マイナーSNSに日記として投稿したものを加筆しました。


 クリスマスのネタに続いて正月もネタしました(笑)


  キュウレンジャーのメンバーを思い出しながら、読んでいただけると、より楽しめるかと思います。


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宇宙戦隊キュウレンジャー 正月

 ブリッジに集まったキュウレンジャーの皆は…

 

 いつもとは違った気持ち。

 

 いつもとは違った服装。

 

 

 

 そして、誰が音頭を取るやけでもなく、全員が声を合わせ、

「あけましておめでとうございます。」

 新年を祝う言葉を発した。

 

 ジャークマターと戦いの中、今だけは赦されるであろう、張り詰めた心を緩められる瞬間。

 

 

「クリスマスプレゼントの配達。皆、ご苦労さん。」

 労(ねぎら)うショウ・ロンポー。

 

 

「苦労したけど、子供達の笑顔が見れて良かったぜ司令。」

 ラッキーは染み染みと思い出した。

「そう言って貰えるも、ボクチンも嬉しいよ。ラッキー。」

 

「子供達の笑顔を守るのも、キュウレンジャーの使命だからな。」

 スティンガーも思い出すのは、プレゼントを渡した時の事。

「解ってるじゃないか、相棒。もお~。」

 チャンプは軽く背中を叩くが、スティンガーはよろけた。だが、それが息が合った二人。

 

 

「本当に大変だったんだからね。煙突無い家は、姿の消して入ったりして。」

 文句を言うハミィの笑顔は楽しそうだ。

 

「僕達、BN団なら家に入るなんて簡単だったよね〜。ナーガ。」

「まだ、怪盗の腕は落ちてなかったなバランス。」

 二人の盗まない仕事をした怪盗は肩を組み楽しげに。

 

 

「結構、楽しかったガル。来年もやってみたいガル。」

 思い出す、見付かり慌てた事を。

 

 

「僕はね、プレゼントを足しておいたよ。特製のクリスマスケーキをね。」

 皆は、スパーダの作ったケーキの味を想像する。

 

 

「でだ、諸君。」

 皆がショウ・ロンポー司令官に注目する。

「ラプター、あれを。」

 側で控えているラプターに合図する。

 

「はい、司令。」

 進み出たラプターが持ってきたのは、布が掛けられたトレー。

 

 

 期待から、視線が一気に集まる。

 

 

「チキューでは、こう言う習慣があるらしい。」

 ショウ・ロンポーがトレーの上の布の端を持ち上げる。

 すると、トレーではなく[お盆]と呼ばれるものだと判った。

 

 そこには、小さ目の紙で作られた袋が整然と並んでいる。

 

 

 当然のように紙の袋に、視線が集まる。

 

 

「それって…。ポチ袋?」

 コタローが、まだ平和だった頃の記憶から探り当てた。

 

「流石、コタロー。チキューの習慣には詳しいね。」

 ショウ・ロンポーが感心した。

 

「まさか、それは伝説級のやつだな。」

 ツルギが探り当てたのは、まだ子供の頃の記憶。

 

 

「では。」

 お盆の上のポチ袋をショウ・ロンポーが一つ手に取る。

 

「ご苦労さん。」

 労いの言葉をかけながら一人ずつに配っていく。

 

 

 配り終えるのを見計らうかの様に

「開けても、良いガルか?」

 ガルは待ち切れないようだった。

 

「構わんよ。開けたまえ。」

 ショウ・ロンポーの許可。

 

「よっしゃー!ラッキー!」

 飛び上がるラッキーはいつも通り。

 

 

 誰もが心躍るこの瞬間。

 

 それは、ポチ袋を開く時。

 

 

 そして、中から出てきたのは…

 

「こ、これは…。」

 スティンガーが食い入る様に見つめる。

 

「なんてこったい…。」

 絶望、それがツルギの表情。

 

 

 皆が一様に動きを止めた。

 

 いや、正確には唯一人は得意げ語っている。

「チキューの習慣をボクチンは気に入ったよ。」

 

 そして、流れる沈黙。

 

「あれ? そんなに嬉しかった?」

 皆が何も言えない程に喜んでる、そう信じている。

 

 

 いち早く、我に返っるコタロー。

「し、司令。これは?」

 

「何言ってるんだ、コタロー。チキューの習慣じゃないか。」

 コタローの言葉の意味を測りかねるショウ・ロンポー。

 

「違う!」

 かなり、強く否定した。

 

「あれれ? 違うの?」

 今度は、ショウ・ロンポーが驚く。

 

 

 ポチ袋の中に入っていたのは、

 

『あけましておめでとう』

 

と、描かれた、

 

 ショウ・ロンポーの自撮り写真!

 

 

「新年の挨拶を写真に書いて、袋に入れて渡す…。って、聞いたよ。」

 

「司令らしいです。」

 ラプターが、呆れ肩を落とす。

 

「違ってたの?」

 戸惑うショウ・ロンポー。

 

「司令が、コソコソ何かやっているのは分かっていたのですが。まさか、こんな事をしていたなんて。」

 ラプターが、とりあえず突っ込みを入れた。

 

「ごめん、ごめん。ボクチン勘違いをしていたとは。」

 頭を掻くショウ・ロンポーは、恥ずかしいのだろう。

 

「司令らしいや。」

 笑うラッキー。

 

「来年はね、もっと大きい写真にするから…。許してちょ。」

 やはり、ショウ・ロンポーはショウ・ロンポーなのだろう。

 

「なんてこったい。やはり、今年もこんな流れか…。」

 鳳ツルギの言葉がこの場をしめた。

 

 

 

 

 



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