ポケットモンスターXY&サン・ムーン 二人の紡ぐ物語 作:ソーナ
そしてついに彼らが登場!
昨日ククイ博士に言われたように、少し早く起きた俺とセレナはククイ博士の研究室に来ていた。
「おっ!来たな二人とも」
研究室に入ると、ククイ博士とイワンコがいた。
「おはようございます、ククイ博士、イワンコ」
「おはよう、ククイ博士。イワンコも」
「おう、おはようさん」
「ククイ博士、渡したい物ってなんですか?」
「これさ」
ククイ博士は、机に置いてあるふたつの赤い物を俺とセレナに渡した。
「ククイ博士、これは?」
「これは、ポケモン図鑑だ」
「「ポケモン図鑑?」」
「ああ。今から起動するところだ。ちょっと待ってな」
「待つ?」
「ククイ博士、何を待つんですか?」
俺とセレナが疑問に思っていると、不意に研究室の電灯が一瞬消えた。
「来たな」
ククイ博士が天井を見上げてそう呟く。
消えたり点いたりしてセレナが少し不安がり、俺の腕にしがみついてくる。
しばらくすると点灯が元に戻った。
その次の瞬間、研究室にあるコンセントのソケットから2匹のポケモンが飛び出してきた。
「ロトム!?」
俺は驚いてそう言うと、出てきた2匹のロトムはあちこち飛び回ると、俺とセレナの手に持つ図鑑に入ってきた。
「ククイ博士、これって一体・・・・・・」
「この図鑑はな、ロトム図鑑と言って、ロトムが入ることによって起動する図鑑なのさ」
「ロトムが図鑑に!?」
俺とセレナは、ロトムが入った図鑑に視線を向けると、ロトムの顔のようなものが一番上に現れた。
そして、何か機械的に言うと起動し宙に浮いた。
『アッローラ!ユーザーサトシ。これからよロトしく!』
「おお!喋った!」
俺の持っていたロトム図鑑がしゃべっていると隣でも。
『アローラ、ユーザーセレナ。これからよロしくね』
「ええ、こちらこそよろしくね、ロトム」
セレナがロトム図鑑と話していた。
「ロトム図鑑にはさまざまな機能や言語能力が備わってるのさ。ロトム、これからサトシとセレナをサポートしてやってくれ」
『了解ロト』
『了解です』
「ロトム、こっちは相棒のピカチュウだ」
「ピッカチュウ」
ロトムにピカチュウを紹介したあと、俺の図鑑のロトムがピカチュウの頬をピタッと挟み、それがくすぐったかったのかピカチュウは電撃を放ち、それに巻き込まれてセレナとセレナのロトム図鑑、ククイ博士が電撃を浴びた。もちろん、それには俺も入っている。
とまあ、そのようなひと悶着のあと朝食を食べ、ククイ博士は先に出たため、俺とセレナで戸締まりをしポケモンスクールへと向かった。
道中、セレナの顔が赤くなっていて気になり聞くと、なんでもない、と答えるので詳しくは聞かないでおいた。
「アローラ!」
「アローラ、みんな」
挨拶をして教室の中に入るとすでにクラスメート全員が揃っていた。
カキはマーマネと話しており、リーリエはスイレン、マオと会話していた。
「アローラ、二人とも。相変わらず二人とも仲良いわね~」
クラスに入ると最初に、やっぱりと言うべきかマオが挨拶を返してくれた。
「そんなことないよマオ/////」
セレナはマオの台詞に少し頬を火照らして返す。
幸いにも火照らした姿はマオたちには見えなかったため特に聞かれなかった。
「みんなに見せたいのがあるんだ」
「見せたいもの?サトシそれは・・・・・」
リーリエが首をかしげながら聞くと。
『アローラ!ぼくはサトシの図鑑のロトム!よロトしく!』
『アローラ。私はセレナの図鑑のロトムです。よロしくお願いします』
俺とセレナのロトムが出てきて自己紹介をした。
「へえ、ロトムが図鑑に入ってるんだ」
「驚いた、話せるんだね」
