こんな気まぐれ小説を読んでくださっている方々、今年も気紛れなるままにのんびり書きますのでどうぞよろしくお願いいたします。
巫女さん切歌が可愛すぎて可愛すぎてやばい!!!
切歌side
「新年あけまして!」
『おめでとうございます!』
S.O.N.Gの食堂にて、あたし達奏者と司令達で新年の挨拶デース!元日ではないデスが、皆とこうして新年を祝えるのは嬉しいデース!
今も司令からの挨拶が終わって、これから待ちに待ったおせち料理!...のはずなのデスが。これはどういうことなのか早速、司令に質問をしたいと思うデス。
「はいはーい!さっそく質問デース!」
「うむ、なんだろうか切歌君?」
「剪兄ぃはどこにいるデスか?」
『うんうん。』
あたしの言葉に頷くみんな。朝早くに出ていったはずの剪兄ぃの姿が何処にも見当たらず、皆も不思議がっているデス。
「切ちゃんは、お兄さんから何にも聞いてないの?」
『用事があるから先に行ってくれ、始まる頃にはそっち行くから。』
「って言ってたデスが...。皆は何か聞いてないデスか?」
調からの質問が来たデスが、これ以上のことは教えてくれなかったので答えようがなく。皆も顔を見合わせてる辺り、やっぱり誰も知らなそうデス。
「まぁ剪理のことだ、何か皆を驚かせようとしているのではないか?」
「同感ね。彼ならやりかねないわ。」
「間違いないな。アイツはこういう時、絶対何かやらかすはずだからな。そこまで心配することじゃねぇだろ。」
「そういう割にはあんまり落ち着いてるようには見えないけどなぁクリスちゃん。さっきから足をとんとんしてるし。」
「なっ!?ばっ誰がアイツの心配なんかしてるってんだ!あぁ!?」
「痛い痛い痛い!待ってクリスちゃん頭グリグリしないでぇ!」
翼さんの言葉に、マリア、クリス先輩が続いて発言。響さんが絞められてるのはともかく、あたしも間違いなくそうだとは思うのデスが...。
「あー痛かった...。でもでも、剪理兄さんが時間に遅れるなんて珍しくない?」
「いつもなら遅れることなんてほとんどないもんね?」
クリス先輩のロックから抜け出した響さんと未来さんが言うとおり、剪兄ぃはあたし達と待ち合わせする時は必ず先に来てるデスから、こういった日に遅れるっていうのはどうにも引っかかるデス。
「あぁ、剪理君についてだが」
ピピピ!ピピピ!
「わっ!?なんデスか!?」
司令が何か喋ろうとしたところで急に携帯が鳴り出したデス。何か事件が起きたデスか?
「あぁ俺だが...ふむ了解だ。到着を待っているぞ。」
「何かあったのですか叔父様?」
翼さんも皆も身構える。が、司令の顔は険しくなることはなかった。
「安心してくれ。剪理君が、もうじき到着するという連絡だ。」
司令からでた言葉にほっとする皆。
「よかったねクリスちゃん!」
「そうだな...ってアタシは心配なんかしてねぇって言ってんだろ!」
「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!!!」
あっちのコントは置いておくデス。
「司令は剪兄ぃが遅れること知ってたデスか?」
「あぁ。つい1時間前のことにはなるのだがな。元々は皆の言うとおり既に到着してるはずだったんだが、少々トラブルがあったようでな。さっきの連絡はもう近くまで来た、というものだ。」
「そうだったデスか。事故とかじゃなくてよかったデスよー。」
「でもトラブルってなんなんだろう?」
調の言葉にあたしも頷く。確かにちょっと気になるデスね。
「それは本人から聞いてみるといい。なんだか学校の方で何かあったらしいのだが、俺も正直な所よくわかってないからな。迎えにいった緒川の方がまだわかると思うぞ。」
「「「「「あー。」」」」」
「「「「?」」」」
司令の言葉に一部を除いて首を傾げる皆。その一部である響さん、未来さん、クリス先輩に調とあたしは目線を交わす。『学校』というワードでなんとなく察したデス。
「切歌達は何か知ってるの?」
「まぁ...うん、たぶん剪兄ぃのクラスメイト関係で何かあったと思うデス。」
「むしろそれしかない。」
「だよなぁ。」
「ですよねー。」
「だよね。」
マリアからの質問にあたし、調、クリス先輩、響さん、未来さんの順に返事をして、意見は見事に合致。あたしの場合は、この前、好奇心が勝って剪兄ぃの部屋に入ったからだし、調はたぶん料理関係でよく一緒だから。クリス先輩は、この前の『うたずきん変身セット』関係で間違いないデス。響さんと未来さんは剪兄ぃの入学と同時にリディアンに来ているハズですから知ってるのは不思議ではないデスね。
「なんだか私達だけ仲間外れのようで少し寂しい感じだな。」
「そうね。ここに長く留まれない分、彼のことを知らないのは確かだし。来たら聞いてみましょうか。」
「うむ、そうだな...む?」
翼さんがマリアとの話し合いが終わった所で食堂の外が騒がしい。なんだろうと思った所で扉が勢いよく開かれた。
「失礼しまーす!あけましておめでとうございまーす!遅れてすいませんでしたぁ!」
そして、元気のいい声と共に剪兄ぃが入ってきたのを見て、あたしは剪兄ぃの元へ駆け出したデス!
