モフモフ幻想郷   作:アシスト

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俺氏、驚く。

 

 

 

倍以上に広くなった部屋に、たくさんの遊具。

 

畳とフローリングの和洋折衷。

 

裏庭に追加された、あったかポカポカの温泉。

 

 

「「きゅー…!」」

 

 

やりきった!と満足した顔で、温泉に疲れを癒しているすくすくすいかとすくすくゆうぎ。

 

1日でここまでできるとは思ってなかったので、かなり驚いた。すくすく恐るべし。

 

特に温泉。まさか喫茶店の下に源泉があるとは思わなんだ。

 

 

「きゅー!」「きゅー」

「きゅー」「きゅー!!」ドボーン

 

 

肌寒い季節もあり、すくすくがどんどん温泉へダイブしていく。迅速にタオルを用意せねば。

 

……おお?今、見慣れないモフモフが飛び込んだぞ。

 

 

「きゅー!」

 

 

緑のリボンに黒い翼。右手に筒をつけている。

 

すくすくお空だ。すくすくお燐と一緒にお湯をパチャパチャかけ合っている。仲睦まじき光景である。

 

 

あと、筒は取り外し可能っぽい。

無くさないように気を付けてね。

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

「あのー……無くし物を探してるのですがー……」

 

 

こっそり来店の寅さん。あっ察しである。

 

 

寅さんはうちの常連さん。人里での活動の帰り道、すくすくをモフモフしつつ甘いものを食べに寄ってくれる。ありがたい毘沙門天様である。

 

 

だかしかし。宝塔はうちにありませんよ?

 

 

「うぅ……バレたらまたナズーリンに怒られる……どこに落としてしまったのでしょう……」

 

 

頭を抱える涙目寅さん。すくすくたちも心配そうにしながら寅さんに寄り添っている。

 

落ち込んでるときこそ、甘いものを食べてリフレッシュですよ。すくすくのおやつ用に作ったおしるこが余ってるので、良かったらどうぞー。

 

 

「ありがとうございます……おいしい……モフモフ……」

 

 

いつの間にか寅さんを覆うようにすくすくが集まっている。すくすくなりに慰めているのだろう。

 

よし、ここはすくすくたちを総動員させて、探すのを手伝おうか。こういうのは数が多いに限るし。

 

 

そう考えた矢先、ズボンの裾をクイクイ引っ張られた。

 

 

足元に視線を向けると、そこにいたのはダウジングロッドを背負った灰色のモフモフ。

 

「きゅー!」

 

すくすくナズーリン。『私なら探せるよー!』と言わんばかりにきゅーきゅー鳴いている。よしきた!

 

 

「きゅー…」

 

 

早速お願いしてみると、すくすくナズーリンはダウジングロッドを構えて唸り始める。

 

見守る俺と寅さん。

 

 

「……!! きゅー!」

 

 

そして雄叫び。ダウジングロッドが指した方向は、喫茶店の出入口。

 

 

「……探し物はこれかい、ご主人?」

 

 

そこには宝塔を片手に持ったジト目のナズーリンさんが。

 

 

このあと、めちゃくちゃ怒られてた。

寅さん。どんまい。

 

 

 

――――――

 

 

 

 

「きゅー?」

 

 

寅さんとナズーリンが店を出たあと、すくすくナズーリンのダウジングロッドに何かが反応した。

 

すくすくナズーリンに着いていくと、辿り着いたのはキッチンの食品棚。

 

特に変わったところは見当たらないが、念のためいろいろ調べてみる。

 

 

お皿の上。何もない。

 

コップのなか。何もない。

 

おしるこ用のお椀の中。何かいた。

 

 

「きゅー!」

 

 

とても小さい紫色のすくすくがお椀の中にちょこんと居座っていた。

 

……これはこの子専用のお椀にしよう。

 

 

 

 

 

 

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