【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜 作:ちょっつー
今年のウルフェスのSTAGE2、あらすじからやばそうなのずるいですよね。
配信があってよかった……。
感想、評価お待ちしてます。
────ビーストⅢ 殺生院キアラ
魔神柱ゼパルの力でキアラは数多ある世界、並行世界に存在する自分の可能性を、その中のある一つを知ったことで、聖人の心を持っていた彼女は変成した。
月そのものを聖杯としたという別世界の殺生院キアラ。ゼパルはあろうことかそのキアラと、最後まで希望を持ち続けようと心が壊れかけていたこちら側のキアラを繋げてしまった。
その結果が、この油田基地を
電脳化した
嘘偽りのない言葉。キアラの人を救うっていう言葉には何の淀みもない。
けどそれは、キアラ自身が
自己愛の塊。それが
「まさか、これほどまで……とは」
「手も足も出せないとか……。ごめんね、私のます────」
「トリスタン! 鈴鹿!!」
強い、強すぎるよ。キアラにコチラの攻撃をどれだけ加えようと一切通用しなくて、嘲笑うかのように光に包まれたと思ったらそのキアラが巨大化。
ベリアルさんの倍はあるであろう巨体になったけどコチラを舐めているのか、まだ巨大になれそうな余力を残しているように感じた。
現に、キアラは何か魔術のような特別な力を使ったわけじゃない。近くを飛ぶ虫を払うように手を払ったその攻撃だけで、トリスタンと鈴鹿御前が消滅させられてしまったのだから。
────キアラは言う。ゲーティアはただ”強い”だけ、壊すだけの獣に過ぎなかったと……。そして自分の力は弱くて、ビーストとしては蛹のような半端な状態だって。────だけど
「だから諦めて私に食べられてくださいって? そんなの願い下げだ!」
確かにサーヴァントは減ってしまって、攻略の糸口も見いだせない。
だからって諦めるなんて出来ない! ギリギリのギリギリまで踏ん張って、それでも駄目だったとしても、コイツにだけはその顔は見せたりしない!!
「最後の最後の最後になったって、絶対に諦めるもんか!」
「その余裕なしたり顔が、これから見られなくなるのは少し惜しい気もするのぉ!
「────!」
『最低で、最悪で、最高で、最善のその時に、わえがリッカと叫ぼう。それに応えたのなら、この天元の魔であるわえの本気をお前に魅せてやろう』
────ただただ、令呪のある右手を声の聞こえた方へと向ける。
「私に、天元の魔を魅せろ!
【集えアスラよ、わえの肉なる魔の軍勢よ。分かち隔つがその理、隠れ果てよ万象! 『
女性の姿をとっていたヴリトラが本来の巨大な蛇竜へと変わり、そんな彼女を追うように現れた魔の軍勢。
その様は青い雷を纏った不吉な雲が天を覆っていくようで、その勢いのままキアラの巨体すらも覆っていく。
『裏切るもなにも、最初から主の駒になったわけではないからのぉ。いささか理不尽がすぎるというものよ、のぉキアラ?』
こちらのサーヴァントがどんなに頑張って攻撃してもびくともしなかったキアラの動きを蛇竜たちが全身を這い一時的なものかもしれないけれど完全に止めて、ううん。
『貴様に攻撃が届かんのは、わえの中に残る
コレっていうのはセンチネルの証である『
それとヴリトラの特性ていうのは「木、岩、武器、乾いたもの、湿ったもの、ヴァジュラのいずれかによっても傷つかない。そして昼も夜もヴリトラを殺すことは出来ない」っていう逸話から再現された特性かな? けど、他のみんなはサーヴァントとしてヴリトラが召喚されているならその特性が引き出されることはないって言ってたけど……?
『そんなものつまらんつまらん! 自らの快楽を満たす最後の障害がこんなにも簡単ではつまらんではないか!』
叩けば潰れてしまう虫だけですが?
