江ノ島盾子にされてしまったコミュ障の悲哀【完結】   作:焼き鳥タレ派

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第6章 怪奇を暴け

■捜査開始

 

複数人の盾子のうち、次にお鉢が回ってきたのはボクだから、

手始めに、今ある証拠を確認しておくことにしたのさ。

まずは例のICレコーダーから行ってみようか。

 

「弐大君、でよかったかな。さっきの証拠を精査したいんだ。

あのICレコーダーと遺書を見せておくれ」

 

「ぬぅ、また人格が変わりおったな。これが澪田の持っていたものだ」

 

「確かに。再生するけど、構わないよね?」

 

「待て!俺が操作する。こっそりデータを消去する可能性があるからな!」

 

「ふう……じゃあ、十神君、お願いするよ。最初から最後まで全ての音声を、ね」

 

彼はICレコーダーを操作して、全てのファイルを再生した。古臭い曲が数曲流れる。

全く、ボクの声を変なことに使わないでもらいたいな。

とにかく全ての音声を聞き終えたボクは、

電子生徒手帳に、複数のコトダマが記録されたことを確認した。

 

○ICレコーダー。

 高性能な集音機能を持つICレコーダー。江ノ島盾子の歌声が録音されている。

 タイマー機能付き。

 

○「我が良き友よ」

 かまやつひろしのヒット曲。不器用で男臭い旧友に思いを馳せる歌。

 

○「ハチのムサシは死んだのさ」

 平田隆夫とセルスターズの名曲。

 太陽に戦いを挑んだ向こう見ずなハチが焼かれ死ぬという歌詞。

 これを聞いて澪田が暴走したらしい。

 

○「走れコウタロー」

 ソルティ・シュガーのコミックソング。競馬に生活を賭ける男の曲。

 

○「知床旅情」

 加藤登紀子が歌ったミリオンセラー。

 北海道知床半島の美しさと別れの悲しみがテーマ。

 

次は、これだね。犯人は偽造した遺書で、

ボクを犯人に仕立て上げようとしたというわけだね。

 

○遺書

 澪田の文字で「しにたい」とだけ書かれたメモ。歪んだ字。左手で書かれた可能性。

 

そうそう、大前提となる事柄も記録しておく必要があるね。

 

○澪田の病状

 澪田は一度目の希望更生プログラムに起因する精神的ダメージが大きく、

 誰の言うことでも何でも聞くことでいつか許されると信じ切っている。

 

○緊急メール

 全員に送信されたメール。澪田の自殺を止めるため協力を要請する内容。

 送信時刻6:30

 

○澪田の叫び

 澪田は自殺直前、誰かに命令されたと言っていた。

 

最後についてはちょっと確認しておく必要があるね。

少しバタバタしてたから、みんなが認識していたかどうか怪しいし。

 

「全員に聞きたいんだけど、

澪田さんが自殺しようとしていた時、こんなことを言っていたんだ。

“やれと言われたから自殺する”、“誰に命令されたかは言えない”

……当然命令したのは真犯人だけど、

この声はみんなが聞いてきたという解釈でいいのかい?」

 

皆が戸惑った様子で当時の光景を思い出すけど、記憶が曖昧らしい。

当然と言えば当然だけどさ。そんな状況を見た日向君が代表して答えた。

 

「正直なところ、澪田の声については、俺達はよくわからない。

罪木から緊急メールを受け取って、駆けつけた時には、

もう飛び降りる寸前だったからな」

 

「わたくし達も慌てていましたので、そこまで細かくは……皆さんはどうですか?」

 

「アタシもソニアちゃんと同じ。

全速力で走ってきたから、遠くの声までは聞こえなかったよ」

 

「なるほど。それなら澪田さんの叫びはボクと罪木さん以外は聞こえなかった。

そう割り切ったほうが、かえって事実の整理が付きやすくなりそうだね。

それじゃあ、最後の手がかりを確認するとしようか。罪木さん、案内を頼むよ」

 

「ふえ?案内ですか?」

 

「鈍くさいんだよゲロブタ!あんたが言ってた屋上への入り口に決まってるじゃん!」

 

西園寺さんに蹴られる罪木さん。

ああ、気の毒に。とは言うものの、ボクにしてあげられることはないんだけど。

 

「きゃうっ!ご、ごめんなさぁ~い!

