提督の息子って結局は一般人だし、艦娘もほとんど年頃の女の子だし、すなわち一緒に住むと大変です   作:鳥王族

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第6話:人の名前って一気にたくさんは覚えられないよな

 

引っ張ってきた二人。そして、それについてきた二人の計四人を連れて俺は誰もいないことを確認し屋上にやってきた。

 

「よし、ここならオッケーだな。で、何の話してたっけ?」

 

俺は連れてくることに必死になりすぎて何の話をしてて何で屋上に連れてきたのか忘れていた。

だから、適当に緑髪の子に話しかけた。

 

「いや、鈴谷は急に連れてこられただけだし」

「…そうだっけ?」

「ちょ!マジで恥ずかしかったんだよ!……それに男の子と手をつなぐのも初めてだったんだから」

 

恥ずかしかったのは最後のほうが聞き取れなかった。

 

「ん?なんて言った?」

「なんでもないし!」

 

なぜか、急に彼女は顔を真っ赤にした。

 

「相変わらず、鈴谷っちはウブだね〜」

「う、うるさいな〜」

 

そして、それをいじる北上。

 

「そんなことより話を元に戻してくださいまし。さっきも鈴谷が言いました通りわたくしと鈴谷はいきなり連れてこられましたのよ」

「いや〜、あたしたちもほとんどいきなりだったよ。大井っちとここにいるつかさっちが提督に似てるねって話してただけ」

「あっ!それだ!学校で俺と親父の話をするな、騒ぎになるのが嫌いなんだよ!」

 

俺は北上に声を上げて言い聞かせる。

 

「「「「親父??」」」」

 

俺は4人の疑問に満ちた声で墓穴を掘ったことに気づいた。

まあ、もともとこいつらにバレるのは時間の問題だったが他のクラスメイトにバレるのが嫌なため黙っとこうと思っていた。

 

「提督の息子がこの学校にいるって聞いてたんだけど君なんだー、よろしく!鈴谷だよ!」

「熊野ですわ」

「そういえば、自己紹介まだでしたね。大井です。よろしくおねがいします」

 

鈴谷、熊野、大井の3人が自己紹介してくれた。

 

「あー、よろしくな。櫻井司だ」

 

俺も礼儀として自己紹介をする。

すると、鈴谷は俺の周りをぐるぐるしながら

物色するように俺を観察する。

 

「な、なんだ?」

「いや〜、見れば見るほど提督に似てるね」

「そうか」

「将来、提督に似ていい男になるよ〜」

「いい男ね…そんなにいい人とは思えないんだけど」

「えっ!?いやいや、提督はいい人じゃん!」

「じゃんって言われても俺は親父のこと知らないから。それに、見てる角度が違うお前らから見たらいい"提督"なのかもしれないが俺から見たら家族ほったらかしたダメ"親父"だ。まあ、ずっと愛してくれてたことに関しては嬉しいとこもあるが…あっ、悪いな。しめっぽい話して」

「いや〜こっちも変なこと言ってごめんごめん」

 

俺の話によって重たい空気が流れる。

 

「ていうかさ〜鈴谷っちはなんでこの学校に提督の息子。つかさっちがいるって知ったの?つかさっち隠してたんでしょ」

「それはさっき白露たちと会ったからですわ」

「そういえば、白露型の子たちは司さんと住むことになってましたね。ほんと、よく知らない男と一緒に住みたいと思いますよね」

「まあ、提督に息子がいることは知ってたからこれからも顔見に来るかもね」

「はぁーまじかよ」

 

俺は出来るだけ目立たず過ごそうと思っていたのにそれに反することが起きるらしくめんどくさくなってため息混じりに愚痴をこぼす。

 

そんな時、北上の方から何かが鳴る音がした。北上はポケットからスマホ取り出して確認した。

 

「なんだろ。あっ、球磨姉からだ。大井っち、球磨姉がどこにいるんだ。だってさ〜」

「そういえば、姉さんたち待たせていましたね。行きましょうか北上さん」

「ん〜。つかさっち、また明日ね〜」

「それでは、お先に失礼します」

 

北上は俺に手を振り、大井は感情はこもってなさそうだが礼儀正しく挨拶をして帰っていった。

 

