【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜 作:ちょっつー
ネクストvsザ・ワンの空中戦大好きなんで、グルーブvsトレおじやタイガ1話なんかのCG見たときは心踊った思い出。
初登場のずっとCGだったグルーブが一番好きだからギャラファイとかで出てくるときスーツで出てくるとなんか違和感感じるんですよね。
感想、評価お待ちしてます。
「いやいやいや、なんですかこれ?」
────BBスタジオ。BBが立香たちに向けて映像を流す際に使用しているその場所から博樹とヴリトラの戦いを見ていたBBは驚愕の声を上げていた。
「鈴鹿さんとの戦闘で彼がサーヴァントともある程度戦える魔術士だっていうことはわかっていましたけど、これは流石に規格外すぎません?」
『いいぞ! いいぞ! ヒロキ!! 滾ってくるではないかぁっ!!』
『ハッアアアアアアアッッ!!!』
「彼が何なのかってですか? 正直BBちゃんもお手上げなんですよ、カルデアのデータベースに乗ってる情報とはまるで違う。
まるで他に誰かいるかのように話をするBBは、画面の先で戦い続ける2人を見続ける。普通の人間だと思っていた博樹のその異常性を……。
アーマーを纏った事で強化された博樹は、ヴリトラの槍の連撃、匣による捕爆を抜けギガバトルナイザーによる一撃を叩きつけた。受け身も取らずに叩きつけられたヴリトラは、口から血を吐きながらも嗤い、愉しそうに戦いを再開する。
最初は遊び半分、様子見で戦っていた顔ではない。本気で相手を喰らおうとする竜の本性を剥き出しにした笑みを浮かべながら戦うヴリトラ。
『ずっと、ずっと
(ずっと、ずっと待っていた? どういう事だ、セラフィックスが特異点化したのはつい最近のはずだ。けど、ヴリトラのその言い方はまるで……)
『あちゃ〜ず〜っと溜まってた鬱憤が爆発しちゃった感じですか〜。まあそれもそうですよね〜、つまらないつまらない言いながら聖杯戦争を
『いいぞ! これも弾くか! 絶対に、貴様を堰き止めてやろう!!』
『止められるものなら、止めてみろ!!』
「ええ〜? まさか、こんな早くに
二人の戦い。この
「この
【完全流体】本来の姿はカタチを持たない変幻自在の流体であるメルトリリス。彼女のその性質と襲いかかってきたサーヴァント【円卓の騎士・嘆きのトリスタン】の相性は最高で、ダメージ一つ受けることなくトリスタンを倒すことが出来た。
そうして、トリスタンは英雄を侮辱しているBBが、この歪な聖杯戦争が許せないっていう気持ちを聞いたから味方として迎えることになった。
『わたしはトリスタンを処分してほしいと頼んだn「BBちゃん今はそれどころじゃないからあとで!」へっ?』
「ガウェイン、博樹さんが連れて行かれた方向は!」
「あちらですマスター!」
BBちゃんが何か伝えようとして来たけど無視無視! 早いところ博樹さんのところに行かなくちゃ!
「BBの話を遮ってまで急ぐことかしら? まあアナタたちマスターがこの
「そうじゃない! そうじゃないんだよメルト!」
「?」
「博樹さんはこういう時逃げないで戦っちゃうの、だから早く助けに行かなくちゃ!!」
私の場合サーヴァントがいないと戦う力がないから逃げて違う道を、それがどんなに遠回りになったとして勝機に繋がる道を見つけようとするけど、博樹さんは違う。
ずっとベリアルさんと同化していて、今もサーヴァントと戦うだけの力が残っているから戦う、戦っちゃう。自分の身体に多大な負荷がかかるっていうのに、そんなの無視して……。
(戦いの高揚、敵意……だけど、ヴリトラからは私のことを殺そうっていう殺意を感じない)
ヴリトラと本気で戦いながら、博樹は些細なその違和感を感じ取っていた。この
心の底から待ち侘びていたと、心に空いたその空洞を埋めるために戦っているような、自分を満たせる相手なのか確かめるように戦闘を続けるヴリトラ。
「なんじゃ、もう終わりかえ? つまらんつまらんつまら〜ん!」
「はあ、はあ、はあ、くそっ! (もう少し時間があると思ったのに!)」
ベリアルという存在と共にあったから、相手が如何なる悪であろうとも話はできるかも知れない。その可能性を捨てることが出来ない博樹はその為にギガバトルナイザーを振るっていた。
だが、誤算があった。活動時間が3分しかないベリアルアーマーは、使用したあとの負荷が大きすぎるという理由で新宿で使用以来一度として使わないようにしていた。
あの時は博樹自身も極限状態での使用だったため3分という時間がとても長く感じたことで起きた弊害。3分という時間の短さを甘く見ていた。
ベリアルと同化していた時の巨人化、ウルトラマンになっていた時はベリアルの力が強すぎたために3分経たずに敵を倒してしまっていたために博樹はヴリトラに【ベリアルジェノサンダー】を叩き込む前に活動限界がきてしまった。
