切札持った僕のヒーローアカデミア   作:ソナ刹那

6 / 8
 短いですが生存報告代わりに。
 気づいたらお気に入り登録200人を超え、評価バーにも色がついて、本当にありがたいです。正直この作品のクオリティにはまだ納得できていないところが多く、今後面白くしていければと思います。気長にに気ままにお付き合いください。
 オリジナルエピソードなどを入れようと思って、現在授業中の暇な時間などにあまり慣れないプロット作りに励んでおります。依然こちらにあまり時間は裂けませんがご了承ください。
 あと今回から書き方を変えました。iPhoneで全角スペースをする方法もわかり、横書きに合うようにと空白多めにしてみました。過去の話も変更したので暇でしたら確認してみてください。
 では本編です。


Eが始まる/ここが舞台、これから僕が立つそんな舞台

 幾日か過ぎて、雄英高校ヒーロー科入学試験、その日がやってきた。それまでの特訓といえば不法投棄によっておおよそ人が訪れる場所として不相応になった砂浜を綺麗にしろというオールマイトからの指令。これはまぁ問題なく終わった。元々鍛えていたのもあるから。

 

 フィリップさんには時々ドーパント事件の際に連れられて観戦させられた。時たまに僕が戦うこともあったけど、やはり色んなリスクもあって極力避けた方がいいとのことで基本第三者に徹底していた。そのかわりと言ってはあれだけど、フィリップさんや時たまにオールマイトとも組手をしたりして相手をしてもらった。おかげで対人戦闘にはだいぶ慣れてきたと思う。2人の全力を引き出すには値しなかったけど。

 

 ワン・フォー・オールのコントロールは少しずつできるようになってきた。オールマイトのように常に全力でやろうとしたらフィリップさんから「今の君では耐えられない」と。それもそうだ。何人も受け継いできて培われた力をただの中学生が全てを扱いきれるとは思えない。身体が壊れるかもしれないと。なので半分の力を引き出すことを意識して特訓した。フィリップさん曰くオールマイトの言うような歯をくいしばって力を思いっきり出す、というのは蛇口を思いっきり捻って最大威力で水を出すことだと。それでは水道管が細く脆い僕の身体では簡単に弾けてしまう。

 

 

「全力を出すこと自体はそんなに難しいことじゃないだろう。出すと思ったら出せるからね。けれど君がすべきなのは「出さずに出す」ことだ。全てではない。出すことと出さないことを両方意識しなければならない。いきなりこのことをするのは難しい。本来は100%出してから調節した方がいいんだけどね。そういうわけにもいかない」

 

 

 一回一回全力出して腕を大怪我して時間かけて直して……を繰り返したらどうしたって時間が足りない。効率的じゃない。ならば苦労するけどゼロから徐々に上げて行った方が安全だ。雄英高校受験までの間ひたすら爆発させないこと、レンジで温めた卵を爆発する寸前でキープすることを目標に訓練をした。

 

 最終結果として部分的にだけどおよそワン・フォー・オール出力10%〜15%ほど出せるようになった。体感50%を上回った段階で身体の筋繊維が切れるような結果となった(切れたのは小さな筋繊維なため肉離れまではいかなかった)。これ以上が自壊ライン。身体を鍛えなければならない。一回の出力の継続時間はおよそ10分。ただしこれはなにもしないで棒立ちするときに限る。実際動きながら発動するとなるとこの半分以下になる。加えて状況によって腕や脚、指先とワン・フォー・オールを纏う場所は異なるので、一概にこの時間だけ維持できるとは言えないのだけれど。極端な話纏う部分が大きければ大きいほど必要なエネルギーは増えるし持続できる時間も短くなる。実際戦闘中使うとなるとこまめに出力先を変えながら立ち回ることになる。接近するとき脚に纏い速度を出し、相手に攻撃する瞬間に腕に出力、場合によってはそこからまた脚に変更する。相手のカウンターが来たら胴体にワン・フォー・オールを発動してガードする。こういったエネルギーの流れを滑らかに行える出力の最大がさっき言った10%〜15%ほどということだ。これ以上出力を上げると少々ぎこちなくなる。約20%以上は反射で移動させられるレベルにはまだ至らない。

