――― GSチャット ―――
@ナナスケオルフェノク
>久しぶりだな。ハゲ。
@モナカらいおん
>前から思ってたけど
>君、オレのこと嫌いでしょ
@ナナスケオルフェノク
>ちょっと聞きたいんだけど
@モナカらいおん
>スルーかよ
@ナナスケオルフェノク
>女心について教えてくれ
@モナカらいおん
>知らねぇよ
――――――
「きゅー」「きゅーっ!」
「きゅ!」「きゅー?」「きゅー」
モフモフモフモフ モッフモフ
「きゅー!」「むきゅ?」「きゅー…」
「きゅー」「きゅー!」「きゅーっ!」
モフフワモフフワ モッフモフ
うーむ……喫茶店と言うより、ふれあい動物園になりつつあるなぁ。改装してなかったら、今頃ここはモフモフのプールとなっていただろう。
この前に数えたときは30匹ぐらいだったが、さっき数えたら60匹を越えていた。多っ。
こんなに多いと魔理沙さんに盗まれてもわからない気がする……俺も気を付けるけど、すくすくたちも気を付けてね。知らない人と白黒魔法使いにはついて行っちゃだめだぞ。
今一度、喫茶店にどんなすくすくたちがいるか観察しよう。
「きゅーっ!」
すくすく小傘は人を驚かすのが好きなモフモフ。
バレないようにお客さんに近づいては「きゅーっ!」と鳴きながら紫色の傘を見せつける。
「きゃー! びっくりー!」
「きゅー!」
驚いてあげるととても喜ぶ。
妹紅さんノリノリである。
「おっ。元気だねぇモフモフ。梨タルト、一口どうだい? ほれほれ」
「きゅぅ……」
「あれ? いらなかったかい?」
驚かないとしょぼーんってなる。
小町さん。そうじゃないです。
だけどモフモフしてやると機嫌が良くなり、次の
「「きゅー!」」
すくすく雷鼓とすくすくいくさんは、触るとパチパチしている。静電気だと思うのだが、痛くはない。むしろ心地よいパチパチである。モフパチである。
相性が良いのか、2匹でじゃれあっていることが多い。
「きゅーっ」
そんな2匹に引き寄せられるように、モフモフが降ってきた。
すくすく布都と同じ被り物をしている緑色のすくすく。もふもふ豪族かな。
「きゅー!」パシャパシャ
すくすく文は写真を撮るのが大好き。
いつでもどこでもお構いなしに、専用のミニカメラでパシャパシャしてる。
撮った写真は、次の日には現像されている。とても綺麗に撮れてるが、現像手段は謎のまま。モフモフ七不思議の1つである。
「きゅー!」パシャパシャ
そんなすくすく文に対抗するように、ガラケーで写真を撮る1匹のモフモフが窓から入ってくる。
すくすくはたて。もふもふの短い手で器用にガラケーを操っている。
「きゅー」「きゅー」
互いに撮った写真を見比べながらきゅーきゅー言い合う2匹。どんな会話をしてるのだろうか、気になるところである。
――――――
観察してるだけなのに増えていくモフモフたち。ホントどこからやってきてるのか。
まぁ、考えてわかる問題じゃない。 もう閉店の時間だし、ココアでも飲んで一息いれよう。
それにしても、今日は冷える。秋もそろそろ終わりだろうか。内装も冬バージョンにコーディネートし直さなきゃ。
「「きゅー…」」
あっ、すくすく秋姉妹が露骨に落ち込んでしまった。
しかし、季節は廻るもの。秋はまた来年やって来るから、その時はまた楽しもう。
「きゅー!」
すくすく秋姉妹を慰めつつモフモフしていると、白いモフモフが、白い粒と一緒に、窓からふわふわと入ってきた。
すくすくレティと、初雪だ。
冬、到来である。
「「きゅぅー……」」ポカーン
あっ、すくすく秋姉妹が燃え尽きたように真っ白に。