【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜 作:ちょっつー
作者がやりたいこと詰め込んだ回です。
感想、評価お待ちしてます
誤字脱字、ご指摘ありましたら気兼ねなく
それは、奇跡としか言いようのない輝きだった。
太陽のように世界全体を照らす大きな光では決してない。
けれど、
「フハハハハ! どうした、狼狽えてるな? 何か予想外の事でも起こったのか?」
無尽に再生し続ける名のない魔神柱と、それを従える魔神柱
博樹たちのことを足止めしていた柱たちも、主の動揺が伝わっているのかその奇跡を前にして明らかに動きが揺らいでいる。
それでもなお攻撃の手が止まることがないのは、彼らにとって最もな脅威がベリアルであることに変わりないからだ。
『それがどうしたという! 如何な英傑英雄が集おうと無意味だ! 貴様がこの場から出ることは不可能であり、私が残り続ける限り同胞たちが消滅することはない!』
この地に喚ばれた英霊たちが襲いくる魔神柱を相手取ることで、再生するヒマを与えずに倒す。
今この特異点を駆けながらそれを行う立香たちの努力は無駄だと、自分が存在する限り他の柱たちも消滅しないと声高々に叫ぶ。
「ひとりになるとお得意の予測もできねえのか?」
『なに?』
「今起きてるこの現象を、奇跡だとか偶然だとか言ってる時点でテメーらの程度は知れてんだよ」
『ならばあの流星は何だという! 我らが領域に入り込み、同胞を相手取るあの無数の星を奇跡と言わずして何という!』
「……怪獣が出ようが出まいが、人間ってのは変わらねえ。ソッチ側にいるお前らじゃ絶対にわからねえよ。────それとなあ」
答えにもなっていない答えに憤慨し、今まで以上に攻勢を強めてくる魔神柱ベリアル。
その攻撃ですらベリアルのことを傷つけることは敵わないが、立香の元に流星が降り注いだように、迫り来る嵐を切り裂くようにたった
「旅をしてきたのはアイツらだけじゃねえ。
『────何故だ? ここへは何人も通ることは叶わぬ筈だ! だというのに何故! 貴様らはソコに立っている!!』
「なあに簡単なことよ。吾の知人には千里先にすら矢を届かせるほどの腕を持つ弓兵がいてなあ」
「私たちが通れるだけの穴を作ってもらったってわけ。どう? すごいでしょ!!」
「お師よ、吾が話をしているというのに横から挟んでくるでないまったく……」
「三蔵さん! 藤太さん!」
弓矢と錫杖をそれぞれ構えながら仲良く話をしているのは、エルサレムの地で博樹と絆を結んだ俵藤太、そしてベリアルにその名前を呼んでもらえた。ただそれだけの理由で助けに来てくれた三蔵法師。そして、そんな2人の前を金色の鎖が通り目の前に迫ってきていた柱を一掃する。
「母への復讐は為した、けど父への復讐は為していないと思ってね? 僕のこの人格は君たちによって作られた仮初のもの、なら魔術王は僕の父ということになる。本来なら呼ばれることなんてない筈なんだけどね? 現に彼方の方には
「素直に
「──っ! 君だけは言われたくないからなっ! ていうか、そういうんじゃないからな絶対に!」
「アナちゃん、それにキングゥも……。来てくれたんだね?」
メソポタミアの地で博樹と契約しその運命を見事覆して見せたアナと、博樹やベリアルたちと関わることで道具ではない、個としての心を持ちえたキングゥの2人も博樹の元に集い、その獲物で無尽の柱たちを狩りとっていく。
博樹が繋いだ縁、あの爆発を受けて目を覚ますのに時間がかかったため関わってきた英霊たちが立香に比べれば雲泥の差があることは確か。けれど、たった数人かも知れないが集まったことには変わりはない。
「この剣は王の為ではなく、此度は友の為に振るえと、我が王に背を押してもらいました。力をお貸しします、博樹」
────ただ果たせなかった王との約束を果たすため、幾数年の時間を旅してきた。
苦しいことも、楽しいことも、悲しいことも、涙を流すこともあった長い長い旅路。
その旅路の終わりに、彼には友が出来た。自分と同じように、本来は戦う力すらない弱弱しい一人の男。それの手で彼の震える手を握り、歩く力も残されていない彼に肩を貸し一緒に歩いた、
最後の最後に出会えた友達。そんな友達のために、彼はその隻腕を振るうために彼はここに来た。
「べディ、ヴィエール……!」