「わたくしたちも姉様を待たせてしまってるかもしれないので帰りますわよ」

「そうだね〜。あっ、つかさっち!連絡先交換しよ!」

 

鈴谷と熊野も帰ろうとした時、鈴谷がスマホを取り出した。

ていうか、山田のせいで俺のあだ名がつかさっちで統一してきたな。

 

「うん、まあいいけど」

 

俺は断る理由もないのでポケットからスマホを取り出した。

 

「おおー、なんか友達と連絡先を交換するの普通の女の子って感じする。一回やってみたかったんだよね」

「鈴谷は俗世に染まるのが早いですわね。わたくし、この支給されたスマートフォンがどうしても使い方がわかりませんわ」

「じゃあ、熊野の分もやってあげる。つかさっちもいいよね?」

「ああ」

 

すると、鈴谷は熊野にスマホの基本的なことを教えながら俺の連絡先と二人の連絡先を交換させた。

 

「できた!これからよろしくねつかさっち!」

「わたくしもよろしくお願いしますわ、司さん」

「ああ、よろしくな」

「それじゃ、お姉たち待たせてるし行くね!」

「あっ、最後に一個いいか?」

「なんですの?」

「この学校に元艦娘はほかに誰がいる?」

「えーっと、どうだっけ?」

「学年別に言いますとまずは、高等部3年にわたくしたちの姉の最上姉様と三隈姉様。あとは、北上さんたちの姉である球磨さんと多摩さんですわね」

「あと、瑞鶴。一航戦の先輩は社会人になって二航戦の先輩、さらには姉の翔鶴さんとかが大学生なのに一人だけ高校生なので文句言ってたんだよね!」

「肉体年齢なんですから仕方がありませんわ」

「そういえば、その文句に加賀さんが『そんな、子供みたいなこと言うから貴方は高校生なのよ。いえ、精神年齢は中学生ね』って毒吐いててまじツボったんだけど」

「言ってましたわね」

「疑問に思ったんだが、お前たちの歳ってどうやって決まってんだ?」

 

俺は単純に疑問になったことをぶつける。

 

「わたくしたちは元々艦娘。普通の人間のように母親のお腹から産まれるのではなく建造というもので"造られてましたの"」

「造られって道具みたいな言い方するな」

「まあ、似て非なるものですもの。艦娘時代のわたくしたちは敵の砲弾に耐えれる強固で不老な体を持ってましたわ。」

「でも、深海棲艦を倒して鈴谷たちは不思議な力で人間の体になったんだよ!どう、すごいっしょ」

「そして、人間の体になったわたくしたちはこのように一般の女性として生きる権利を得ましたの」

「で、あらゆる身体計測や体力測定、精密検査のすえ鈴谷たちは各自、肉体年齢を算出してもらいそれぞれ合った学年に転校してきたってわけ!」

「姉妹艦でも同い年なのはそういう理由ですわ」

「なるほど、わかった。ありがとう」

「で、どこまで話したっけ?」

 

俺が話をそらしたため何の話をしてたか忘れる鈴谷。

 

「この学校にいる元艦娘が誰がいるか。瑞鶴さんって人まで言ってくれた」

「じゃあ、次は高等部2年だね!2年は鈴谷と熊野、北上、大井だよ!」

「お前たちで全員だったのか」

「高等部1年は北上さん、大井さんの妹の木曾ですわね。あとは川内姉妹ですわ。長女の川内、次女の神通、三女の那珂がいますわ」

「神通が苦労しそうだよね〜」

「そうですわね。あとは中等部ですと…司さんご一緒に暮らしてます白露型がいますわ」

「白露型は3年が白露と時雨、2年が村雨から五月雨で、1年が海風から涼風だね!」

「あと、3年に島風と天津風がいますし1年には睦月と如月がいましたわ。えっと、これで以上ですわ」

「あー、ありがとう。思ったよりもいるんだな」

 

数人程度だと思ってたので途中から覚えてないところもあるが教えてもらったことに礼を言う。

 

「はい、それではお先に失礼させていただきます」

「ばいばーい」

 

鈴谷は手を振り、熊野は綺麗なおじきをすると帰っていった。

 

それにしても多いな。これから大丈夫だろうか?




作中の艦娘の学年は私が見た目、性格から想像したものです。
けっこう年齢を想像するのが楽しいんですよね。
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