私たちもA級隊員めざしたい。   作:rerimeru

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初ランク戦 ラウンド2 ⑫ +解説

「くそったれ、めんどくせぇ。」

 

バイパーが四方八方から飛んでくる中、それをシールドで防ぐ。

 

建物越しに攻撃されているため、諏訪からは反撃できない。

近づいても機動力で劣っているために逃げられて距離を詰めることができない。

 

このままではシールドを割られて負けるだけだが・・・

 

「諏訪さん、進路誘導するからそっちに逃げて~」

 

「待ってたぜオサノ!!」

 

オペレーターから連絡が入る。

 

そしてバッグワームを展開する。

 

片手分シールドが使えなくなるが向こうの弾道の精度は落ちる。

そのため、まだある程度はしのぐことができる。

 

誘導に従っていると、これまで以上に那須が接近してきている。

 

「待ってたぜ!!鬼さんこちらってな!!」

 

すぐには迎撃しない。

 

まだ逃げる。

 

 

得点の欲しい那須はそれを追いかけざるを得ない。

 

 

待ち伏せを警戒しつつ、距離を詰めていく。

 

 

 

 

そして、とあるポイントで、諏訪が逃げるのをやめて振り返る。

 

「ヒャッハー!ビンゴだぜ!!」

 

 

 

那須が、角を曲がると、逃げるのではなく、こちらに銃口を向けようとしている諏訪が視界に入る。

 

そのまま

 

防御するために展開していたバイパーを解いてシールドを展開しようとしつつ、相手の銃口の動きを注視する。

 

 

 

 

 

―――注視してしまった。

 

 

それによって足元の注意がおろそかになり気づくのが遅れた。

 

「っメテオラトラップ!!いけない!!」

 

角を曲がった先にはメテオラトラップが多数仕掛けられている。

 

―これだけの数、いつの間に・・・

すぐに堤が仕掛けたものだと気づくがそれに思考を割いている余裕はない。

 

すぐに離れようとするが、すぐには逃げられない。

 

そして、

 

「もうおせぇよ。もらったぜ!!」

 

十分に引き付けてから諏訪が引き金を引いた。

 

 

ドゴォォォォォォォォォン!!!

 

爆発が起き、それによって爆音と振動・衝撃波そして煙が引き起こされる。

 

 

 

 

 

 

 

「諏訪さん!!まだ!!」

オサノからの報告。

 

レーダーの反応は消えていない。

 

「おうよ!!」

 

諏訪が追撃しようとサイド引き金を引こうとしたが・・・

 

ヒュンッ!!

 

飛んできた高速の弾丸によって体を貫かれた。

 

「なっ!!マジかよ」

 

そう言い残し、諏訪がベイルアウトした。

 

 

 

 

煙が晴れると左足と左腕を欠損した那須が立っていた。・・・

 

 

 

 

そして、少し遅れてもう一つ光の帯が飛び、勝敗が決した。

 

 

 

 

 

―――観戦ルームサイド―――

 

 

「決着!!勝ったのは那須隊長!!堤隊員の仕掛けた大量のメテオラトラップとショットガンによる散弾をかいくぐり、諏訪隊長を仕留めた!!

 

そしてその結果を見て堤隊員が自主ベイルアウト!!」

 

本日一番の興奮ぶりを見せつつ、実況をする桜子。

 

「「マジか!」」

 

この展開に解説の二人も驚きを隠せない。

 

「最後よく対応してたな。俺でもあれはきついぞ。」

「だな、よく反応してたと思うぜ。」

 

「?お二人とも、どういうことです?」

 

 

「那須ちゃん、フルガードは間に合わないと判断して、展開していたバイパーを自分の近くのメテオラトラップに向けて撃ってたんだよ。もう片方の手はシールド使ってたけどな。」

 

桜子の疑問に米屋が返した。

 

「自分から・・・?」

 

「そうそう、で、爆発ってのは外に外に広がっていく。

だから、最初に自分の近くで爆発させれば威力は多少はましになる。

 

それでも片腕と片足ですんだってところは運がよかったな。」

 

