【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜 作:ちょっつー
感想、評価お待ちしてます。
『……ふぅ。ここに来るのも、久しぶりだな……』
あの狼と戦う覚悟を決めた私は、意識的に今まで見ていた夢を変えて見せた。
怪獣墓場、戦闘経験の少ない私を鍛えるために無限に怪獣が蘇る訓練場としてベリアルが作り出した精神世界。
ベリアルが消えたことでこの場所も消滅したものだと思っていたが、戦いが続くことを予知してベリアルが残してくれていたのか、消滅せずに残っていた。
『スゥ──…………』
この場所に出現する怪獣たちはベリアルが意図して決めていた節がある。だがベリアル無き今、この空間の主導権は私にあるはずだ。
そう信じて瞳を閉じて想像する。あの狼と同じように四足歩行で襲ってくる怪獣を。
すると如何だろうか、地面が盛り上がり、そこから怪獣の群勢が姿を現した。
スカイドン、ギラドラス、ガブラ、リッガーからメビウスに登場した土塊怪獣のアングロスまで、私の記憶に存在するウルトラマンたちがこれまで戦ってきた四足歩行の怪獣たちだ。
『『『ギャオオオオオオオオオオ!!!』』』
『よしっ! こい!!』
どれだけの時間戦えるのか、どれだけの経験を詰めるのかは分からない。だが、私の求める答えに辿り着くにはこの方法しかないため、ギガバトルナイザーを手に怪獣たちへと向かっていく。
あれから、冠位時間神殿での決戦の後に座に還っているものだとばかり思っていたジャンヌ・オルタと再会した私たちは、怪我を負って目の覚まさない博樹さんのことをアジトへと寝かせ、この新宿の特異点を攻略するために動きだした。
「ああ? 英霊の座に戻らなかったのか、ですって? 戻ろうとしましたよ、てか強制的に戻されそうになったんだけど……。 なのに弾かれたっていうの? こう、見えない壁みたいなのが私のことを邪魔したのよ。で、座にも戻れず、カルデアにも戻れなくてウロウロしてたらいつの間にかこんな所に辿り着いてたってワケ。わかったかしら?」
「ふっ、座にすら戻れないとは、余程人理に嫌われているらしいなお前は」
『聖杯を有していたから、いやそれともベリアルの影響か……? マシュ、カルデアに再召喚された英霊の中で聖杯をその身に宿している、もしくはベリアルの力の影響を強く受けたサーヴァントたちが戻っているか調べてくれ』
「あ、それなら。 清姫にアステリオス、それにモードレッドも戻って来てなかったはずだよ」
『あ、はい先輩の言う通りです。以下の3名はそれぞれベリアルさんの力、もしくは聖杯によって霊基を強化されている方たちです』
博樹さんに致命傷を与えた狼のサーヴァント【狼王ロボ】は倒すことは出来なかったけどこっちも致命の一撃を与えることに成功したからもう動けない。
その隙に私たちは、この魔境と化した新宿にそびえる奇妙な塔、
「ヤレヤレ、ここまでやって来てまだ私のことを疑うのかいホームズ。どこまで行っても私はマスターの味方だというのにこの男は……」
「ハハハ、冗談を言わないでくれ。いくら聖杯で分離された善性だからといって君を疑わないというのは私という英霊にとってあり得ないさ」
この特異点に来て私のことを最初に助けてくれた新宿のアーチャーの真名は犯罪界のナポレオンとも呼ばれている【ジェームズ・モリアーティ】。そんな彼と仲良く? 言い合ってるのはキャメロットのアトラス院で一度出会っていたあの名探偵【シャーロック・ホームズ】だ。宿敵同士の2人が普通に談笑しているだけで可笑しいんだけど、どうやら私たちに味方してくれているモリアーティ教授は聖杯の力によって善と悪に別たれた【善】のモリアーティで、この新宿を創り出し幻影魔人同盟の首魁に立っているのが【悪】のモリアーティ……らしい。
「さて、では新宿のアサシン攻略のための準備をするとしようか、マスター」
「え? 何その笑顔、ホームズと教授の2人にそんな笑顔向けられるとすっ、ごい! 心配になるんだけど!! じゃ、ジャンヌ! アルトリア! た、助けっ!!」
『はあ……はあ……、次!!』
────────怪獣討伐数100体到達。
宮原博樹が今戦闘で得た経験値を元に狼のサーヴァントとの仮想戦闘をシュミレーション。
