日本兵 in the ガルパンworld!!   作:渡邊ユンカース

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進撃の巨人見ましたけどやはり面白いですね。
ライナーみたいな主人公作りたいですね。


情熱という炎と無力という哀愁

とある学園艦の豪華な内装の部屋で二人の少女がでお茶会を開いていた。一人は金髪を結び凛とした態度を取るダージリン、もう一人は小柄で幼く見えるものも隊長とのしての威厳を醸し出しているカチューシャだ。

この二人のためにカチューシャの右腕と名高いノンナが紅茶を運んできた。

 

「準決勝は残念でしたね」

「去年カチューシャたちが勝ったところに負けるなんて」

「勝負は時の運でしょ?ありがとうノンナ」

 

余裕をもった大人の対応でダージリンは言う。カチューシャのいう聖グロリアーナの準決勝相手は連戦と名高かった黒森峰だ。固い装甲と強力な砲を持つ戦車や、西住家跡取りの西住まほが指揮する戦術が数々の学校を打ち破ってきた。

 

「違うの。ジャムは入れるんじゃないの、舐めながら紅茶を飲むのよ」

「付いてますよ」

「余計なこと言わないで!」

 

ダージリンの紅茶にジャムを入れようとする行為にカチューシャは指摘した。ロシアに類似したプラウダ学園ではロシア流の紅茶の飲み方が主流となっており、イギリスの作法よ違っても無理はない。

口元にジャムが付いていることを指摘されたカチューシャはノンナに余計なことをするなと言う。

 

「ペリョーシカカルトゥーシカもどうぞ。ペチーニェも」

「次は準決勝なのに余裕ですわね。練習しなくていいの?」

「燃料がもったいないわ。相手は聞いたことのない弱小校だもの」

「でも隊長は家元の娘よ、西住流の」

「えっ!?そんな大事なことを何故先に言わないの!」

「何度も言ってます」

「聞いてないわよ!」

「ただし妹の方だけれども」

「なんだぁ……」

 

ダージリンからの情報に当初は驚いたカチューシャであったが、まほではなくみほだと聞くとため息を吐いて安堵していた。ノンナはあらかじめ知っていたため顔の表情を寸毫も動かしていない。

 

「黒森峰から転校してきて無名の学校をここまで引っ張ってきたの」

「そんなこと言いにわざわざ来たの?ダージリン」

「まさか。美味しい紅茶を飲みに来ただけですわ」

「そっ、なら存分に飲むといいわ。そして共産趣味の思想を植え付けるように教育してあげる」

 

みほに関する情報にカチューシャがあまり動じなかったため愉悦できずにいたダージリンだったが、自分の紅茶の味を上げるためにある話を繰り出した。イギリスの学校に感化された学校は良くも悪くも英国面を手に入れるのだ。

 

「なら紅茶が美味しくなるもう一つの情報があるの」

「何よ言いなさい」

「貴方が親身にしていた西済伍長、伍長と言えば通りはいいわね」

「あんた伍長を知ってるの!?」

「それはもう、夜のパーティーで熱心なアプローチを受けた仲ですわよ」

「何やってんのよあのバカ!」

 

ダージリンが自慢げに言うとカチューシャは頭を抱えた。短い付き合いではあるが、基本単純で欲には弱い伍長のことは理解していたからだ。例を挙げると伍長がプラウダ高校に居た時、平然と保健室の先生をナンパして朝帰りを果たした男だ。

カチューシャは伍長と再開した時に今までの鬱憤と愚痴をぶつけて粛清かシベリア送りにしてやろうと腹に決めた。

 

「それであの人が何を」

「あらノンナも反応するとは意外だわ」

「あの人は人に一種の革命分子なんで」

「ふふっ、そういうことにするわ。じゃあ本題に入るわ、実は貴女たちが対戦する大洗女子学園に伍長も居るの」

「ええっ!?」

「……ッ!?」

 

相変わらず情報に驚くカチューシャだったが、ブリザードのノンナと名高いノンナも驚愕の表情を浮かべていた。一方で、ダージリンも始めて見せるノンナの表情に驚いていた。何せダージリンが浮かべるノンナの印象は第一に表情筋が死んでそうというものだった。

 

「じゃ、じゃあ無名の学校がここまで這い上がれたのはその二人のお蔭ってこと!?」

「自然とそうなるわね」

「確かに伍長の対戦車戦法は戦車道においても役立ちますね。隠蔽や環境を利用した戦闘とか」

「……カチューシャたちは準決勝でそんな相手と戦うわけね」

「はい。また、まほの妹のみほも黒森峰では活躍の機会があまり与えられなくても副隊長の座に収まっただけの技量はあります。油断はなされずに」

「わかってるわよノンナ。ダージリン、あんたには感謝するわ。確かな技量を持つ二人を相手にするんだから生半可な気持ちでは敗ける。そんなことになったら革命が起こされちゃうわ」

「ですね。実際、隊長のポストを狙う同志は多いです」

「成長したカチューシャ、いやプラウダの力を奴らに見せつけてやるわ!」

 

一人の少女ではなくプラウダの書記長として闘志を燃やして奮い立つカチューシャの姿は大きく尊厳に溢れているように見えた。隣のノンナも顔色こそは普段通り冷徹なマスクを取り付けているが、その内なる心は闘争心で燃えていた。

この二人を見て余裕のある態度を取り続けたダージリンであったが、内心自分はとんでもないことをしてしまったのではないかと焦っていた。そのため、その日格言と名言を言うことなく聖グロリアーナへと帰って行った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ところ変わって大洗女子学園の倉庫。そこには伍長と戦車道を履修する生徒たち、そして修理や改造を担当する自動車部の面々が居た。