『そうロト!あとこの姿は、ロトムポケデックスフォルム、ロト』
「君、どういうプログラムで出来てるの?少し調べさせてくれないかな?」
マーマネがドライバーを持って俺の図鑑のロトムに近づいていった。
『お断りするロト!』
ロトムは全力でマーマネの台詞に断っていた。
セレナたちはと言うと。
「へえ、このロトム女の子なんだ」
「そうなんですか?ですが、ロトムは性別不明のはずです」
「そうなの?」
「リーリエの言う通りよ。ロトムは性別が不明なの」
「でも、この子女の子だと思う」
「スイレン、その根拠は?」
「勘」
「「「えっ?」」」
「ロトム、あなたは女の子?」
『一応、私は女の子ですよ』
「ほらね」
「うそ~」
「ほんとにそうだった」
「スイレンの勘恐るべし」
セレナたちは女子通し会話が弾んでいるようだ。
カキとマーマネと話していると、途中でククイ博士とオーキド校長が来てポケモンギャグを披露した。
ロトム図鑑には自動アップデート機能が備わっているため、ロトムはオーキド校長のギャグを取り入れギャグ返しをしていた。その光景にはさすがに呆れるとしか言えない感じだった
幸いにもそれは俺のロトム図鑑だけだったため俺はそっと安堵した。
オーキド校長が退室すると、ククイ博士が黒板の前に立った。
「さてと。みんな!今日の授業はフィールドワークだ!」
「えっ、本当?あたしフィールドワーク大好き!」
「いいな」
「うん」
「えー、僕歩き回るの苦手なのに〜」
「まぁまぁ、これも勉強ですから。頑張りましょう」
「フィールドワークかぁ。新しいポケモンに出会えるかな、ピカチュウ、セレナ」
「ピカピーカ!」
「そうね!」
『そこは、僕にお任せロト。この辺りで野生のポケモンに出会う確率、83%ロト!』
『私も同じです』
「よーし!セレナ、ピカチュウ、ロトム、行っくぞー!」
そう言うと俺はバックを背負って教室を飛び出した。
「ちょ、待ってよサトシ~!」
セレナも追いかけるようにして出ていってしまい、リーリエたちは急いであとを追い掛けた。
ポケモンスクール裏の森
俺たちは今、ポケモンスクールの裏にある森に来てポケモンを探していた。
まだ、新しいポケモンをゲットしてない俺とセレナは期待と興奮を弾ませていた。
「早く会いたいなぁ、新しいポケモン!」
「ふふ。サトシは相変わらずね」
「なんだかこの辺りは出るような気がするんだよなぁ」
「そうなの?でも、サトシの勘って以外にあたるのよね」
「サトシは、どんなポケモンをゲットしたいと考えてるんですか?」
「んー、まだわからないや」
「それじゃあ、セレナは?」
「私もまだ、分からないかな」
「二人ともほんと似た者同士ね」
マオが俺とセレナを見てそう言った。
「タイプ相性は考えておいたほうがいいと思いますよ。サトシは島巡りをするみたいですから、バランスのいいパーティのほうが臨機応変に対応出来ますから」
リーリエがそうアドバイスを言ってくれる。
「俺やマーマネのように、一つのタイプにこだわるのも良いと思うがな。だが、対策を立てておけば、どんなタイプとも戦える」
カキは炎はタイプ、マーマネは電気タイプのポケモンを待っているためそう言う。
「まぁまぁ、そういうのサトシとセレナ。本人が決めることだし」
しばらく歩いていくと不意に茂みが揺れ中からポケモンが出てきた。
「あ!見つけた!」
俺は茂みの中から出てきたポケモンを見て言う。
全員の視線が出てきたポケモンに注がれる。
「?あれって、ピカチュウ?」
セレナが出てきたポケモンを見て言う。
出てきたポケモンは、何故かピカチュウと似たようなポケモンだったのだ。
「んー。ピカチュウ、じゃないわね」
