GATE バグネコ 得地でも一撃撃破せり   作:榛猫(筆休め中)

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故郷への帰還ニャ!

ヤホヤホニャー!

 

初めましての方は初めまして、そうでない方はいらっしゃいませニャ!

 

とあるアイルーの鎧袖一触でお馴染みのアイルーこと、シュラですニャ。

 

現在ボクが何をしてるかと言うと……。

 

 

「グルルオオォォォォォッッ!!!」

 

 

「待ちなさーい!逃がさないよー!!」

 

台詞だけじゃ分かりづらいかもしれないけど星焔竜(スフィア)さんと祖龍(ルーツ)さんに追い回されている最中なのですニャアアァァァァァッッ!!

 

 

「お、お二人さん?ちょ、ちょっと落ち着きましょうニャ…」

 

【ボッ!!!!】

 

【ガガガッ!!!!】

 

ギニャアアァァァァッッ!!これ話なんて出来る状態じゃございませんニャアアァッッッ!!

 

と、とにかく今はどうにか逃げきらニャいと……。

 

んニャ?なんニャ?アレ……。

 

逃げてる最中に、とても奇妙なモノがボクの視界の隅に入って来たニャ。

 

 それは森の中に唐突に出現していたのニャ。

 

自然の中にあって異物でしかないあからさまな人工物ニャ。

 

街にだってこんな辺鄙な建物みたいなものないのニャ。

 

 近づいてみてようやく正体が解ったそれは……半透明に揺らぐ門……?らしきものだったニャ。

 

 それを……。

 

 それを目にした時ニャ。

 

 まるで心臓を鷲掴みにされたような強い衝撃がボクを襲ったニャ。

 

 な、なんなのニャあれ……。 

 

まるで理解できないニャ。

 

 理解できない……いったいどうなってるのニャ?

 

けど、そんなことはどうでもいい。

 

どうでも良いのニャ。

 

 アレ……。

 

アレが繋がってる先は…先の世界は……。

 

ボク…いいや、『自分(・・)』の故郷ニャ。

 

言葉説明できない。けど、なんでか分かるのニャ。

 

なぜだか知らないがわかるのニャ!

 

感じる…そう、感じるのニャ。

 

忘れ難き『自分(・・)』の全てがあそこで待ってるのニャ。

 

でも、そんなことより今は……。

 

 

「生き残るのが先決ニャァァァァッッ!!!」

 

「「逃がさない!!」」

 

【ボッッガガガッ】

 

ギニャッ!?金の焔と雷は反則ニャ…ッ!

 

もうっ…こうなればイチかバチかニャ!

 

 

「こんなところで死ぬ訳には…いかないニャァァァァッ!!」

 

 

ボクは激突する勢いで門に触へと突進するニャ。

 

けど、予想していた衝撃は一切来ることはなかったのニャ。

 

その代わりに、まるで水中に沈んでいくような感覚が身体全身を覆い、真っ白な光だけが目にとびこんでくる。

 

その様はまるで、某青タヌキの時を越えるあの空間にそっくりだったのニャ。

 

数秒か、それとも数時間経ったのか……。

 

そんな事を考えながら光の奔流の中を夢中になって飛んでいると、唐突に閃光が消えた。

 

そしてボクの目に飛び込んできたのはどこまでも続く青い空、そして白い雲。更には連なり建つ高層ビルの数々。

 

 ボクは歓喜したニャ……。

 目に写るもの、耳に聞こえてくるもの、鼻で感じているもの、肌で感じているもの。どれもこれも、ここが日本なのだとしっかりと伝えてくれる。

 

 帰ってきた……。

 

ボクは…帰ってこれたのニャ。あの懐かしい故郷、日本に……。

 

 あまりの喜びに一筋の涙が頬を伝い落ちる。

 

 嬉しい。良かった。助かった。安心した。言葉にならない。この喜び、安堵の気持ちをボクはどう表現すればいいのか分からニャい……。

 

ただし、その感動は唐突に覚める。いや、妨げられたといった方が正しいかニャ?

