私たちもA級隊員めざしたい。   作:rerimeru

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仮屋 秋人

会議の翌日。

私は技術開発室を訪れた。

 

トリガーの調整及び、ある人物と話があるからだ。

 

部屋に入ってすぐに見つけた。

 

白衣を着た男。身長は190㎝を超えるだろう。

いつ見てもエンジニアとは思えない体である。

 

顔は年齢のわりに少し老け気味で表情にはやや疲れが見て取れる。

また寝る間も惜しんで開発にいそしんでいるのだろう。

 

「やぁ仮屋。また調整を頼みたいのだが、かまわないか?」

 

仮屋秋人 (かりや あきと)

 

雅樹たちと同様に私のクラスメイトである。

私たちより1年早くボーダーに入り、エンジニアとしてはたらいている。

 

聞いたところによるとトリオン量は少ないものの、

戦闘員になるための必要量はあるらしい。

 

しかしながら、戦闘よりも開発がしたいと希望を出し、そのまま技術開発室へ配属となった。

 

クラスではグループが違うため、かかわりは多くはないが、仲はそれなりに良いため、これも縁と考え、トリガーの調整は彼に依頼している。

 

「いいとも。任された。今日はどんな調整だい。また弾道のパターン設定をいじるのか?」

 

「それもあるが・・・。チューニングの切り替えパターンも変更したい。」

 

私の処理能力だと、とっさの時に弾道をうまく設定しきれないため、弾道パターンを設定している。

 

そして私は攻撃用やけん制用、フレア用、近接用など、普通のバイパー使いより多く設定しており、次の相手に合わせて微調整を行うのがランク戦の前の準備になっている。

 

「わかった。すぐにとりかかるさ・・・。と言いたいところだけど、いい知らせがある。」

 

「いい知らせ?」

 

「あぁ。前に申請していたトリガーの調整の件。許可が下りた。」

 

「本当か!!」

 

っと、私としたことが、少し声を荒げてしまった。

 

「・・・すまない。それで、本当なのか?」

謝罪して言い直す。

 

そして仮屋は私の行動を気にした様子なく答える。

 

「あぁ。許可が下りた。調整するから少しもらうよ。ちょうどこっちからも連絡しようと思っていたからね。浅上のほうからしてきてくれて助かったよ。」

 

「そうか。時間はあるから焦らなくていい。必要なら席を外すが?」

 

「いや、そんなにかかるわけではないし、適当なところに座ってて。

それから、それの調整もするならもう一人呼んできたほうがいいだろうな。」

 

「ふむ、それもそうだな。」

 

トリガーを渡し、仮屋が調整・カスタマイズしていく様子を観察する。

 

A級隊員にはトリガーの改造特権があり、自由にカスタマイズできる。

 

一方でB級隊員におけるトリガーのカスタマイズは制限がある。

公平にランク戦を行うためと、一人一人に大きな改造をするほどのトリオンも人手もないからだ。

 

しかし、まったくカスタマイズできないわけではない。

レギュレーション内であれば問題はない。

 

例えば、ガンナーの使用している銃。同じアサルトライフルでも人によってモデルになっている銃がことなる。

アタッカーでも弧月の刀身や鍔の有無などカスタマイズしている。

 

今回私が申請したのはトリオンキューブの分割方法の変更。

これまでは立方体しかできなかったが直方体もできるようにするカスタマイズ許可を申請していた。

 

シューター1位の二宮さんやA級の加古さんという前例があるし、技術的にはもうできている。

ならば大丈夫だろうと思っていたが許可がでるのが意外に早くて少し驚いた。

 

直方体の弾丸も作れるようになったので、これでフレアがしやすくなるはずだ。

 

さて、じゃあ、練習相手になってくれそうな人に連絡を・・・

 

そうして、私は携帯を出し、何人かに連絡をすることにした。

 

 

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