ハッチはここから角を曲がって廊下を進んだところですぅ!」

 

「さっさと歩いてよ、後ろが使えてるんだから!ゴミカス女より使えねーな!」

 

「……落ち着きなよ。急がなくてもハッチは逃げないんだからさ」

 

「指図すんな、キザ野郎!」

 

ストレスで苛立ってる西園寺さんをよそに、

皆でぞろぞろと罪木さんを先頭についていく。目的のハッチまでは本当にすぐだった。

さっきまでボクが監禁されていた病院会議室から右に真っ直ぐ進み、

角を曲がると開いたままのハッチがあった。

真下に出入りに使用したと思われる脚立があったから、尚更わかりやすい。

 

○メンテナンス用ハッチ

 人が入れる正方形の蓋。屋上へ上がるほぼ唯一の方法。

 そばに出入りに使用した脚立があった。

 

「ハッチはここです。これは……病院スタッフルームにあった脚立ですね。

ほとんど物置みたいになってるんですけど」

 

「念の為、屋上も調べておきたいんだ。上らせてもらっても、いいかい?」

 

「は、はい。もちろん!」

 

「失礼するよ」

 

ボクは脚立を上って屋上を目指す。

 

「よし、俺達も行こう!」

 

「おっしゃ、行くぞい日向!」

 

後ろの日向君達も後に続くけど……はぁ、頼むよ。

 

「ねえ日向君」

 

「どうした?」

 

「こんな喋り方だけど、ボクも一応女なんだ。遠慮してくれると助かるんだけどな」

 

「えっ?…ああ!わ、悪い」

 

さっさと脚立を上って屋上に辿り着いたけど、

2階で日向君が西園寺さんから罵倒を受けてる。なんだか悪いことしちゃったかな。

 

“日向おにぃの変態、パンツ覗き、エロガッパ!”

 

“ち、違う!少し気づくのが遅れただけだ!”

 

それは置いといて……コンクリートの天井を歩いて、

自殺しようとしていた澪田さんが立っていた場所に近づく。

しゃがみこんで地面を見下ろすと、セメントで固められた歩道や石畳。

たった2階だけど、頭から落ちたら即死だっただろうね。

後ろから残りのメンバーの声が聞こえてくる。

 

「ワシらも証拠探しを手伝うぞー!」

 

「オレらは江ノ島のいる辺りを探してくる。

オッサン達は給水タンクやアンテナの方調べてくれよ。いかにも何かありそうじゃん?」

 

「応!」

 

せっかくだけど、今回屋上の設備は無関係だと思うよ。

肝心なのは、2階分の高さだけでも凶器になり得たという事実だけだから。

 

「なんか見つかったかー?あと、パンツくらいで騒ぐんじゃねえ」

 

終里さんが後ろから話しかけてきた。

 

「物的証拠という点では何も。

ボクが確かめたかったのは、ここから落下したら確実に死に至るかどうか。

つまり、犯人が明確な殺意を持って澪田さんに命令を下したか、ってことなんだよ。

……さっきのことについては、ボクが良くても他の江ノ島盾子に怒られるから、

そうそう見せるわけにも行かなかったのさ」

 

「そんで結果はどうなんだ?」

 

「真っ逆さまに落ちたら即死。

もしくは頚椎損傷で死ぬまで寝たきり生活ってところかな。

上手く横に落ちても複数箇所の骨折は免れない」

 

「じゃあ、オレが今お前を蹴飛ばしたら、最悪死んじまうってことか……?」

 

「……そうなるだろうね」

 

なんとなくボク達の間に緊張らしきものが走った気がする。彼女の視線を背中に受ける。

けど、殺す気ならわざわざ断ったりはしない。まぁ、子供でもわかる理屈だよ。

実際彼女もカラカラと笑ってこう続けた。

 

「冗談だって!

オレだって、周りにみんなが居るのに、殺人事件なんて起こすわけねーよ。

そこまで馬鹿じゃねえし」

 

「誰もいなかったら、やっていたってことでいいのかな?」

 

「わかったよ、悪かったって!本当にそんな事しねえよ。

……オレ達は、誓ったんだよ。弐大のオッサンとも。

二度と罪は重ねねえ。償いが終わるまで、島の外には戻らねえ。

他にもたくさんあるけど、お前に言ったってしょうがないしな」

 

「“償い”で気になっていたことを思い出したんだけど、

君達は労役と称して、毎日採掘や採集に精を出しているね。

そこで得られたものは一体どこに行くのかな」

 

「定期的に船で回収に来る未来機関に収めてる。

まだ崩壊した世界の修復には資材が足りてねえみたいだからな。

その代金として、マーケットに商品を補充したり、水道とかの設備を補修してくれてる。

江ノ島は知らねえだろうけど、

現実世界のマーケットは、あんなに綺麗で商品いっぱい並んでねえぞ。

大抵の菓子やうまい肉なんかは、一旦売り切れたら次の入荷は1ヶ月待ち。

医療品や生活必需品が最優先だからな。

まー、オレ達は贅沢できる身分じゃないから、しょうがねえんだけど」

 

「フッ、明日…いや、明後日以降はボクも斧で木を切り倒したり、

鉱山でツルハシを振るうことになりそうだね」

 

「ハッハッ、心配すんな!慣れるまでは植物の採集やら、

他のやつが取ってきた材料で何か作ったり、割と楽な仕事しか回ってこねえよ」

 