「あれはミミッキュです。わたくし本で読んだことあります。確かタイプは・・・・・・」
『おっと、そこから先はぼくにお任せロト!ミミッキュ、ばけのかわポケモン。ゴースト・フェアリータイプ。ピカチュウそっくりの布切れをかぶっていること以外は、正体不明の謎多きポケモン。中身を見ようとした学者は、ショック死したと言われている』
リーリエの解説を俺のロトムがみんなに説明した。
「ショック死?」
疑問に思ったのかセレナは首をかしげミミッキュを見た。
「よーし、ピカチュウ!ミミッキュをゲットだ!」
「ピッカチュウ!」
俺は肩にいるピカチュウにそう言うと、ピカチュウは元気よく前に飛び出して行った。
「ピカチュウ、アイアンテール!」
「ピカッ!チュー、ピッカッ!」
俺の指示でピカチュウはミミッキュにアイアンテールを仕掛ける。ピカチュウのアイアンテールは見事ミミッキュの頭部に命中した。ミミッキュはフェアリータイプを持っているため、アイアンテールは効果抜群のはずだ。
だが、アイアンテールが命中するとミミッキュの頭が、ガクッ、と支えを失ったかのように下がり、ミミッキュから不気味な笑い声が聞こえてくる。
「ピカチュウのアイアンテールが効いてない!?」
「サトシ!ミミッキュは特性、ばけのかわで、一度だけ攻撃を無効化することができるんです!」
「え、そうなのか?」
俺とピカチュウはリーリエの台詞に驚き動きを止めた。
すると、その隙にミミッキュがピカチュウに近づき攻撃を仕掛けてきた。
「ピカチュウ!」
「あれは、ミミッキュのじゃれつく、です!」
ピカチュウはミミッキュのじゃれつく、により吹き飛ばされた。さらにそこに追い打ちをかけるようにミミッキュは攻撃を仕掛けてきた。
「今度はシャドークローです!」
リーリエが後ろから説明してくれる。
「くっ!強い、こうなったら接近戦は止めだ!ピカチュウ、エレキボール!」
「ピカッ!ピカピカピカピカ、チュッビィ!!」
ピカチュウはミミッキュにエレキボールを放ったが、命中する直前、ミミッキュは尾のような物でピカチュウのエレキボールをピカチュウに弾き返してきた。
「ビカッ!?」
ピカチュウは空中で慌てて身を捻り跳ね返されたエレキボールを避ける。
「大丈夫かピカチュウ!」
「ビカビカ!」
「よっし!お次は・・・・・・」
俺がピカチュウに次の指示を出そうとすると。
「ちょっと待ったー!!」
何処からか声が響いてきてバトルを中断するかのように言ってきた。
「な、なんだ?」
俺たちが突然響いた声に驚いていると、目の前に4つの影が立ち塞がった。
その4つの影に。
「なんだお前たちは?」
俺は訪ねる。
「なんなんだお前たちは、と聞かれたら」
「聞かせてあげよう、我らの名を」
「花顔柳腰、羞月閉花。儚きこの世に咲く一輪の悪の花!ムサシ」
「飛竜乗雲、英姿颯爽。切なきこの世に一矢報いる悪の使徒!コジロウ」
「一蓮托生、連帯責任。親しき仲にも小判輝く悪の星!ニャースで、ニャース」
「「ロケット団、参上!」」
「なのニャ!」
「ソーナンス!」
出てきたのは毎度お馴染みロケット団だった。
毎度毎度新しい地方に行くごとに、新しい長ったらしい口上を述べるが、今回も新しくしたようだ。
『ロケット団?宇宙にでも飛んでいくロト?』
『宇宙にでも飛んでいくんですか?』
「やな感じ〜!なーんて、飛ばないわよ!」
「ロケット団というのはだ、超有名な悪の組織の名だ!」
「そんなことも知らないなんて、困ったポケモン図鑑だニャ〜」
『!!!データなし。喋るニャースを発見。新種のポケモンの可能性あり!』
『図鑑データ、更新・・・・・・アップデート完了しました』
ロトム図鑑たちとロケット団のやり取りに、俺とセレナ以外はわけが分からないようだった。
