ジョンの伝記   作:ひろっさん

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決戦

朝焼けの空に洗脳鳥が盛んに飛び回り、敵陣地の情報を持って舞い戻る。

ブロンバルド軍はサラト川の長城より1千メートル離れた位置に陣地を構えていた。

 

戦闘の開始より13日が経過したその日の早朝、洗脳した燕を飛ばしていたハレリア側の洗脳術士が異変を察知する。

 

「敵、動きが見られず。いえ……敵陣地に動くものが認められません!」

 

飛ばした燕の鳥頭から記憶の断片を引き出し、繋ぎ合せた術士がもたらした情報は、この戦争が最終盤に突入していることを示していた。

 

「さて、当初の予想通りならば、そろそろ敵の神族(かみぞく)が出てくるだろう」

「ならば一般兵を下げようかのう。予定通りに」

 

6人の首脳は、あくまで落ち着いている。既に、敵の動きは予想され尽くしていたのだ。様々な情報を集め、統合して状況を判断し、敵の動きを事前に読み切る。それができるのは、軍略のマディカン公爵と、政治のハーリア公爵、ハレリアの双巨頭と呼ばれる2人があってこそ。

 

「今一度確認するが……思い残すところはないな?」

 

国王トワセルが皆に問う。

背の白いマントには赤い日の丸の裏側に重なるような黄色い三日月。

 

「フン、死に時が分からんほど耄碌(もうろく)はしとらぬゾイ」

 

白地に紫の満月を纏う老人アルグは鼻を鳴らして意気を語る。

 

「まあまあ。やっぱり、トワセルには確定死の作戦は早かったのかもしれないわねえ」

 

これは当代の王族六家の中で現在唯一の女性当主、神官服の老女フィール。

白い神官服の背中には、白地に黄色の中抜き円のマント。

 

「今回だけでも私が代わろうか、頼りない兄上よ?」

 

宰相カメイルが実の兄に毒を吐く。

背中のマントには黄色い円。

 

「こんな時でもひと言余計だな、お前は」

「毒舌家は生まれつきでね」

 

国王に対し、皆悪びれもしない。

 

「そもそも、心残りがありそうなのは私ではない。そうだろう、グレゴワール?」

 

トワセルが名を呼び、皆そちらへ顔を向ける。

難しい顔をして腕を組んで黙っていた、褐色肌の巨漢老騎士。

背中のマントには中抜きの赤い円。

 

彼は、ただ1人だけハレリア人ではない。その強さでハレリア王族の仲間入りを果たしたのだが、ハレリア王族の異常な流儀について来れるのかというと、疑問があった。

 

「どうしたのじゃ、『雷神』よ?」

「いやなぁ……」

 

国内外にその勇名を知られる男は、マディカン元帥に促され、口を開く。

マディカン家の紋章は赤い三日月。

 

「せっかくの機会だ、一騎打ちをやれんもんかと思ってなぁ……」

 

一瞬の沈黙の後、他5人が一斉に噴き出した。

 

「さすがにそれは考えんかったわい!」

「古今無双と名高い英雄は、一味違うのう」

「くっくっくっくっく……」

「うふふふふ……」

 

それぞれ、大いに笑う。

 

それは、地球の価値観で言えば、台風に勝負を挑むようなものである。人間と神族(かみぞく)の間には、それほどの力の差があるのだ。

そういう存在と、正々堂々と一騎打ちがやりたい。もう、笑うしかない。

 

「じゃが、ここまで予想通りの展開ならば、不可能ではないかもしれんの」

 

人外の頭脳を持つ1人、小柄な老騎士が言い出す。

 

「鉄器でなければ、おそらく攻撃は通らぬ。守りもまた然り」

 

老術士アルグが意見を出した。

 

「元々、対神族(かみぞく)用に30年前の装備を持ってきているのだろう?」

「うむ」

 

巨漢の老騎士は頷く。

 

「なんだ、やる気満々ではないか」

 

トワセルが呆れ顔を向けた。

 

