魔法少女リリカルなのはFechter   作:草ナギ

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別に俺TUEEE系を書くつもりではないのですが、いつの間にかこうなっていました。
無意識って怖いですね……。


6振り デバイスGETなの!

 

「伽羅ちゃん……」

 

「……光忠か」

 

2人の少年は見つめ合う。

廣光【大倶利伽羅】は無表情ではあったが心で大いに驚いていた。

まさか国永【鶴丸国永】以外にも元付喪神(刀剣男子)が居るとは。

 

「光忠……、知り合いなの?」

 

謎の少女が光忠【燭台切光忠】の隣に降り立つが、こちらに警戒しながらも光忠に問いかける。

 

「うん、何ていうか…旧知の仲というか……」

 

「ただの腐れ縁だ」

 

「伽羅ちゃーん!」

 

「もう!相変わらずだなぁ…」という感じでこちらに言葉を掛けてくる。

謎の少女が光忠の隣に降りて来た様になのはも廣光の隣に降り立つ。

 

『あの子、優しそうな子だね。もしかしたら話し合いしてくれるかも』

 

なのはが穏やかな空気を纏う光忠を見てホッと一息いれた。

 

『いや……』

 

『え?』

 

『ヤツはああ見えて』

 

「ねぇ、伽羅ちゃん」

 

こちらに笑顔で話しかけてくる光忠だが、次の言葉でなのはとユーノが固まる。

 

「あの巨大な子猫のジュエルシード、僕達にくれないかい?じゃないと君でも容赦しないよ?」

 

『実戦向きの男だ』

 

『『え!?』』

 

そう念話で話した後、廣光は全神経を光忠に向ける。

そして、光忠もまた、廣光に全神経を向けた。

 

『こいつは俺が相手をする。なのは達は黒い女を相手していろ』

 

『ひろ君……』

 

「猫のジュエルシードを渡す気はない」

 

「まぁ、そうだよね。負けないよ!」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

光忠の言葉を聞いて、『廣光がんばって!』っとユーノが念話で応援してくる。

しかし、こちらはもう会話する余裕はない。

刀剣男子だった頃と同じであれば負ける可能性がある。

機動や隠蔽はなんとか勝てるが体力と打撃などは負けていた。

だが、今の光忠と相対して分かる事があった。

どうやら小太刀二刀御神流を習っていた事は無駄ではなかったらしい。

恐らく、光忠もああ言ったが分かるハズだ。

今、一瞬でも隙を見せたらヤられる代わりに隙さえ見せなければこちらが勝っていると。

だからこそ隙は見せない、身体が震える。光忠も震えていた。

どうやらお互いに”武者震い”しているらしい。

光忠だって今まで何もしてこなかった訳ではないと思う。恐らく魔法の訓練はしているどろうが、剣に関しては訓練しきれなかったのだろう。予想では剣については独学で修業したのだろうと思うが、剣術でならこちらの方が上。

 

「どうやら…伽羅ちゃん、刀剣男子だった頃より強くなったみたいだね」

 

「いつまでもそのままな訳があるか。お前こそ、さらに腕を磨いたようだな」

 

「僕こそ、そのままなんて事はないよ。でもどうやら一歩、伽羅ちゃんに届かないみたいだね。諦める気はないけど」

 

ユーノ曰く、魔法には攻撃、防御、捕獲、結界、補助と色々種類があるらしい。

その中で先ほど見せた防御魔法。

光忠の事だ、きっとあの少女をサポートする為に覚えた魔法に違いない。

 

「魔法を覚えたのは先ほどの女の為か?」

 

「そうだけど……あの子の事、そういう風に呼ばないでくれる?」

 

「……光忠、お前。まさか」

 

「……そのまさかだよ。伽羅ちゃんだってそうでしょ?」

 

どうやら俺や国永と同じで光忠もあの少女と主従関係になっている様だ。

しかし、こんなに伊達政宗公に縁のある刀が集まっている様だが何かあるのか?

このままだと貞のヤツ【太鼓鐘貞宗】もそのうち会いそうだな……。

 

「もしかして今、同じ事考えなかった?」

 

「ふん、どうだろうな」

 

「もし居るなら貞ちゃんと鶴さんにも会いたいなー」とか呟いている。

ブレないヤツめ。そして国永なら居るぞ、教えないがな。

しかし、剣では確かに俺の方が上だがそれで勝てるとは思わない。

そう、魔法に関しては俺はまだ素人だ。

そこを付け込まれれば負けるかもしれない……。

捕獲魔法というモノもあるというからそれにも注意だな。

そう光忠から目を離さず、どう動くか考え始めた時

 

ドガァンッ!!

 

背後から金色の魔力砲撃がぶつかる音と魔光。

敵?に背中を見せるのは負けにつながるが、そんな事を気にする余裕はない。

すぐさま後ろを振り返り一目散に走る。

振り返った瞬間目に入ったなのは。

先ほどの砲撃で吹っ飛ばされたのだ。

 

「(間に合え!間に合え!間に合え!)」

 

全速力で走る。

恐らく今の俺は普通の人間より速く走っているだろう。

だから何だというのか。

なのはを守れない事になんの意味がある。

とにかく走る。

後少しというところで届かない。ならば!

