漆黒が仕える! ー親衛隊 異界の地で斯く国防せりー   作:YJSN

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今回割と適応











第6話 老師のお宅

 

 

 

 

コンコン...

 

「すいませーん、誰か居ますかー?」

 

ひっそりとした村はずれの木々の中に建つ一つの一軒家にノック音が響き渡る。

 

ガチャ...

 

鍵が開いた音がした

 

ゆっくりと扉が開くと...

 

「...誰...。」

 

...あれ?

 

出てきたのは水色の髪をショートにした如何にもな魔法少女みたいな子供だった。

 

老師って...この子?

 

若干勘違いを挟ませながら思考に老けていると

 

ギィィィ...

 

扉が徐々に閉められていく...。

 

「...。」

 

...。

......。

.........。

 

 

「ってちょっと待ってよ!?」

 

予想外の出来事に脳が追いついてなかったけど、やっと機能し始め、扉が閉まる済んでのところで軍靴を挟み、無理やりこじ開ける。

 

「...誰かもわからない見かけない顔の人を家に入れる理由はない...帰って...。」

 

「だから少しくらいは話を聞いてよ...お願いぃ...。」

 

「...わかった。聞く。ここで。」

 

「あぅ...。」

 

だいぶ不審がられて家に入れてもらえないようだ。悲しいなぁ...。

 

とりあえず、今はジエイタイに見つからないようにする為に必死に懇願するしかなさそう。

 

せ、誠心誠意を込めて...

 

「えっと...昨日この村に来たばっかの旅人(?)なの...で、その、今緑の人ってゆうあまり出くわしたくない人たちが村に来てるの...要約すると...ちょっとだけでもいいので匿ってくれないかな...お願いします。」

 

そういってぼくは頭を下げる。

 

「...。」

 

水色の髪の女の子はいつまで経っても無言で見つめてくる。

 

お願い...村の外の木々の上でやり過ごすとか居心地悪すぎるのじゃぁ...。

 

一晩だけコダ村の木々で寝て腰がガックガクになったぼくは必死にお願いする。

 

「んん?なんじゃレレイ。お尋ね者か?」

 

家の奥から年のいった声が聞こえる。

 

「師匠...この不審者が家に居候させてくれと。」

 

不審者とか扱い酷くない...居候って直球すぎて...萎えそう...。

 

すると奥から老人が出てくる。

今度こそ彼、カトー老師が出て来たのかと安心した。

 

「ふぅむ...あんた、どこから来たのじゃ?」

 

そう聞かれ、一瞬答えるのを迷ったが、ウソをつくのも良くないので正直に答えることにした。

 

「アルヌスです。」

 

「アルヌス...あの門が開かれた聖地からかの。まぁ良い、入った入った。」

 

!! 何とも嬉しいことに匿ってくれるらしい。やったぜ。

いいおじさんダナー

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「良いってことよ、見た所悪い奴じゃなさそうじゃし、その緑の人?という人達に追われているのかは知らんが、好きにしていけば良いぞ〜。」

 

カトー(メチャクチャ可愛い美少女じゃないか!!(歓喜)レレイより胸はないが...じゃがあのどこかキュンッとした所とか、ボンッはないけどそのキュンッがいいのじゃ!!)

 

どうやら純粋な真心で許可したわけでは...なさそうだった...。

それに性別を間違える辺りただの変態...であった。

 

「ちょっと師匠。いいの、入れても。」

 

「あぁー、構わんよぉ〜...ぐへへへへへ。」

 

ドォンッ

 

突然、水色の髪の女の子がカトー老師に向けて水玉の様なものを打ち出した。

 

「ちょ、ちょっとレレイ!やめんか!魔法とは神聖な物で乱用するものでは グォッ 」

 

そう悲鳴が聞こえて、老師の言い訳はおさまった。

 

「老師が変なこと考えるから...。」

 

「だからってじゃのぉ...冗談が通じない子じゃ...。」

 

「あはは...。」

 

苦笑いになりながらもぼくは老師の家に避難させてもらうのであった...。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「へぇー...すごいな...。」

 

「だから動力化できるの。先ほどの水の様な形をしたあれも、あの杖からーーーーーー」

 

と、あれから数時間くらい、机の上で本を開きながら色々と魔法について詳しく教わっていた。

 

ぼくには出来そうにないな...。

 

そう恨めしそうに目の前の魔法少女を見ていると

 

「...ん...どうしたの。なにか顔にでもついてる...?」

 

ジッと見てたのがバレちゃって、不思議がられた

 

「い、いや、なんでもないよ。」

 

「そう...。今日はここら辺にしておく。」

 

「どうもありがとう。」

 

と、この少女、いつまで経っても真顔で話すから、表情筋がぶっ壊れてるのかと心配になってしまう。

 

そんな睦じい様子を影から老師が

 

(成長したなぁレレイ...わしは...わしは嬉しいゾィ...)

 

と、見守って(ストーカー)いたのである。

 

コンコンッ

 

ん?

 

心地よい時間を止めるかの様に、扉から来訪者を知らせるノックが響いた。

 

「また...今日で二人目...。」

 

「今度はなんじゃ。」

 

本日二度目の来訪者を渋々拝見しようとレレイと老師が扉へと向かう。

 

ガチャ...

 

そこには村の男が何やら真剣そうな顔で佇んでいた。

 

「ーーー。ーーー。ーーーーーー。」

 

声が小さくて聞き取れなかったけど、男が真面目な話をしてるのは明らかだった。

 

「なんじゃと...。」

 

カトー老師が目を細めて困った様な様子を見せる。

 

何だろ...?

 

「じゃぁ、あんたらも気をつけてな。みんなは向こう側の道で順番に並んでるから、来るなら早めにきてくれよ!」

 

そう言って男は村の方向に走っていった。

 

ぼくは不思議に思い

 

「カトー老師、何かあったんですか?」

 

聞いてみると、老師は渋い顔をしながら、

 

「炎龍じゃ...。まったくこんなときに出てこなくてもええのにのぅ。傍迷惑な奴じゃ...。」

 

とブツブツと文句を垂れながら家の本やら食料やらをまとめ始めた。

 

「えっと、炎龍って...?」

 

ぶっきら棒に知らない単語について詳しく聞いてみると

 

「炎龍を知らんのか?よっぽど田舎から来たのかのぅ。

炎龍というのは、ある周期ごとに出てくる恐ろしき龍のことじゃ。

 

話によると森のエルフの村は其奴によって焼き払われ、生き残ったのはわずか一人の小娘らしい。

人の味を覚えた炎龍は村や集落を襲うに決まっとる。

だからわしらはこうやって夜逃げするんじゃよ。」

 

「そうだったんですか...。」

 

随分とその炎龍とやらは暴れてるご様子だった。

 

この世界に来てから、炎龍については名前だけしか知っていなくて、具体的なものは身近でもないから知ろうともしてなかった。

 

「じゃぁ、ぼくも手伝いますよ。」

 

ジエイタイから匿ってくれた恩を少しでも返そうと思い、申し出る。

 

「そうしてもらえるとありがたいのぅ。レレイ、大切な魔導書やら全部積み込むぞぉ。」

 

「全部は無理だと思う。」

 

「それでもやるのじゃ。ここにある本は手放せないものなのじゃぁ!!」

 

我儘をいう子供のように老師は本を山積みにして、外に止めてある荷馬車へと積み込んでいくのであった。

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