さぁて今回のダイスさんは……
!?!
今度の依頼も、当然ゴブリン退治。
巣の規模は、前回の依頼書と見比べて、多分小規模だと思われるものを選んだ。
「正直、本当に小規模か、自信はないけどな」
「ゴブリンスレイヤーさんに聞けたら良かったんだけどね……」
「会えなかったんだから仕方ねぇだろ。前回は、ゴブリン退治の注意点だけでも、頭が痛くなる数だったしな」
「あれに加えて、依頼書から情報を読み取る方法まで教えてもらうとなると……」
「……わたし、頭割れるかも……」
結論、実地で学ぶしかないのだ。
3人が教わったゴブリン退治の
依頼を受けたゴブリンの巣穴を目指しながら、一党は前回同様、教わった内容をぶつぶつと繰り返す。
知っているか知らないか。
知った情報を活かせるか。
それが生死を分けるのだと、彼らも前回、身をもって、命をかけた実戦で学んでいた。
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「見張りがいないな……」
「……傷まないように返り血やらは拭き取ったが、装備の臭いは、臭い消ししなくても大丈夫だろ。
問題は……」
「わたし、だよね……。はぁ……匂い袋が欲しいわ……」
「ないものねだっても仕方ねぇよ。で、どうする、
そうだな、と少年剣士は眉間に皺を寄せる。
少女野伏を連れていけば、女の匂いを嗅ぎ取られて、奇襲はできないだろう。
少女野伏を置いていけば、横穴や罠を見逃す可能性があり、戦闘でも弓矢の支援を受けられない。
ただし、外から巣に戻ってくるゴブリンを警戒するのであれば、ここに彼女を見張りとして残すのは、妥当な選択に思える。
どちらも一長一短。
だからこそ、悩み所だ。
「決めた。3人で行こう」
考えた末に、少年剣士は決断した。
「俺たちだけじゃ、奇襲できても仕留められるのは精々2匹。
それより、3人で手数を増やして、横穴や穴を見落とさない確率を上げた方が、勝算は高い」
多分。
「最後に『多分』って聞こえたんだけど?」
「まあ、判断としちゃあ妥当なんじゃねぇか? 多分」
「あんたたち……気が抜けるからやめてよ、それ」
「気を張り詰めすぎて失敗するよりは良いだろ」
「そうだな。多分」
「やめなさいっての」
3人顔を見合わせて、苦笑し、それから切り替える。
さあ、ゴブリン退治だ。
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「これで5匹目、と」
洞穴の奥へと進みながら、少女野伏の香りに誘われたのか、散発的に出てくるゴブリンを狩っていく。
3人はまだまだ駆け出しだが、前回と故郷への襲撃、2度の戦闘を生き延びた冒険者。少数のゴブリンなど、問題にはならない。
「この調子で終われば、楽なんだがなぁ」
「……そんな言い方されたら、何か嫌な予感がするんだけど」
「とりあえず、気を抜かず、注意して行こう、2人とも」
軽口を交わしていた少年戦士と少女野伏が、
トーテムらしき物は、見ていない。
ゴブリンシャーマンは、居ないはずだ。
しかしーー……。
「何だこいつ……!? デカイ……!」
「
ーー渡りの用心棒が居るかどうかは、外からの情報では、判断が困難だ。
「2人とも! 正面から戦わないで!」
「……ッ! わかった! 1度下がって、守りを固める!」
「おう!」
想像以上の巨体、とても自分たちの攻撃が通じそうにない相手に怯んでいた少年2人が、少女野伏の声で我に返る。
だが、守りに重点を置けば、
片手で手近な1匹をつまみ上げ、後ろに放り投げながら、おそらく「邪魔だ! どけ!」というような内容を、ゴブリンの言語で叫んでいる。
大口を空けて、
「そこぉッ!」
その口の中に少女野伏の矢が滑り込んだ。
体格の差により、下から上へ。
口内から脳幹を貫き、後頭部へ突き抜ける。
ぐるん、と白目を剥いた
「よくやった!」
「よっしゃあ! 大戦果だ!」
用心棒の死に、びくりと動きを止めたゴブリンの群れ。
後はもう、掃討戦だ。
油断せず、危なげなく、一党はゴブリン退治を完遂した。
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「「「乾杯ッ!!!」」」
2度目の依頼達成。
しかも、前回とは違って、全員無傷の完全勝利。
打ち上げも少し豪勢に、肉料理の大皿を注文した。
「いやぁ……誰も怪我をしなくて、本当に良かったよ……」
「おう。あのデカブツが現れた時には、ヤバイかと思ったな」
「ふっふっふーん♪ わたしのおかげねー♪ 誉め称えなさーい♪」
上機嫌に酒杯を干す少女野伏。
酔い潰れてはいないが、良い具合にほろ酔いだ。
「まったく……
「俺らは一瞬固まっちまったしな……。お前が冷静で助かったよ」
しみじみと語る、少年2人。
そんな仲間たちに、少々酒気の入った少女野伏も、真面目に応じる。
「ゴブリンスレイヤーさんから
こっそり、話に聞いた
「なるほどなぁ……ってお前、口から頭を貫いたの、喉狙いが上に逸れたのかよ」
「う、うるさいわね! 結果的に
「あはは……これもサイコロの出目、かな。何にせよ、誰も欠けずに
「ほう……
盛り上がる一党に、ぬうっと近付く人影1つ。
「ゴブリンスレイヤーさん!?」
「お久し振りです!」
「色々と教えてくださりありがとうございました! おかげで助かりました!」
「ああ」
ゴブリン退治の
「
「あ、はい。大物が出てきたので、俺たち前衛は1度下がって……」
「空いた隙間を詰めてきたゴブリンを、俺らが抑えて……」
「大声で喚いている
「そうか」
口々に質問に答える少年少女に、男は頷き、言う。
「良い手だ」
先達の言葉に、3人はぱあっと顔を輝かせて、歓声をあげた。
ゴブスレさんは本作では先輩兄貴ポジション
後輩に慕われるゴブスレさんが見たかったんだ!(クワッ!
【クエスト判定】
3d6:5,5,6
剣士・無傷(重傷からの復帰で-2)
戦士・次回クエスト判定+1
野伏・次回クエスト判定+1
合計依頼達成数:2
(´・c_・`)<なんだこいつら
データ上は5も6も同じ扱いですが、6出した少女野伏は、クリティカルかました、としてMVPにしました