「そう願うよ。そろそろ行こうか。

あっちを調べてくれてる日向君達には悪いけど、多分何も見つかってないはずだよ」

 

それから、日向君達と合流したけど、

やっぱりめぼしいものは見つからなかったみたいだよ。

初めからわかっていたことだけどね。

 

「こっちには何もなかった。給水タンクに何か仕掛けてあるかと思ったんだが……

そっちは?」

 

「何も。というより、ただこの高さから落ちたらどうなるか、

上からも確認したかっただけだから、その点に関しては十分な収穫だったよ」

 

「それで、どうだったんだ?」

 

「結論から言うと、落下させれば澪田唯吹を殺害するには十分。

運良く生き残っても再起不能になってた。ボクの見立てではね」

 

「それでは、やはりお前が澪田に暗示を掛けて殺害しようと……!」

 

辺古山さんが背中の竹刀に手を伸ばす。

 

「う~ん、

今の辺古山さんに“違う”と言っても、

“違う”という答えしか返って来ないだろうから、まだ否定も肯定もやめておくよ。

答えはやっぱり学級裁判で出そうじゃないか」

 

「やめとけ、ペコ。奴の言うとおりだ。

今はそいつがやった証拠もやってねえ証拠もねえんだ。

この件は裁判でナシ付けるって決まっただろ」

 

「……はい。失礼しました、ぼっちゃん」

 

辺古山さんが九頭竜君の後ろに下がった。そろそろ終わりにしよう。

ボクは重要な点を確認して、学級裁判に備える。

 

「罪木さん。ひとつ聞きたいんだけど、

澪田さんに打った鎮静剤はどれくらいで切れるのかな」

 

「え、はい。え~と、3時間ほどですから、

今夜しっかり眠れば朝には完全に抜けているはずです」

 

「そう……なら、余裕を見て、開廷は明日の正午にしよう」

 

「あの、じゃあ、もしかして、澪田さんも参加するんですか?」

 

「当然じゃないか。危うく殺されかけた被害者なんだよ?

彼女が証言しなくてどうするんだい」

 

「ふん、自分が容疑者だということを忘れているようだが、

澪田の安全はどう確保する?お前の逃走を防ぐ手段は?

そして何より……晩飯の続きと明日の朝食はどうする気だ!?」

 

きっと十神君は、一番最後のことが一番気になってたんだと思うよ。

 

「びょ、病院には簡単な給湯室しかありませんし、食材もないんですぅ……」

 

「材料がないとぼくでも料理は作れないよ!一旦ホテルに戻る?」

 

「駄目だ。今の澪田を罪木ひとりに任せるわけにはいかんし、

事件解決まで江ノ島は監視下に置く必要がある。ここの警備を手薄にはできん」

 

「澪田さんには女子の見張りを数人付ければそれで済むし、

ボクについても同じ方法で問題解決じゃないか。食事くらいは我慢すればいいだろう?」

 

「馬鹿か貴様は!デブは一食抜くと死ぬ、という金言を知らんのか!

もういい、誰かこれでありったけの食い物を買ってこい!肉類や炭水化物を中心にだ!」

 

十神君が近くにいた終里さんに生徒手帳を投げると、

(彼にとって)狭いハッチから身体を押し込めて病棟内に戻っていった。

置いてきぼりになったボク達も、これ以上屋上にいても仕方がない。

 

買い出しに行った終里さん、辺古山さん、弐大君を病院会議室で待つことにしたのさ。

ボクも同行を申し出たけど、断られたというか禁じられた。

理由は言うまでもないだろう?

 

30分後。空腹でイライラが頂点に達していた十神君は、

一杯食料が詰まったレジ袋を両手に持った3人が戻ると、その一つを奪い取って、

中身を手当たり次第にモリモリと食べ始めた。さすがにボクも苦笑したよ。

 

戻った3人が簡易テーブルの上に買ってきた品物を並べ、みんなに配り始めた。

ボクは最後にミネラルウォーター1本とおにぎり一つを選んで、

両手にサンドイッチと山賊おにぎりを持って交互にかぶりついてる十神君に一声掛けた。

 

「いただくよ、十神君」

 

「もが…きはま、なんらそれは!」

 

「おにぎりと水だよ。おっと、ツナマヨが食べたかったのかい?」

 

「ゴクン。違う!たったそれだけで食べたうちになど入らん!」

 

「そういう事か。ボクは少食なのさ」

 

「軟弱者め。そんな量では、おやつにもならん。

棒きれのようなお前に、俺と同じ量を食えという方が無理な話だが、

せめておにぎりを後2つ食え。それがノルマだ」

 

「勘弁しておくれよ。本当に少食なんだ」

 

