Fate Grand Order ~歴史を紡ぐ者~ 作:牧弥潤巳
気づいたら管制室ではなく廊下に立っていた。それで俺は理解した。
龍斗「結局寝ちまったか。」
マシュ「はい。先輩はファーストミッションから外されてしまったようなので、部屋に案内します。」
フォウ!
龍斗「あ?」
フォウ!フォーウ!
鳴き声のした方をむくとあのフォウとか言う生き物もいた。
龍斗「お前いたのか。じゃ、部屋で待機してるか。」
フォウ!
了承したように鳴いた。個室に入ると、白衣を着た男がいた。
???「?はぁーい。入ってま・・・ん!?誰だ君は!?ここは僕のサボり場だぞ!」
そいつは堂々とサボり場と言う頭のおかしい人だった。
???「誰の断りがあって入って来たんだ!」
俺はため息をついて事情を説明した。
???「君がここの部屋に!?・・・あぁ、とうとう最後の子がきちゃったか。」
ロマン「僕はロマニアーキマン。皆からはドクターロマンって言われてるよ。」
龍斗「剱崎龍斗だ。」
互いに自己紹介を終えるとロマンが話し始めた。
ロマン「剱崎君か。説明によると、君は所長の逆鱗に触れちゃったってところかな。」
龍斗「随分把握が早いな。状況判断能力が高いのか。それとも、自分も同じ状況だからわかったのか。」
ロマン「君も中々だねぇ。僕の場合は後者かな?」
龍斗「あんたもあれを怒らせたと。」
ロマン「というよりは『ロマニがいると緊張感が消えるのよ!』って言われて追い出されてしまったのさ。だからここで拗ねてたんだよ。」
小学生のような事をしていたようだ。
龍斗「それは俺でもわかる。あんた緊張感無くすようなタイプだ。」
ロマン「ヒドイ!まぁ、ぼっちにメル友だ。外されたもの同士交友を深めようじゃないか。」
龍斗「おいこら、誰がぼっちだ。これでも知り合いはいるぞ。」
ロマン「ウソ!?」
龍斗「あのマシュってやつと・・・レフライノールだ。」
ロマン「なんでレフ教授には間があったのかは気になるけど、彼とは顔見知りか。」
龍斗「あいつはどうもおかしい。どこか違和感がある。」
それを伝えるとロマンは少し考えて。
ロマン「そうかな?確かに変な所はあるけど、君が言うような感じではないよ。とりあえず剱崎君にはここがどこなのかとかはなすよ。」
するとロマンはカルデアの事を話し始めた。
ロマン「ま、こんなところかな。レフ教授はここのカルデアスを読み取れるシバを作った張本人なのさ。・・・?」
ロマンは誰かと連絡をとり、切ると不味そうな顔をした。
ロマン「ヤバい、レフに適正者のメディカルチェックをやってくれって。二分で来いと。・・・間に合うわけないじゃないかここから!」
龍斗「ここでサボってるからだろうが。」
ロマン「返す言葉もない。」
正論を述べるとロマンは地に伏せた。
ロマン「仕方ない。こうなったら全力疾走で・・・」
ロマンが言い切る前に警報音が鳴った。
龍斗「警報?」
ロマン「どうしたんだ!」
パニックになっているとアナウンスが入った。
『緊急事態発生!中央発電所及び、中央管制室で火災が発生しました。』
ロマン「火災だと!?」
『中央区画の扉は240秒後に閉鎖されます。職員は速やかに第二ゲートから・・・』
そこで思いだした。
龍斗「中央管制室・・・」
気づいた時には俺は一目散に走り出した。
ロマン「おい!剱崎君!」
管制室は瓦礫だらけとなっており、所々に火が回っていた。
ロマン「ヒドイ・・・人為的な破壊工作の可能性がある。」
龍斗「だな。」
『動力部の停止を確認。発電量が不足しています。』
ロマン「マズい!」
『予備電源への切り替えに異常があります。職員は手動で切り替えてください。』
ロマン「僕は地下の発電所に行く!」
龍斗「おい!一人だと危険だ。」
ロマン「カルデアの光を消すわけには行かない。君は急いで来た道を戻るんだ。」
龍斗「ドクターロマン!チッ!」
俺は誰か生存者がいないか捜索する。
龍斗「誰か無事な人はいるか!いるなら返事をしろー!」
コフィンの中には人がいたが、生存は絶望的に見えた。
『システムレイシフト、最終段階に移行します。座標西暦2004年、1月30日。日本、冬木。』
アナウンスを聞いて俺は驚きを隠せなかった。
龍斗「冬木!?しかも、2004年1月30日って。・・・いや、それどころじゃない!」
奥へ進むと。
フォウ!フォーウ!
龍斗「この鳴き声・・・」
そこにいたのはフォウとマシュだった。
龍斗「マシュ!」
マシュ「せん・・・ぱい?」
龍斗「おい!大丈夫か!」
マシュ「・・・それは。」
龍斗「・・・おいおい。冗談よせよ。」
瓦礫をどかそうとするが
龍斗「あちっ!」
あまりの熱で手を離すが、袖を使う。
マシュ「私はいいです。それより、早く逃げてください。」
それを無視してどかそうと試みるが、重くてどかない。
マシュ「いいから逃げて。時間が。」
龍斗「面倒事押し付けられて、目の前で知り合いを見殺しなんてごめんだな!」
『観測スタッフに警告、カルデアスの状態が変化しました。』
龍斗「あ?」
『シバによる近未来観測データを書き換えます。近未来百年までの地球において、人類の生存は確認できません。人類の未来は保障できません。』
マシュ「カルデアスが・・・」
龍斗「赤く・・・」
『中央隔壁封鎖します。』
龍斗「あ。」
『館内洗浄開始まで、あと、90秒です。』
マシュ「先輩、すいません。私のせいで・・・」
龍斗「は?・・・んな事で罪悪感持つなっての。・・・お前、体は大丈夫か。」
マシュ「はい。ありがとうございま・・・す。」
『該当マスターを検索中・・・検索中・・・』
マシュ「先輩・・・」
龍斗「あ?」
マシュ「ここは・・・ちっとも。空が見えない。」
龍斗「・・・ここは吹雪ばかりだ。いつか、お前にも見せてやるよ。」
マシュ「先輩・・・手、握ってくれませんか。」
『適応番号48を再設定します。』
『アンサモンプログラムスタート。霊子変換を開始します。レイシフト開始まで、3、2、1━━━』
そして、俺達は光に包まれた。
『全工程クリア。ファーストオーダー実行に移します。』
第三話終了です。 次回は冬木の第一章です。それではまた!