第一目標を【対象に────させること】に設定。第二達成目標を【生存】に設定。計算を開始する。
一回目…………敗北 二回目…………敗北 三回目…………第二目標を達成、しかし第一目標未達成……失敗 四回目……敗北 五回目……敗北。
────────計100通りの結果、今現在の宮原博樹の戦闘経験では両目的を達成した上での勝利は不可能と推測。
『けど、これじゃ駄目だ。 何体の怪獣を倒した所で結局は全員
同意。仮想敵対象として出現した怪獣たちの全ては宮原博樹の記憶から抽出し、再現させた存在である。であるならば彼の記憶に怪獣の対処方法が記録されているのは至極当たり前の結論である。
ならばどうするか。宮原博樹が知ることのない相手を用意し、その敵との経験を積ませることがなにより簡単な解決方法である。
『私の記憶に存在する怪獣じゃない。戦ったことのない相手……」
────────ベリアルの因子に接続を開始
────────因子に残留しているベリアルの記憶へ介入、探索
────────探索内容、宮原博樹の記憶に存在しない四足を主として戦闘する怪獣
────────熔鉄怪獣デマーガ及び強化形態ツルギデマーガ 石化魔獣ガーゴルゴン 虚空怪獣グリーザ 魔王獣並び超魔王獣マガタノオロチ 奇械機械獣デアボリック 火炎骨獣グルジオボーン並び同系列である爆撃骨獣グルジオキング、超鎧装獣グルジオレギーナ
豪烈暴獣ホロボロス、333年周期で目覚め暴れるとされている怪獣。戦闘時は二足歩行を主として戦う怪獣だが四足での戦闘も行える模様。彼の怪獣ならば敵サーヴァントを想定とした戦闘経験を十分に得られるものと推測します。
『……!? この、怪獣は? ッッッ!!! 速い!!!」
宮原博樹とホロボロス、戦闘開始。
────────藤丸立香たちカルデアの者たちが再度目標と衝突するまで約7時間
父さん、意識を失った人の身体を使って活動することが出来るようになったベリアルは、その手を握った少女と不釣り合いなほど大きく重そうな盾を持つ少女と一緒に『人理焼却』というものを覆すために行動を共にすることになった。
『いくぞ、受け止めてみせろ』
『へっ……。────っ!!』
レッキングバーストの撃ち方すら知らなかった僕のように、大盾の少女は戦士になったばかりだから嘉盾の振るい方すら覚悟が決まってないようで、言葉使いは乱暴なままだけどそんな彼女に手ほどきするようにベリアルは攻撃を始める。容赦のない攻撃のように見えるけど、ベリアルと戦った僕だからわかる。あれ、相当手加減してる。
『いいか盾の女。 その武器を持った瞬間から貴様は戦士。 ついてくるついてこないは勝手だ。だがな、その盾を持つというなら先のような失態をこのオレは赦さない。 闘えないならその盾は今ここで置いていけ』
今までそんなこととは無縁だと思っていた自分へと突如として襲いかかってきた戦うことへの覚悟。どうすればいいのか分からないのに現実は無常で、何をどうしたって戦うことを強いられていた。
どうしようもないくらいに、彼女の気持ちがわかってしまうから。だからこそ僕は、彼女にも嫉妬してしまう。
『貴様は闘うのか? それとも尻尾を巻いて逃げるか? 闘うというのならば盾をとれ』
『わ……、わたしは、べリアルさんやキャスターさんのような凄い力を持たない半端なサーヴァントです。 でも、わたしはそれでも、先輩と契約したサーヴァントです。 サーヴァントとして
別に、背中を押してもらいたかったとかそういうのじゃない。ただ、唯一出来た親子っぽいことが宇宙の存亡をかけた親子喧嘩だけだったから。
けど、そんなベリアルの一押しがあったからこそ彼女は盾を持ち、またそれを見ていたもう1人の少女も一緒に戦うという覚悟を決めることが出来た。
『まだマシュは、
『はははははっ!!! やはりお前らは
だから、ウルトラマンの放つ光線のような強大な一撃をも、2人の覚悟で止めることが出来た。
そして、憑依している身体の持ち主に引っ張られたのかベリアルは頑張った2人の頭を撫でて労った。
この2話が説明&特訓回なんでまあ早めに消化したいよねって気持ちもありました。
リクくんがベリアルさんの記憶を疑似体験するだけで曇らせ案件につながる不思議。
リクくん、ダクヒリのリリィのこと見たらどんな反応するんだろう?
次回、VS新宿のわんわん(弱体化なし最強状態!!)