――― GSチャット ―――
@
>文さんや。
>ちょっと永遠亭まで来てくださいな。
@清く正しい射命丸
>ん? 誰ですか貴方?
@七生透
>来ないならみんなに連れて来させます。
@清く正しい射命丸
>みんな?ってうわっ!?
>何ですかこのモフモh
――――――
『きゅーっ!!』
「あやややや!?」
ロープでぐるぐる巻きにされた文さんを担いで、病室に帰ってきたすくすくたち。ご苦労様、退院したら沢山好物を作ってやるからな。
さぁ文さん。どうしてくれるんですか俺のこの体たらく。
「な、ナナスケさんでしたか! いきなり拉致とは酷いですよ! 私、何か悪いことしましたか!?」
しましたよ。悪気ゼロかよ。
文さんの新聞のお陰で酷い目にあった挙げ句、左足が人体構造上曲がっちゃいけない方向に曲がっちゃったんですよ。
永琳さんとすくすくえーりんのお陰で全治3日とは言え、ちゃんと責任を取ってくださいな。
「……つまり、ナナスケさんの手となり脚となり、生涯を尽くせと? またまたー、大胆な告白を」
治療費払えって言ってるんだよパパラッチ。
やってしまえお前たち。
「「きゅーっ!」」
「え? ちょ、痛っ!? モフモフなのに痛いッ!? ってその角! 鬼のすくすくさんじゃないですkグホォッ!?」
――――――
そんなやり取りもあって、3日も休んでしまったぜ。お見舞いに来てくれた方々、ありがとうございました。
『きゅー!』
すくすくたちもただいま。お留守番ご苦労様。入口の扉も修理してくれてありがとな。 後でみんなモフモフしてやるぞ。
「きゅーっ」
1匹ずつ撫でていると、1匹のピンク色のモフモフが俺の胸に飛び込んでくる。
すくすくミスティアだ。羽もモフモフしている。
撫でてほしいのか、とても甘えてくる。めっちゃ「きゅー♪」って言ってくる。これは勝てない。めっちゃモフモフしちゃう。
「きゅぅー…」ジトー
「帰ってきて早々何してるよのアンタは」ジトー
あっ、ばんきさん。すくすくばんきっきも。ただいま帰りました。何故にジト目?
ばんきさんには俺が不在の間、すくすくたちのお世話をしてくれたのだ。『私は有言実行の妖怪だから』なんだとか。
なんだかんだ言いながらも、お見舞いにも毎日来てくれたし。ありがたやありがたや。
「……まぁ、無事に退院できて良かったわね。これ、返しとく」
そう言ってばんきさんが渡してきたのは、喫茶店の鍵。すくすくのお世話をしてもらう為に、俺が渡したのもだ。
あ、そればんきさん持ってていいですよ。そっちはスペアの鍵なので。
「……えっ。 ほ、ホントに良いの?」
構いませんよー。ばんきさんなら悪用しないでだろうし。いつでもウェルカム、たくさんモフモフしに来てくださいな。
俺がそう言うと、ばんきさんは鍵をじっと見つめてから、大切そうに両手で握った。どことなく、嬉しそうにも見えるのは気のせいだろうか。
「きゅーっ……!」
「き、きゅぅ……!?」
何故かどや顔しているすくすくばんきっきと、それを悔しそうに見ているすくすくミスティア。どうしたモフモフたちよ。
あ、そうだ。これから買い出しに行こうと思ってるんですが、一緒に行きますか?
「行く!」
「「きゅーっ!!」」
よし、みんなで行こう。
――――――
――― GSチャット―――
@清く正しい射命丸
>ちょっとちょっと紫さん!
>貴女のせいで酷い目にあったんですけど!
@ゆかりん(14)
>私は良いネタがあるかもねって言っただけよ。
>それを面白おかしく書いたのはそっちでしょ?
>思ってたほど面白くなかったけれど。
@清く正しい射命丸
>ひっどぉ!?
――――――