 

 こうなってくると感じるのは常に全体をワン・フィー・オールで纏えないかということ。まさに仮面ライダーの鎧のように。常に全体を一定の割合で出力して部分部分をプラス付加する。そうすれば隙なくカバーできる。しかし今のところ全体を覆うと一歩も動けなくなる。立って維持するだけで手一杯だ。

 

 つまり今できるのは全体0%から部分数%への変化は出来るようになった。全体数%からそれ以上の割合で部分的に強化することはまだ可能ではない。おそらく本格的な実戦を想定するならば後者を使いこなせるレベルにならなければならない。ヒーローへの道は長い。

 

 

 

 

 

 

 

「大きいなぁ……」

 

 

 ついに目の前に聳え立つ大きな校舎が現れた。敷地内に足を踏み入れると途端に世界が変わったようなそんな気分になる。空気が重い、加えて熱い。周りを見渡せば自分と同じように受験にやってきただろう学生たちが様々な感情を顔に表していた。緊張、やる気、不安、自信。静かに佇む人もいれば友達と談笑する人もいる。色んな人がいるがここにいる意味はみんな同じ。ヒーローになる。それを胸に描いている。

 

 

「……おい」

「っ!?……かっちゃん」

 

 

 振り向いた先にはこちらを射殺すかのように睨む幼馴染の姿。僕の姿をじっくり品定めにように見てボソッと呟いた。

 

 

「……本当に受けるんだな」

「……うん。ヒーローになりたいんだ」

「けっ……そうかよ」

 

 

 いつものように強く突っかかってくるわけではなく、静かに僕を見ていた。そこに映ってたのは一言では表せないような複雑にたくさんの色が入り混じったような激情。

 

 

「てめぇに聞きたいことはたくさんある。だけどよ、今は聞かねぇ。てめぇから、てめぇが自分から言うってならないと俺の気が済まねぇ」

 

 

 つまりいつか僕から言えということらしい。かっちゃんらしいと思いつつ無論そのつもりだということを伝える。必ずいつか言うからと。

 

 

「デク、お前が受かるか受からないかそんなことどうでもいい。ただ一つ言っておく、オールマイトを超えるのは俺だ」

 

 

 宣誓。オールマイトのようになりたい僕に対して、彼はその現ナンバーワンを超えるという。つまりそれは僕に向けての宣誓。お前には負けない。どこか僕に対する目の向け方が変わったような気がした。自惚れかもしれないけど、僕に向けた侮蔑の感情というのが薄らいでるようなそんな気がする。疑心暗鬼や戸惑いそして対抗心、初めてこの幼馴染が僕を見てくれたような気がした。そんな勘違いかもしれない思いをした。

 

 

「……うん、僕もなるよ。なるんだって決めたんだよ、ヒーローに!」

 

 

 だから僕も答える。応える。一番身近な僕のヒーローに。

 

 

「……試験、頑張ろうね」

「てめぇに言われるまでもねぇ」

 

 

 差し出した僕の手をパンっと結構強く叩いた。

 

 絶対に受かってヒーロー科でまた君に会う。会ってみせる。そう密かに誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 よくよく考えてみると同じ学校から来てるので受験番号が隣になってもおかしくないわけで、再会を誓った数分後にはお隣の席という距離感で再会したのも別におかしくない。そう、おかしくはないんだ。……なんか勝手に失敗した気分だった。




 これを投稿した後、活動報告の方で作中に出すメモリの案を募集します。よろしければそちらの方でアイデアをくださるとありがたいです。W原作と違って怪人戦がメインじゃないので、あまり多くは出せないかもしれないですがご理解ください。
 次回は入試本番、さらっと書く予定です。引き続き感想誤字報告などいただけるとありがたいです。
 では、しばらくお待ちください。
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