神喰い?いいえモルモットです   作:斑尾 彌禮

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 これを予約した時点でもう書き溜めはないです。5話の進捗は約半分。う~ん、終わるのか、これ?
 頑張るしかない。
 あと、お気に入り登録してくださった方、ありがとうございます。モチベが上がります。


第4話

 怪我の治療も終わり、いつものようにエントランスで暇を潰していると、突然、周囲が騒がしくなった。

 

 

「どうしてですか!?」

 

「どうしても何もない。この任務はお前には無理だ」

 

「この前のボルグ・カムランだって1人で倒せたんだ!シユウ2体同時なんて楽勝ですよ!」

 

 

 どうやら、若手のゴッドイーターが無茶言ってるっぽい。

 あ、相手をしていたツバキさんがこっちを見た。いや、私に説得なんて無理ですよ。

 

 

「おい、ヒタキもなんか言ってやれ」

 

 くっ、仕方ない。ここは私が先輩としてはっきりと言ってあげよう。

 

「……失礼ながら、あなたに2体同時はまだ早いと思います」

 

「あ?なんで俺がモルモットにそんなこと言われなくちゃいけねぇんだよ」

 

 

 うん、やっぱり聞く耳を持たない。

 因みにモルモットっていうのは私のあだ名。博士や神機整備班からの試作装備の試験依頼をよく受けていることから付いたらしい。

 まあ、こういう人には実際に体感してもらう方が早いでしょうから、ツバキさんに提案して誰かをついていかせましょうか。

 

 

「ツバキさん、ベテランを一人ついていかせて危なくなったら助けさせるのはどうでしょう?自分の実力が解ってないと後々事故が起こるかもしれませんし」

 

「そうだな。となると現在暇そうにしているベテランは……ヒタキ、お前しか居ないな」

 

「……へ?いや、私はベテランでh「よし、ヒタキ、上官命令だ。この馬鹿を連れて贖罪の街に行ってこい」」

 

 

 やらかしたぁぁ!またしても自分で自分の首を絞めるようなことを。

 よし、こうなったらこんな任務直ぐに終わらせてやろう。私は休むんだ。休暇……休暇が欲しい。

 

 

 

 

 で、やって来ました贖罪の街。解説はこの私、ヒタキでお送りします。

 現在、若手のゴッドイーターこと、リチャードさんがシユウ2体と交戦中。

 リチャードさんはロングブレード使いで、攻守のバランスが上手く取れた戦い方をしている。しかし、それは相手が1体の場合だ。相手が2体だと、どうしても守りが厳しくなってくる。

 とはいえ、彼も慣れてきたのか動きが良くなってきた。

 シユウのエネルギー弾をギリギリで躱し、1体がダウンしている間にもう1体を攻撃する。

 少々危ない場面もあったが、このままいけば倒せるだろう。

 

 このままいけば……なんだけどね。

 

 頭部に集中攻撃を受けたシユウが活性化する。それにより、今まで優勢だった状況がどんどん悪化していく。

 そして、何とか一撃を返したところで、2体目のシユウまでもが活性化。彼も奮闘するが、次第に被弾が多くなり、遂に突進を受けて吹き飛ばされてしまった。

 

 よろめきながらも体制を整えた彼の前には、2体のシユウが並んで迫っていた。

 

 正に絶体絶命の状況。

 死の恐怖で足がすくんだのか、動かない彼にシユウが攻撃しようとした時、銃声が鳴り響き、貫通レーザーが2体のシユウの頭部を突き抜けていった。

 

 勿論、撃ったのは私だ。

 

 彼がピンチに陥ってから救助したのは、2度と実力以上の事をしないようにするため。実際、彼は絶望の表情を浮かべていたし、目的は達成した。

 

 で、ここからは私のターン。

 

 

「ヒバリさん、救援を一人でも良いから寄越して」

 

『わ、分かりました。直ぐに救援を送ります』

 

 

 ヒバリさんに連絡し、応援を寄越してもらう。シユウ2体程度なら私一人で十分だが、今は固まってしまっているリチャードさんが足手纏いだ。

 スタングレネードを使い、シユウを混乱させ、その間に恐怖からか気絶していたリチャードさんを担いで離脱。

 彼が動けたのなら挑発フェロモンを使って2体とも私の方に引き寄せて、その間に逃がしたのだが、できないものは仕方ない。

 

 建物を使ってシユウの視界から外れ、彼を安全な場所で下ろす。小型アラガミは殲滅済み。2体のシユウにさえ気を付けていれば、彼が死ぬことはないだろう。

 

 彼を置いて、2体のシユウを引き付けるためにわざと見つかり、別の方向へ誘導する。だが、こんなときに限って良くないことは起こるようだ。

 

 

『ヒタキさん、作戦エリア内に向かって大型のアラガミ反応が急速接近中!

 これは……スサノオ!?』

 

 

 まずい。このままでは私の所為でリチャードさんが死んでしまう。

 

 

「!?…方角は?」

 

『作戦エリアの西から接近しています。

って、そっちは西ですよ。早く避難してください』

 

 

 今の状況、3体同時、しかもその内1体がスサノオとなると、リチャードさんの方へアラガミを行かせないのは不可能に近い。

 だが、やれなければ、人が死ぬ。

 

 

「救援部隊にはリチャードさんを回収したら直ぐに避難するように言っておいて」

 

『ヒタキさん!?ヒタキさん!?』

 

 

 時間が無い。意識を目の前のアラガミに向け、神機を構える。

 

 贖罪の街に銃声が鳴り響いた。




 CM入りまーす(ゲス顔)
 今回出てきたリチャードさんですが、今後、登場する予定は一切ありません。なので、名前なんて覚えなくて大丈夫です。
 乱入してきたアラガミをスサノオにした理由ですが、個人的にボルグ・カムラン系がすごく苦手なんですよね。
 基本的にガードを使わずにステップで避ける派なんですが、あの尻尾回転はステップだと避けられなくてよく当たってました。
 レン君と2人のミッションの時は初めて回復アイテムを使いきりました。もう2度とやりたくないです。
 まあ、そんなわけで、強いアラガミでパッと思い浮かんだので採用しました。

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