 

ボクの目の前で起こっていたのは、そう……

 

 

殺戮だったのニャ。

 

 鎧を着た人達。豚の頭をした怪人。その他諸々のヘンテコな種々雑多な奴ら……。

 

テロリスト…かニャ? けど、それにしたって格好がおかしすぎるニャ。コスプレテロリストか何かかニャ?

 

その誰もが、無抵抗の人達に一方的な暴力を振るっている。

 

 な、何をしている…のニャ?

 

何をしているのニャ…?あの人達は……?

 

 目に映る光景を、脳が受け入れるのを拒否している。

 

 いや違う。拒否しているのは『自分』だニャ。

 

『ボク』から見れば至極当然な、なんてことはない命のやり取りのはずニャ。

 

 けれど。あの人達が行っているのは。

 

 生きるため、食らうために命を奪うのではない。

 

 只々、他者の命を踏みにじるための殺し。

 

 眼下で繰り広げられるその行為に、怒りで瞬間的にボクの怒りが爆発する。

 

「何をしてやがるニャ!!お前達ィィィッッ!!」

 

 内に溜め込んだ龍脈を用いて、ボクは身体を鋼龍(クシャルダオラ)のものへと変異させていく。

 

 

「シャルウゥゥゥゥゥッッ!!」

 

一声咆哮を上げ、テロリスト目掛けて突風のブレスをぶっ放してやったニャ。

 

ソレを喰らい、まともに回避すらできなかった連中が中に舞ったり同じく舞い上げられた翼龍らしきものに叩き落とされていく。

 

その様はまるで玩具のように吹き飛んでいく。

 

 バサリと空へと飛び上がり、そのままに今度は風のブレスを撒き散らしながら敵群に突っ込むと、巻き込まれた騎士たちが乗っている馬ごとミンチになった。

 

 逃げ惑う日本の人達を庇うように、ボクは連中の前に立ち塞がり、更にもう一度咆哮する。

 

 これで慌てて逃げ出すならまだ見逃してやるのに、どうやらまだテロリストどもの心は折れてやがらニャいみたいニャ。

 

 槍と盾を構えた戦士達が突撃してくるけど、鋼龍(クシャルダオラ)となったボクには全く無意味ニャ。

 

体を勢いよく突進させて風の壁をそのままテロリスト達へと叩き込んでやると、まとめて吹っ飛んでいったニャ。

 

 ギャアギャアと頭上を小うるさく飛び回っているのが居るなと見たら、小型のガブラスに似た翼龍に乗った騎士達が健気にも攻撃してくる。

 

けどニャ?

 

『生ける災害』と名高いクシャルダオラとしては、許しがたい不遜な訳なのニャ。

 

 即の場で飛び上がり、追いかけると、騎士と飛竜は揃って必死の形相で逃げだし始めたニャ。

 

逃げるくらいなら止めとけば良いのに…バカな奴らニャ。

 

一飛びで追い付くと、その翼龍ごと騎士を噛み潰してやる。

 

グシャリと鈍い音と共に口の中に鉄のような血の味が広がって来たのニャ。

 

うっ…とてもじゃないけど美味しいとは言えない味ニャ……。

 

ベッ…とその場で噛み砕いたモノを吐き出す。

 

ついで、他の翼龍達にも同じように喰らいついてやったニャ。

 

ある程度噛み潰すと、奴らの戦意は最早無いに等しくなっていたようニャ。

 

 地上いた連中はてんでバラバラで、我先にと散り散りに撤退し始めてた様子だったニャ。

 

 逃がすと思うのニャ?ボクを怒らせて助かろうなんてどうしようもない奴らニャ……。

 

トドメとばかりに逃げていく奴ら目掛けて渾身の風ブレスをお見舞いしてやるのニャ!