『グォオオオオオ! たかだが5人ばかり増えた所で何が出来る! 貴様らだけでこの状況をどうにかできるわけが「あら、わたしのことをお忘れかしら?」ッ!!』
5人、魔人柱のいうように増えたのはたった5人の英霊たちかも知れない。けれどもそれは、今まで防戦一方だった博樹とベリアル、そして彼らの腰に下げられていた一冊の本が動き出すその小さな隙が生まれた。
「さあ、はじめましょうか?」
本来ならばその記憶も、その姿も深い海の底へ落としてこなければいけなかった。
「忘れなくていい」と手を取ってくれた、だからこそ彼女は『
【ここはたのしいへいわなせかい。ウルトラマンも怪獣も、こわ~い宇宙人だってなかよくなれちゃうふしぎなせかい。さあ! みんななかよく、みんなやさしく、みんなてをとって!!】
魔力がアリスから解放されていることから詠唱であることは確からしく、現に一般男性のひざ下くらいのサイズしかない生物たちが形を作りながら、体操の行進のように歩いている。
【みんなのことをまもりましょう!】
最後のその言葉が鍵となり、生物たちは確りとした形を成す。それはこどもでも書けるようにかわいくディフォルメされた沢山のウルトラマンや、セミと言うよりはもはやカニに近いフォルムにディフォルメされたバルタン星人といった多種多様のかわいらしい怪獣や宇宙人たち。
M78ウルトラマンと呼ばれる、SDウルトラマンシリーズのキャラクターたちがアリスの宝具によって呼び出された。
「これって、M78ワールドのキャラクターたち……!」
「フフフフ、おじさまの記憶使わせてもらったわ♪ さあみんな、やりましょうか!」
『なんだ、なんだこの小賢しいものたちは!』
アリスが召喚したM78ウルトラマンたちの存在を知らず、柱によじ登ってきながら攻撃してくるその行動に戸惑いを隠せない魔人柱。
それもそのはず、ベリアルのことを調べるに当たってM78ワールドのディフォルメされた彼らのことは一番最初に調べることすら無駄だと切り捨てたモノたち、自分たちの脅威には決してなり得ないと決めつた存在。
その結果がコレだ。小さな身体で一生懸命に、力を合わせて無尽の魔人柱に立ち向かっていく。倒すことはできないかもしれない、けれど無限に湧いてきていたその雨を止めることには成功した。
『フハハハハハ!! テメーらがどれだけ甘くみてたか分かるなあ!! さあ、
「これは……! ────ありがとうございます、ベリアルさん!!」
ベディヴィエールたちの加勢にアリスが召喚したM78ウルトラマンたちのおかげで博樹はライザーを使用するだけの時間を作ることが出来た。
このままベリアルに巨大化すれば魔人柱を根絶やしにすることは簡単だが、ベリアル本人がそれを許さない。
彼は博樹の掌に一本のカプセルを出現させると、そのカプセルを使うように言う。
博樹もそのカプセルを見ただけでベリアルの思惑を察したのか、
【
「シェパードン。私、に僕たちに力を貸してくれ!!」
このカプセルがウルトラマンビクトリーの持っているクリスタルスパークドールズとは違うことは博樹本人もわかり切ってる。
だが、このカプセルが生まれた場所、時間全部覚えているからこそ博樹は叫ぶ。
ライザーから放たれる光を受け取るに相応しい友達に向かって。
「受け取ってくれベディヴィエール! これは、アナタが持つに相応しい剣だ!!」
「!! ……これは、この剣は……」
【シェパードンセイバー!】
ビクトリーの相棒とも呼ばれる聖獣シェパードンの上半身を模した形状に、その背部からは槍にも似た形状をした結晶の刃が伸びている。
隻腕でその剣を手にしたベディヴィエールは、絆の聖剣とも例えられるその剣に込められた力を感じながら、博樹に感謝するように目を合わせて小さく会釈すると、シェパードンセイバーを構える。
「情けない私の背を押してくれた友のために、私はこの剣を振るおう! 【
エルサレムの時と違って
するとどうだろう、べディヴィエールの魔力に呼応して結晶の刃が虹色の輝きを放ち始める。
『ッ! こ、これは……!!』
「ここからが面白いっていうのにどこへ行こうというんだい? 逃がすわけがないだろう」
「ええ、残念なことに私たち個人の力では貴方たち柱を完全に狩り取ることは不可能なようですからね。