「その程度の炭水化物で、明日まともな裁判が出来ると思っているのか!これは命令だ。

いいか、最後に頼れるのは脂肪と糖質。

貴様がクロだろうがシロだろうが、栄養失調の人間の証言など信用できん」

 

「君は大げさだな……わかったよ、食べるよ。じゃあ、遠慮なく」

 

こうしてボクは、3つもおにぎりを食べる羽目になった。

その後、病室に戻って“彼”にバトンタッチしてからもお腹がいっぱいで、

喉が乾いて何度も起きることになったらしい。

その度に見張りの女子を起こすことになってしまったから、

彼女達には申し訳ないと思っているよ。

 

ともかく、食事を終えたボク達は、今夜はもう休むことにしたんだ。

澪田さんは2グループに分けた見張りの女子と罪木さんに付き添われて元の病室へ。

 

ボクも、もう片方の女性陣に囲まれてベッドに入ったんだけど、

みんなを他の病室から持ってきたマットやシーツの上で寝させてしまった。

 

せめて人数分のストレッチャーでもあればよかったんだけど。

男性諸君は廊下に待機して交代で仮眠を取りながら、病室の出入りを見張ってる。

さて、そろそろ……ボクも休ませてもらおうか。

 

「じゃあ、外に出るときは必ずアタシ達の誰かに声を掛けること。いいわね?」

 

「うん。なんかごめんね。僕だけベッドで寝ちゃって」

 

「あんた、そっちに戻ったの!?」

 

「ずっと江ノ島盾子のままだと、熱で脳にダメージを受けちゃうんだ。

彼女達もそれは知ってて、必要がなくなるとすぐに帰るんだ」

 

「その話が本当だとして、明日はどの江ノ島盾子が来るの?」

 

「わからない。……その時にならないと」

 

「まあいいわ。どうせ裁判が始まればコロコロ変わるんだし。お休み」

 

「お休み、小泉さん」

 

お休み、とは言ったけど、

あんまり良く寝られなかったのは、さっきの江ノ島盾子が言ったとおりだよ。

翌朝を迎えた僕は、澪田さんが本調子になるのを待っていた。

そうだ、大事なことを忘れてた。

 

「ねえ、モノミ」

 

「ウサミでちゅー!」

 

何もない空間から、ポンとウサミが現れた。

 

「ごめん、ごめん。ゲーム本編の名前がずっとそうだったから。……お願いがあるんだ」

 

「……察しは付きまちゅ」

 

「なら話が早いね。モノクマロックの入り口を開けておいてくれないかな」

 

「また、始まってしまうんでちゅね……」

 

「うん。でも、きっと彼女達なら、何ていうか、いい方向に持っていってくれる。

僕には願うことしか出来ないけど」

 

「わかったでちゅ。

この間の裁判からアクセス権はオープン状態のままになってまちゅから、

あちしのステッキひとつですぐに使用可能になるでちゅ。

みんなはそのまま中央島に来てくれれば、もう入り口が開いてまちゅ」

 

「わかったよ。ありがとう」

 

「では、あちしは一足先に向こうでまってまちゅ」

 

すると、ウサミはまた煙のように消えてしまった。時間はまだ9時半。少し寝すぎたな。

江ノ島盾子になって頭を使い過ぎたせいだと思う。

僕はベッドから下りてみんなに声を掛けた。

 

「みんなおはよう」

 

「おはよう、じゃないでしょ、呑気なやつね!

みんなとっくに起きてるのに、揺すっても叩いてもグースカ寝てるんだから」

 

「ご、ごめん!すぐ顔を洗ってくるね!」

 

「待った。アタシ達の監視付きよ」

 

「ああ、そうだった」

 

僕は洗面所で歯を磨くと、顔を洗い、ハンカチで顔を拭って、

エアタオルで手を乾かした。

みんなが待ってるから、急いで終わらせた。所要時間約5分。

鏡を見ると、青い瞳とブロンドが綺麗な江ノ島盾子。やっぱり、いつも通りだよね。

わかってたけど。

 

「おまたせ、小泉さん!辺古山さん!あれ、ソニアさんは?」

 

「皆に招集を掛けている。そろそろ中央島に向かったほうがいいだろう」

 

「そ・れ・に!」

 

小泉さんがズイっと顔を近づけてくる。彼女のそばかすがはっきり見える。

 

「な、なあに?」

 

「あんた……それでスッピンなの?」

 

「え、うん、そうだよ。僕、化粧の仕方なんてわからないし。あの、何か変かな?」

 

「ふん、べっつにー。ほら、アタシ達もさっさと行くわよ!」

 

「え、なになに?教えてよー」

 

そのまま小泉さんは何も言わずに早足で病院の外まで行ってしまった。

ブーツの僕は追いかけるのに一苦労だった。

病院玄関正面には、もう全員が集まっている。日向君が皆に呼びかける。

 

「みんな、全員揃ったから、予定より少し早いけど中央島に出発しよう」

 

「よし、点呼を取るぞい!1番、ワシ!」

 

「さっきソニアが数えてくれたから問題ねえって。オッサン」

 

「全く、どいつもこいつも緊張感というものはないのか!ろくに朝食も取らんと!」

 

「オメーが食い過ぎなんだよ!江ノ島の分まで食っちまいやがって!

