初期の艦これ   作:弱箔

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28 手続き関係の指導があった

 

 

 

その後、大本営内の窓口を一通り回って手続き関係の指導があった、この間に鍵の手続きをやらされた、書類作成は初期艦に取って必須業務になるから今後の手続き関係は私が自分でやる事になるそうだ

今は大本営本棟に併設されている食堂?で昼食中だ

 

「ここは大本営の皆さんも利用されるので民間運営なんですよ、だから食券方式です、艦娘だけが利用する食堂だと利用には事前申請が必要になります、それについては後ほどご説明しますね」

 

食べながら説明が入る、事前申請?食票式かな?

 

「大和はこっちでよかったの?申請してるんじゃないの?」

 

「……私の場合、予定が決まらない事が多くて向こうは利用してないんですよね」

 

なんだろね、その煮え切らない言い方は、なんかありそうだね、私は、だし

 

「ふーん、で、午後からもこの続きなのかしら」

 

「その予定です、午後からは工廠や港を回る予定です」

 

「鎮守府よりは大きいのかしら、その工廠は」

 

「それはもう、大本営の工廠は増設を重ねていますから、規模としては鎮守府より大きいですよ」

 

「ふーん……」

 

話しながらも周囲の雰囲気が気になる、見られてるというより避けられてる?

利用者は艦娘だけでないのはわかる、比率的には人の方が多い事も

でも、人と艦娘でなんでこうも分かれているんだ、まるで使用区分が設定されているみたいだ、私達が座っている場所はその境目だと思う、だからなのか通りかかる人々が一々妙な反応を見せる、なんだろう、あの表情は

 

 

 

 

 

工廠を見物、じゃなかった見学しつつ各所で説明を受ける、艤装の整備や兵装関係でお世話になる事が確実な場所だけに声をかけられそうな雰囲気の妖精さんには出来るだけ愛想よく挨拶して回った、工廠の妖精さんとは仲良くしておくに限る、自身に着いている妖精さんと違い工廠の妖精さんはこちらのいう事に素直に従ってはくれない、勿論妖精さんが駄々を捏ねているというのではなく、工廠の運営との兼ね合いがあるからだ、工廠の妖精さんは工廠に着いていると思えば分かり易い、その妖精さんに邪魔と見做されたら冗談ではなく本当に何もしてくれなくなる、工廠の妖精さんの第一義は工廠の運営なのだ、私に着いている妖精さんが私に協力的である様に

ここに口出しできるのは司令官だけ、艦娘である限り工廠の妖精さんにはどんな強制も出来ない事を艦娘なら理解している、自分に着いている妖精さんにはそれなりに無茶振りが出来るのだから

知っている事だけど、大和から再確認的に説明があった、確認は大事、思い込みダメ絶対

あんな状況に二度と陥りたくはない、避けられる方法が有るのだから手間暇を惜しむ理由など何処にもない

 

「あれー、叢雲ちゃんとやまちゃん、工廠になにか用なの?」

 

このお気楽な声は、間違いなくあの桃色兎だ

 

「漣さん、今オリエンテーション中なんですよ」

 

「?ああ、叢雲ちゃんのね」

 

大和に今更それが必要なわけがないだろう、そこで何故考える時間がいるんだ

 

「お一人ですか?」

 

「いーや、御姉様の手伝いだよ、なんだかすっごいヤル気になってんだよね、妖精さんを煽りまくってるし」

 

「ああ、なるほど、そのお手伝いですね」

 

「……なんか、納得いかない納得の仕方をされた気がするんだけど?」

 

「気のせいでしょ」

 

漫才が長引きそうなので口を挟む、大して面白い漫才でもないし

 

「あー、叢雲ちゃんってばひっどい言い様、これってば叢雲ちゃんの為なんだけどなー」

 

「?」

 

なんの話だ、先任の漣が私の為にヤル気になって妖精さんを煽ってる?心当たりが全く無い

 

「ざみちゃーん、どこー」

 

遠くの方からなんか聞こえてきた

 

「ヤバッ、戻らないと、じゃあね、ごゆっくりー」

 

それを見送りつつ聞いて見た

 

「今のは何の話なの?」

 

「さあ?」

 

大和も心当たりがない様だ

 

 

 

 

 

工廠を一回りして港を見学中に先任の五月雨に声をかけられた

 

「会えて良かった、ざみちゃんから二人が工廠に来てるって聞いて探してたの」

 