剪理side
たはー。参った参った。まさか一時間前には現場入りするつもりが30分も遅れることになろうとは思わんかった。
「剪兄ぃ!」
「おおっと!?」
部屋に入った途端、切歌に駆け寄られ抱きつかれた。あぁ~幸せ~。この温かい感じ、最高だっ!
「もー剪兄ぃ遅いデスよ!皆剪兄ぃのこと待ってたデスよ!」
怒った顔もやっぱり可愛いので頭ナデナデ。今日も我が妹は最高だな。
「悪い悪い。ちょっと想定外の出来事が起きてな。思いの外時間がかかっちまった、すまないな。」
「むぅぅ...。」
顔を見られるのが恥ずかしいのか、俺の胸に頭をぐりぐり押し付けてくる切歌。どことは言わんが柔らかい感触が素敵!
「おらそこ!そういうことは家でやれ!まったく...。」
「クリスちゃん顔がニヤけてるよ?」
「なっ!?ニヤけてなんかねぇ!?」
「よほど心配だったんだな雪音。」
「先輩まで何言いだすんだよ!?」
信号機カラー三人組は平常運転で安心安心。
「あーっとすまん。皆も待たせちまって悪かったよ。ほら切歌、離れてくれ。俺が動けん。」
「あぅぅ、仕方ないデスね。」
そう言うと残念そうに離れる切歌。俺としても離れるのはちょっと惜しいが仕方ない。...ごめん嘘ついた。結構惜しいです。だから調ちゃんは無言で見つめないで。
「オホン。それでは皆さん!待たせちまったが、そのぶん通常の2倍は驚いてくれること間違い無しの俺からのお年玉なのぜ!スタッフさんお願いします!」
俺の言葉を皮切りにスタッフさんが少し大きな四角い箱を運び込んできてテーブルに並べていく。
「もしかしてもしかしてこれってまさか...!」
並べられた箱を見て目をキラッキラッさせる響。ホントご飯には目がないね。
「そうさ!もしかしなくても、この箱全部!おせち料理だぁぁぁ!!!」
そう、スタッフさんが運んでいたのは、おせち料理の入った重箱だ。
「やったあぁぁぁ!!!剪理兄さんのおせち料理食べられるぅぅぅ!!!」
「うっせぇ騒ぎすぎたバカっ!」スパーン!
「きゃうん!?だから叩かないでってばクリスちゃん!」
響のテンションが吹っ切れそうなところで、きねくり先輩が止めに入った。騒ぎすぎではあるけど、ここまで喜んでくれると作ったが側としても嬉しいわな。
「剪理の料理が食べられるとは嬉しい限りだが...なぁ剪理?」
「はいはいなんでしょうか?」
翼さんが周囲を見渡しながら俺に訪ねてきた。まぁ次の言葉は予想がつく。
「この重箱、何個あるんだ?」
「15個ですね。」
「もしかしなくても遅れた理由というのは。」
「あはは、ちょっと量が増えちまってね。」
うん、そうなんだ。最初は多くても5個のはずだったんだがなぁ。うちのクラスメイトのバカ共が料理作ってる俺のところに押し掛けてきて、あれもこれも作れだなんだと言われ、ならば手伝えと言った結果、何故か10個も増えちまったんだ。
「これ、アタシらだけで食べきれんのか?」
「残った場合はスタッフの皆に分けて回るから安心してくれ。」
クリスぱいせんの呟きに司令が答えてくれた。いや、ほんとすいません。お手数おかけしますね。
「すいません司令。予定よりもかなり多くなってしまって。」
「気にするな、それに俺も君の料理は美味いという評判が気になっていてな。」
「まじですかー。ならば存分にご賞味あれ!といいたいんですけど、今回はクラスメイトとの合作なんで、今度ちゃんとしたものを作りましょう!」
「ほぅ、ならば益々期待ができるな。さて、これだけの数となると一つ一つ取るのは大変だろうから立食形式としよう。個人で皿を一つ持って食べたいものの所へ行くように。」
「「「「「はーい!」」」」」
司令の言葉に動き出す周りの人達。さて、俺も皿を取りますか!
おせち料理は皆に大好評。さすがに全部は食べきれなかったものの、残りは司令の宣言通りにS.O.N.G.の皆さんにおすそわけすることとなり、全て美味しく食べてもらえることとなった。
それと、この日の後から、しばらくの間、奏者の皆がランニングする光景が外で見られるようになった。