東方半鬼伝   作:りすも

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本当に今回は文字数が少ないです。
日常回という事で凛蝶の視点になります。

本編は基本6000字以上はあります。


日常回〜1.5話〜

ある日、地面に広がる私の好きな楓の葉の上に少女を発見する。

 

そもそもここへは1人で酒を飲むために来たのだが…

 

よく見るとその少女は怪我をしていると分かったが、この鬼よく見ると片角である。それも白い。

 

そしてすぐに分かった。こいつ噂に聞く『半端鬼』か、と。

面倒事はごめんだと立ち去ろうとするが…何故かまた戻ってきていた。

 

 

「はぁ…なんなんだ…。

 

あぁもう、分かった!どうにでもなれ!」

 

 

私は1人でそう叫んでその少女を背負って自分の家へ向かう。

 

 

そこから私たちの物語は始まった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「ふふふ〜

 

凛蝶さん何か欲しいものとかあります?」

 

「はぁ…お前がそんなに浮ついている理由を聞かせて欲しいな。」

 

 

私、凛蝶は昔青群という少女を家に入れてからずっと一緒に暮らしている。

そして、調理場でニコニコしながら朝食を作っている青群が最近おかしい。

 

どんな風におかしいかというと、いつもニコニコしている。

500年以上も一緒に暮らしているが…

普段は穏やかな顔をしており、あまり笑わないのに…。

 

少し前に星熊 勇儀に会って修行するようになった事は知っているがそのせいだろうか?

 

 

「ダメでーす!

 

はい、どーぞ。」

 

 

青群がベーっと舌を出すため、凛蝶式デコピンを放つと彼女は『酷いです』と項垂れる。しかし、それが演技であることが分かっている私はそれを無視して出された緑茶を啜る。

 

 

「あっそーだ!凛蝶さん河童のとこ行きましょ!今日ふりーまーけっと?みたいなものをしているらしいので!」

 

「いいぞ。準備をして行ってみようか。」

 

 

フリーマーケットか…。河童も物好きだ。

 

彼等は普段から人間を好んでいるからな。そういう文化も知っているんだろう。

 

そう思っているうちに青群はすぐに着物に着替え羽織までしっかり羽織っている。

なんて早いんだ…と思いつつも少し重い腰を起こす。

 

そしていつも通り、お気に入りの藍色の着物を着て青群の方へ向かう。

何故彼女が目をキラキラさせているのか分からないがフリーマーケットへ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

河童の集落へ着くとそこには山にいる沢山の妖怪達がいた。

その中でも私たちだけしか来ていない鬼は異質であるみたいだ。

一定の妖怪達は少しビクビクとしている。

 

 

「わー!凄いですね!

見たことのない物ばかりです。」

 

「慌てるな…全く。」

 

 

彼女が私の手を引いて河童の元へ向かう。

 

 

「あれ!?なんで鬼がここに…

 

いえ…なんでもありません。」

 

「あぁ別に荒らしに来たわけじゃない。他の奴らと同じように買い物を楽しみに来ただけだ。」

 

 

河童は私の言葉にほっと胸をなでおろしたようだ。そんなことを思っているうちに河童と青群は仲良くなっていた。

 

ふと目に筆が止まる。

その筆には綺麗な楓の葉の彫刻がされていた。

 

 

 

「ん?凛蝶さんどうしたんです?

筆?綺麗に楓の葉が彫ってあります…

 

これ欲しいんです?」

 

「いや、ただ目に止まっただけだ。」

 

青群は私にニヤニヤと顔を向けるため、再び凛蝶式デコピンを放つ。

彼女は『いったぁ…』と言いしょぼくれるが私はそれを無視する。

その様子に河童は笑っていた為、ギロりと睨む。

河童は『おっと』と目を逸らす。

 

その後は青群と共にフリーマーケットを回った。変わった形の硯や人間の使う武器やら様々な物があった。

それら全てに目を輝かせる彼女はとても可愛らしくつい笑が零れてしまう。

 

 

「どこへ行っていたんだ?」

 

「少し厠へ…」

 

「あ…あぁそうか。」

 

 

買い物の途中青群が一瞬いなくなった為、私は心配になって探していた。やはり、私は彼女の親だと思っているのだろう…そう思ったいる彼女を見つける。

その後彼女がそろそろ戻りましょうか。と言ったので家に帰るとする。

 

辺りは既に夕焼け色に染まっており、もうそんな時間かと、ため息をつく。

 

私は彼女と一緒にいられる時間を気に入っていたのだ。こんな時間がいつまでも続けば…とさえ思っていた。

 

そんな風に考えていると彼女が『早く帰りましょ!』と急かすため少し笑って彼女の横に並ぶ。

 

帰りは手を繋いで帰った。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

家に帰ると青群は廊下を抜け、すぐにリビングへと進んでいく。

その様子に私はいつまで経っても子供だ。と思いながらも彼女の後を着いていく。

 

リビングへと繋がる障子を開けると中には勇儀と萃香がいた。

 

2人はかなり昔からの付き合いなのだが、勝手に人の家に入るのはどうかと思う。

 

 

「おい、勇儀、萃香…なん…

 

ん?どうした青群。いきなり振り返って。」

 

 

少し折檻をしてやろうとしていたら青群がこちらを振り向く。

いきなりどうしたのだと思っていたら彼女はニコッと笑う。

 

 

「凛蝶さん、今日何の日か忘れてませんか?」

 

「ん?なんの日って…」

 

 

長い間祝ってもらってなかったから日にちすら忘れていた…。

 

 

『誕生日おめでとう!凛蝶!』

 

「ふふっ、全く…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ありがとう」

 

 

その後は本当に楽しかった。

私も久しぶりにハメを外してしまった。途中、『これで歳を取っちまったねぇ何歳になるんだい?』と聞いてきため、折檻をしておいた。

 

そしてその楽しい時間もいつかは終わる。

 

 

「じゃあアタシ達は帰るよ。明日も青群との修行があるからね。」

 

「ふふっお手柔らかにしてやれ。まぁ今日はありがとう。」

 

 

そう行って数少ない友と別れる。

 

 

「実は私にはもう1つやりたいことがあります!」

 

「急にどうしたんだ?青群…。」

 

「凛蝶さんどーぞ。」

 

 

手渡されたのは昼間にフリーマーケットで見た筆である。

 

なるほど…これを買っていたのか…。

 

 

「凛蝶さん、何かを買おうと思ってもそれ全部私のためになるものですから…

それに楓、好きですもんね。」

 

「お前と私の出会いの葉だからな。」

 

 

これまで色んなことがあったそれは絶望の人生、希望の人生…全てが入り交じった人生…それを私は歩んできた。

 

でも今は幸せすぎる…やはりこの子は…

 

いや、今は考えないでおこう…。

 

 

 

そして、私は彼女と一緒に眠りにつく。

 

今が幸せならそれでいい。いつお別れの時が来てもその時幸せならいいじゃないか…。

 

私はまだこの幸せに傾いた人生を娘と歩いていく。

 

 




凛蝶の上の名が無い理由は後後分かります。
まぁ結構大事な部分だと思うので…

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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