いや、あいつは別にいいんだけどよ……ぜ、全員で食うのが規則じゃねえか!」

 

「左右田の発言にしては的を射ている。その点に関しては俺も遺憾だ。

しかし、遅れてきたのは江ノ島だし、規則で決まっている以上、

食事の時間は守らなければならない。

……くそっ!やせ細ったあいつを、指をくわえて見ていることしかできんとは。

奴にはもっと肉が必要だというのに!」

 

「ああ……ごめんね?気を遣わせちゃって。

十神君の言う通り、寝過ごした僕が悪いんだから、気にしないで」

 

「控えおろう!!」

 

そんな僕らの馬鹿話を、ソニアさんの鶴の一声が遮った。

 

「皆の衆、ごちゃごちゃ騒ぐのはやめにして、出発しましょう!中央島へ、いざ出陣!」

 

「「はーい」」

 

全員が雑談をやめて中央島へ歩き出す。さすがは超高校級の王女。

声だけでみんなを従わせたよ。……僕も勝手に足が動いてたんだけど。

で、みんなと歩いていて気になったんだけど、一人だけ異質な存在がいる。

……隣にいる罪木さんに尋ねた。

 

「ねえ、罪木さん。澪田さんの頭、どうしたの?」

 

彼女のヘアスタイルが、いつもの2本角が特徴的なロングヘアじゃなくて、

髪をターバンみたいに巻き付けて、目と鼻と口しか見えない。こりゃひどい。

 

「あう…緊張して手が震えて、うまくセットできなかったんです。特にツノが難しくて」

 

「他の人に手伝ってもらえばよかったんじゃ……」

 

「彼女の特殊な髪型は、ずっとお世話している私にしか再現できないんです……

ごめんなさい、ごめんなさい!

上半身裸で三点倒立してお尻でデンデン太鼓を叩きますから、許してくださぁい!」

 

本当にエプロンを脱ぎ捨てようとしたから慌てて止めた。

 

「余計困るよ、そんな事されたら!緊張するのは仕方ないって!

罪木さんは、事件の当事者なんだから」

 

「本当に、許してくれるんですか?」

 

「許すも許さないも、罪木さんは何も悪くないじゃないか」

 

「えへ…ありがとうございます。少し勇気が出てきました」

 

「うん、今度の学級裁判も必ず誰も犠牲者なんか出させないよ。……僕の別人格がね」

 

僕達は中央島へ繋がる道を歩き続ける。

そして、僕が視界にモノクマロックを捉えた瞬間、

アタシは三日月のような笑みを口に浮かべて、中央島に足を踏み入れたんだよねー。

 

 

 

そんで、アタシ達がモノクマロックの麓にたどり着くと、早速田中が叫びだした。

 

「フハハ、これで揃ったな!

堕天使の首領を討ち滅ぼすべく、冥界への門に集いし17人のクルセイダーズがっ!!」

 

「田中うっさい。いちいち脳内翻訳するの面倒なんだけど。

堕天使だのルシファーだのベルフェゴールだのアスラ王だのバッカみたい」

 

「な、何だと!?次なるペルソナは命を刈り取る殺戮天使の波動を感知する……」

 

「田中うっさい。これには同意!ふざけてないでエスカレーターに乗って!」

 

「うむ……」

 

小泉に叱られた田中が、

寂しそうに4匹のハムスターを指先で撫でながらエスカレーターに乗る。

本当こいつら、個性がトンガリ過ぎててアタシに刺さってくるからマジ迷惑。

ツインテールを指で巻きながらため息をつく。

 

「あ、あの…今は江ノ島盾子さんなんですよね……?私達もそろそろ行きませんか?」

 

「アタシ最後でいい。また誰かにスカート覗かれちゃたまんないし?」

 

「あれは偶然だって言ってるだろう!誰がお前のスカートなんか……!」

 

「ウシシシ……じゃあ、日向おにぃは誰のパンツなら興味があるのかな?

