赤き龍の宿りし少年   作:blackcat☆

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やっぱり遅くなった〜……(´;ω;`)
楽しみにしてくれてた方々、すみません!かなり遅れましたが中編です!


USJ襲撃 中編

相澤の言葉により生徒達は状況を理解する。

 

「敵んん!?バカだろ!?ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!!」

 

上鳴電気が叫び、他の生徒達も動揺していく。

 

「先生、侵入者用センサーは!」

 

「もちろんありますが…!」

 

そんな中、冷静に考えているのが3人いた。

 

「これは計画をねって来たとしか思えねぇな」

 

「あぁ、現れたのがここだけが学校全体か…何にせよセンサーが反応しねぇなら向こうにそういうことが出来るヤツがいるってことだな」

 

「しかもここは校舎と離れた場所。そして建物の中。これだけで考えたくもないが、俺達のこの人数と時間。内通者がいるとしか思えないな」

 

「同感だ」

 

「あぁ。バカだがアホじゃねぇ」

 

『どうする、相棒』

 

(あれ(・・)が必要な時が来るかもしれないな…特にあの、脳が剥き出しのあいつの雰囲気はやばい。嫌な予感がする)

 

『あぁ。あの男だけは厄介だな』

 

出久とドライグが話し合っている中、相澤の指示が飛ばされる。

 

「13号避難開始!学校に電話試せ!センサーので対策も頭にある敵だ。電波系の個性が妨害している可能性もある。上鳴お前も個性で連絡を試せ!」

 

「っス!」

 

指示を飛ばした相澤は戦闘準備をする。それに気付いた出久は止めようとする。

 

「ちょっと待ってください!まさか相澤先生だけで戦うんですか!?」

 

「お前らはオールマイトから聞いてると思うが、俺の個性は個性を消せるものだ」

 

「けどあの数じゃいくら消せるとは言っても…!」

 

「一芸だけじゃ、ヒーローは務まらん」

 

その言葉に出久は相澤のプロの威圧を受ける。オールマイトとは違った威圧。それは出久達を守ろうとする威圧である。

 

「13号!任せたぞ」

 

そう言って相澤は敵達に向かって跳び出る。それを見てチャンスと思ったのか敵達が構える。

 

「射撃隊行くぞぉ!」

 

「情報じゃ13号とオールマイトだけじゃなかったか!?ありゃ誰だ!?」

 

「知らねぇよ!が、突っ込んでくるとは大間抜け!!」

 

攻撃をしようとする。が、敵達の個性は発動しなかった。

 

「あれ?出ね……」

 

その隙を相澤が見逃す訳がない。捕縛用の布笑使い目の前にいた3人の敵を捕縛し空中に浮かせてぶつけさせる。

 

「ばかやろう!!あいつは見ただけで個性を消すっつうイレイザーヘッドだ!!」

 

「消すぅ〜?へっへっへ、俺らみてぇな異形型のも消してくれるのかぁ?」

 

敵の忠告に体がゴツゴツしている敵が相澤の前に出る。しかしそれを見ても相澤は冷静に対処する。

 

「いや無理だ。発動系や変形系に限る。が」

 

ゴツゴツした敵を殴って捕縛して後ろの敵の攻撃を躱し、敵達が集まっている所に飛ばす。

 

「その辺は対策済みだ」

 

相澤は敵の攻撃をあしらいながら敵を倒していく。

 

「肉弾戦も強く、その上ゴーグルで目線を隠されては『だれを消しているのか』分からない…集団戦においてそのせいで連携が遅れるな……なるほど。嫌だなプロヒーロー…有象無象じゃ歯が立たない」

 

相澤を観察していた手を付けた敵がそう、呟いていた。

 

 

***

 

 

他のクラスメイトが避難する中、出久は相澤が敵をなぎ倒していく光景を見ては分析していた。

 

「なるほどな…相澤先生は多対一の戦闘が得意なのか。すげぇな」

 

「分析している場合じゃないぞ緑谷君!?早く避難を!」

 

「っと、そう…!」

 

後ろを振り返る時出久は黒いモヤを見る。あれは敵達が出てきたのと同じものであると見た同時に出久は気付く。

黒いモヤ初めまして人の形をとり、引率していた13号の前に立ちはだかる。

 

「させませんよ」

 

『Boost』

 

そこで出久は自身の全て(・・)を倍加させて相手を警戒する。

 

「初めまして、我々は敵連合。僭越ながら…この度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは、平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして」

 

(……は?)

 

「本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズですが、何か変更あったのでしょうか?まぁ…それとは関係なく…!?」

 

黒いモヤの言葉は勝己と切島の爆破と硬化した拳の邪魔により遮られる。が、相手には通じていなかった。

 

「チッ……!」

 

「危ない危ない…そう…生徒といえど優秀な金の卵」

 

「ダメだ二人とも!どきなさい!」

 

13号の声はもう遅く、黒いモヤが生徒達を覆う。

 

「散らして嬲り殺す!」

 

「!?」

 

出久は黒いモヤから逃れようとするが一足遅く、覆われてしまい、気付いた時には水の上にいた。

 

「水難の場所か!?」

 

『相棒!水中にいるぞ!』

 

「クソっ……!」

 

水の中に落ち、水中の中にいる敵を探していると敵が自ら向かってくる。

 

「おめーに恨みはないけぼガっ!?」

 

(邪魔だ!!)

 

出久は一気に敵の懐に泳ぎフルカウル15%で殴る。次に周りを見ると峰田を抱えた蛙吹が向かってきてた。互いにアイコンタクトをとり、船に乗り上げる。ちなみに峰田は蛙吹の舌で船に投げ捨てられた。

 

「はぁ…はぁ…」

 

「大変なことになったわね……」

 

「あぁ。ここのカリキュラムは割れていた。それに先日のマスコミが侵入してきたのはアイツら仕組んだ事のようだ。じゃなきゃこの時間、ここの場所に来れはしない。轟が言ってたように虎視眈々と準備を進めてきたんだ」

 

いつの間にか復活していた峰田が声を上げる。

 

「でもでもよ!オールマイトを殺すなんて出来っこねぇさ!オールマイトが来たらあんな奴らケッチョンチョンだぜ!」

 

峰田の言葉に蛙吹は待ったをかける。

 

「峰田ちゃん…殺せる算段が整っているから連中こんな無茶してるんじゃないの?」

 

蛙吹の言葉に峰田は絶句する。無理もないだろ。高校生に成り立てだ。そうなるのは必然である。

 

「俺もそう思う。いやそうとしか言えない。あの黒いむき出しの脳を持った奴が一番厄介だ」

 

「!!」

 

「奴らにオールマイトを倒す術があるなら、俺らが今、すべきことは」

 

出久は周りを見渡し、この場所にいる敵、それぞれの場所に敵の場所を倍加させた目で見る。

 

「戦って勝つことだ!!」

 

『禁手化』

 

出久は瞬時に禁手化をするが、それはオールマイトに初めて見せた鎧とは違う。それは亜種の禁手化。頭部はドライグに体があった時の頭と似て後ろに尖っており、胴体はヒーロースーツに合わせた軽装となり、脚には小さいブースターが付いている。そして背中には、ドライグの翼があった。峰田と蛙吹はその存在感にオールマイトの後ろ姿が思い浮かぶ。出久は2人に振り返り、不敵な笑みを浮かべて宣言する。

 

「ここからは、反撃ののろしだ」


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