ヘドロ事件から二日後、俺はオールマイトに指示された場所に来ていた。
「……そういや、ドライグのこと話さないとな」
『そうだな。俺は個性と言えるが細かく言えば個性ではないからな』
「あぁ……にしても…」
周りを見渡す。そこら辺はもう海の漂着物や廃品回収されていない物、粗大ゴミなどがあるな。これらを見ていると……
「……掃除がしたくなるな」
『さっきからなにをうずうずしていると思っていたらそういうことか……』
仕方ないだろ!?こう、なんて言うかしたくなるんだよ!
「HAHAHA!!待たせたね緑谷少年!」
ドライグと話しているとトゥルーフォームのオールマイトが来た。
「あ、オールマイト」
『ようやく来たか…』
「君の特訓をする前にあることを聞きたいんだ」
聞きたいこと?なんだろ?
「君、無個性じゃないよね?」
「!?」
『む、鋭いなこいつは』
さすがNo.1ヒーローだ。まぁちょうど良かったし、話そうか。
「……個性ではないですが、確かに力があります」
「個性ではない?それはどういうことかね?」
「俺の左腕を見てください」
左腕を前に出し、赤龍帝の篭手を展開する。
「WOW!これは一体!?」
「赤龍帝の篭手、と言います。そしてこれから話すことは秘密にしてください」
「…わかった。約束をしよう」
「ありがとうございます。よかったな、ドライグ」
「ドライグ?」
『あぁ、さてどこから話すか……』
「し、喋ったァ!?」
おぉ、オールマイトがめっちゃビックリしている。まぁ確かに初めて知るとビックリするよな。
『大袈裟だな、オールマイト』
「み、緑谷少年!?これはなんなんだい?!」
「こいつはドライグと言います。アーサー王伝説に出てくる赤い龍です」
「……はい?」
それを聞いたオールマイトの表情が何とも言えない面白さであった為、説明する為に我慢するのが大変だった。
***
オールマイトにあらかたドライグのことについて説明をした。
「なるほど……それで君はそれをドライグ……赤龍帝の篭手を使う為に身体を鍛えていたと言う訳か」
「はい。今俺が使えるドライグの能力は、倍加や譲渡、透過です。あとは制限時間は今の所ありますが、禁手化も使えます」
「禁手化?なんだいそれは?」
『一種の覚醒だ。俺達神器にはある上のステージがある』
「上の…ステージ……?」
『相棒、実際に見せた方が早いな』
「わかった。じゃ、ちょっと見せますね」
オールマイトから離れ、集中する。
「『禁手化!!!』」
『
「凄い……!なんだこの存在感は……!?」
「これが今の所俺が使える最強の武器ですね。まぁ制限時間が1時間と言うのがネックなんですが……」
「いやいや!これは凄いよ!たとえ1時間でもここまで凄いのはそうそうないよ!!」
オールマイトから絶賛されたぞドライグ!めっちゃ嬉しいぞ!!
『当然だ。禁手化になるには相当の修行や訓練が必要だからな』
「ふむ……制限時間か。緑谷少年、君の体力が続かないのが理由かな?」
禁手化を解くとオールマイトはそう聞いてくる。
「はい。ランニングとか色々としてはいるんですが……」
どうも伸びが遅い。それを実感したのは最近だ。何とか1時間まで持ってこさせたが如何せん短い。
「……よし、やはりここに呼んで正解だった!」
「ここに?」
「あぁ、まずは……」
オールマイトはトゥルーホームからマッスルフォームに変わり、近くの壊れた冷蔵庫を押し潰す。そう、文字通りに。
『初めて見てたら驚くだろうな……』
「このゴミの山を片付けようか!」
「……!なるほど、そういうことですね」
「やはり察しがいいね!さすがだよ緑谷少年!!」
オールマイトは俺にここのゴミ全部を片付けさせて体力向上と暗に言っている。なるほど、確かにこれはうってつけだ!
「ただし!倍加などの力を使わずにね!!」
「なるほど。確かにドライグの力に頼ってばっかではいけませんからね」
「そういう事さ!さぁ!早速始めようか!!」
「はい!」
よっしゃ!!やってやる!!