提督の息子って結局は一般人だし、艦娘もほとんど年頃の女の子だし、すなわち一緒に住むと大変です 作:鳥王族
俺は今、目の前の子に一緒に住むと言われた。
まったく状況についていけないが俺は一つだけ心に決めたことがある。この話断らなければならない、拒否しなければならない。
だって、目の前の白露って子は言ったんだ。親父の…提督の願いって、俺は親父の願いを叶えてやるつもりも義理もない。
「断る!何が嬉しくて10人の女の子を世話しなくちゃならないんだ!」
「ん!それは違うっぽい!」
「違わないだろ!年下の女の子と住めってことはそういうことだろう」
「夕立たちは提督さんに《司さんの面倒を見てくれ》っておねがいされたっぽい」
夕立っていう子は俺に自慢げに話す。だが、俺はその自慢げに話した内容にイラつきを覚える。
「なんだよ。今更、親父の世話になれって言うのか!」
俺は、イラついて机を思いっきり叩く。
それに彼女たちは怯える。
「野郎、今まで散々俺を放っておいたくせに死んでから親づらしやがって。却下だ、そんなもの!」
俺は息を乱しながら叫ぶ。
だが、それを見ていた大淀さんが声をかける。
「司さん、たしかにまだ納得できないかもしれません。でも、手続きは終わっています。提督は自分にもしもの時があった時、あなたを一人にしないためにこのことを計画されてました。
そのため、あなたと一緒に住めないとなるとあなたかこの子たちが住む場所をなくしてしまいます」
「なんだと!」
「どうされますか?」
大淀は俺に問いかけた。すると、空気が凍りついた。
俺はたまらず白露たちの方を見ると彼女らは不安そうに俺を眺めている。
普通に考えたらこの子たちとは赤の他人。住む場所がなくなろうが知ったことではない。はずなのだが…俺よりも幼い子たちを放っておくほど俺は非情にはなれなかった。
「わかった。だけど!住む場所を共有するだけだ。いいな」
俺は白露たちの方を向いていった。彼女たちは黙って頷いた。
「これで、話は終わりか?」
「はい、本題は終わりましたが。司さんが彼女たちと一緒に住むと決まったので皆さんが住む家への引っ越し。そして、彼女たちが通う学校等の話がしたいのですが」
「すいません、ちょっと外の空気を吸わせてくれませんか?」
今の俺は頭に血が上ってる。落ち着かせるためにも少しでも時間が欲しかった。
「はい、わかりました」
「ありがとうございます」
俺は許可をもらうと部屋を出た。
俺はここに初めて来るため海に向かって適当に歩くことにした。
「海って本当に広いんだな」
深海棲艦によって一般人は海に近づくことすら禁止されていたため、俺は今日初めて海を生で見た。
俺は昔、歌った童謡の「海」を思い出した。
「そういえば、海水ってしょっぱいんだよな…飲んでみるか」
俺は海に近づいて、海水を両手ですくって口に含めると思ったよりしょっぱい味に驚き、むせてしまった。
「ケホッ、ケホッ、これはすごいな」
だが、初めての体験に心が踊ったのかいつのまにか落ち着いていた。
「戻るか」
俺は、口に違和感を残したまま応接室に戻った。