よりによって前回よりも投稿が遅いという事実。謝罪の気持ちしかないです。今回は約6000字。目標に近づいたけど、ならもっと早く投稿しろって話ですよね、ほんとすみません。
ゲストによる解説は後書きでやります。前回で「前書きでやる」と思いっきり書き間違えてました。何で間違えるのやら。
本当にこの作品を楽しんでいるかどうかはわかりませんが、気が向いたら確認して、最後まで読んで頂けると幸いです。
ゲーム開始後、殺せんせーが降り立ったのは、
「…ニュ!?」
突然、檻のように囲まれた感覚に陥り、戸惑う殺せんせー。しかし瞬きを繰り返し、視界を慣らすと、
「…おお、」
そこは竹林であった。辺り一面に竹が生えており、それ以外の風景は目視出来ない。
「確か竹林には覚えがあります…。ええと、」
ガイドブックで調べ始める殺せんせー。やがて該当するページに辿り着く。
ここは迷いの竹林。奥には永遠亭が建っている所である。
「思い出しました。寺子屋で見かけたうさ耳の少女が、そこの住民でしたっけ」
寺子屋の激闘後、優曇華院について図鑑で調べていた殺せんせー。図鑑があるので、会ったことのある人物についてはある程度知識がある。ただ、会っていない人や行ったことのない場所に関しては、殺せんせーは一切調べようとはしない。初めて会う時、見る時の楽しみを取っておくためだという。
「永遠亭、あちらも薬品があるみたいですから、いざとなったらまたドロドロになって遊びますか」
そう言って一人ヌルフフフと笑う殺せんせー。今の自分の現状にも気づかずに。
「さーて、永遠亭への行き方は…、?載ってない?」
ガイドブックを3周しても、永遠亭の行き方はおろか、竹林の全体すら載ってない。
それもそのはず、迷いの竹林はその名の通り…。
「…これ、私、迷子ですか?」
迷いの竹林は、正しい道順からズレると、よほど強運でない限り外に出られない。既に竹林のどの位置かわからない場所に送られた殺せんせーには、例え道順を知っていたとしても手遅れであった。
このまま殺せんせーはこの竹林で過ごしてしまう。つまり幻想郷観光が出来なくなるということだが、
「ま、いいでしょう。そこら辺をうろつけば誰かに会うはずです」
たいして深刻に考えなかった殺せんせーは、竹林内に住む妖怪を探しに行った。竹林内には、永遠亭の住民以外にも人狼などが住み着いている。そうパンフレットに書いてあったのだが、
殺せんせーが会ったのは、妖怪では無かった。
「ふんふふんふふーん、あっちもこっちも、タケノコだらけで贅沢ねー。わっ、あれなんかとても大き…」
タケノコが山ほど入った籠を背負った少女は、殺せんせーの姿を見て固まった。
「…」
しばらく沈黙が続くも、やがて少女の顔がポッと赤くなる。
「…ひ、人がいないから声を出していたのに、何で…。あ、あなた、このことは忘れてくださいね!」
照れて腕をブンブンと振り回し、殺せんせーにそうお願いするその少女は、右腕に包帯を巻きつけていた。それに対し殺せんせーはサラッと言い返す。
「別にいいんじゃないんですか?そういう姿も可愛いと評価する人もいますし」
「かっ、ちょ、あなた私を口説いてるつもりですか!?ていうかあなたはまず誰なんですか!?」
「そういうあなたこそ、どなたですか?」
再びサラッと受け応えた殺せんせー。そのもどかしさに少女はバタバタとしたが、気を取り直して自己紹介をした。
茨木華扇(いばらきかせん)
仙人(自称)
失くした右腕を探している。
動物と意思疎通ができ
多数のペットを飼っている。
「…ちょっと待ちなさい!何で人が話そうとした時に音声を被してくるの!」
「いやぁ、反応が面白いのでつい」
華扇のツッコミも虚しく、殺せんせーはヘラヘラと舐めた態度を取る。
「人をからかうのもいい加減にしなさい!だいたい貴方の自己紹介もまだでしょう!」
「…へ?私のこと知らないんですか?」
「知るわけないでしょ」
華扇の様子から見て、どうやら本当に知らないみたいである。確か夢のお告げ感覚で伝達するとのことだったから、修行か何かで寝ていなかったのだろうか。
しめた、と殺せんせーはニヤついた。上手く誘導すればこの竹林から抜け出せ、新たな場所を訪れることができる。