『くひひひひっ! その余裕が絶対の自信のまま崩れぬか、驕りとなって消えるのか、わえに見せてみよ』
ヴリトラがその巨大な竜の瞳を輝かせると、額あたりからパリーンっと何かが、多分ヴリトラの中にあったKPを破壊した音が聞こえた。
それと一緒に眷属はキアラの行動を堰き止めたまま、ヴリトラ本体は女性の姿に戻り私の前に降り立った。
「わえが手を貸してやるのはここまでだ。あの障害を超えられるかどうかはお前次第じゃ」
「……やっぱりヴリトラは、私たちの味方ってわけじゃないんだね」
「あれも人が障害を越え極致へ至ったもの。どちらが勝とうと、わえは喜べるからの〜」
呆気からんというヴリトラについつい笑い声が吹き出す。そっか、竜であるヴリトラからすればキアラも私たちも同列。だからどっちにも障害を超えるチャンスがなくちゃいけないって一度だけ助けにきてくれたんだ。
「超えてみせるよ。それがどんな困難でも、高い壁だって絶対に諦めない」
「くひひ♪ やはり貴様はいいの〜♪」
それでは皆様方、今度こそ最期といたしましょうか
「ああ、言い忘れておったわキアラ。────キサマの障害はこれだけではないぞ?」
────え? っとキアラと私の声が重なった。
眷属の拘束が解かれ、私たちに襲いかかろうしてきたキアラに向けて立ち去りながら言い去ったヴリトラの一言。
キアラの障害は私たちだけじゃないって……もしかして!!
「!! マスター、あちらです!!」
「…………遠いっ!!」
赤い稲妻。突如として放たれたであろうソレが、油断しきっていたキアラに直撃した。キアラが叫んだってことはさっきまでの無敵状態が本当に無くなってることを意味しているけど今はそんなことよりも!
ガウェインが指差した方向に顔を向け、その稲妻を放った何者かを確認しようとしたけど……遠い。サーヴァントの目なら確認できるかも知れないけど、私の目では人型の何かが
え?
「せーのっ!」
【ピロロロロ────zット──ン】
「メガト〜ン、ナ〜ックル!」
一瞬。その2人がテレポートしてきたのか考える間もなくキアラの前に出現して、その両頬を2人思い切りぶん殴った。
その赤い意匠から博樹さんが変身したベリアル融合獣なんだろうけど……この電子世界に適応した姿なのか全体的にメカメカしいし、ベリアルさんの意匠部分も機械的な赤い光を放ってる。
もう一人は……メルトやリップ、BBと同じ顔をした……怪獣みたいな女の子。右脚と右目を隠すようにぐるぐる巻きにされた包帯、全身には緑色の……苔か何かが生い茂っていて頭からは自分は怪獣だぞーと言わんばかりのでっかい角に花の蕾かなあれ。見上げてるから首痛いや
「は────っ! ちょっとちょっとどうなってるですか!! な〜んで
「無事みたいね、立香」
「メルト! あの子もメルトやリップと同じ……」
「”渇愛のアルターエゴ:キングプロテア”。どうせあの男が目覚めさせちゃったんでしょう? しょうがないわ、私たちもいくわよ立香!」
何だかまだ頭が困惑してるけど、キアラを倒さなくちゃいけないことに変わりはないもんね。私がガウェインたちと目を合わせ、キアラに向かっていく。
「……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「愛して……愛して……愛して……愛して……。わたしは、ただ愛して……ほしい……だけなのに……。あなたは、わたしを、愛してくれますか……?」
────小さい声。体育座りをしているからなのかは分からないけど、立ち上がったらベリアルさんと同じかそれより大きいであろうその巨人の女の子の声は、その巨体に見合わない小さな声。
それに、虚ろな目だ。愛してほしいって口にしてるのに、その意味を知らないから感情がのってない、心がこもっていない。
「────まるで迷子みたいだ」
時間がないのかもしれない。この子は敵で私のことを倒そうとしてくるかもしれない。だけど見捨てたくない。
────力しかなくて、迷子になっていたあの人と同じ目をしているから。
「まず、自己紹介をしよう。私の名前は宮原博樹、君の名前は?」
「わた、し……? わたしの、なまえ、は……キングプロテア」
「そっか! じゃあプロテアちゃん。どうして愛して……愛がほしいのかな? 教えてくれないかい?」
何だろう、大きいけど小さい。幼いって言ったほうがいいのかな?
