戦闘訓練から数日、今俺達の学校は、
「あの、オールマイトから教師をやっていると聞き様子を伺いたいんですが!」
「オールマイトの話を聞かせてください!」
……取材班達によって囲われてます。行きたくねぇ……
『どの道通らなきゃいけないから行くしかあるまい』
だけどさ…俺ヘドロ男の時に言った言葉が今世間に知れ渡ってるんだよ?その本人が来たら余計にやばいだろ。
『うだうだするな』
はぁ、仕方ないか……
「オールマイトの授…ってあなたあのヘドロ事件の!?」
「なんだって!?」
「話を聞かせてくれないか!」
「オールマイトのご様子は!?」
あ、ダメだ。イラついてきた。
「……うるせぇ』
***
出久がそう呟くと周りが途端に静かになる。
「……うるせぇ』
その一言に殺気が込められ、出久から龍が出てるかのように錯覚させられる。
「オールマイトがここで教師をしているからってくだらない理由でここの生徒達にまで見境なく聞こうとするんじゃねぇよ。俺達はヒーローになるため、それ以外でも自分の目標の為に必死でやってんだ。それを邪魔すんじゃねぇよ』
言い終えた出久はそのまま記者達の横を通って自身の教室ヘ向かっていった。
***
朝の騒動が過ぎ、昼休みになり出久は勝己と麗日、飯田と昼食をしていた。
「あー……イライラする」
「どうしたん?」
「マスコミだろ」
「そうなんだよ……それに前にカメラの前で大層なこと言っちゃったからかなり認知度高いからそれでウザかったから殺気出した」
「おいデクそれはやめろよ!?」
「大丈夫、見える程度にしたから」
「いやアホだろお前!」
「どうしたのだ爆豪君」
「こいつが言ってる殺気はかなり濃密だ。一般人なら簡単に気絶するぞ」
それを聞いた麗日と飯田はあんぐりした顔で出久を見るが、出久は気付いていない。
「それって本当なの!?」
「前にあいつの好物無断で食べたらブチ切れてやばかった。あれは…うん……」
勝己はキャラ崩壊する程体が震え、その時のことを思い出してしまっていた。
「な、なんとも恐ろしいな緑谷君は……」
「しかもなんで委員長なんか……」
「あー……実力で決められたと思うぞ」
そう、今日のホームルームで委員長決めが行われて出久がクラス委員長となってしまったのだ。それもありかなりイラついていた。
「ちなみに私デクくんに入れたよ!」
「実は俺もだ」
「まぁ俺もだけどよ」
「かっちゃんまでもか!?」
「だが緑谷君は客観的にも僕よりも実力であり観察力もある。だから君に投票を入れたんだ」
「……僕?」
「ちょっと思ってたけど飯田くんって坊っちゃん?」
麗日に言われちょっと苦笑いをする飯田。
「そう言われるのが嫌で一人称を覚えてたんだが……あぁ、俺の家は代々ヒーロー一家なんだ。俺はその次男だよ」
「マジか」
「凄い!」
「ターボーヒーローインゲニウムを知っているかい?」
飯田の質問に素早く反応したのは出久であった。
「もちろんだ!東京の事務所に65人もの相棒を雇ってる大人気ヒーローじゃねぇか!まさか!!」
「それが俺の兄さ!」
その言葉を聞いてあからさまに飯田のテンションが上がる。家族を褒められるとやはり嬉しいのだろう。
「規律を重んじ人を導く愛すべきヒーロー!俺はそんな兄に憧れヒーローを志した。人を導く立場はまだ俺には早いのだと思う。上手の緑谷君が就任するのが正しい」
そう言って飯田は自然と笑顔になっだ。
「ハッ、おめぇいい笑顔すんじゃねぇか」
「なんか初めて笑ったかもね飯田くん」
「え!?そうだったか!?笑うぞ俺は!」
出久達は仲良く食べながら話していると突然警報が鳴り響く。
「警報!?」
「あ!?」
『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外へ避難してください』
突然の警報に周りは騒然となり、そして互いが難を逃れようと逃げようとする。そこで飯田は他の生徒にセキュリティのことを聞く。
「セキュリティ3てなんですか?」
「校舎内に誰か侵入してきたってことだよ!3年間でこんなの初めてだ!君らも早く!!」
だがそうはいかない。なぜなら他の生徒ら互いに邪魔をしてパニック状態になってしまっているからだ。
「人が多すぎて身動き取れないよぉ!」
「邪魔だゴラァ!!」
『相棒!窓を見ろ!』
「何が……ってはぁ!?」
ドライグに言われ窓を見ると、そこには記者達がいた。
「おいおい、まさか侵入してきたのって記者かよ!?」
「なに!?それ本当かデク!」
そうして勝己や飯田、麗日は窓をみてそれを確認する。
「おいおい…どうやって入っきたんだぁ……?」
「だが侵入者が分かったのは好機だ!麗日君、個性を俺に使ってくれ!」
「え、分かった!」
そう言って麗日に手をタッチしてもらい、飯田の個性を使って出入口の上に着く。
「皆さーーーーん!!もう大丈ーーーー夫!!」
それを見た出久は安心して飯田に任せ、なぜ侵入出来たのか気になっていた。
「……一体誰が?」
悪意は、すぐそこまで来ていた。