「悪の組織?ロケット団?」
「聞いたことないけど」
「俺も」
「わたくしもです」
「スカル団みたいなのかな?」
「みんな、気を付けて!」
「あいつら、人のポケモンを奪う悪い奴らなんだ」
「ポケモンを!?」
スイレンたちは、ポケモンを庇うようにして動く。
俺とセレナは自然と前に出る。
「また、あんたたちなの!」
「おや、ジャリガールなんであんたまでこんなとこにいんのよ」
「それはこっちのセリフよ!それにさっき、やな感じ~!なんて飛ばされないわよ、って言っていたけど毎度毎度、やられて飛ばされてるのって誰だったかしら?」
「くぅー!ムカつくわねジャリガール!」
「セレナ・・・・・・」
「お前たちのポケモンは、全部俺たちロケット団がもらう」
「ついでにミミッキュもね。あの子見つけたのは、あたしたちが先なんだから!」
「もお、毎回毎回本当にしつこいんだから!テールナー、ヤンチャム、ニンフィアお願い!」
「テナッ!」
「ヤンチャ!」
「フィア!」
「えっ!?ちょっ、待つニャ!!?」
「待つわけないでしょう!テールナー、かえんほうしゃ!ヤンチャム、あくのはどう!ニンフィア、ようせいのかぜ!」
「テナッ!テー、ナー!」
「ヤンチャ!」
「フィーア!」
テールナーたちの攻撃は全てニャースに当たった。
はず、だった。
ミミッキュがニャースを攻撃の車線上から外させシャドーボールを放った。
「ピカチュウ、エレキボール!」
「ピカッ!チュ、ビッカッ!」
俺は瞬時にピカチュウにエレキボールを指示し、ピカチュウの放ったエレキボールはミミッキュの放ったシャドーボールに当たり弾き飛ばした。
「ミミッキュ!お陰で助かったのニャ」
ニャースがミミッキュに言うと、何故かニャースは驚いた表情を浮かべていた。
「ニャ、ニャんですとー!」
ポケモンの言葉が分かるニャースはミミッキュの言葉を訳して言った。
どうやら、ミミッキュはピカチュウの事をかなり憎んでいるらしい、断片的に聞こえた為詳しくは分からないが、ミミッキュがロケット団の方に着いたと言うことは確からしい。
「よおーし、ミミッキュ!なんでもいいから攻撃しちゃって!」
ムサシの指示にミミッキュがピカチュウに攻撃を仕掛けてくる。
「ピカチュウ、アイアンテールで防げ!」
「ピカッ!チュー、ピッカ!」
ミミッキュの攻撃をピカチュウはアイアンテールで防いだ。
「あれは、ウッドハンマーです!」
リーリエが今の技を言ってくれた。
「ピカチュウ!」
「いいぞいいぞ、ミミッキュ行っけー!」
「ソーーナンス!」
ついで攻撃を仕掛けて来ると思いきや。
突如現れたキテルグマによってムサシとコジロウが連れさらわれてしまった。それを追いかけるようにして、ミミッキュを連れてニャースとソーナンスが走っていった。
「行っちゃった」
「行っちゃったね」
「なんだったんだろう?」
「さあ?」
俺たちは今の光景に呆然と立ち竦むしかなかった。
「結局、ミミッキュ、ゲットできなかったな」
「大丈夫ですよ、サトシ。アローラ地方には、まだまだたくさんポケモンがいます」
「そうだよ、サトシ。一緒に頑張っていこう!」
「へへっ、そうだよな。よーし、ピカチュウ、ロトム。次のポケモンを探そう!」
俺はそう言うとセレナたちと一緒に更に奥へと進んで行った。ゲットとはいかなかったがミミッキュと言うポケモンに出会え、バトル出来たことは良い経験になったと思う。
サトシとセレナにそれぞれロトム図鑑がいきました。
サトシのロトムはオス、セレナのロトムはメスです(一応)
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