漆黒が仕える! ー親衛隊 異界の地で斯く国防せりー   作:YJSN

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いつもよりちょっとだけ、長め
ほんのちょっと

先っちょだけだから♡


...ヴォェ!(自己嫌悪)









第7話 大遠征(難民避難)

「よいしょっと。」

 

最後の荷物を積み終えた。

 

「おぉ、手伝ってくれてありがとのぉ。それと、あんた、どうするのじゃ?わしらはここから離れるつもりじゃが、付いてくるかの。」

 

「えっと...。」

 

ぼくは迷う。もうそろそろ帝都に戻り、報告をしなきゃならない。けれど、もう少しここの人達と関わったり、交じりあいたい。

 

その思いがぼくの予定を狂わせる。

 

...あとちょっとだけならいいよね...。

 

「はい。少しだけ、付いて行かせてもらいます。途中で降ろしてもらって結構ですから。」

 

「そうかそうか。わかったのじゃ。じゃぁ、乗りなはれ。」

 

荷物を積み終わり、車軸が今にもギリギリいいながら車輪が若干地面に埋もれている まるで路上の超重戦車MAUSみたいな馬車に乗り込む。

 

ぼくが乗り込んだことを確認して、老師が手綱を引くが

 

...

......

.........

 

馬(?)は最初動こうとはして見せたものの、己が運べるものではないわいとばかりにすぐに前に進もうとするのを諦めた。

 

 

 

「...。」

 

「...。」

 

「...進みませんね...。」

 

そう落胆しながら言う。

 

「...重すぎたようじゃの...。」

 

「積めといったのは師匠...。」

 

「ぐぬぬ...わしらは魔道士...この程度のこと...」

 

そういって魔法を使用しようとする老師だが、

 

「魔法とは、神聖なもの。乱用したりしてはいけない。お師匠の言葉。」

 

と、少女 レレイが釘をさす。

 

「うぅ...じゃがのぅ...。」

 

「あはは...。」

 

ぼくは失笑するしかなかった。

 

「こうなることは予測できた。でもこの際仕方ない。」

 

ホイッ

 

そう言うように少女は杖を軽く振り、魔法を使用した

 

すると荷馬車が青い光で包まれてから、地面に埋まり込んでいたのが、浮いた。

 

「すごいね...こんなこともできるのか...。」

 

魔法に興味津々の様子でぼくはその光景を見ていた。

 

すると、やっと馬(?)が進みだした。

 

「...すまんかったのぅ...。」

 

そう老師が残念そうに謝る。

 

かわいそうに。

 

「いい。お師匠がそう言う人だと知ってる。」

 

少女は切り捨てるごとく老師にグサリと胸に矢を突き刺す。

 

「...。」

 

えぇ...(困惑)。

 

この少女、Sっ気ダナ...。

 

 

 

 

 

 

カサカサ... スッ ハッ スーッ ハッ

 

カサカサ...

 

 

 

 

 

「ん...なにか聞こえる...。」

 

あ、やば...

 

レレイが木の葉と葉を掠れる音を聞き取る。

 

「風の音...じゃないかな...。」

 

と、若干焦りながら返すと、

 

「...そう。」

 

怪しまれたような目をされたが、とりあえずは誤魔化せたようだ。危ない危ない。

 

コダ村の周りの木々を伝いながらぼくの護衛を務めてくれてる同志達に気づかれなくてすんだ。

 

念には念を入れて護衛を付かせてる。

 

そろそろこの暇つぶしの旅も終わらせなきゃな、と思いもう少ししたら適当に離れて帝都に戻ろうと決める。

 

そんなこんなありながら、村に向けて馬車を走らせるのであった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

暫く馬車に乗っていたら、コダ村に着いた。

見ると言われた通りに馬車が通りに並んでいたので、僕らも並ばせてもらった。

 

が、途中から一向に前に進まなくなった。

頭の上に?を浮かべながら待ち続ける。

 

「んぁ?この先はどうなっておるんじゃぁ?」

 

ぶっきら棒に老師が呟くと

 

「カトー先生、レレイ!」

 

と、老師と少女の顔見知りであろう男が来た。

 

「実は、荷物の積みすぎで車軸が折れた馬車が、道を塞いでいるんです。」

 

と、男は困ったように言う。

 

ぼくらと同じように荷物積みすぎをした同志がいるようだ...かわいそうに

 

すると、

 

「伊丹隊長は村長から出動の要請を引き出してください!」

 

「わかった!」

 

そう聞き慣れたJäpanの声がした。

 

「ゲェッ...。」

 

思わずそう呟いてしまうほど会いたくなかった人物No.1が目の前を走っていく。

 

緑の迷彩服...Stg44の延長系統に見えるAsalt rifleで武装した集団...

 

 

 

ジエイタイだ...

 

 

ぐぁぁぁぁぁ

ここまで来て旅を邪魔されるのかぼくはぁぁぁぁ!!

 

いや、待てよ まだバレてないバレてない...ならこのまま隠し通せるのでは...

 

銀座では一瞬だけしか見られてないし、制帽を深くかぶっていたお陰で顔バレもしてない...

 

大丈夫...落ち着け...落ち着くんだぼく...!!