「その力、使うにも時間が限られておるのか。もっとわえの事を愉しませてくれると思うたのじゃがなぁ〜」
「ははは、私ももうちょっと持つと思ったんだけどなあ」
「ふ〜む。どうしようかのぉ〜、う〜むセンチネルとしての役目を全うするのもの〜」
「そうだヴリトラ君はBB側……パッションリップや鈴鹿御前と同じなのかい?」
「む? そうじゃのぉわえは視覚を担当しておるが……まあ
長く、戦っている時と同じでヴリトラの言葉に何処か違和感を感じた博樹は、少し息を入れたおかげで立ち上がれるくらいには回復したので、立ち上がって話を聞こうとした、その時だった。
「ふっ、お前の勝手だが死にたくないならそのまま立ち上がるな」
「! お〜お〜」
「君は……」
1発目が放たれてから連続で続く銃撃音。声が聞こえた後方へと博樹が顔を向けるとそこで二丁の拳銃を構えるサーヴァントが立っていた。
「エミヤ……オルタ」
「タイミングが良かったか────いや、あのサーヴァントと何か話をしたがっていたアンタにとっちゃ悪かったか。だが……」
博樹のことを認識していることから立香のサーヴァントではあることは確かだが、博樹がヴリトラと話をしようとしていると理解しながらもエミヤオルタは攻撃の手を止めない。
「う〜む、貴様もなかなかに面白そうじゃが。興が醒めてしまった、わえはここで帰らせてもらうとしよう」
「まっ、て! 待ってくれヴリトラ!!」
エミヤオルタの銃弾をすべて弾いたのか、博樹から受けたダメージ以外負っていないヴリトラは博樹がもう全力を出せないこととエミヤオルタの介入で飽きたらしく、姿をくらませようとするが博樹の一言でほんの少しだけ留まった。
「────、どう、だった私たちの闇は?」
「…………」
ずっと待っていたとは? 堰き止められた世界とはどういうことなのか? 聞きたいことは山ほどあった中で、博樹がヴリトラに投げかけたのはその一つだけだった。
ヴリトラ本人もまさかそんな質問がくるとは思っていなかったのか面を食らった顔をするが、直ぐににやぁっと嬉しそうな笑みを博樹に向ける。
「く、ひ、ひ! 確かに魔ではなかったな、だがわえを満たすにはもう後一歩足りんかったのお。次に会うときはわえを満たせよ、ヒロキ」
それだけ。たったそれだけ言ってヴリトラは彼方へと消えていった。
「たは〜〜、よかった〜〜」
「
「うん、3分がどれだけ短い時間なのか実感したよ。もう少し続くと思ったんだけどな」
自分の中にあるベリアルの力が単なる魔ではないことを証明できたの喜びで脱力している博樹。そしてそんな博樹に嫌味を言うが軽く流されてしまい真顔になってしまうエミヤオルタ。
「……まあいい、何か起きたときはアンタを捨てていく。それでいいなら肩くらいは貸してやろう」
「ん、ありがとう。君も気がついたらこの特異点に?」
「ああそうだ。まあオレは昨日のことさえ朧気な壊れかけの存在だ、自分でも言っていることが正しいのかはわからないがな」
「ふふ、そのメモ帳はそのためのものなんだろう? そう自分を卑下するもんじゃない」
「…………」
エミヤオルタ。英霊エミヤの別側面として召喚された反英霊の彼は、オルタとして墜ちた影響なのか、記憶や味覚果てには痛覚といった戦闘に用いらない感覚のほとんどを切り捨てている。
しかしそれでは英霊としてマスターと契約している身として余りにも不都合が多いと結論付けたのか、もしくは崩れかけの自分を保つ唯一の方法として残しているのか、その日あったことを逐一メモや日記に記している。
いつ知られたのかはわからないが辛辣な態度をとっても嫌味を言っても普通に返してくる博樹に、言葉を返すのは非効率と考えたのかエミヤオルタは口を閉じて歩きだす。
今回博樹のことを助けたのも、マスターが二人いること、デメリットはあれどサーヴァント相手にも戦えること、といった結果を加味した上で助けたほうが効率が良いと思った上での行動だ。
「あっ! 見つけた!! お〜い博樹さ〜〜ん!!」
「? あのアーチャー、まさか……」
「立香ちゃーん! あれ、ガウェインが抱えているあの人ってもしかして……ここの職員かな?」
そうこうして歩いていると、博樹を探していた立香たちと合流することが出来た。サーヴァントが1人増えていることは気にしなかったが、博樹はガウェインが抱えているカルデアのものによく似た制服を着る女性に、何かが噛み合っていないような、何かを隠しているような、そんなほんの少しだけの違和感を感じていた。
ゲーム本編にはいなかったヴリトラ。ええそうです、今章のピックアップ鯖といっても過言ではないでしょう!
このセラフだからこそ召喚条件が奇跡的に達成されたおかげで応じてくれたヴリトラ。果たしてヴリトラの言葉の意味とは?BBの言っていた勝ち続けてきたとは?