「走ってた勢いそのままに壁際に行ってシールド張る面積少しでも小さく済むようにもしてたな。よくあの一瞬でできたと思うぜ。」

 

「あの一瞬でそれだけのことがあったんですね・・・。さすがA級。」

 

「ちなみに最後の攻撃も弾速重視にチューニングしてたぜ。

それがなかったら相打ちで堤さんが残って諏訪隊の価値だったな。

 

まぁその堤さんも両腕が死んで、メテオラトラップにトリオン使い込んだみてーだから逃げ切りできそうになくてベイルアウトしたけどな。」

 

出水が補足を入れる。

 

「明野隊長によるダメージが響いてきたということですね。

 

さて!!最終結果ですが・・・

堤さんが自主ベイルアウトして残ったのが那須隊長一人。

那須隊に生存点の2点が入り・・・

 

今回の結果は・・・・なんと!!

3対3対3!!

 

引き分け!!3チームすべての得点が並んだ!!」

 

 

ランク戦2回目にして中位のチームと引き分けの新チームに

観戦していた隊員たちに驚きと興奮が走っていた・・・

 

 

「さて、興奮冷めやらぬ・・・というところではございますが、

お二人とも、今回の試合。どうでしたか?」

 

桜子がまとめの解説を促す。

 

「そうだな。今回は明野隊がよく頑張ってたイメージだな。

うまくマップを使って予定していた展開に乗せようとしてたし、事実、那須ちゃんが1点しか取れてねーってことだからな。明野隊にすればほぼほぼ予定通りだったと思うぜ。

 

・・・・那須隊に対しては、だけどな。」

 

出水が答える。一呼吸置き、そして続ける。

 

「ここは経験の差ってところと、あとは那須隊、特に那須ちゃんを意識しすぎたな。那須隊の動きを知り尽くしてる動きを見る限り、今回の作戦は浅上が建てたみてーだけど、那須隊に意識を向けすぎてて諏訪隊にかき回された感じだな。

 

作戦の予定が乱されて、明野隊の3人ともが諏訪隊にやられてる。諏訪隊の動きをを読み切れず、対策が不十分だったってとこだな。」

 

「ランク戦は3つ巴、4つ巴の戦いだからな、転送位置もランダムだから、予想通りの展開なんてそうそうおきるもんじゃねー。どうなってもいいように作戦を考えておく、あるいは、何が起きてもすぐに対処できる対応力を磨く。これが今後の明野隊に必要なことってところか?」

 

出水に続き、米屋も解説する。

 

「けどそれ抜きにしたって、結成したばかりでこの動きは優秀だな。これは今後に期待って感じだ。」

 

「だな。俺後で明野隊のアタッカー二人とバトってくるわ!」

 

すぐにでも戦いたいという様子で米屋がうきうきとしながら発言した。

 

「なるほど、今後の期待も大きいということですね。

さて、時間もおしてきていますのでそろそろ、まとめに入れらせていただきます。

 

今回、引き分けで全チームに3点が加算されますが・・・

 

那須隊、諏訪隊の両隊は中位に残留。ですが、残念ながら、今回奮戦した明野隊でありますが、わずかに点数が足りず、漆間隊と入れ替わりで下位に降格です。さすがに初期ボーナスの有無は大きかった・・・。

 

そしてそれにより、次回の明野隊の対戦相手は・・・

茶野隊、吉里隊だ!!

 

ガンナーが多いため、中距離での戦闘が多くなるか・・・

 

また、次の試合ではこれまでのようにマップの選択権はないので、対応力が問われます。これは次の試合も楽しみだ!!

 

 

諏訪隊と那須隊については―――

 

―――

 

さて、といったところでお時間です。本日はありがとうございました。」

 

「「ありがとうございました。」」

 

 

 

 

 

 

 




最終スコア

明野隊 3点  熊谷 日浦 笹森

諏訪隊 3点  明野 浅上 椿

那須隊 3点  諏訪 生存点2点

何とか年内に書き終わった・・・

年末年始は帰省のため更新するかは怪しいです。

するにしても短めか、資料2になりそう・・・。

来年もよろしくお願いします。
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