短くてごめんなさい。
なかなか書く時間が取れないものですねぇ。
とりあえず前座は終わりです。
その日、高町なのははどこからか聞こえる助けを求める声を聞いていた。
どうやら頭の中に直接話しかけて来ているらしいその声は自分だけにしか聞こえず、放課後その声の方へ歩いていくと、山の中で怪我をしているフェレットに似た動物を見つけることになる。
そしてその出会いが彼女の運命を大きく変えた。
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時間は既に深夜になろうとしていた。
僕が見つめる先では、黒い謎の生物がこの3年で少し成長したなのはに襲いかかろうとしている。
僕はそれをただ遠くから、両脇に佇む仲間と共に住宅の屋根の上から眺めていた。
『感動的だね。こうしてこの世界の物語は始まるのだから!』
括弧つけて話すのも随分と慣れたものだ。
最初の内はなかなか意識しないと出来なかったが、今では無意識の内に括弧つけることが出来る。
『黒刺くんと虚々路ちゃんはどう思う? いよいよこれから本格的に戦争が始まる訳だけども』
「俺はぶっちゃけ何とも。面白い戦いが出来ると聞いたからここにいるだけな訳で」
「私も特に何も。と言いますか、そもそも私に感情を問われてもお答え出来ません――以上」
『連れないねぇ。これから楽しくなるっていうのに』
僕の両脇には3年前に存在していなかった仲間がいた。
1人は浅黒い肌に黒髪の
キレたナイフみたいな目が特徴で、格闘戦担当が彼だ。
「と言うか球磨川さんよぉ。本当にあいつが主人公なのか? 今にもやられそうなんだが」
『大丈夫大丈夫。なのはちゃんには心強い見方がたっくさんいるからね』
「それがあの電柱の上に立ちながら機会を伺っている男ですか?――以上」
虚々路ちゃんの指差す方向には、確かに僕たちと同年代の男の子が電柱の上に立っている。
その男の子はこの世界に最初に転生した神崎零だった。
どうやら神崎はなのはを助けるつもりのようだが、なるべく原作を変える気はないのか、それとも自分がなのはに一番かっこよく見れるタイミングを伺っているのか、動く気配はない。
まぁ恐らく後者の考えであると思うが。
『ピンチのところに颯爽と現れる気になる子。これは酷い。ヘドが出るくらい酷いシナリオだ。最近のジャンプだってそんなことしないのに』
「女の子は夢を見たがる生き物なのです。知識としては分からなくもありませんね――以上」
「くだらねぇ……」
電柱の上に立っていた神崎に動きがあった。
だいぶ距離が離れているせいか何を喋っているのか分からないが、神崎は服の中から剣の形をしたペンダントを取り出す。
すると神崎は何かを呟き、そして一瞬彼の体を光が包みこむと、まるでどこぞの騎士王と同じ姿になっていた。
青を貴重とした鎧はどこか神々しく、片手に掴むのは風を纏い見えなくなった剣。
その姿はまさにFateシリーズに出てくる青セイバー。
アーサー王の男バージョンと言った姿をしていたのだ。
『ふむ、テンプレ魔力特化の魔導士タイプってところかな。なるべく原作に馴染めるようなカスタムっぽいし』
「そんでぇ球磨川さん。今日俺らを呼び出したってことは何かさせたいんじゃないですか?」
『そうだね。それじゃあ一仕事してもらおうか』
「おう、何人殺ればいいんだ?」
「久しぶりに武器の虫干しが出来るといいのですが――以上」
『君たち考え方が物騒だよ……。まぁその通りなんだけどね。どうせこの日を楽しみにして、僕らみたいに眺めてる転生者がいるはずさ。適当に見つけて、適当に間引いちゃって』
「あいよ、球磨川さん」
「了解いたしました――以上」
少しずつ周りから削っていこう。
どうやらこの3年間で神条トオルは、モブ転生者を組織的に動かしているようだしね。
さぁ戦争の始まりだ。
宣戦布告の時は近い。