それよりも、先にこの仙人との交友を深めなければ。
「申し遅れました。私、『殺せんせー』というものでして、最近来た妖怪です」
「そんな触手だらけの妖怪、初めて見るわね」
「よく言われます。ところで、とっているのはタケノコですか?」
殺せんせーは華扇が背負っている籠を指差す。
「ええ、こう見えても私、『ぐるめ』ってやつなんです」
「ほう」
「こんなにタケノコが生えているのなら、より良質なものがあってもおかしくない!ってことで、調達を。私のペット達にも振る舞うから、もっと獲っておきたいところで…、ってあれ?どこに行って」
気がつくと目の前から殺せんせーがいなくなっていた。華扇はキョロキョロとし、後ろを向くと、
「お待たせしました」
「うわっ!?」
突如後ろに現れた殺せんせーに度肝を抜く華扇。だがそれよりも驚くべきことは、
「この近くから採ってきました。しかし本当に立派なタケノコが生えてますね」
「…って、何これ!私が採ってきたやつよりもずっと大きいじゃないの!」
サラッと負けたことを微妙に悔しがる華扇。優越感を感じ、殺せんせーはさらににやける。
「1年間、自然豊かな環境で生活してきた私なら、これくらい余裕です。よろしければ、美味しい料理法をご伝授致しましょうか?」
「な、そこまでしてくれるの!?ぜ、是非!報酬として一緒に飯を食べましょう!器具なら揃ってますので…」
こうして、竹林の中でプチタケノコパーティーが始まろうとしていた。
迷いの竹林には、その竹林の中を自由に歩き回れる奴がいる。
何百年と竹林の中で生活し、常人には到底理解できない竹林内の区別を、感覚で判断することができるのだ。
そんな人物は、自身の死を望んでいたりする。
「あー?」
ポケットに手を突っ込みながら、妹紅は辺りを嗅ぐ。
「…随分と美味そうな匂いじゃないか」
ここらで、ついさっき掘り起こされたと思われる穴があった。恐らくタケノコ狩りだろうが。
(この匂いは、相当の手練れが作ってるタケノコご飯だな)
妹紅はこの竹林で、タケノコ料理を腐るほど食ってきた。だからタケノコにだけはうるさいのである。
ちょっとそいつの面を見てみようか、と、妹紅が匂いに誘われ、竹林を抜けていくと、
黄色い奴と目が合った。
「「あ」」
お互いが相手を認識するや否や、
「死にさらせぇくそやろおおおお!」
「ニュヤアアアアアアアア!?」
炎を纏った妹紅の回転蹴りを、殺せんせーは間一髪かわす。
「も、妹紅さんでしたか、ご無沙汰してます」
「ご無沙汰してます、じゃねぇ!テメーには一度精算をしてもらわないとな!慧音を狙ってたことと、寺子屋をぶっ壊したこととだ!」
「後者は貴方のせいでは」
「うるせぇ!原因の元はお前だろ!」
目を怒らせてズカズカと殺せんせーに歩み寄る妹紅。しかし次の瞬間、
「あでっ!?」
脳天に鈍い一撃が入り、うずくまる。
「何だ…、って、どっかで見た仙人じゃねぇか」
「どうも、オカルトボール騒ぎ以来ですね」
「そうだっけ。で、何で私が殴られなきゃいけない」
包帯の右手をル◯ィのように伸ばしながら、華扇は拳を握っていた。
「単純です、食べ物を粗末にしてはいけません!あれをご覧なさい」
そう言って華扇が指差した先には、
「…ありゃりゃ、いいタケノコを厳選してたってのに、焦がしちゃ意味ねぇな。料理下手か?」
「貴方が焦がしたんですよ!」
おどける妹紅に対して、睨みつける華扇。その顔を見て、妹紅はヘラヘラとする。
「何だ?そんなにタケノコご飯を食えなかったのが悲しかったのか?へっ、仙人ともあろう方が飯ごときでキレるとは、大変だね」
「何ですって!?どいつもこいつもヘラヘラと…どうやら本気で罰を受けたいようですね…」
「お、仙人が与える罰だって?そいつはいい見ものだ」
未だ反省の色が見えない妹紅に、華扇は大声で叫んだ。
「今ここで新しく、最高のタケノコご飯を作りなさい!」
「開き直ってんじゃねーよ」
肉体的な罰を期待していた妹紅だが、面倒くさそうにそっぽを向く。
「めんどいからやっぱ無し」
「無しとかはないです!これは罰ですから!」
「るっせーな、今はそれどころじゃなくて、あのタコをぶちのめすのが先で…」
そう言って殺せんせーの方を見ると、