「どうせ死ぬんだもの。古今無双の『雷神』と神族(かみぞく)の一騎打ち、最後に目に焼き付けておきたいわ」

 

フィールも乗り気だ。

 

「やるのは構わんのだがね。せめて一瞬で敗北などということはやめてくれたまえよ。兵が見ているのだからね」

 

カメイルも毒は吐くが止めはしない。

 

 

 

数時間後、薄く空を覆う雲によって、太陽が隠れ始めた頃。

 

銀髪の男が圧倒的な威力の雷撃で目の前を遮るサラト川の長城を灰にした時、すでにハレリア兵は王族部隊を除いて陣を下げていた。

ちょうど一騎打ちができる程度の広場、たった1人ハレリア最強の騎士が男の前に立ちはだかる。その後方50メートル程度の距離に、王族部隊。さらに後方にハレリア兵達。

 

その鎧の色は灰色にくすんでいた。一般的に騎士の鎧に使われている軽銀(アルミニウム)ではない、鉄の色だ。

 

「一騎打ちのつもりか……!」

「おうよ!」

 

鉄鎧の巨漢が応える。その身の丈に合った巨大な槍を軽々と振り回し、銀髪の男に迫った。互いに名乗りもしないが、そんな茶番に乗るほど、銀髪の男は甘い考えを持っていないし、おそらく巨漢も期待していない。

 

見た目だけならば、完全武装の巨漢と旅人装束の優男。勝負になどなるはずもない。だが、むしろ銀髪の男が圧倒的に有利なのは、王族部隊の者ならば誰もが知っていた。

 

「死ね」

 

始まりはたった一言。それだけで、圧倒的な強さの青白い光が巨漢を塗り潰す。破裂音は遅れてやってきた。

 

高級星王器、通常よりもはるかに高い威力を発生させることが可能な星王器に匹敵する、即死級雷撃の威力だ。神族(かみぞく)ならば、この程度の威力の術を操る程度はわけもない。一騎打ちなどという茶番に付き合う気はない、という意思表示でもあった。

ついでに、低級星王器には難しい高威力の雷撃というのは、その閃光、音の大きさから、武威を誇示する効果もある。

 

「ぬふぅ……!」

「――!?」

 

――だから、巨漢が首を振りながらもしっかりとした足取りで再び走り始めるのを見て、銀髪の男は少し動揺した。

効いていない。いや、正確には足を止める程度には効いているが、それだけなのだ。低級星王器程度に軽減されている。

目の部分を除いて鋼鉄の鎧に包まれた巨漢騎士は槍を振り回し、銀髪の男に叩き付ける。銀髪の男は大きく飛び下がってそれを避けた。

 

「チッ、鉄か……それに、何か仕掛けをしているな……!」

 

防御のために張っていた薄い水の膜が容易く切り裂かれたのを見て、優男は舌打ちした。

魔法は鉄を嫌う。だが、鉄のフル装備だからと言っても、『天使』の雷撃をここまで軽減できるほどのものではないのだ。それに、これではもしも高級星王器を持っていたとしても、その威力も半減してしまう。

 

「ぬおおおおっ!!」

「くっ!?」

 

さらなる追撃を、咄嗟に腰から抜き放った剣で受け止める。

武器を使うことはないと思っていたのだが、出鼻を挫かれたのと勢いに押されて使わされた形だ。体格に差があるとはいえ、膂力は優男の方が魔法で強化している分、遥かに高い。すぐに落ち着きを取り戻し、反撃に出る。

決着を急がなければ、『天使』という存在を侮られかねない。

 

「はぁっ」

「ふん!」

 

大振りの横薙ぎは図体に見合わぬ巧みさで受け流された。

だが、態勢(バランス)の崩れを強化された脚力で無理矢理引き戻し、人間にはありえないタイミングで追撃する。巨漢は反応はしたもののそれを受け切れず、槍ごと大きく吹き飛んだ。

 

「ぬぅっ!?」

まぐれ(・・・)はもうない」

 