シェパードンセイバーから放たれ始めるその魔力に恐怖を覚えたのか、剣の射程から逃げ出そうとした魔人柱ベリアルのことを他の柱ともどもキングゥの鎖で縛り付け、反抗すらさせないためにアナが自身の魔力を全開放させて放ち続けている石化の魔眼により柱たちが文字通り石柱へと変えられ身動きすることすら許さない。
「────力を、借りてもよろしいですか?」
「ようやくそれが言えるくらいには肩の荷が下りたようだなベディヴィエール殿。だが、少し違うぞ? なあお師よ」
「ふふ、そうね。いい? こういう時は借りるって言うんじゃなくて
「────ッ。そうですね、ならばこの窮地を脱すため力合わせましょうお二人とも!!」
藤太と三蔵、2人の魔力が混ざり合うことで虹色の刀身は輝きを更に増していく。
誰かと力を合わせる。一人切りで贖罪の旅をし続け、枯れかけたベディヴィエールの心では言うのが難しかった言葉。誰かに自分の負担を背負わせることは出来ないと、これは自分が償うべき罪だといって……。だが、此度は違う。ただ友達を助けるためにその剣を振るうベディヴィエールに迷いはない。
【此処が友の旅の果て。幾千幾壮の迷いを裂き、遙か最果てすら超える絆の聖剣!!】
その剣の輝きを、博樹は何度も見たはずだった。息絶えて消滅しても友であるビクトリーの力となり、数々の強敵を斬り伏せてきた虹色に光るその剣の絆の輝きを何度も、なんども、それこそ見飽きてしまうほど見た筈だった。
だが、今回ばかりは違う。誰かが繋いだ絆じゃない、自分で築き上げた深く、深く心に染み込み、強く、強固に重なったその虹の輝きは今まで見てきたどんな光にも負けない。博樹が紡いだ絆の輝きだった。
その輝きが彼方まで届くように、最果てすらも超え、世界を優しく包み込んでくれるように、心の底から友の名前を叫ぶ。
「決めろぉおおおおお! ベディヴィエールゥゥゥッッッ!!!!!」
【
勝利を象徴するVの形のした斬撃が魔人柱ベリアルへ向かう。
その強力な斬撃は衝撃破だけで地面に、空に巣食っている無尽の柱たちも焼き尽くしていき、石化され身動きがとれない柱では耐えきれるはずもない一撃だった。
『がああッ!! グゥオオオオオオオオオっ……』
根本から焼き尽くされたのか、復活できるほどの魔力すら残さず消し去ったのか魔人柱ベリアルと無尽の柱たちは灰となって消え去っていった。
「剣が……。役目を果たしたということでしょうか……、博樹ありがとうございました」
「それはこちらの台詞だ。アナちゃんやキングゥも、みんな助けに来てくれてありがとう」
柱を焼き尽くしたシェパードンセイバーは役目を終えたのか、カプセルから生み出した模造品のようなものだったため一度しか持たなかったのかはわからないが、ベディヴィエールの手から消えていった。
「消滅したからといって大元が倒れていないんだ。コイツらがいつ復活するかもわからない、ここは僕たちに任せて速く彼女たちを助けに行ったらどうだい?」
「あらあら? キングゥってばやさしいのね♪」
「ははっ、お言葉に甘えてそうさせ────ッ、そういうことか」
『────やっと繋がった! 博樹さん、それにベリアルも! 大変なことになった!!』
ようやく拘束から解放された博樹たちは立香たちと合流するために動きだそうとしたその時だった。
ベリアルが何かを感づいたのと少しだけ遅れて相当慌てた様子の連絡がロマニから入ってきた。
『魔人柱に……いや、魔術王に
宝具【
博樹の記憶からM78ワールドのSDウルトラマン(怪獣も含む)を召喚するという荒技。これは彼女が博樹の正規サーヴァントとして契約していることと、ベリアルから力を貰っているからこそ出来る。
元々の性格から戦いを好まない住人たちだが、相手がわるものと分かればみんなと協力して立ち向かう。魔神柱クラスを倒すことは不可能かも知れないが足止めは可能。
合体宝具【
シェパードンセイバーの形ロンゴミニアドに似てない?という所から来た合体宝具。コレを出すためにベディさんたちから生まれたカプセルはシェパードンだったし、6章がああいう流れになったと言っても過言ではない。博樹さんが住む宇宙での最新がビクトリーであることも少しは関係しているのかも……?【
魔術王のベリアル対策その2、人質作戦。
実際やるんじゃないかと思ってた読者は多いいんじゃないでしょうか?
いつでもどんな時でも立香を拐えるようにしてたりしてなかったり……。けど、ただ人質をとるだけじゃ意味なくない?