作戦の次の日、私はもう日課にもなっている狙撃の訓練を行っていた。
いつもの場所、いつもの時間帯だ。
最初は一人だったが、後から雪下さんがやってきて二人で並んで狙撃の練習を行っている。
ひと段落ついたので、私は昨日の続きを話すことにした。
「雪下さん、少し話いいかい?」昨日言えなかった話をしたいのだけれど・・・。」
「・・・・・・」
雪下さんは返事はないもののコクリとうなずいた。
「雪下さんさえよければだが、うちの隊にはいらないか?
優秀なスナイパーがいてくれると戦術の幅が広がって助かる。」
「・・・ごめんなさい。あなたたちの隊に入ることはできない。」
ペコリと頭を下げられた。
人見知りをする性格だろうし、急に隊に入ってくれと言われても無理か
・・・。
もしかしたらほかに先約があるのかもしれない。
「すまない。急な話だったな。残念だが仕方ない。また気が変わったら教えてくれ。雪下さんならいつでも歓迎する。」
と話を切り上げようとしたが・・・
「・・・まって。あなたのいる隊に誘ってもらえたのはうれしい。
・・・入ってみたいとは思う。けど、まだ私はC級だから・・・」
なるほど・・・入れないとはそういうことか・・・
失念していた。
「驚いた。てっきりもうB級にあがっているものかと思っていた。
もちろん、B級にあがるまでまつさ。それから入ってもらえるとありがたい・・・。」
スナイパーの昇格条件は狙撃訓練の結果が上位15%、実質だと30%くらいだったか・・・それに3週間連続ではいること・・・。
正直ほかの戦闘員に比べて条件が厳しいと思う。
「・・・少し前に体調崩して、訓練に出れなかったときがあったから・・・
何もなければ・・・あと一週間とすこししたら昇格できると思う。」
「そうなのか。それは良かった。私でよければ昇格した際には何かささやかだけれどお祝いでもしよう。アドバイスをくれたお礼もしないといけないしな。」
「・・・アドバイスのことは私が気になっただけだから別に気にしなくていい。」
「そうか、でもなにかお祝いはさせてもらうさ。そうそう、うちのメンバーも紹介する。オペレーターの村中さんは同姓の仲間ができたってすぐに喜ぶと思う。」
「・・・ありがとう・・・。」
「紹介のことに関しては雪下さんの都合に合わせるから・・・。教えてくれ・・・。」
「・・・うん。」
いい方向に話がまとまりそうでよかったが・・・雪下さんの表情に曇りが見える。なぜだろうか・・・。
「私からの一方的な押し付けになってしまったな。先に聞いておくべきだったが、うちの隊への要望や知っておいてもらいたいこととかあれば教えてくれ。」
「・・・確認。あなたたちはランク戦で上位をめざすの?」
「そうだな、やるからにはA級に上がりたいと思ってる。私だけじゃなく、ほかのメンバーも同じ気持ちだ。」
「・・・そう、それなら、私はあまり力になれないかもしれない・・・。
私、ランク戦では力になれないから・・・。」
なれそうではない・・・じゃなくて「なれない」と来たか・・・
表情の曇りはそれが原因か・・・。
「・・・理由を聞かせてもらってもいいか?」
「えっと・・・それは・・・」
理由をいうのをためらっている。とても言いにくいことのようだ。
ここは深入りを避けたほうがいいのだろうか・・・
「言いたくないなら・・・」
無理に言わないくていい。そういおうとしたとき・・・
「お、やっと見つけたぜ。お嬢ちゃんちょっといいかい?」
後ろから声がかかった。
アクセス数が急に伸びてる。
読んでいただきありがとうございます。
しばらくは続けていく予定ですので、お楽しみいただけたらと思います。