銀髪の男がかざした手から、再び雷光が転倒していたグレゴワールに直撃、轟音が周囲に響き渡る。だが、『雷神』は頭を振って起き上がった。

 

「なんだと?」

 

銀髪の男は眉をひそめる。

雷撃は魔法以外では回避も防御もできないために、『究極の属性』と呼ばれていた。

『土』の中の電子を集め、『火』により通り道を固定、『風』と『水』を混ぜて大電力を発生させる。基礎となる4つの属性をすべて利用した、魔法の1つの到達点なのだ。

 

防具を無視する性質や派手な音や光などから、雷撃は高級単唱器に多用されてもいた。

5人ほど横に並べて高級単唱器を使用すれば、その大音響に驚いて、兵の制御を失うこともあるという。ゆえに、高級単唱器の使い手は、多くは雷撃使いなのだ。

『雷神』とあだ名されるグレゴワール・デンゲルもその1人である。

 

それだけに、『天使』が使用する雷撃を受けて2度も立ち上がったことに、銀髪の男は疑問を感じていた。幾ら鉄装備とはいえ、これでは威力を何千分の1以下に軽減されているのではないだろうか。

 

「強いもんだのう」

 

さらに武器を交えつつ、巨漢は言った。顔を覆う(フルフェイス)の兜を装着しているためか、声はくぐもっている。

 

「無理を言って一騎打ちさせてもらった甲斐があったわい」

「ふざけるな!」

 

強化された筋力で強引に剣を引き戻し、叩き付ける。今度は籠手で逸らされた。代わりに、籠手も外側の装甲がひしゃげ、はじけ飛んでしまったが。

 

筋力では圧倒しているのだが、技量で銀髪の男が負けている。そう感じたからかもしれない。彼は次第に苛立ちを覚え始めていた。

人間では反応できないはずの攻撃に反応し、鎧の装甲を飛ばしながら、槍の柄の木材を削られながら、決して退かずに戦い抜くその姿に。

――何かを、感じ始めていたのだろう。

ゆえに苛立つのだ。それが分からない自分自身に。

 

「消えろ!」

 

至近距離で、それまでで最も大きな雷鳴が轟く。最初は効率を考え、雷撃の威力を落としていたのである。2度目は本来の威力。今度はフルパワー。

 

「ぐぬおおおおおっ!!」

 

身体を電撃が駆け抜ける痛みに、巨漢は声を上げた。そして、痺れて感覚のない身体を無理矢理動かし、槍を横薙ぎに振う。

それは銀髪男の右目を切り裂いた。本気で魔法を使用したために、一瞬優男の動きが止まっていたのである。

だが、敵の右目の代償もまた大きなものだった。今度こそ、全身から湯気を立ち昇らせて、『雷神』はうつ伏せに倒れ伏す。

 

『雷神』を守っていたのは、鎧だった。

ジョンが武具大会で使用した、銅を使って電気を地面に逃がす構造を盛り込んだ鎧である。さらにゴムを利用して肉体とも絶縁し、生半可な雷撃は通らないようにできていたのだ。

当然ながら、鎧が壊れれば絶縁性は十分に発揮されない。最後の雷撃は、先程盾に使ったグレゴワール・デンゲルの右腕を黒く炭化させていた。

 

はっきり言って、それでなお動いたというのは奇跡である。

 

「……クッ、グゥゥッ――!」

 

一方、銀髪男も膝を付く。

至近距離に雷撃を撃った余波を受けたからではない。原因不明の頭痛が彼を襲ったのである。

そして動きが止まったその瞬間、彼の胸を、1本の矢が貫いた。

 

「ぐはっ!?」

 

矢の勢いに押され、地面に叩きつけられる。

その矢は、最初から長城の櫓に設置されていた、ジョンが作った弩砲。射手は女性騎士、秘儀『風穴通し』の使い手、『鳶目』ハリスティナ・アリア。

一騎打ちが始まってすぐに、別の(やぐら)から移動してきて取り付いたのである。補助の兵士達と共に。

 

「突撃ぃぃぃぃぃっ!!」

 

一騎打ちを見守っていた、トワセル他の王族部隊も、決着がついたと見るや攻撃を仕掛けてきた。元より、一騎打ちで勝てば戦争が収まるなどという取り決めは行っていないし、何よりそんな約束があったとしても、銀髪の男自身守るつもりがない話。

卑怯だなどと言えるほど、彼我の力関係は平等ではない。

 

(くそっ、戦わなくては……!)