 

「ぐっ!!」

 

スライディングをする。

思いっきり勢いをつけてのスライディングの為、ズボンがダメージジーンズの様になった。

後悔はない。

落ちて来るなのはをギリギリ受け止められた。

すぐさまなのはに怪我が無いか確認する。

擦り傷どころかあまりバリアジャケットも汚れていなかった。

ユーノもなのはの元に着いたらしく、なのはの状態を教えてもらえた。

今まで怪物相手だったり、人間が原因だったとしても樹相手だったりしたので気にしなかったのだが、どうやら【非殺傷性設定】というモノがあるのだとか。

………早く言ってくれ。

とりあえず座り込み、あぐらをかいて膝になのはの頭を乗せる。

 

「………」

 

なのはの様子を見ていたが横で巨大な子猫に魔法をぶつける少女。

容赦なく砲撃し、ジュエルシードを取り出し封印。

手際は良いのだが、あまりにもの容赦のなさに少し引く。

封印が終わった後、少しの間こちらを見つめて来た。

敵意はない様だ。

その後、直ぐに光忠を連れて飛行し、(光忠、お前も飛べたのか…)消えて行った。

因みに光忠は飛行して消える際、こちらに手を振っていた。

思いっきり顔を背けておいたがな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

あの後、転んで気絶している所を保護したと誤魔化し(なのはは運動音痴の為、”転んで気絶”というのはあり得る話なので皆に信じられた)、廣光はなのはをおんぶで運び、高町宅まで送り届けた後にユーノに相談する事があると呼び出していた。

 

「え?デバイス無しで出来る魔法を教えてほしい?」

 

「無いのか?」

 

「うーん、あるにはあるけど、廣光には難しいと思うよ。念話は魔導師の初歩的魔法で誰でも出来るもので……廣光みたいに3分で覚えたのは異常だけどね」

 

「やはり、デバイスが必要になるのか……」

 

「そうだね。基本、魔法を使う為には廣光の言った通り、デバイスが必要だね。あの光忠っていう少年も”ストレージデバイス”を持ってたし」

 

 

※ストレージデバイス:魔導師の使う一般的なデバイスで、通常は意志を持たない非人格型の事である。

 

 

そこでふと廣光は思い出した。普段の祖父なら興味のないプラチナの腕輪を妙に磨いて大事にしていた事を。

あの時は「(骨董品か?まぁ、俺には関係ないか)」っと生暖かく見守っていたが、もし、多分、きっと、あれがデバイスだったなら?それに祖父はたまに話してくれるのだ。

”ミッドチルダ”という世界の物語を。

 

「ユーノ、もう1つ聞きたい事があるんだが……」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

廣光は伽羅宅に帰ると直ぐに祖父を探した。

まぁ、昼寝をしている所だったので直ぐに見つかったが。

寝ている所を気にせず祖父を叩き起こす孫。

 

「爺さん、質問がある」

 

「げっほ、げほん!あー、なんだ藪から棒に。いきなり叩き起こしおって」

 

「爺さんが大事にしてるプラチナの腕輪、”ストレージデバイス”っていうのか?」

 

「……お前、どこでその名を知った?」

 

「”ミッドチルダ”の知り会いから教えてもらった」

 

「! そうか…」

 

しばらく胡坐をかき、何か考えている素振りを見せていたが、しばらくして廣光の祖父はタンスから木箱を取り出し、廣光に渡す。

 

「そのストレージデバイスの名は【ドラゴンソウル】(竜の魂)だ」

 

「【ドラゴンソウル】……」

 

「昔、ワシが使っていたモノだ。……まだ早いとは思ったが…必要なのだろう?それをお前に託そう」

 

そう言われ木箱からそっと腕輪を取り出し、自然な動作で右腕に嵌める。

すると腕輪の中央に付いている宝玉に反応があった。

それを見た時、自然と瞬間叫んでいた。

 

「⦅竜の魂を宿し剣よ!その力を、守る力をこの手に!【ドラゴンソウル】!セットアップ!⦆」

 

[stand by ready.set up(スタンド バイ レディ、セットアップ)]

 

濃い紫色の光に包まれ、光が消えると左肩甲骨から左腕にかけて不動明王の化身・倶利伽羅竜を宿し、学ランを思わせる洋装に草摺と赤い腰布を身に着けている。唯一変わらないのは普段、服の下に着けていた不動明王を表す梵字のペンダントが表に出て来た位だろう。

その姿はまさに刀剣男子だった時の戦装束であった。

そして腰に紫色の鞘に収まる機械的な1振りの…大きさを確かめてみると恐らく打刀であろう刀が差してあった

 

「おお、無事にセットアップ出来たな……しかし廣光よ、お前呪文を勝手に略称するんじゃない」

 

「……名残が残ってるだけでもいいだろ」

 

「お前、どのくらい略そうとしたんだ。……セットアップ出来て良かったが普通呪文が違えば不発だからな?」

 

「………」

 

そんな事より廣光はとにかくこれで魔法を使う事が出来るとちょっぴり嬉しいと思ったので気にしない事にした。表には絶対出さないが。

 

「しかし、廣光、よくドラゴンソウルの事を覚えていたな。最後にお前に見せたのは2歳の頃だぞ?」

 

「……覚えてたから取りに来た、それだけだ」

 

バリアジャケットを解いた廣光は短く祖父に礼を言って高町家へ向かうのであった。




中二病全開のデバイス名。ドラゴンソウル……。
もっといい名前があったかもしれないのに……。
ごめんね大倶利伽羅さん。
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