そう思った私は、子どもに話しかけるようにプロテアちゃんにどうして愛がほしいって言ったのか聞いてみる。愛してほしいのか? よりも愛そのものを知っているのか疑問だったから
「ええと、ええとね。くらいくらい何もない海をずっと漂っていたの。それでねくうくうお腹が減っちゃったの」
「じゃあ、沢山の食べ物を食べてお腹いっぱいになったらいいのかな?」
「ううん違うの。それでね、どんどん心も削れていったの。だからわたしは、なんどもなんどもなんども、無くならないようにそれだけを思い続けたの」
「それが、愛だったんだ」
「うん。ねえ、愛ってたのしいかな? おいしいかな? あたたかいかな?」
ああそうか、縋るしかなかったんだ。何も知らないけどその言葉の持つ”強さ”に、自分じゃない誰かが感じた”熱”に……。そうしないと全部なくしてしまいそうだったから。
わかるよ。何万年もの間、牢獄に囚われ憎しみを募らせることで心を保っていた経験を、味わったことがあるから。
「それを知るためにも、まずは外に出なくちゃね」
「外? ……どうして?」
「何も知らないで、これが愛だそれが愛だって教えてもらっても、きっとこれっくらいしか心も、お腹だって満たされない」
「やだ、やだやだやだやだやだやだ!!」
「うん、いやだよね。だから外に出て沢山の事を知ろう、いっぱい覚えよう、色々な事を学ぼう」
赤ちゃんだって、はいはいを覚えて、立ち方を覚えて、歩き方を覚える。他の誰かの言葉を聞いて、知って、間違えながら言葉を覚えていくんだ。
一気に、一度に沢山に覚える必要なんてない。ゆっくりでもいいから一歩ずつ成長していけばいいんだ。
「そうやって、自分の心をあたたかく育てていけばいいんだ。そうすれば、君なら愛を知ることができる。その愛を、大切に扱うことができるようになるさ」
「ほんとうに? わたし、まちがえちゃったりしない?」
「その時は、間違いだよってちゃんと教えるさ」
「〜〜〜〜!!」
プロテアちゃんは喜んでくれたのか顔を綻ばせながらその大きな身体を震わせる。
良かった、ちゃんと伝わってくれたみたいだ。
「じゃあじゃあ、はやくこんな何もないところから出ちゃいましょう! いっぱいいっぱい! 知りたいです!! そうだ! わたしの肩に乗ってください! こんな所すぐに出てっちゃいますから!!」
「ははは、ありがとうプロテアちゃん。じゃあまずは、あの暗いところに連れて行ってくれるかな?」
「ん〜〜わかりました〜〜!」
何だろう、プロテアちゃんとの契約が成立してるのかな? いつの間にか彼女との繋がりを強く感じることができる。うん、まっすぐに伝わってくるプロテアちゃんに感情、悪くないや。
私は彼女の肩に乗って、彼女の頭を優しく撫でる。
「暗いところに飛び込むのは怖いかもしれないけど、お願いプロテアちゃん」
「もう大丈夫! ひとりぽっちじゃないもん!!」
よし行こう! もう立香ちゃんが黒幕と戦っているかも知れない。だけどこれは、
要らないと捨てられた思い、全部連れてアイツに叩き込む!!!
キングプロテア
渇愛のアルターエゴ。
このまま知られず消えるだけだったが博樹がレイシフトした時に目が合ったために縁が出来た。ヴリトラが瀕死の博樹を導けたのもその縁あってのこと。
本来ならば
博樹が妻子持ちだからなのか恋愛感情を抱くことはないが、色々なことを教えてくれる大好きな人をという認識。博樹のことを小さいと思わないのは父親と思ってくれているからなのか、それとも彼の中にある因子を感じ取ってなのかは分からない。
魔性菩薩
ゲームだと|KP《キアラパニッシャー」を使うことでやっと戦えるレベルになる(そのまま戦うと超高難易度)が、この小説ではそのままぶっ倒すことに。最初ダメージ通らなかったのに次通るの可笑しくない?だったため魔性菩薩の無敵状態は初期から
設定的に半由旬(約5kmくらいであってます?)というよくわからんサイズだけど、手のひらに3人暗いしかサーヴァント乗らないならゲームで出てきたあの巨体は100〜200mくらいじゃない?そうじゃないと怪獣戦出来ないだろ!!ということでお許しください。
ヴリトラが
次回決着なんですけど、明日に更新は無理かもしれません。
早くて11日か来週の土日かもです……。