時間とか本編との関係性は何も考えずに書いていますのでもしかしたら本編とつながるかも?程度と思っていただけると幸いです。
12月22日
朝目を覚ますと外は雪が降り始めていた。布団から出ると肌を刺すような寒さに襲われ布団に戻ろうかと思ったけれど、お腹もすいているし、リビングの方が温かいだろうと部屋からでる。
リビングへ行くと予想していた温かさとは程遠い寒さに満ち満ちていた。
両親はまだ起きてこないのかと、時計を確認すると午前10時を示しており流石におかしいと思い両親の部屋へ向かおうとすると家のインターホンが鳴った。
寝間着姿だけどまあいいかと思いそのまま玄関へ向かう。
「待たせてしまってすみません。」
扉を開けるとより寒い風が室内へ流れ込み少し顔がゆがむ。早々に相手の要件を聞いて部屋に戻りたいと思っていると予想外な相手が玄関前に立っていた。
「四宮君、まだそんな恰好しているの?」
「なんで白鷺がこんなところにいるの?」
「なんでってごおじさん達から話聞いていないの?」
「何も聞いてないはずだけど...。とりあえず部屋に入って。」
白鷺をリビングに通してから、両親に話を聞こうと部屋に向かい扉を開けるとそこには誰もいなかった。
電話で確認しようとスマホを見ると一通のメッセージが父親から来ていた。確認してみるととんでもないことが書かれていた。
内容は「これから年末にかけて白鷺さんの家と旅行に行ってきます。年始はおじいちゃんたちの家に行ってから帰ります、匠も電話してね。あと千聖ちゃんは仕事があるから一緒に行けないそうで家に一人にするのも心配だから家に来てもらうことにしました。仲良くしてるんだよ。」とのこと。
「え...?」
リビングに戻ると白鷺は特にすることもなさそうに部屋の中を見渡していた。
「ごめん白鷺、今さっき親から話聞いたところでちょっとうん。」
「大丈夫よ、私も四宮君の家で過ごしなさいって言われたのは昨日だから。」
「まだ俺たちって小学生かそこらだと思われてるのかな。」
「そうなんじゃない?まあ黙って家で一人過ごしてもよかったんだけどばれた時がこわいから。これから大体一週間よろしくね。」
「...よろしく。」
まずはお互いの予定を確認と何をするのか話し合ことにした。
白鷺は今日の収録で今年の仕事は終わりらしく後は25日に学校へ行けばもう冬休みへ突入するらしい。
俺は学校もバイトも25日に終わるのでそれから6日はお互い家の中で過ごすってことで話はまとまった。
その後は白鷺の部屋を決めて布団を出しどこに何があるのかだけ説明して、あとはそれぞれの予定を消化していった。
12月24日
昨日の朝は白鷺がいる事に驚いたけれど2日目となればそこまで驚くこともなくなった、今日は夕方からライブとその後バンドメンバー達とクリスマスパーティがあるから夜帰るのが遅くなるらしい、それまで何か家事をしようかと言われたけれど申し訳ないから断った。
今日は午後からバイトなのでそれまで何をしようかとリビングでぼーっと考えていると目の前に座った白鷺から明日の帰りはいつなのかと聞かれた。昼間には学校が終わりバイトして帰るだけなので暗くなる前には帰ると伝えた。
その日はそのままリビングで過ごしお互いにバイトとライブで一日は終わった。
夜、少し白鷺と話をした時妙に明日の予定を聞かれたけれどなんなのか。
12月25日
それぞれ学校に向かい、予定していた通りに時間は進み気が付けば今年最後のバイトも終わっていた。
帰り道、ふと目に止まったネックレスが気になって店の中に入ると、思っていた以上に高そうな内装で尻込みして回れ右で店から出ようとしたところ店員につかまってしまった。
外に気になるものがあったから入っただけだからと少し逃げ気味に店員と話しているとその商品を店員が持って来ていた。あいまいに断らなければよかったと後悔しながら値段に目を落とすと思っていたよりもお手頃で思わず買ってしまった。
「クリスマスだしいいよね。」
そう言って自分を納得させて家へと帰る。
家に着くと明かりがついていてなんだかほっとした。
いつもは家に帰っても明かりがついておらず寂しさを感じていたからだろうか。
なんとなく「ただいまー。」