という事は五月雨も工廠にいたのか、漣の手伝いかな

 

「二人の艤装の整備が終わってます、ここが終わったら取りに来てくださいね」

 

そういうと工廠に戻っていった、さっき妖精さんに挨拶した時には何も言われなかったけど、そういうものなのだろうか

 

「今のって、昨日一緒に買い物した五月雨だよね」

 

「そうですけど?」

 

「あ、いや、五月雨はどっちも落ち着いてるから判別に自信がなくて」

 

「まあ、そうなんですか」

 

危ない、不思議そうにされてしまった、適当に言い訳したら通っちゃたけど、この子素直過ぎないか、余計な心配をしてしまうが

最初の初期艦が工廠に集まってる、確か大本営に召集されたと言っていた、鎮守府から撤収して来たとも、なにが起こってるんだろ

気になるけど研修中だし、大和が話してこないって事は研修とは関係ないんだと思うし、勝手に動いてあんな状況に陥りたくないし、モヤモヤするな、この状態は

艤装を受け取る時に機会を作れるかな、無理なく作れそうなら動いてみよう

 

 

 

 

 

「ここが受け取りの窓口?」

 

港の見学が終わって五月雨の言う通りに艤装を取りに来たんだが、なんだコレ

 

「ええ、まあ、そう言う事になっています」

 

なっていますって、初見の私には只のだだっ広い空間(然も結構な薄汚れ具合)にしか見えない、妖精さんも見当たらないし、どうなってるの

さっき見学した時にはあまりの寂れ様に使われていない区画だと思って素通りしてしまった、大和もなにも言わなかったし

 

「で、どうやって受け取るの、ここで」

 

本気で想像出来ない、てっきり妖精さんが運んでくるのかと思ってたのに

 

「普通にいつも通りに艤装を着ける感じで、それで受け取れます」

 

えっと、いつも通りにといわれても、確かにいつもは何の気なしに出し入れしてるけど今回は外して工廠に持ち込まれてるんだけど、それでもいつも通りなワケ?

下手に突っ込んでも仕方ない、いわれた通りにしてみよう

 

「!?」

 

おおう、本当に艤装が着いた、けど、装備だけだ、弾薬の補給がされてない、それに魚雷発射管は換装したんじゃないのか、桃色兎はプレゼントとかいってたのに

大和を見ればあのどデカイ艤装を背負ってる、いや実際に背負ってる訳じゃ無いけどこっちから見ると背負ってる様にしか見えないほどデカイ

 

「……間近で見ると凄いわね」

 

なんというかあの時こんなものからの発砲を受けてたのか、通りで回避に手間取る訳だ、こんなの至近弾でも中破しかねない、直撃されたら沈むのは間違いない、思えば無謀な事をしたものだ

 

「叢雲さん、艤装の具合は如何ですか、いまなら何かあれば直ぐに対応してもらえますよ」

 

「魚雷発射管……」

 

「?動かしにくいですか」

 

「四連装だったのに三連装になってる」

 

ちょっと考え込んだ大和だったが、すぐに思い当たったらしい

 

「あれは兵装試験で一時的に装備してもらったので、元の装備になっていれば問題ないですよ」

 

「四連装でも足らなかったのに、三連装じゃ無理じゃない、アレに換装できないの?」

 

問題大ありだ、これではこの戦艦を沈められない、五連装とかないの?

 

「あはは、あれは無理ですね、新規開発兵装ですし、最初の試験で予測値とのズレが大問題になっていますから」

 

つまり私の所為で使用禁止になってると、そういう事なの、理不尽な

 

「ん?」

 

今気がついた、艤装に私のじゃない妖精さんが着いてる、誰のだろう

 

「?どうされましたか」

 

「あ、なんかブッキーが艤装の調整をしてくれたみたいで、その説明を」

 

「吹雪さんの妖精さんが着いているんですか?」

 

「そうよ、伝言だって」

 

ブッキーの妖精さんは伝言を伝え終わると離れていった、ブッキーの所に帰るのだろう

 

「ブッキーが工廠にいるみたいなんだけど、お礼を言いにいってもいい?」

 

離れていく妖精さんを見つめながら聞いてみる

 

「ええ、勿論です、行きましょう」

 

お互い艤装をしまって妖精さんを追って歩き出した、あれだけデカイ艤装が引っ込むのは私から見ても不思議に思える、やってる事は私も同じなんだけどね

 

 

 

 

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