“1回目”はたくさん集めてたよね?」

 

「西園寺もからかうなって!あれは、みんなの贈り物だから……

ああくそ!そんなに嫌なら先に行くぞ!」

 

「あー、待ってよ。パンツコレクターの日向おにぃ~」

 

もう、ちょっとからかっただけじゃん。マジになることないのに。

しょーがない。もう行こうっと。罪木と何も喋らない澪田コンビが乗り込むのを見ると、

アタシもエスカレーターに足を乗せた。どんどんモノクマの口が近づいてくる。

モノクマ。その縦半分が白黒に分かれていたらしいクマの彫像を見て、アタシは……

 

「ダサっ」

 

一言だけつぶやくと、興味を失った。

 

 

 

広いエレベーターに全員乗り込むと、勝手に扉が閉まって地下へと下りていく。

アタシ、エレベーターで下りるときのフワフワ感、結構好きなんだよねー。

あの感覚、生物学とかで名前付いてんのかな。どーでもいいけど。

 

気持ちいいような悪いような不思議な感覚が1分半くらい続くと、

ようやくエレベーターが止まった。どんだけ地下深くまで掘ってんだって話。

ドアが開いたから、今度はアタシが一番乗り。

 

うわあ、無駄にデカい。

客なんか来ないのに傍聴席なんか作って何がしたいわけ?

バカなの?死ぬの?

とりあえず一番近い証言台に着くと、他のやつらも同じく好きなとこに立つ。

そういやアタシ、何しに来たんだっけ?

思い出すまでもなく、裁判長の席にちょこんと座っている、

モノクマのパチモノっぽいウサギが教えてくれた。

 

 

【学級裁判 開廷】

 

 

「お集まりの皆ちゃん。

これより、“澪田唯吹さん自殺教唆事件”の学級裁判を行いまちゅ!

……あちしはとっても悲しいでちゅ。

今度こそ仲間になれたみんなが傷つけ合い、また学級裁判で争わなきゃいけないなんて。

二度とこんな事が起きないよう、みんなで必ず正しいクロを「つーかさあ!」」

 

長ったらしい前口上をぶち切ってやった。こっちにゃもっと重要なことがあるっての。

 

「アタシ達の中では、この超高校級のギャルが基本形態なわけ。わかる?

それがなんで2回目になってようやく初登場なんだっつー話!

1回しか言わないからよーく聞きな!

あくまで江ノ島盾子は超高校級のギャル!

あくまで江ノ島盾子は超高校級のギャル!大事なことだから2回言った!」

 

「落ち着け、江ノ島……今は裁判の途中で」

 

「今アタシが喋ってんでしょーが!

黙らないとそのアンテナねじ曲げて、アナログ放送しか受信できなくするわよ!」

 

「これはアンテナじゃない!」

 

カンカン!

 

ウサミが大きな肘掛けに用意した木槌を鳴らした。うるさいわね。

 

「不規則発言は慎んでくだちゃーい!ここは神聖な法廷なんでちゅよ!?」

 

「はいはーい」

 

「わかったよ……まずは何を話し合うべきか決めよう」

 

「今回ボクはあんまり協力できそうにないことを断っておくよ。

血も流れてない自殺未遂なんて、どうしても興味がわかないんだ。

誰がクロでもつまらない結果にしかならないだろうからね」

 

「狛枝、お前なぁ!」

 

「放っておけ日向。邪魔されるよりはマシじゃ。

まずは事件当夜のことを振り返ってもらおう。罪木、頼めるか?」

 

「は、はい。私でよければ……」

 

「そんな必要ないって!

江ノ島おねぇが澪田おねぇを殺そうとしたに決まってるんだから!

あんたなんか、深爪こじらせて死……」

 

「日寄子ちゃん!!」

 

「う……ごめんなさい」

 

嫌に素直じゃん。ああ、こいつら“死”に対して過敏になってんのね。

アタシにはよくわかんないけどー?

 

「あの、話を続けさせてもらいますね……

昨日の夜は、ちょうど6時に江ノ島さんと澪田さんに食事を届けたんです。

それから20分ほどして様子を見に行ったら、

江ノ島さんは寝てたまま手付かずだったんで、そのままにしておいたんです。

でも、澪田さんの部屋には誰もいなくて……

慌てて外に探しに行ったら、屋上に立って今にも飛び降りそうな澪田さんがいたんです」

 

「で?それが、おめえからの緊急メールが届いた6時30分だったってことかァ?」

 

「はい。必死に呼びかけながら打ったんで少し乱れてますが、その通りです。

それから江ノ島さんも外に出てきて、一緒に止めてくれたんですが……

“自殺しろって言われた”、“誰に命令されたかは言えない”の一点張りで」

 

「それに関しては、全員が聞いたかどうかが不明瞭だから事実としては扱わない。

そう決まったな」

 

「澪田さんが叫んでからすぐに日向さん達が駆けつけてきて、

弐大さんと終里さんが、彼女を助けてくれました。それが昨日の出来事です」

 

あいつも肝心な時に昼寝こいてんじゃねーっての。

だから面倒くさい裁判なんかやる羽目になんのよ。

仕方なしにコトダマを選んで、心のピストルに装填する。

なんで1発しか入らないボロい骨董品なのかわかんないんですけどー?

まぁ、アタシなら百発百中だから別にいいけどね。

 

油断しないで。裁判も2回目となると、相手もどんな手を打ってくるかわからないわ。

 

わかってるってオバサン。盾子ちゃんに任せときなって。

 

……貴女も通る道なのよ?