 

 

 

 

【ズゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!】

 

 

逃げ惑う奴らを大勢巻き込みながら巨大な風のブレスが突き進んでいく。

 

風ブレスが通りすぎて消え失せると、そこには見るも無惨なコスリスト達のだったモノの残骸が散らばっていたのニャ。

 

そこまでやってボクはようやく冷静になることが出来たニャ。

 

けど、そうなって初めて事の重大さに気が付くのニャった……。

 

ヤバい…ち、ちょっとばかしやり過ぎたかもニャ……

 

本気の欠片くらいしか出してないけど…これはやり過ぎたニャ……。

 

すると、どこからか、大きな風切り音?が聞こえて来たニャ。

 

 音のする方向に振り向くと、そこには五機のヘリコプターがこちらに向かってくるのが見えたニャ。

 

わー…ヘリだニャ、なつかしー…

 

テロリストでも捕まえに来たのかニャ?。

 いや、違いますニャね。

 あの人達はボクを駆除しに来てるのニャ。

 

 当たり前といえば当たり前かニャぁ……。

 

 ボクみたいな生き物、野放しにしたら大変なことになるのは想像に難しくニャい。

 

……………

 

 うん、帰ろう。

 もう、ここ(日本)には『自分』の居場所はないし、『ボク』の居場所なんか作れる訳が無いニャ。

 

 帰ろう……。

 ボクのもう一つの故郷へ。

 これはきっと明晰夢というやつだったに違いないニャ。

 

 攻撃何てされたくないし、さっさと帰るニャ。けど……。

 

 あれ? 帰り道ってどっちニャ?

 

キョロキョロと辺りを見回す。

 

ない…ない…ないっ…ないっ…!?

 

右を見ても左をボクが入ってきた門らしきモノは見つからない……。

 

そこでボクはハタと思い出す。

 

あっ…そういえばボク今変身したまんまだったニャ。

 

もしかしたら元の姿じゃないと見られないモノなのかもしれないニャ。

 

そう考えて戻ろうとしてふと考える。

 

このままここで正体バラしちゃったら面倒なことになるようニャ……。

 

捕まる可能性も高くニャるし、ここは一旦一目につかない所まで避難だニャ!

 

そう結論付けると、ボクは空高く飛び上がったニャ。

 

とりあえず、雲の上にでも逃げて、その後で戻るとしますかニャ。

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

そんなこんなで難なく雲の上まで逃げて、元に戻って地上に降り立ったボクだったけど、ふと気になるものを見つけたのニャ。

 

 

「あれって…門…なのニャ?」

 

ボクが来たときのものとはまた違った形。古代風…具体的にはローマの建物のような門が街の中にそびえ立っていたのニャ。

 

入ってきた入り口は見つからニャいし、この姿で歩いてたりしたらすぐに見つかって面倒なことにニャるだろうし……

 

そもそも、この世界には龍脈が全くといって良いほど感じられないのニャ……。

 

これじゃあいつ古龍の力が使えなくなっても不思議じゃ無いニャ。

 

ボク、いったいこれからどうすれば良いのニャ…?

 

悩みあぐねていると、ふと門の向こうから、不思議な力を感じて、ボクは顔を上げた。

 

不思議な感覚…だけど、何処か懐かしい力の波動……。

 

ボクはこれをよく知ってる……。

 

そうニャ、これは龍脈の波動ニャ!

 

感じる先は……門の向こう…かニャ?

 

 

でも…向こうは確実にボクのいた世界じゃないはずニャ。

 

逃げていったコスリスト達があの門の向こうに消えていったのを見てるからそれは確実ニャ。

 

けど、このままってわけにもいかニャいし……。

 

うーん……。

 

 

 

 

………………………

 

 

 

ええい、ままよ!獣人種シュラ!いざ出陣ニャ!!

 

意を決してボクは門の中へと飛び込んで行くのでしたニャ。

 

それが、また厄介ごとに巻き込まれるとも知らずに……。




続きは…多分かなり遅くなりますニャ……m(_ _)m
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