と言ってみると「おかえり。」
と奥から声が返ってくる。
少しむずがゆさを感じながらリビングに行くと料理が並べられていた。
「これ白鷺が作ったの?」
「少しだけね。ほとんどお惣菜だけど。」
どれが手作りなのかわからないのは黙っていた方がいいのかもしれない。
「じゃあ食べましょうか。」
それからはご飯の場だからかいつも以上に話が弾み気が付けば8時になっていた。
白鷺はもう風呂を済ませていたらしいので食器の片付けもやるからはいてきていいよと言われたのでお風呂につかる。今日は特に寒かったので湯船につかった。今思い返すとなんでネックレスを買ったのかわからない、なんて言って渡せばよいのやら。
風呂から出ると白鷺はまだリビングのソファーの上にいた。
「部屋に戻ってないんだね。」
「ええ、ここ温かいから。あまり出たくないのよ。」
「なるほどね。」
「ところで四宮君、マフラー持ってないのね。」
「そういえば去年駄目にしてから買ってないな。」
「そう思ってマフラー買ってきたのよ、風邪ひいちゃってもいけないし。はい。」
そう言って紙袋を渡される、開けてみると紺色のマフラーだった。白とか赤みたいな明るい色だったらどうしようかと内心ひやひやしたけれど俺の趣味をわかってくれていてよかった。
あれ、今なら渡せるんじゃないか?
そうだ渡してしまおう。
「あー、白鷺。」
「どうしたの?」
「実は俺もプレゼントがあって。あ、マフラーありがとう。」
ぎこちなく鞄の中から箱を取り出す。やっぱりちょっと気持ち悪いかなと思いながら出してしまったものは仕方ないのでそのまま白鷺に渡す。
「なにこれ?」
「ネックレス、帰りにいいなと思って買ってきた。もっといいやつ持ってるかもしれないけど、できれば受け取ってほしい。」
「そんなことないわ、とっても嬉しい。」
「できれば...、つけてくれない?」
「いやそれはちょっと。」
「なに?いやなの?」
「いえいやじゃないです。やらせていただきます。」
若干脅迫され気味に箱からネックレスを取り出し白鷺に着ける。白鷺との距離がかなり近く、緊張で手が震える。
何回かやり直してやっとつけ終わり離れようとすると白鷺から声がかかる。
「つけ終わったかしら。」
「うん、つけ終わったよ。」
この会話の後すぐのこと。
白鷺が前に倒れそのまま腕を後ろに回す。
「白鷺さん?どうしたの?」
「いいえ、何でもないわ。しばらくこのままでいていいかしら。」
「かまいませんとも。」
拒否してもこのままな気がしたので白鷺にされるがままになる。
「...四宮君は腕回してくれないのかしら。」
「いいの?」
「むしろ待っているのだけど。」
「...。」
失礼します。と心の中で断りを入れて白鷺の背中に手を回す。
まさかこんなことになるとは思っていなかったから心臓がいままで立てたことがないような音がしている。
けれどそれが気にならないくらい心地良い暖かさでずっとこのままでもいいかなと思ってしまう。
正直男だったらここから先のことも考えてしまうけれど、多分今はそうゆう感じじゃないんだろうと何となく感じる。
「四宮君は、好きな女の子とかいるの?」
「共学だから一人くらいいるんでしょう?」
「...好きな人はいるよ。誰とは言えないけど。」
「ふふっ。まあいいわ他の子だったらすぐに言ってね。こんなことしないから。」
「弄んでる?」
「そんなことないわよ。...じゃあここまでにしましょ。」
そう言って白鷺は離れてしまった。
少しいだけなくなってしまった寂しさがあるけれどそんなことを言える関係でもないからと我慢する。
「そろそろ寝ましょうか。」
そういってソファーから降りて部屋へと戻ってしまった。
リビングの電気を消して自分も部屋に戻る。
今日はいろいろと疲れた、明日からどんな顔して会えばいいんだ。
残り5日の気苦労を考えながらゆっくりと目を閉じた。
読んでくださりありがとうございます。
普段はこんなこと絶対に起こらないだろっていう話はあまり書きたくないのですが今回は深夜突発的に書き始めていますので察してください。
誤字脱字がいつも以上に酷かったかもしれません。
またこの番外編の続きで正月編も書くのでよろしくお願いします。