初期の艦これ   作:弱箔

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31 お茶をどうぞ

 

 

 

「お茶をどうぞ」

 

こっちが食器を片付けている間三人は飽きもせずに漫才していた、ムラムラはそれを眺めているだけだったが

 

「あ、ありがとう、丁度喉乾いてたのよ」

「いただくのです」

「あれ、いつの間にか片付いてる?!」

「私にも頂戴」

 

ニコニコと嬉しそうにお茶を出していく大戦艦、いいのかそれで

 

「叢雲さんもどうぞ、それとありがとうございました」

 

なにが?お礼言われる様な事があったかな

 

「片付け手伝ったからじゃない」

 

お茶片手のムラムラからだ

 

「同居なんだし当然だと思うんだけど、大和にはお客さんなのかな、私」

 

なに、そのナントカが豆鉄砲食らった様な顔は、不満でもあるのかしら

 

「叢雲ちゃん、随分と攻めるね、ちょっと驚いた」

 

攻めるとはどう言う意味だブッキー

 

「受けに回る叢雲というのは想像し辛いのです」

 

受けとはどう言う意味だ電

 

「そういえば、司令官を尻に敷いてやったって自慢気に話して来た事がありましたね、返事に困りましたが」

 

五月雨、なんだそれは、何時の誰の話だ

 

「それと一緒にしないでもらえるかしら、個体差ってモノがあるんだから」

 

ムラムラまで、なんであんたらが反応してんのよ、こっちは大和に言ってるんだ、あんたらの感想は要らないし

 

「お客さんでないとなると、何になるんでしょうか?」

 

大和も質問に疑問で返すとか、いやその前にその豆鉄砲顔をなんとかして欲しいんだけど、どうみても戦艦が駆逐艦に見せていい顔じゃない、私にはそういう風に見えるけど

 

「同居艦?って呼び方があるのか知らないけど、共同生活するならお客さん扱いはないでしょう、そんなことしてたら大和の負担にしかならないし、私はあなたの枷でも錘でもない、そんな事になるくらいなら宿舎に行くわ」

 

「駆逐艦の枷なんてやまちゃんには無いのと同じだよね」

「軽い錘なのです」

「お二方、そういう事ではないのはわかっているでしょう、どうしてイジワルな言い方をするんですか」

 

なんで大和よりあんたらが先に感想を出しているのか、頼んで無いぞ

 

「まあ、志は買うけどさ、ってなによ五月雨」

 

なんか五月雨がムラムラの言葉を遮った様だ

 

「艦種についての理解が不足している、という事でしょうか?」

 

どうしてそうなる、この戦艦は稀に言葉が通じなくなる、私の言葉はそんなに不適切か?

その場合は適切な言葉の選択方法も習得しなくてはならないが

 

「理解が不足してるのはお互いにって事なんじゃない?」

 

先任の三人に問いかける様にいうムラムラ

 

「そんな感じですかね、その他にも色々ありそうですが」

 

それに五月雨が応じた、なにか他にも付け足したそうな気配まで感じる、表情を見る限り他の二人も同意見らしい

 

「「???」」

 

言い様から察するに艦種に限られた話ではないのだろう事は分かる、しかし、どこのなんの理解が足りないのかと言う所がわからない

表情から察する限り大和は私と同意見の様だ、もしかして重症かな

 

「誰がこの二人を組ませたのでしょうか、なにか、意図的なモノを感じるのです」

「たぶん、なんにも考えてないと思うよ、たまたま其処に居たってくらいじゃないかな」

 

私の見立てでは、電の言い分よりブッキーの言い分の方が合ってる、けどブッキーの言い分と言う所に不安がある

 

「そうですね、偶々其処に居た、というのが正解だと思います、担当者が決まらずに居た叢雲さんをご案内していたら、教導艦に指名されましたから」

 

二人に答える大和

 

「ご案内?」

 

電が大和に聞いてる、なにを不思議そうにしてるんだろ

 

「ええ、叢雲さんは大本営に到着されてから何の指示も受けられなかったそうです、ご自分で解決されようと動かれた様ですが解決には至らなかったと」

 

「する訳ない、というか指示がなかったって、なに?」

 

相変わらずムラムラはヒドイ言い様をする、あんなに歩き回ったのに一言で片付けるんだから

 

「大本営に到着後、鎮守府から持参した関連書類を担当窓口に提出する様に指示される手筈なのですが、それがなかったそうです」

 

「……ちょっと信じられないんだけど、ホントなの今の話」

 

ムラムラってば私になにか含む所でもあるのか、そんな所を創作したってなんにもならないじゃないか、そうだ桃色兎は見てたって言ってた

 

「漣は知っていた様だけど、聞いてない?」

 

「漣?聞いてないわ、そちらの漣かしら」

 

ムラムラが五月雨達に振る

 

「私達が大本営に到着したのはムラムラ達が演習場の準備を始めた頃ですけど、叢雲ちゃんもその頃に到着したの?」

 

私に回って来た

 

「そういわれても、私はムラムラ達がいつから演習場の準備を始めたのか、知らないんだけど」

 

「あれは叢雲ちゃんが佐伯司令官の要望書を持って来たって聞いたから初期艦権限で演習に引っ張りだしたんだけど、演習場自体は兵装試験名目で予約済みだったし」

 

ムラムラが答えてる

 

「あの要望書は叢雲さんをご案内している途中で所定の窓口へ提出しました、関連書類をお預かりしていましたから、窓口に提出したのは大和ですよ」

 

「それだ」

 

なにブッキー、大和の台詞でなにか思い当たったのかな

 

「それ提出者として署名入れたでしょ」

 

「代理人規定に基づく証書の事ですか」

 

普通に応じる大和

 

「アッ」×3

 

なに、三人纏めてヤラカシやがったってその顔は、何なのよ、大和に視線を向けるも本人も思い当たる節がない様子

 

「大和、あんた、自分が秘書艦って役職に就いていることを忘れてない?」

 

ムラムラが聞いているが大和は合点がいかない様だ

それは私も聞いている、でもそれがあの手続きと何の関係があるのか、そこが繋がらない

 

「秘書艦と初期艦の権限は同等なのです、窓口側から見れば初期艦の受け入れ手続きを初期艦が行なっているのと同じ意味なのです」

 

電の説明が入った、つまりどういう事だ

 

「初期艦が手続きやってるなら、そのままお任せされるよね、他を探すのもメンドクサいし」

 

面倒臭いってなに、任務でしょ、責務ってモノがあるでしょう?ねぇムラムラ!?

大和は大和でナルホドといった感じて納得顔だし、いいけどさ

 

「理解が不足している、という事ですね」

 

なにキレイに〆ようとしてんのよ五月雨は

 

 

 

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