彼女たちの目の前には長砲身を付けた四号戦車があり、以前よりも力強さで満ちていた。

 

「長砲身付けたから、ついでに外観も変えてみました」

「F2っぽく見えますね」

「そうでしょ!」

「なあ知ってるか?四号戦車の貫徹力って日本の戦車全般よりも優秀なんだぜ」

「……哀しみを思えますね」

「ありがとうございました自動車部の皆さん」

「いえいえ、まあ大変だったけどすごくやりがいがありました」

「砲身が変わって新しい戦車が一輌……」

「そこそこ戦力の補強はできたな」

「あの、ルノーに乗るチームは?」

「今日から参加することになりました。園みどり子と風紀委員です。よろしくお願いします」

 

風紀委員の権力と威厳向上のために戦車道を履修することに決めた風紀委員たちがルノーB1に乗ることになったとのこと。経緯はやや不純だと言えるが、戦力も揃うし、何よりも戦車道には大きな特典が付けられている。むしろ不純な思いなしで行う者の方が少ないだろう。

 

「略してそど子だ。色々教えてやってねー」

「会長、名前を訳さないでください」

「何チームにしようか隊長」

「えっ、うーん。B1ってカモっぽくないですか?」

「じゃカモに決定」

「カモですかぁ!?」

 

昔から思うんだけどみほのネーミングセンスは変わってて、彼女が幼い時に明らかに犬のキャラクターにネコイヌさんって呼んでたりする。街中で犬のキャラクターを見つけてネコイヌだと言ったら、特に恥じる様子もなく懐かしんでいた。

 

「戦車の操縦は冷泉さん、指導してあげてね」

「私が冷泉さんに!?指導は顧問の伍長さんでしょ普通!」

「すまないが俺は戦車の操縦はからきしだぞ。唯一できるのは装填手と機銃手だけだ」

 

力任せとか単純作業しか俺はできないからな。戦車の仕事で一番好きなのは機銃手で、理由としては狭いところに座って一方的に敵を倒せるからだ。狭いところに入るのは昔の生活から慣れてるからな。

 

「よろしくなそど子」

「成績が良いからっていい気にならないでよね」

「じゃあ自分で教本見て練習するんだな」

「なに無責任なこと言ってるの!ちゃんとわかりやすく懇切丁寧に教えないさいよ!」

「はいはい」

「はいは一回でいいのよ!」

「はーい」

「……お前ら実は相性いいだろ」

 

この凸凹コンビは互いの欠点を補いつつ成長できると俺は信じているぞ。そど子の熱心な姿勢が麻子の怠け者の性格も直すって感じに。……完全に人任せだけどなんとか直してくれ、最近だと麻子が遅刻するたびに俺は担任に頭を下げてるからな。教育が行き届いてないとかという理由で。

 

「なんかまた伍長殿の顔に哀愁が」

「いつものことだよ。あなり気にしないで」

「次はいよいよ準決勝!しかも相手は去年の優勝校プラウダ高校だ!絶対に勝つぞ、敗けたら終わり(・・・)なんだからな!」

「どうしてですか?」

「敗けたら終わりって次があるじゃないですか」

「相手は去年の優勝校だし」

「そうそう胸を借りるつもりで―――――」

「それでは駄目なんだ!」

 

うさぎチームが口々に敗けても仕方がないと言うが、河嶋は大声でそれらを否定した。

……明らかに終わりという単語に他の意味が含まれていた。さらに河嶋の今までの態度もそうだったようにこの大会には何か裏がある。募集時に優勝すれば特典が貰えるといった話を挙げていたがどうして優勝に固執する?……頭が悪いから考えてもわからん。

 

「……勝たなきゃ駄目なんだよね」

「おいおい、顧問の俺にすらわからん。確かに俺は勝たせるのを保証したが優勝までは言っていないぜ」

「ごめんね、今回ばかりは伍長にも言えないんだ。」

「それってどういうことだ?俺が信頼できないのか」

 

俺のその言葉に杏は一瞬だけ顔を顰めた。

俺と杏の関係は初対面こそは険悪だったが、徐々に良くなっていったと思った。だけどそれは俺の想像にすぎないのかもしれない。当たり前だ、なにせ初対面で殺す宣言したり戦車道では実質の権力はみほと生徒会だ。そんなんで信頼を得られるはずもなく、俺はただの神輿にすぎない。……それでも彼女たちのために何かができるのは嬉しいことだ。

 

「ううん、それはないよ。今まで真摯に練習に付き合ってくれたからね」

「……わかった。お前らが望むのなら俺は何も言わない。ことが終わり次第伝えてくれ」

 

……俺も顧問として彼女らの責任を背負いたかった。少しでも軽くしたいのに。

 

「ありがと」

「……西住、指揮」

「あっはい。それでは練習開始します!」

「「「「「「はい!」」」」」」

 

みほの号令とともに戦車道の練習が始まった。だが誰もが生徒会の言った言葉に疑問を抱いていたので練習時には身が入っていなかった。

一方で、自分が無力であることを自認していた俺は後方のベンチで孤独に煙草を吸う。

もう煙草から味は感じなかった。




カチューシャ「絶対に負けられない!!」
ノンナ「あれこれ言いたいけどまずは勝ってからボコボコに殴る」
ダージリン「(変に闘争心を煽って)やばいわよ」


伍長「何故俺にも重荷を背負わせてくれないんだ。愛している仲間なのに……」
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