 

戦うことを考えると、すっと頭痛が消えていく。

最強の騎士が見せた最期の意地は、右目という重要な部分を奪っていった。

それは今の彼には治すのに時間がかかってしまう部位だ。この戦いの間は片目で過ごすことになるだろう。だが、肺を貫く鉄らしき矢に関しては、力ずくで引き抜けば即時に治せそうだ。

 

大分消耗してしまったが、戦いはまだまだ始まったばかりである。

 

 

 

1対5千。

数では圧倒的にハレリア側が有利だったが、実際の戦力ではブロンバルド側、銀髪男が圧倒的に優位だった。

不死身、複雑な箇所でなければ、即時傷を治して戦える。それは戦闘において大きな利点(アドバンテージ)となる。

RPG風に数字で言えば、HP50万の怪物にHP100程度の人間が群れで挑んでいるようなもの。しかも、攻撃力にも防御力にも100倍以上の差がある。

 

国王トワセルは既に3度ほどフルパワーの雷に撃たれ、黒焦げになって死亡していた。宰相カメイルも胴を真っ二つにされ、元帥ヴェグナも心臓を貫かれて即死。だが、ハレリアの王族部隊は勢いを落とさない。

もう3時間も戦っているのに、もう4千もの屍が野に晒されているというのに、一向に勢いが落ちない。

 

面倒なことに、全体的に雷撃が通じにくい。雷撃を直撃させても、動きを止めるのは音などで気絶しているからという印象が強かった。

ハレリア軍は、何か雷撃対策を実用化したということか。銀髪の男はそんなことを考えつつ、様々な武器で身を裂かれながらも、群がる敵を倒していく。

 

老人、女性、あまり若い者がいないだけで、装備を含めて統一感がまったくない。

戦斧(バトルアックス)戦鎚(ウォーハンマー)、剣、槍、スパイクシールド、斧槍(ハルバート)鎖鉄球(フレイル)

武器が統一されていればある程度は対処法を覚え、慣れることもできたのだが、相当数を斬り殺しつつ、どうしようもなく消耗していくのを感じていた。それも、一撃で即死させなければ、後退して短時間で治療し、また戦線に復帰してくる。

防御に意識を割くほどに、相手の手数は増えていき、消耗を強いられる。

女性でも銀髪男の腕力から繰り出される一撃を受け流すだけの技量を持つ、1人1人が相当な使い手だった。

 

(ハレリアがこれほどの隠し玉を持っていようとは……!)

 

英雄クラスの難敵を5千人相手にしているようなものだ。しかも、10人ほどこの中でも桁違いの技量を持った相手がいる。さらに、敵がまったく死を恐れず、一糸乱れぬ連携で攻撃を仕掛けてくる。これほど訓練された兵士は、彼の記憶にもなかった。

 

「ぐっ!」

 

攻撃を防いだ瞬間、後ろから首筋を切り裂かれる。まるで、先程の巨漢の老騎士を複数相手にしているかのようだ。瞬きほどの油断もできない。

 

「ぐふっ!?」

 

そして、わずかでも動きが止まると、正確無比に飛んでくる鉄矢。

味方への誤射も辞さない、乱戦のただ中への射撃。どこから飛んでくるのかは、確認する暇もない。この矢を警戒するために、攻め切れないのも事実。

すでに30本近く撃たれており、半分程度は回避するか撃ち落とした。だが、動きが止まった隙を突かれると、こうやって受けてしまうほどに鋭いのも事実だ。威力があり、弾速も通常の弩砲に比べるとかなり速い。

