ラブライブ!if-モシモノ世界、カガヤク未来-   作:あさと

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音ノ木坂学院が共学だったらというお話。

8/17加筆修正しました。


1話「μ'sとの出会い」

俺は音ノ木坂学院の風間ユイト。得意なことは俳句、毎年コンクールで入選している。見た目は普通。頭脳も普通。

その平凡さがアイデンティティの高校二年生だ。

 

そしてこれは、学校を廃校の危機から救うため立ち上がった少女達と、俺、風間ユイトのちょっと変わった物語だ。

 

 

「あの人、パン咥えながら走ってるんだけど…」

「マジ!?漫画じゃないんだから、しかも男!?

てかあれ、音ノ木坂の制服じゃない?」

「あの貧乏高校ね、早くなくなっちゃえばいいのに、だって…UTX学園ができたんだからさー」

 

まったく…揶揄しないでくれたまえ。

最近設立された超人気高校UTX学園の

生徒だと思われる少女たちにすれ違いざまにそう呟き、食パンを咥えた少年は学校へ急いだ。

 

 

全力で校門をくぐり抜け、下駄箱へ直行する。

 

「食パンをくわえながら登校したが美少女とぶつかるイベントは起きなかった……が学校にはなんとか間に合ったぜ……何だこれ?」

寝坊して登校時間ギリギリに登校して来た少年、風間ユイトは登校して早々下駄箱の中にラブレター等々が入ってはいないかをチェックし、上履きに靴を履き替えると、下駄箱の横の掲示板に貼ってある1枚の紙に目を取られた。そこに書かれていたのは。

「廃校」

都市部の著しいドーナツ化現象と少子化、そして新しく出来たUTX学園の莫大な人気により

近年定員不足のため、この学校は三年後には廃校。

それには、そう書かれていた。

「なん……だと……いや待てよ、いち、に、さん……俺今2年……卒業まではまあ余裕だな」

そう、ユイトは現在2年である。卒業できるのなら別にいいか。その張り紙に、彼はそんな軽い感想しか持たなかった。いや、むしろそれが自然なのかもしれない。

チャイムも彼の背中を後押しして、ユイトは教室に向かった。

 

「廃校だってよー」

「別に、そもそも俺らに関係ないし」

「どうでも良くね?」

「俺はやだけどなー」

「やっぱり寂しいよ……」

教室は、もうすぐ授業が始まるというのにざわついていた。

しかし、それもいた仕方が無い。今すぐではないと言っても、突然の廃校の知らせである、穏やかな心情ではいられないだろう。

その中で、ユイトは独りその状況を受け入れていた。いや、はなから関心を持っていないというべきだろうか。

 

人ごとのようにそんなことを叫んでも、何をしても現実は変わらないんだから、 少しは静かにしてくれ。どうせ俺たちは卒業できるし、諸行無常という言葉があるように、人気も移ろいゆく、時の流れには逆らえないのだ。

ユイトは独り、席に座り、ぼーっとそんなことを考えていた。

 

そんなこんなであっという間に1日は終わり、ユイトもまた、帰路に着いていた。

家から学校まではすぐで、歩いて登下校をしている。途中には、

境内からの眺めがとてもよく、町を見渡せる神社がある。

彼は特に理由もなく、あるとすれば景色でも眺めてリラックスでもしたかったからだろうか。ユイトは神社の階段を登っていた。

すると、後ろから何やら元気な声が聞こえてきた。

「はぁはぁ、あと少し、頑張ろう!」

「……うん!」

「頑張りましょう!」

振り返ると、三人の少女が階段を走って登ってきている。

「園田さん、南さん、高坂さん!?」

ユイトは思わずその三人の同級生の名前を口にしていた。

「あなたは……風間くん……でしたよね。どうしてここに?」

海未が驚いた様子で尋ねる。

「どうしてって……神社に寄ろうと思って。三人こそ、こんなところで何してるんです?」

「見てわからないのですか!?ランニングです」

そのままのことを答える海末に対し、そういうことを聞いてるんじゃなくて……と内心思いながらも、ユイトは何故ランニングをこんなところでしていたのかを尋ねると、帰って来た答えは、意外なものだった。

「私たち、音ノ木坂学院のスクールアイドルだからっ…」

ことりが頬を少し赤らめながら答える姿に心を奪われそうになるユイト。

首をブンブンと振ってその誘惑に耐えたユイトは、ことりのその言葉を、思わず聞き返していた。

「スクール……アイドル?」

「そう、私たちスクールアイドル『μ's』が音ノ木坂学院の廃校を止めてみせる!」

穂乃果の自信に溢れた力強い言葉に、そして、その「廃校を止める」という強い意志に

その時のユイトは圧倒されていた。

 

 

 

 

三人の姿は、夕日を背に受け、キラキラと輝いて見えた。




読んでいただきありがとうございました。
今後とも宜しくお願いします。
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