 

「そんじゃさあ、あんたらはアタシが犯人だってことにしたいみたいだから、

まず罪木が犯人じゃないことから証明しましょうか」

 

「そんなヤケになることはないだろう……」

 

「いや、貴様にしてはいい提案だ。

罪木、事件発生時の行動をもう少し詳しく説明してくれ」

 

「詳しくって言われても、今話したこと以上のことは」

 

「さっさとしろゲロブター!!」

 

「はひぃ!」

 

 

■議論開始

コトダマ:○メンテナンス用ハッチ

 

罪木

あ、あれはお話した通り、[6時20分頃]のことでした…

 

まず[1号室の江ノ島さん]の様子を見て、寝ているようなのでそっとしておきました。

 

でも次に[2号室の澪田さん]の部屋を見たら、突然いなくなっていたので驚きました。

 

[病院中探し回った]んですけど見つからなくて、外を探そうとしたら、

 

屋上に飛び降りようとしている[澪田さん]の姿が…

 

そして慌てて皆さんに[緊急メール]で助けを呼んだんです!

 

・ふーん、なんつーか、この娘らしいポカだわ。

・病院全体を探したのなら、あるものについて言及がないのはおかしいわね。

 

REPEAT

 

罪木

あ、あれはお話した通り、[6時20分頃]のことでした…

 

まず[1号室の江ノ島さん]の様子を見て、寝ているようなのでそっとしておきました。

 

でも次に[2号室の澪田さん]の部屋を見たら、突然いなくなっていたので驚きました。

 

[病院中探し回った]んですけど見つからなくて、外を探そうとしたら、

 

──それは違うわねぇ!!

 

[病院中探し回った]論破! ○メンテナンス用ハッチ:命中 BREAK!!!

 

 

アタシが叫ぶと、全員の注目がアタシに集まる。

ま、しゃーないわよね。アタシ、超高校級のギャルなんだし?

 

「な、何が違うんですか……?」

 

「あんたさぁ、病院中探したって言ったけど、1階も2階も隅々まで探したワケ?」

 

「そうですけど……」

 

「そこで変わったものは見なかった?」

 

「いいえ……特に何も」

 

「はーい、全員、生徒手帳のキーワード、“メンテナンス用ハッチ”を確認!添付写真」

 

「これは……!?」

 

「ひくっ!」

 

全員がざわつき、罪木がなんかにビクついてる。

 

「そう。病院全体を探したのなら、あるものに気が付かなきゃおかしいわけ。

つまり、メンテナンスハッチに上る“脚立”。

豚の丸焼きが乗っても耐えられる、頑丈な脚立に全く触れてなかったけど、なんで?」

 

「そっ、それは……!」

 

「豚の丸焼きだと!?俺は松坂牛の一頭買いだと何度言えばわかるんだ!」

 

「豚足ちゃんうるさいよ!ゲロブタはさっさと答えろ!」

 

「あの、それは、慌ててたから気が付かなくて……」

 

「はぁ、マジ?その真上に今にも自殺しようとしてる澪田がいたんだよ?

不自然な脚立を見て、せめて顔だけ出して様子を見ようとか思わなかったわけ?」

 

「ごめんなさい、うっかりしてて気づきませんでした。

ごめんなさい、許してください!」

 

マジでムカついてきたんですけど!

アタシのシャープシュートを“ごめんなさい”で無効化しようとしてる人がいまーす!

 

焦らないで。貴女はひとりじゃない。味方になってくれる人が必ずいる。

その人の言葉を拾い上げて。

 

イミフなんだけど。味方つーか全員敵!

 

今に分かるわ。

 

「まあ、切迫してた状況だから仕方ないとして、次からは、頼むぞ?」

 

「はい……すみませんでした」

 

「でも、これじゃあ罪木さんの無実を証明できないね。

ぼくが常駐して食事を作るべきだったのかな……」

 

「それではお前の仕事量がオーバーフローしてしまう。どうしようもなかったんだ」

 

「ありがとう辺古山さん……やっぱり黒のTバックはいい人ばかりだ」

 

「そ、それは今関係ないだろう!」

 

カンカン!

 

「不規則発言及びセクハラ発言は絶対ダメでーちゅ!」

 

「とにかく!今度は犯行の手口について再確認しよう。証拠品をもう一度調べるんだ」

 

「わたくしも日向さんに同意します。

遅れて駆けつけてきたわたくし達も状況をはっきりさせておきたいので」

 

もー、味方って誰!こん中の誰!

