私たちもA級隊員めざしたい。   作:rerimeru

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投稿が遅くなってしまいすみません。


初ランク戦⑤

―――早川隊サイド―――

 

「ばれたら、しょうがないか・・・。いまだ!!!浅上!!」

 

明野君がそう叫んだ・・・。

 

「浅上・・・狙撃か!!!」

「浅上君・・・狙撃・・・じゃない!!!!」

 

 

僕と了午は同時に叫んだ。が、それぞれで導いた答えは違った。

 

ログで見たとき、明野君は浅上君のことをヒロと呼んでいた。この状況で浅上と呼ぶのは僕たちに対して浅上くんの狙撃を警戒させるためだ。

 

それを伝えないと・・・

 

「旋空弧月!!」

 

しかし、それはかなわなかった・・・。

 

僕たちのいた近くの建物からオプショントリガーの旋空によって延長された斬撃が来る。旋空弧月・・・。やはり椿君か。

 

「シールド!!!」

 

「なに・・・?」

 

トリオン体活動限界。ベイルアウトします。

自動音声が流れる。

 

僕はとっさに抜いた弧月とシールドで防いだ。軽く傷を負ってトリオンも漏れ出ているがまだまだ戦える。

 

が、了午はそうはいかなかったようだ。

 

狙撃を警戒したために椿君の奇襲に対しての反応が遅れていた。

胴体を切られて真っ二つだ。

 

「おしい、二人とも仕留められなかった。ごめん、明野。」

 

「気にすんなって。一人落としただけで十分だ。結果は変わらねぇよ。」

 

明野君と椿君が僕の前後で待ち構えている。

 

2対1なうえに挟まれた。そしてアタッカーの間合い・・・。

 

「これは・・・まずいな・・・。やってくれたね。」

 

近くに隠れているとは思っていたけど・・・。まさか建物の中でしかもそのまま攻撃を仕掛けてくるとは・・・。トリオンで構成されたブレードなら家でも塀でも関係なく豆腐のように切れる。やられたな・・・。

 

僕は弧月を構える。せめて1点はとらないと・・・。

 

ハウンドで椿君を牽制。そしてそのまま明野君に切りかかる。

 

明野君で気を付けないといけないのは鞘を用いた受けからのカウンター。シールドでガードをしてくるかもしれないからそれも気を付けないと・・・。

 

なのでハウンド後、すぐにアステロイドを起動すれば・・・。

 

隙はできるが大振りすれば両手で受け太刀せざるを得ないだろう。なら、あとはアステロイドでシールドを突破するだけだ・・・。

 

全力で袈裟切りを仕掛ける・・・。案の定、明野君は両手でガード。

よし・・・このまま!!

 

「アステロイド!!」

 

「遅いですよ!!」

 

「え・・・・」

 

トリオン供給機関破損。ベイルアウトします。

 

自動音声が聞こえ、僕はベイルアウトしていた。

 

 

―――観戦ルームサイド―――

 

椿健太の奇襲により、一人落ち、ルームでは盛り上がりを見せていた。

 

「ここで、椿隊員の奇襲を決めてきました。早川隊の船橋隊員、ベイルアウトです。これで、明野隊に1ポイントが追加されます。」

 

「早川隊長には防がれましたが、船橋君にはきれいに決めましたね。さすがに建物の中から攻撃してくるとは思ってなかったでしょう。」

 

「狙撃を警戒してそちらに注意を割いていたのも大きかったな。それがなければ、無傷とは言わなくても戦闘不能までは追い込まれなかったかもだ。」

 

「しかし、建物の中からよく当てましたね。」

 

「明野による観測と、オペレーターの情報支援の成果といったところでしょうか?」

 

「そうだな。戦闘員ばかりに目が行きやすいが、オペレーターによる情報支援の大きさは戦況に大きく貢献する。明野隊もいいオペレーターを見つけたようだ・・・。」

 

「そういえばごくごくたまに東さんが壁をぶち抜いて狙撃することもありますね。」

 

「あれも情報支援あってだが、線でとらえればいい旋空弧月と点でとらえなければいけない狙撃では難易度が大きく異なる。今回のような壁越しの斬撃に比べてそうそうできることではないな。」

 

「確かに、それもそうですね、」

 

「なるほど。それもそうですね。おっと、ここでさらに動きが出ます。明野隊の二人に挟まれた早川隊長、ハウンドで牽制しつつ明野隊長に切りかかったと思ったら、ここでベイルアウト!!最後にアステロイドで攻撃しようとしたのは見えたのですが、一体何があったのでしょう。」

 

「スコーピオンで供給機関をやられたな。」

 

「じっとしていても二人がかりで落とされるだけですからね。片方に集中するのはいい判断でしたけどね。アタッカーの片手のトリガーが空いている場合はそちらで何が来るかも警戒していないといけません。」

 

「おそらくはシールドでガードしてくると読んでいただろうが、外れたな。明野がスコーピオンを使うという事前情報もない、初見ならば防ぐのは難しいだろう。」

 

「確かにスコーピオンなら体のどこからでも出すことができますから、受け太刀をしている途中でも攻撃できますね。なるほど。解説ありがとうございます風間さん。」

 

「しかし、弧月にスコーピオンということは明野くんは前衛よりのオールラウンダーを目指しているといった感じですね。C級の時の戦い方を見ていると鞘を使って二刀流のようなことをしていたので弧月2本のアタッカーだと思っていました。」

 

「それも悪くはないだろうが、鞘と弧月で戦えるからな。それにスコーピオンを合わせての3刀流が明野の近接戦闘スタイルだろう。」

 

「3刀流・・・。これは初めての戦い方ですね。王子隊の隊長も弧月にスコーピオンというスタイルですが、鞘は使いませんしね。」

 

「鞘でブレードを防ぐのは難しいからな、すぐに鞘ごと切られて終わりだ、だから、先ほどのようにブレードと一緒に受け太刀するか、相手の腕などに当ててそもそもブレードを振らせない技術が必要になる。粗削りだがいいセンスだ。」

 

「アタッカー界に新しい波が来そうですね。さて、これで明野隊にさらに1ポイントが加算され、明野隊の独走状態が続いています。このまま、明野隊の快進撃が続くのか、はたまた間宮隊がB級の洗礼を浴びせるのか、戦局は終盤に入ります!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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