【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜 作:ちょっつー
ひゃっほい!ベリアルさんに光成分が入ると瞳がジードと同じになる。つまり時間神殿でのアトロシアス(青眼)は間違いじゃなかった!!
感想、評価お待ちしてます。
そこは、ギルバリスによって滅ぼされ、生命の気配一つすら感じることが出来なくなった哀しき惑星、クシアとよく似ていた。
高層ビルや家は廃墟となり、一向に勢いが収まることを知らない、決して消えることのない炎が街を、都市を、いいや星全体を燃やし続けている。
『フ、フハハハハハハッ!! なんだコレは!? こんなことがこの星で起きてやがるのか!?』
この光景を見て最初に発した声は、笑い声だった。何も出来ずに滅んでしまった人類を嘲笑うものではなく、この崩壊を前にして救いにきた痕跡すら見えない存在たちを笑っている。
『いくら同じ星でも、存在すら知らないなら救いの手すら伸ばせない……いや、伸ばさない』
宇宙は無数に存在していて、その一つ一つの宇宙にはそれぞれの地球がある。湊家のみんなのいる地球、ヒロユキさんのいる地球、ハルキさんやストレイジのみなさんがいる地球、そして僕が生まれ育った地球。
僕が見てきた地球にはたまたまウルトラマンがいて、地球を守っていたけどこの地球は違う。抗うことすら出来ず滅びてしまった。
『これをひっくり返す。あんな所で眠ってるよりかは楽しめそうだな』
何かを感じ取ったのか、その身体を馴染ませるためなのか大地を蹴り上げ高く飛び上がる。
(あれは……?)
この目には最初からこれが映ってたんだ。街全体を見下ろせるほど高く飛びあったことで僕の視界にも燃え上がる炎以外のものを見つけることが出来た。
────光だ。
太陽のようなみんなを照らす明るさもなければ、暗闇の中でも煌々と輝く月や星のような優しさを帯びた光でもない。前が見えなくなるほどの強い嵐の中でも輝く道標となる輝きも持ち合わせていない、今にも消えそうで弱々しい
『この星に残された最後の希望があれ、か……。おもしえれぇじゃねえか』
きっと、その弱々しさが良かったんだ。身体を傷つける光でもない、自分の前に立つ壁のような光でもない。何色にでもなれる、その
無知だったからこそ、恐れなく貴方の手を……握ることが出来たのかな……。
『あの、貴方は何て言う英霊……なんですか? 』
『…………べリアル。 オレの名はべリアルだ。 貴様らに力を貸すかどうかは…………そうだな、このオレの興味を引かせることができたその時にでも、考えてやる 』
ねえ、父さん…………
「どうして止めるの! 早くしないと博樹さんが!!」
行ってはいけない。上空1000Mの地点にレイシフトしてしまった私のことを助けてくれた正体不明のサーヴァント、自分のことを【新宿のアーチャー】と名乗り、私たちの味方をしてくれることになった彼だけど。
同じくレイシフトの不具合によって敵サーヴァントと交戦しなければならない状況になってしまった博樹さんのことを助けに向かおうと伝えると、アーチャーはそう言ってきた。
「いいかい? この街には絶対の不文律がある。【獣の声が聞こえたら何をおいても逃げろ】 通信と照らし合わせてみても、もう一人のマスターが今戦闘を行っているのはその獣なんだヨ」
「────博樹さんのことを、見捨てろ……っていうこと?」
「それがこの街で生き抜くということサ。 確かに見捨てるという非常に酷なことを強いているのは分かっている。それにね────」
「た、たすけてくれーーーー!!! 」
「コチラもコチラで、対処しなければいけないことがあるからネ」
────どうか、どうか無事ていてください。博樹さん!!