 

落ち着いてみんなの発言に耳を傾けて。貴女に有利に傾く情報があるはずよ。

 

 

■議論開始

コトダマ:○ICレコーダー

 

ソニア

犯人が使用した凶器、というより証拠品は、〈ICレコーダー〉でしたね。

 

日向

それで澪田にいつも歌って聞かせていた[ハチのムサシは死んだのさ]を流して、

事前の命令通り自殺を実行させようとしたんだ。

 

罪木

他にも[我が良き友よ]もありましたね……

 

十神

[知床旅情]などもあったが、

それらを聞かせても無反応だったから、〈本件とは無関係〉だろうな。

 

・は?なんか変な発言が出てきたんだけど、なにこれ?おせーてオバサン。

・だから、貴女もいつかこうなるの。……さっき言った、味方よ。必ず命中させて。

 

REPEAT

 

ソニア

犯人が使用した凶器、というより証拠品は、〈ICレコーダー〉でしたね。

 

 

──そうだと思うわよ!!

 

 

賛!〈ICレコーダー〉同意! ○ICレコーダー:命中 BREAK!!!

 

 

アタシが放ったコトダマが、証言のウィークポイントを破壊せずに、なんか融合した。

なにこれ。また2回言っちゃったけど。

 

貴女は、心のピストルで証言の矛盾を打ち砕くだけじゃなく、

“同意”することもできる。これが味方という意味よ。

さあ、新たな事実が明らかになるわ。

 

 

「わたくしの意見、ですか?」

 

「そー。ソニアちゃんの言う通り、

犯行にICレコーダーが使われたっていうのは既出ネタ。

問題はそのICレコーダーがどっから出てきたかってことよ、べらぼーめ」

 

「そうか!病院にICレコーダーなんて不釣り合いなもの、一体どこにあったんだ?」

 

「うむ……警察の証拠集めでもあるまいし、

治療の現場に必要になることはあるのか?罪木」

 

「へっ?私ですか!?ななな、ないと思いますけど……」

 

「ならやっぱり江ノ島が犯人なンじゃねえか、コラ!」

 

「アタシの身長の3分の1しかないお坊ちゃまは黙ってろっつーの」

 

「あんだとテメェ!!」

 

「あー、マジウザい!わかりやすく説明すると、

怪我の治療中でしょっちゅう罪木の手当てや食事の介助を受けてたアタシが

どこにあるとも知れないICレコーダーを誰にも見咎められず探しに行くのは

無理だってことよわかったらはいって言えこのタコ助」

 

「おーし、表出ろや頭パイナップル女!!」

 

カンカン!

 

「そこまでにしてくだちゃい!

不規則発言を繰り返す人は、議論への参加権を剥奪しまーちゅ!」

 

「チッ!」

 

「それじゃあ、江ノ島さんが言いたいのは、

病院を抜け出してICレコーダーを調達するのは、

あなたには無理だったってことでいいのかな?」

 

「そーいうことー!やっと出番が回ってきてよかったじゃん、七海ちゃん!」

 

「だったらICなんとかは結局どこにあったんだ?

オレ、食い物の事以外はさっぱりわかんねえ」

 

「心当たりなら、ある……」

 

「左右田。心当たりってどこなんだ?」

 

「5番目の島にある電気屋だ。

仕事がてら趣味でガラクタ漁ってたら、その手の電子機器がボロボロ出てくんだよ。

MP3プレーヤー、中古のスマホ、デジカメ。

その中にICレコーダーがあっても不思議じゃねえ」

 

「そうか!なら犯人は電気屋で見つけたICレコーダーで江ノ島の歌を記録して、

タイマーをセットして、6時過ぎに澪田にそれを聴かせた。

澪田はそれをきっかけに、事前に刷り込まれた命令、つまり自殺を実行しようとした。

そういう事だったのか……」

 

「一人納得してないでさ、重要なことも発表してよ。

アタシに犯行が不可能だったってことー」

 

「ああ……確かにそうなるんだが……」

 

法廷がガヤつく。こうなるとアタシ以外に犯行が可能なのは……

 

「ええっ、皆さんどうして私を見るんですかぁ!?」

 

「病院内で犯行が可能だったのは、罪木さんしかいらっしゃらないからです、はい。

なお、先程までの私は“飽きた”そうなので眠りにつきました。

以後、私が江ノ島盾子を担当させて頂きます。皆様、宜しくお願いします」

 

「今度はメガネか!オメーって本当おもしれえな!」

 

「私じゃないですぅ、信じてください、お願いですから、許してください~」

 

「あくまで犯行を否定なさるおつもりですか」

 

「ぐすっ、どーして私が、澪田さんを殺さなきゃいけないんですか~!

一生懸命お世話してきたのに~!」

 

「一生懸命世話を、ですか。

思うところのあるセリフですが、この裁判は少し長引きそうです。

一旦休憩を取りましょう。裁判長、よろしいですね」

 

「はいでちゅ。皆さんトイレは今のうちに済ませておいてくだちゃいね~」

 

カン!

 

【学級裁判 中断】

 

 

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