「いいえ、先にタケノコご飯を作りましょう」
「何でお前はノリノリなんだよ!」
新しくたけのこを取り、既に下準備を終わらせている殺せんせーがいた。
「いやぁ、本当に上質なタケノコがどこかしこにある。いいですねぇ。あ、妹紅さん、ちょっと火をつけてくれませんか?」
妹紅をマッチ代わりに使おうとする殺せんせー。そこにさらに追い討ちをかける。
「しかし妹紅さん、貴方の周りは胸の大きい人ばかりですね。大きくなるコツとか教えてもらってるんですか?」
明らかにバカにした殺せんせーの言葉に、妹紅は頭の中で何かが千切れるのを感じた。
「いいや、火ならとっくについてるさ」
その時、妹紅は土が抉れるほど強く踏み込んだ。
「私の殺意になぁぁぁ!」
妹紅の全力の突撃を、ひらりとかわす殺せんせー。だが妹紅の攻撃はそれだけに留まらず、
「死に晒せタコ野郎!この竹林は私の『家』何だよ!」
「にゅやっ!?」
かわしたはずの妹紅の突撃が、あり得ない軌道変化をして殺せんせーに向かってくる。
「…これは手厳しい、場所が悪かったようですね」
妹紅はそこら中に生えている竹を、手掛かりや足掛かりにし、無限に殺せんせーへと向かっていた。竹がしなることでの独特の動きすら、妹紅は完全に身体で把握していることで、無駄なく永遠に殺せんせーを追い続けられる。
そして竹林の間を縫うように飛ぶ妹紅には、いつの間にか火の翼が生えていた。
「…まさに、不死鳥」
死を叫びながら、死なない少女が火を纏って竹林を駆ける。それはある意味幻想的な光景であった。
「楽しいですね。こんな逃避行、今まで味わったことがありません」
というわけで、暫く楽しんでみようと思ったその矢先、
「…!?おいタコ、背中、」
「ニュ?私の背中に何が…」
突然、妹紅が片言になるほど動揺した。その様子につい殺せんせーが反応し、自身の背中を見ると、
「きゃーーーーー!!」
「ニュヤーーーー!?」
これまた突然、耳元で叫ばれ(正確に耳元で叫ばれたかは不明だが)、殺せんせーもつられて叫んでしまう。
「だっ、誰、誰ですか」
落ち着いてもう一度、背中に付いている人(かと思われる生き物)を見ると、
長い黒髪で顔を覆った女が、殺せんせーにしがみついていた。
「ぎゃあああああ!!貞子ぉぉぉぉぉおおおおお!?」
蓬莱山輝夜(ほうらいさんかぐや)
月人
永遠亭に住むかぐや姫。
永琳と共に逃亡生活を送る。
年齢を聞くのはタブー。
「おい輝夜!何やってんだお前こんなところで!」
「見て見て妹紅、これ楽しい!怖いけど風を感じて気持ちいい!」
「さっきの叫びは歓喜の叫びか!」
まるでジェットコースターを楽しむような気分の輝夜に対し、半ば呆れる妹紅だったが、それよりも感情をもろに出している者がもう1人。
「さっ、さっ、貞、え?なんで?まさかもう幻想入り?最近映画も無くなってみんな忘れてたから?てか何で私に?いやあああああ」
見るまでもなく取り乱している殺せんせーには、もはや妹紅までもちょっぴり不安にさせた。
「おい落ち着けお前!貞子って誰だよ、てか怯えすぎだろ!」
「だ、だだだだってその顔を覆い尽くす髪!絶対貞子ですって!」
「貞子が誰だか知らねぇけど、そいつは普通に人だ!輝夜、髪かき分けて顔をみせろ!」
「あいあいさー」
そう言って輝夜が髪をかき分け、顔を見せるも、
「ぎゃあああああああ!!日本人形ぉぉぉぉぉ!!」
「何してもこいつ怯えるんか!打つ手なしかこの野郎!」
「降りてください、やめてください、これ以上私を怖がらせないでください!」
「きゃーーー!錐揉み回転し出したわ、楽しーー!!」
只事ではないほど騒がしい物体が、竹林の中を突き抜ける。永遠にこの状態が続くかと思われたが、しばらくすると殺せんせーは動きを止めた。
「…え?ここは?」
「…な!?何でここに辿り着ける!?」
後から追いついてきた妹紅も驚愕する。すると殺せんせーの背中から輝夜が下りた。高速で動き回ったせいか、フラフラと足取りが危なっかしいが、振り返ると何事もなかったかのように笑った。
「ようこそ。我が永遠亭へ」
殺せんせーが永遠亭に辿り着く、数時間前…。
「…まさか本当に寝るだけで答えに近づくとは、閻魔の言う事は一応従っておかなきゃダメね」