「両者ともレイシフトの座標をクラッキングし、片一方は落下するように調整、連れてきたサーヴァントを弾いても1000M以上の上空から落ちても死なない。もう片方にはライダーと交戦するように仕向けたというのに殺すことが叶わなかった。流石は人理を修復したものたちと言うべきか」
「個人的にはもうさっさと潰しちゃえばいいんじゃないのーって気はするけど! するの? やるの? だったら俺ァやりますよ!」
新宿の特異点のその中心に聳え立つ巨大な塔のような建造物。その内部で、この特異点でカルデアの敵となるものたちが立香と博樹の二人をどうするのか今後についての話をしていた。
「ま、バーサーカーは女の方を、もう一人のアーチャーは男のほうを狙いにいっちまったから俺の出番はお預けになっちまったけどね。けどライダーにアーチャー、少しばかり戦えるだけの男に2騎も差し向けるものか?」
「あれは、いやあれが
「そこまでなのか。へへっ、なら俺が殺したかったな〜その男」
『ここは……』
気がつくと、私は辺り一面真っ暗な空間に立っていた。
身体に傷がないこと、そして覚えのある感覚からここが精神の世界だと分かった私は、目的地があるわけでも道標があるわけでもない暗闇の中を歩いていくことにした。
『…………やっぱり、食べないか?』
『ああ、何日もずっとあのままだ。このままじゃ本当に餓死しちまう』
しばらくすると、黒塗りの男性だとおぼしき人たちが何やら話し合っている場所へとついた。
『けどアイツ。今にも死にそうだっていうのにそんな姿見せようともしないんだ』
『俺たちと分かり合う気はないってことなんだろうな……』
こちらから話しかけても気づく様子もない。どうすればいいのかと頭を悩ませているとパッ! と、少し離れた場所がまるでスポットライトに当てられたようにその部分だけ明るくなった。
誘導されてる? まるで光に引き寄せられる虫みたいだな〜なんて考えながらその光のほうへと歩いていくと、一匹の狼がそこにはいた。
『…………』
『捕まってしまったのか? 可哀想に……』
その哀れみが、彼の獣をそうさせた
『!?』
檻の中に捕えられている狼に手を差し伸べようとしたその瞬間。地を這うように重く、暗い声が頭の中で響き渡った。
後ろを振り返っても何処を見ても声の主を確認することは出来ない。けど確かに声は聞こえてきた……。
怒り、憎しみ、復讐の心を持って捕えたというのに、人間は彼の獣を自らの道具として扱おうとした
────ッ! また、聞こえてきた。道具……? さっき話していた人たちはこの狼のことを
でも、この声の言っていることが本当なのだとしたら、この狼は人間に怨まれるそれだけのことをしたってことなんだろうか……?
ただ生きるため。群れの長としての責務を果たすため。狩猟本能を抑えるための狩りはしたが、人間そのものに危害を加えてはいない
声は響き続ける。なぜだか分からないけれどこの声は目の前の狼のことを伝えてくるのが分かった私は、響いてくる声に頭を抑えながら狼へと近寄っていく。
『…………』
『……カッコいいなあ』
話を聞く限り、この狼は餓死寸前だというのに弱い所なんて見せず、凛とした佇まいを続けるその姿を見て、素直に思ったその言葉を口にする。
だけど、弱さを見せないその強い瞳の奥に燃える炎に、私は見覚えがあった。それは相手が憎くて憎くて仕方がない、殺したくて仕方がない復讐の炎だ。
手を差し伸べるのか? 彼の巨人の手を掴めたから、自分には同じことがもう一度出来るものだと驕って
あの人のことを思い出していると、声がそう語りかけてきた。あの時のように一緒に歩こうと、そう手を差し伸べるのかって……。
確かに、あの人と同じ目をしているのならやってみる価値はあるのかも知れない。もしかして、その可能性に賭けて……。
『あれは、みんながいたから出来たことなんだ。立香ちゃんが、マシュちゃんが、ダ・ヴィンチさんやドクター。それにカルデアのみんなやサーヴァントのみんな。沢山の人たちの手を重ね合わせたから、あの大きな手を掴めたんだ。だから、同じ事をもう一度……なんて、私には出来ない』
なら
『けど、だからこそ……なのかな? やることは、私に出来ることがなんなのかは決まってる』
声を遮るように私は自分の意志を伝える。あの狼をどうしたいのか
それは、それは────
「ねえ、どんな気持ちよ! 私よりも先にマスターと契約できてマウント取れると思ったら? 私がマスターちゃんの古参も古参なサーヴァントだって知った気・持・ち!! どんな気持ちなのか教えなさいよ、ねえねえねえ!!」
「…………」
ジャンヌオルタの煽りに、無言のまま聖剣を手に持ち始めるセイバー・アルトリア・ペンドラゴンの
敵側のアーチャーの襲撃で疲労してるジャンヌオルタが聖剣で攻撃されたら退去しちゃう可能性があるから止めにはいる。
「まあまあまあここは落ち着こうよアルトリア。そう! ジャンヌオルタってあれなんだよ!! 助けに来てもらって嬉しいんだけどそれを素直に出せないからどうしてもあんな感じになっちゃうだけなの!! 内心でめちゃめちゃ喜んでるの!!」
「…………そう、なのか? ふっ、そうだな。お前はマスターのサーヴァントの中でも古参なんだったな。ならばマスター言っていることは真実なのだろう、ここは私が治めるとしよう」
「ああっむぐっ!!」
(まあまあここは落ち着いテ、無駄な争いは避けるべきだと思うヨ。それに、怪我人をいつまでもこんな所に置いておくのはどうかと思うしネ)
青眼ベリアルさんは夢じゃない……?こういう2次創作でしか見れないような設定を本家大元がぶつけてくるのは卑怯なんよ……。
ベリアルさんの心情描写もいいし、光と闇に対する解もベリアルさんらしさ全開でもう……もう!