・・このケーキ本当に美味いな。今まで食べたことないくらいの美味しさだ。

 

「ね、ねえ誠太郎君」

 

「ん?なんだ、なのは?」

 

「こっちのケーキも美味しいよ?」

 

「ああ、美味そうだな」

 

俺はなのはのチョコレートケーキを見て、そう言う。

ちなみに俺は苺のショートケーキで、すずかはみかんのタルトだった。

 

「た、食べたい?」

 

「おお、じゃあ一口くれ」

 

「・・・あ、あ~ん」

 

なのはは一口大のケーキをフォークに刺して俺に向けてくる。

 

「あ~ん」

 

それをパクッと食べる。うむ、美味い。

 

「誠太郎君!」

 

「ん?すずか?」

 

「あ~ん・・・」

 

すずかも差し出してくる。これも美味い。

俺に食べさせるのを終えた2人は終始笑顔だった。

 

 

 

 

 

そして、話が一段落する。ふぅ・・・あ、そうだ。

 

「なのは、お父さんとお兄さんは?俺に会ってみたいって言ってたんだろ?」

 

「そうだった!忘れてたの!」

 

忘れるなよ・・・

俺が苦笑していると、

 

「っ!?」

 

急に何か寒気を感じる。誰かが見ているような・・・俺の命を狙っているかのような殺気のようなものを感じた。

 

「な、なんだ?」

 

「?どうしたの?」

 

「今、なんか・・・気のせいか?」

 

キョロキョロと見る。すると、一人の若いイケメンな男性が近づいてくる。

そして俺の近くに立った。

 

「あ、お兄ちゃん」

 

この人がなのはの・・・なんだか強そうな雰囲気を纏っている。

 

「初めまして、月村すずかです」

 

「月村?ひょっとして、忍の妹さんかい?」

 

「あ、お姉ちゃんの知り合いですか?」

 

「ああ。幼馴染だよ。同じ学校のクラスメートでもあるんだ」

 

「へえ~そうなんですか。お姉ちゃんがいつもお世話になってます」

 

「あはは、おしとやかで行儀がいい妹さんだ。忍と兄弟とは思えないよ」

 

すずかと2人で笑いあうお兄さん。

なんだか優しそうな雰囲気の人だな・・・

 

「えっと、彼方誠太郎と言います。ど、どうも・・・」

 

「・・・・・・」

 

しかし、俺が挨拶をするとものすごい目で俺を睨んできた。

なんだ?俺何かしたか?

 

「あ、あの・・・?」

 

「貴様・・・なのはに手を出すつもりか」

 

「え?手を出す?」

 

さっぱり状況が飲み込めない。

 

「とぼけるな!先ほどなのはにあ~んをさせていただろ!」

 

いや、それはなのはの方から・・・

っていうか、怒るのはそんな理由で?

 

「なのはは俺の大事な妹だ!お前には渡さん!」

 

「やばいこの人シスコンだ!?」

 

「ふっふっふ・・・人の妹に手を出す奴は・・・馬に蹴られて地獄に落ちろぉぉぉ!!!」

 

「そして何でそのネタ知ってるんですか!?」

 

この世界にそれはない筈なのに!?

お兄さんは俺に向かって拳を振り上げる。

殴られる、と思ったがいつまで待ってもその痛みはこなかった。

うっすらと目を開けてみる。そこには、お兄さんを拳を掴んでいる一人の男性がいた。

 

「恭也、幾らなんでも子供にいきなり暴力を振るうのは、よくないよ」

 

「だってこいつはあ~んを!まだ俺にもしてもらっていないのに!」

 

「それでもだ。まずは落ち着きなさい・・・すまない、彼方君だったね。僕はなのはのお父さんだ」

 

お父さん・・・これで高町家は全員だろうか。

それにしても・・・この人たち皆、顔のレベルが高い・・・

すずかも美少女だし・・・あれ、俺だけ普通!?むしろ周りのレベルが高いせいで不細工に見えてる気がする!

 

「お父さん!お兄ちゃん、どうしたの?」

 

「なのは、お帰り。心配しなくていいよ。な、恭也」

 

「・・・ああ、大丈夫だ。それと、さっきはすまなかったな」

 

「いえ・・・改めて、彼方誠太郎と言います。よろしくお願いします」

 

「うん、礼儀正しいね、彼方君は」

 

俺の頭をわしわしと撫でるなのはのお父さん。

いいお父さんなんだな・・・優しそうだし、落ち着いているし。

 

「さて彼方君。君の事は昨日なのはから聞いていたが、そしてこの町に着たばかりなんだとか。もし何か困ったことがあれば、いつでも頼ってくれてかまわないからね」

 

「あ、ありがとうございます」

 

やっぱり良く出来たお父さんだ・・・こんなお父さんに将来はなれたらいいなあと思うよ。

 

「先ほどから少し様子を見ていたけれど、信じられる人間だと思ってる。けど―――」

 

「けど・・・?」

 

「―――なのはのあ~ん(・・・・・・・)はちょっと許せないかな。初めてあ~んしてもらったのは僕だし、これから先、してもらうのも僕だけにしてもらう筈だったのに」

 

ええ!?様子が変わっ・・・さっきより強い殺気を感じる。・・・さっき、ぷ。

 

「へえ、この殺気の中、ダジャレを言える余裕を見せるとはね。面白くなりそうだ」

 

「心を読まないで下さいよ!?」

 

そう言うと俺の腕を掴んでお父さんは、

 

「じゃあ道場に行こうか!存分に叩きのめし・・・稽古をつけてあげるよ!」

 

「いやいや!さっき『子供にいきなり暴力を振るうのは駄目』って言ってたじゃないですか!」

 

「いいや。僕が行うのは・・・稽古だよ?」

 

「え、ちょっと待って!いやあああああ!!」

 

この後、なのはが怒って「お父さんもお兄ちゃんも大嫌い!」と言い、凹んだ2人はお店の奥に行ってしまった。

その直後のなのはの笑顔は、とても・・・怖かったです(ガクブル)




次の次くらいで・・・アイツと戦うことになるかと。
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