「『家宝は寝て待て』とはまさにこのことね。これから何か行き詰まったらすぐ寝ようかしら」
「それはただの現実逃避よ」
紫は指摘しつつ、スキマを展開させた。繋げた先は、
「…入り口から入ってくれないかしら」
呆れ顔の永琳が、スキマから遠慮なく入ってくる紫と霊夢を迎えた。
八意永琳(やごころえいりん)
月人
永遠亭の医者。
蓬莱人でもあり、死なない。
実はめちゃくちゃ強いらしい。
「何?話は聞いてないの?」
「人の態度としてどうなのよ、それは」
嫌な顔をしながらも、永琳は立ち上がって2人を案内する。診療所となっている場所から離れた部屋の障子を開くと、
「…やっぱりあんたね。あんたのお友達に言われて来たわ」
机の前で無言で正座をしている、稀神サグメがそこにいた。
稀神サグメ(きしんさぐめ)
月の民
賢者の中の1人。
口で言ったことと逆の事を起こす能力で
それ故に普段は無口。
先日の夢の中…。
「こんばんは、夜分遅くに申し訳ありません」
「…何の用?」
夢の中で霊夢は、気がつくとドレミー・スイートと対峙していた。
ドレミー・スイート(どれみー・すいーと)
獏
夢の世界を自在に操れる。
サグメと親交が一応ある。
名言は「強く生きて」。
「…そんで何で隣にスキマ妖怪がいるわけ?夢の中でぐらい解放させなさいよ」
「その言い方は気に食わないわよ霊夢」
「諦めてください。今は貴方の夢とその妖怪の夢とを繋げております」
「は?」
いい加減うんざりしてきたのか、霊夢は紫から顔を逸らし、紫は霊夢を睨みつける。それらを無視し、ドレミーは話を端的に進めた。
「お二人とも、今から伝える事を、明日直ぐに実行して頂きたい、との事です。
…永遠亭に行くように、と」
一瞬ポカンとしていた霊夢と紫だったが。やがて霊夢がポリポリと頭をかいた。
「…だから閻魔が早く寝ろって言ってたのね」
「一番影響力がありそうなのが閻魔様だったもので。徹夜されると困りますから。随分と嫌がられましたが、後は全てこちらで解決すると言ったら、渋々引き受けてくれました」
映姫とドレミーの関係は知らないが、ドレミーならば相手が寝ている限り、自由に干渉できるのだろう。
「…で、あんたやその後ろについてる奴らは、その問題を解決できるの?」
「それはお二人と、黄色い怪物の協力次第です」
やはり殺せんせー絡みだ。そして殺せんせー自身も協力が必要とはいかに…。
「話は以上です。付き合ってくれたお礼に、何か好きな夢でも創って見せてあげましょう」
「あ、じゃあ大金持ちになる夢をお願い」
「…可哀想なお人」
「あ?」
「あんたとは一戦交えた事があったわよね。私のことは覚えてるでしょ?」
霊夢の問いかけにサグメはこくんと頷く。
「そしてあんたがしゃしゃり出て来たってことは、明らかに月関連だってことを自白してる、ってこと、わかってる?」
再びサグメが頷く。途端に霊夢は机越しにサグメの正面に座り、顔を寄せて言い放った。
「じゃあ話しなさい。あんたが知ってる限りの、全てのあらましを、一つ残らず!」
「…ってか、あんた喋っちゃダメなんだったわよね。どうやって伝えるのよ」
「何言ってんですか霊夢さん」
お茶を持ってきた優曇華が、2人の前にお茶を置き、そして中央に大量の紙を置いた。
「筆談に決まってるじゃないですか」
「おぉう…」
明らかに長丁場になりそうであり、霊夢は思わず何とも言えない声を漏らした。
殺「はい、今回のゲストは私、殺せんせーと」
渚「潮田渚でお送りしまーす。…何でこんな事しなきゃいけないんだか」
殺「まぁまぁ。今回は次回に備えるべく、おさらいをしよう、ってことです」
渚「今回で初めて、月の民って人が出てきましたね」
殺「そう、そして私と月との関連と言えば、永遠三日月現象しかありませんねぇ」
渚「変な名前つけないでよ先生。でも幻想郷での月は、いつも通りの姿なんじゃなかったっけ?」
殺「さぁ、どうなんでしょうねぇ。ところで渚君、君はこの作品に関する重大な事実を手に入れたとか」
渚「はい。この作品、一ヶ月以上も投稿されてなかったんですけど、その原因がですね、
…最近買ったブレスオブザワイルドをずっとやってたかららしいです」