「さて、合同訓練も終わったし、個人ランク戦でポイントを稼ぐか・・・。」
詳しいポイントは知らないが、雅樹と特に椿はかなり私よりポイントを稼いでいるはずだ。
一緒にB級に上がるために負けないようにポイントを貯めないと・・・。
最近では相手の動きに合わせての弾道の設定も正確になってきて安定して勝てるようになってきた。この調子だな。
最初はトリオン体と生身の体の運動能力の違いがあまり考えられてなく躱されることも多かったからな。順調に学習と経験を積むことができている。
「さて、誰に挑もうか・・・っと。あら、挑まれた・・・。ハウンド使いで所持ポイントは1000?ハウンドに転向したてなのだろうか?」
対戦待ちになっているリストから誰と戦うかを考えていると対戦を申し込まれた。
入隊式から日がたっているのに初期ポイントなのが気になるし、私はすでに2000ポイントを超えている。正直勝手も数ポイントしか獲得できないだろうが、試したいことはあるし、受けるか・・・・。
「個人ランク戦スタート」 自動アナウンスが流れる。
「ふ、能ある鷹は爪を隠すというが才能の差を見せつけてあげるのも強者の務め。先輩に核の違いを教えて差し上げなければ・・・。ハウンド!!」
「相手は男性、ハウンドの27分割、動きや弾道ががやけに単調すぎる・・・。こちらを誘っているのか?」
片目を前髪で隠したキザっぽい相手がハウンドを撃ってくる。
ハウンドなのに弾速が速めだ。それに私のいる壁沿いに弾を撃ってくる。
ハウンドは弾速が速すぎると旋回半径の関係で追尾性能が落ちる。ただでさえそうなのに私のいる側の壁沿いに撃ってくるから塀の影に隠れるだけで簡単にしのげてしまう。それに反撃されることをあまり考えてないかのように棒立ちで弾を射出している。
どうにも今日から戦闘を始めました。と言っているようなものだ・・・。
自信だけはものすごく伝わってくるのだけれど・・・
「そういえば今日からトリオン能力に見込みのある人が仮入隊するとかってお知らせにあった気がする・・・。それか・・・。」
それにしてはやけに自信に満ちている気がするが、きっと大物なのだろう。
自分に自信があるのはいいことだ。持ちすぎるのは問題だけれど・・・。
釣りの可能性は限りなく低い気がする。
まぁそうだったならそうだったか・・・。
相手が自分より劣っているなら、いろいろ試したかったことができる・・・。
相手を目視しないでマップを見て攻撃するというのはあまり練習できないからこの機に練習台になってもらおう。
塀の影からマップを見ながら弾道を引く。自分の視界外に弾道を引くのにももう慣れてきた・・・。
ババババン!! ドガ!ドゥガドゥォゥォン!!!
「ん?」
弾着音に違和感。相手の位置をマップで確認し、再度バイパーを放つ。
バババゥン! ドガガガドゥゥォゥン!!!!!
「ふ、俺の攻撃にビビッて塀から出てこなくなったな。まぁ無理もない。」
理解。私の放ったバイパーと相手のハウンドが相殺しているようだ。
ハウンドには探知誘導でトリオン体を自動追尾する効果があるからそれでバイパーに当たったのだろう。
「ん?ということは・・・・」
塀から出て相手を見据える。
「覚悟を決めて出てきたか・・・。一思いに倒してやる。食らえ!ハウンド!!」
相手のハウンドはただ撃っただけの工夫もない弾道。それなら!!!
「バイパー!!」
6×6×6の216分割という多分割拡散弾道、それをさらに弾が立体的に散らばるように設定する。私の予想が正しければ・・・。
ババゥバババゥバン!!
左腕と右足にハウンドをかすめたがそれだけ。被害はないに等しい。
「防がれた?いや、まぐれだな・・・。今度こそ当ててやる!ハウンド!!」
もう一度ハウンドを撃ってくる・・・。
相手の弾道はもう大体わかった。分散させた弾をもう少し収束させて・・・。
バババババbゥン!!!
今度は被害なし。やっぱりだ。相手がハウンドなら多分割して弾幕を張ればそれに誘導されて相殺してバイパーでも弾を防げる・・・。
おそらくはメテオラでもほかのたまに誘爆させることができるだろうから多少爆風は食らうだろうけれど同じことができるだろう。
ボーダーの弾丸トリガーの構成要素は三つ。威力を決める弾体、射程にかかわるカバー、そして弾速に関係する噴進材。
つまりはカバーを破壊できれば自分に届くまでに弾は自壊する。
撃ち漏らしもでるだろうから相手の弾道にうまく合わせて弾幕を張らないといけないのと、ハウンドとメテオラであっても相手がガンナーの場合、連射性と弾の収束率から相殺させるのは難しいだろうから相手がシューターに限られるけど、私ができる防御手段がまた一つ増えた。
C級でトリガーが一つしかない状態で限定的で防御手段が増えるのは大きなことだ。
それに、B級に上がってから自分がメテオラやバイパーを使えばより相殺もしやすくなるだろう。
シールドのほうが確実にガードできるという点でメリットが大きいけれど、攻撃を受け続ければいつかは割られる。
うまく相殺し続ければトリオンの続く限りダメージを防げるこの方法も覚えておいて損はないだろう。
確か戦闘機の装備に赤外線誘導のミサイルを防ぐ装備にフレアというのがあったはずだ。それにもじって多分割立体拡散弾道はフレアと名付けよう。
「さて、いろいろデータもとれたし、あまり長引かせるのも失礼だろうからこちらからも攻めようか・・・。バイパー!!」
「ハウンドをたくさん分裂させたバイパーで防いだのか・・・。なら、俺だって!!バイパー!!」
向こうも同じようにハウンドを多分割させて私のバイパーを防ごうとしている。
が、
「判断は悪くないけど、遅かったな・・・。」
ハウンド射出前の散らしが足らない。弾の拡散が不十分だし面での弾幕となっている。もっと立体的に弾幕を張らないとある程度収束してくる弾は相殺できない。
それに、こちらはバイパーだ、ハウンドに比べ複雑な軌道で飛ぶ。
ハウンドがそれに対応しきれていない。
「くそ・・・。なんでだ・・・・。」
「トリオン体活動限界。ベイルアウトします。」
結果、相殺しきれなかった弾が相手を貫き戦闘不能にした。
「色々参考になった。悪いことをした気がするけど、あの人には感謝しておこう。」
こうして私の防衛手段にフレアが加わった。
やっと本編でのキャラを登場させることができました。
記念すべき初の登場キャラクターはみんな大好き新3バカの早乙女です。
書いてて主人公も中二病チックなところは感じたのと、本編の早乙女と違和感感じるかもしれません・・・。(登場すくないから口調があまりわからない・・・涙)
こうしたほうがいいのでは?などありましたら気軽に意見をくださるとうれしいです。