 

「そこだ!」

「しまっ――!」

 

矢に貫かれて動きを止めたところに、斧槍(ハルバート)が振り下ろされ、剣を持った利き腕が斬り落とされる。回収し、治癒している暇などない。カウンターで逆の腕で顔面を殴って首を折り、次の矢が来る前に移動する。

 

「今だ!」「押し潰せ!」

 

だが、周囲の動きが変わった。武器を突き刺して、動きを止めようとしてくるのだ。死を恐れぬ特攻に対して片手の徒手空拳では限界がある。

フルパワーの雷撃を連打して対処するも、もう片方の腕も切り落とされ、足が槍で地面に縫い止められる。身動きができなくなってしまったのだ。

危機腕を斬り飛ばされてからでも40人は命を落としているはずだが、同士討ちも辞さない捨て身とも言える戦法に動きを封じられてしまった。

 

雷撃を自分自身に撃てば脱出することもできなくはなさそうだが、一瞬躊躇してしまった。

空を舞う虹色の光に、一瞬気を取られたのだ。

 

そして、その呟きを聞いてしまう。

 

「シェラザード……!」「アイリーン……!」「マクルウェル……」「ハイネ……」

 

槍や剣で自分を貫く者達が、何者かの名前を呟いたのである。

 

それは。――遺してきた者達の名前。

 

「な――」

 

絶句。

彼らは、洗脳されていない。洗脳もなく、圧倒的な死そのものを前にこれほどの連携を維持していたのだ。

 

いや、果たしてそれは連携だったのか。

あまりに見事な流れだったために勘違いしていたが、それぞれが自分で考え、それぞれの攻撃を阻害しないこと、傷つけば後方に下げて治療させることを考えて動いた結果、そのサイクルがあまりにも短かったため、連携に見えていただけではないのか。

 

瞬間、周囲はまばゆい光に包まれ、銀髪男を中心に何もかもが消えてなくなった。

 

『ゼウスの雷霆』と呼ばれる戦略儀式によって、13日に及んだイーザン平原の決戦は終わりを告げる。

 

第7次イーザン戦役、最後の戦い『サラトの神族戦』において、ハレリア軍王族部隊の被害は4893名に上った。

決戦に参加した4946名中、生き残りはわずか53名。

 

 




『ゼウスの雷霆』:戦略儀式

50メートル級の儀装円を使用する戦略儀式。分類は魔導術。

周囲300メートルの範囲内の水分を集め、雷雲を発生させて極限まで帯電。
大気中の水分を操作し、また電気の通り道となる場所の気圧を下げ、電気抵抗を可能な限り低減。
最後に目標地点の地中電位を操作し、一気に放電させ、目標地点をピンポイントに焼き尽くす。

銀髪の男が見た空の虹色の輝きは、これらの作用の補助を行わせるために使用された精霊銀の粉末である。

一連の作用による威力は、通常の落雷によって発生する電流20万アンペアの30倍、600万アンペアにも達する。

通常でも落雷によって石や木が破壊されることがあるが、これは内部の水分が瞬間的に加熱され、水蒸気となって爆発を起こすことに起因する現象である。
人間の電気抵抗では通常、そのようなことは起きず、全身が火傷したり、体内電流を乱されて感電死することが多い。

しかし、落雷の30倍ともなると、人間の表皮が持つ電気抵抗でも、体内水分が一気に蒸発して肉体が破裂などということになる可能性はあった。
無論、銀髪の男も水の膜による防御を行ってはいたが、今度は周囲を超高圧電流が流れたために内部が灼熱化し、焼け焦げてしまったのである。

ただし、防護の外にいた周囲の人間は落雷の影響を免れず、半径50メートル以内にいた者達が、即撃雷などにより感電死している。

そして、魔導術には安全装置がなく、注意しなければすべての体力を吸い取られて命を落とす危険があった。
今回は、安全装置のない青天井を逆用して威力を極大化しており、術者の他にも手伝いの者が巻き添えを食って死亡している。

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