かなりあっさり行きます
簡単に時間が飛ぶかも
一方その頃スリザリンでは
「こんにちは、小さな吸血鬼さん♪」
「やあ、小さな人間」
にこやかな紫に
素っ気なく返すレミリア
「つれないわね、
せっかく同室の縁だというのに」
「そんな縁を用意した神に
コレをぶつけたいよ」
スピア・ザ・グングニルを降ってみせる
「危ないわね
ベッドを壊しても寝かせてあげないわよ?
いくら私と寝たいからと言ってもね」
「例えベッドが流水で覆われていても
貴様と一緒に寝ようとは思わん」
「まあ酷い」
わざとらしく眉をひそめて言う紫に
「狸め」
と返すと
「私は狸より狐の方が好きね」
と返ってくる
胡散臭いやつだ、と
吐き捨てるようにつぶやくレミリア
「月光浴に行ってくる」
「行ってらっしゃい」
本当に胡散臭いやつだ
ホグワーツで1番高い塔に登る
ここは確か天文塔、だったか
「月を見るのには、最っ高のロケーションね」
美しい景色に酔うように呟けば
「本当にそうね、1枚の絵画のよう」
聞こえるはずのない声が聞こえる
「…お前か」
忌々しげに振り向けば
「夜のお散歩に1人は似合わないわ」
と涼し気な顔でうそぶく
…このままこいつを連れていたら
連れ出したことがバレて
叱られるかもしれない
(…面倒なことにはあまり関わりたくない)
「…戻るぞ」
レミリア達は早々と部屋に引き上げた
入学から早数ヶ月
学校生活にも慣れ
課題の量も少しずつ増えてきた
そんなある日
スリザリン寮の掲示板に貼られた
1枚の掲示がスリザリンの1年生をざわつかせた
『スリザリンの全生徒は
今日の夜に談話室にいること
いない場合はスリザリン生とみなさない』
不可解な指示に恐ろしげな文句
スリザリンの1年生は
その日の話題には事欠かなかった
さてその日の夜
全員が集まったか、と
上級生が確認する
そしておもむろに1人が立ち上がった
「こんばんわ、スリザリン生諸君
僕は今年の監督性
カフト・マルフォイだ
よろしく」
いきなり自己紹介を始める
「1年生諸君
今日ここに集めたのは
自己紹介のためだ」
なんだそんなことかと
拍子抜けする1年生
「ただの自己紹介と侮るな!」
声を張り上げる
「確実に寮杯を掴むためだ
個々の得意分野を見極め
作戦を立てる
それが、この集会の趣旨だ」
周りを見回して静かに説く
「さて、始めよう
そこの女子から時計回りで」
自己紹介が始まる
「大層なことだな」
「あら、面白いじゃない」
「たかが寮杯にここまでするか?」
「その感じは否めないけど
ここまで効率的に動こうとするのは
ここだけでしょうね」
レミリアの隣の男子が自己紹介を終える
ホラス・スグラホーンと言うようだ
コロコロと丸いイメージだ
「レミリア・スカーレット
初日にご紹介頂いたが吸血鬼だ
得意教科は飛行訓練
教科ではないが占いはと得意だ
運命をいじるくらいなら出来るぞ」
簡潔に済ませすわる
ほぼ入れ違いで隣の紫が立った
「八雲紫です
得意教科は変身術
特技は人と仲良くすることです
よろしくお願いします」
ニコッと人当たりの良い笑みを浮かべる
これ以上無難にするのは至難の業、
と言うほどのお手本のような自己紹介
座る紫に聞く
「人と仲良くすると言わず
人脈作りが得意と言えばいいだろう」
「さすが
気づいていたのね」
フン、と鼻を鳴らし
次の自己紹介を聞く