 

そう自己暗示していると、

 

「お師匠...様子を見てくる...。」

 

ぴょんっ

 

そう言って少女レレイが飛び出していく

 

「えっ、ちょっ、レレイ!!」

 

そう老師が待ったをかけるが、レレイは止まらずに前の方へと走っていく。

 

ぼくも荷馬車から立ち上がり、

 

「老師、ぼくも行ってきます...。」

 

ぴょんっ

 

「ちょ、お主!!」

 

レレイには色々と教えてもらったのもあるし、このまま放り出しておくってのも後ろめたい。

 

ジエイタイのこともあるけど、気づかれないようにフード付きの真っ黒の親衛隊のジャケットを纏いながら、制帽と姿をある程度隠して着いていく。今はこれしかないので我慢する。

 

 

 

 

そこそこ走ったところで、人集りができていた。

 

「すみません...通してください...。」

 

そう言いながら人集りの中を進んでいくと、真ん中に...脳震盪 要は頭蓋骨との形状と脳の位置を一致させていない状態に一時的になり、前頭葉が激しく揺さぶられたであろう少女が苦しそうに息をしていた。自分の目の黒い霧を通して、すべてが見えていた。

 

意識はおそらく朦朧としているであろう少女。

 

「危険な状態...。」

 

そうレレイがその子の前まで近寄り、呟く。

 

確かに危険な状態だった。このまま放っておけば脳内出血が引き起こされているかもしれない。

 

そう思案していると、二人の兵士がこちらに急行してきて、

 

「...この子は脳震盪を起こしています。肋骨にヒビが入っている可能性も。」

 

片方の...女兵士...? がその子の容態を報告する。

 

日本軍には女性兵士もいるのか...そう観察しながら注意深く見る。

 

衛生兵か...医学に長けている。わずか数秒で彼女の容態を見れるとは、よく訓練されてるな...。

 

「君、危ないから下がって。」

 

そうもう一人の男の兵士に日本語で言われるレレイ

 

が、レレイは理解できてないであろう

その言葉に反応せず、ここの言語で

 

「医術者...。」

 

と、レレイは目の前の女性兵士を見つめながら呟く。

 

興味津々なレレイの思案が続いていると不意に

 

ヒィィィンッ

 

車軸が折れた馬車に倒され、足が挫けてた馬が痛みのあまり悲鳴を出し、暴れ出した。

 

...

 

サァーーーー...

 

ぼくは無意識のうちに、黒霧を馬にまとわりつかせていた。

 

そして、小さな声で...

 

「Tueï Tueï ... Isarüntß...」

 

そう死者の書の五ページ目の節を読見上げる

 

すると

 

...ドサッ...

 

暴れていた馬が、急遽倒れた

 

男の兵士は小銃を構えていたが、ここでお命が一つ散らされなくて済んだ

 

馬はいびきをかきながら、一時的な睡眠状態に陥った。5,6分もすれば起き上がり、いつも通りとなるであろう。

 

「あなた、大丈夫...?」

 

そう女性兵士がレレイに近寄って、安否を確かめる。

 

ぼくはレレイに近寄って、手を引いて、立たせてあげる。

 

「大丈夫?」

 

そう声をかけて、老師の方に連れて行こうとする。

 

そして、女性兵士に

 

「ありがとう。」

 

...あ...

 

 

 

と、ついウッカリ

 

 

日本語 で返してしまった。

 

 

 

「...!?」

 

女性兵士は最初こそ驚いたが、自分の任務を果たそうと馬の状態や馬車を確認するためこちらを見ながら離れていく。

 

「レレイさん。大丈夫ですか?」

 

そう放心状態のレレイに聞き直す。

 

「...あ、...うん。平気。ところであの人達があなたの言っていた 」

 

「そう、緑の人って呼ばれてる。」

 

「緑の...人...私を...助けようとしてくれた...。」

 

「そ、そうだけど...は、早く老師のところに戻ろう、ね?きっと心配してるし...。」

 

そう必死にこの場から離れようと歩きながら荷馬車の方に戻っていく

 

恐らくあの女性兵士は、ぼくが日本語を喋ったと上官に報告をするであろう。

 

親衛隊だと仮にバレてしまっても村人達には問題はないが、今はジエイタイがいる。

 

もうここを離れなければ...けれど、この人混みの中ではバレてしまう。そうなれば不審がられる。

どこか隙を見て帝都に戻らなければ暇潰しどころの問題じゃなくなってくる。

なにせ帝国の中枢の部隊の幹部がここにいるんだ。狙わないはずがない。

 

それにぼく自身、彼らと殺し合いたくはない。できるだけ交戦拒否の姿勢を示したい。

 

最初から親衛隊だと隠し通そうとしたのが、ここまで大ごとになるとは。

 

一応同志に伝令の手紙を持たせて自分がアルヌスから帰還途中であり、 向こう側の緑の人達 ジエイタイ の内情調査や占領地域における民情などを把握するために少し遅れるというなんともそれらしいことを書いて帝都に向かわせたから皇帝からの信頼は落ちてはないと思うけど...。

 

 

 

 

そんなこんな心底苦労しながら、大遠征という名の避難を僕らは開始するのであった。

 

 

 

 




.............。












予想外にもお気に入りとUAが来てたから投稿続けることにしたゾ
見切り発車だけど許してヒヤシンス(激寒)
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