【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜   作:ちょっつー

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「あの女王にかち合い、怪獣どもの喧嘩にも巻き込まれるたぁ運がねぇなお前さんたちは」

 

 アマゾネスたちも退散していて、どうしようか迷っていた時に私たちの前に現れたのが彼ら”レジスタンス”。

 彼らが言うには珍しい、同士討ちという形で決着がついた不死身怪獣リンドンと宇宙礫岩怪獣グロマイトの対決。2体の身体がバラバラに飛び散ったのを横目に、味方だという彼らの後についていくことにした。

 

 3つの国に別れ、女性が支配しているのがこの地底世界だということ。

 男性は男という理由だけで奴隷として扱われていること。

 そんな理不尽をどうにかするために結成されたのが彼らレジスタンスだということ。

 

 私たちはそんなレジスタンスを率いているサーヴァント。自身の真名すらも思い出せないけど、男の人たちのために戦う”レジスタンスのライダー”からこの世界のことを教えてもらった。

 

「俺はこんな理不尽な世界が許せねえ!」

 

 三国を治めているサーヴァントたちが国を率いて小競り合いを繰り返しているイカれた世界。その世界をどうにかするために力を貸してほしいと、()()()()()言葉で語りかけてきた。

 

 これからどうすればいいか分からなかった時にきた渡りの船だ、乗らないわけがない。

そうして私たちはレジスタンスと協力態勢を取ることにした。

 

「ごめん立香ちゃん。あの怪獣たちのこと調べたいんだけどいいかな?」

 

「え?…………調べる、だけですか?本当に?」

 

「今回ばかりは本当さ。流石に相手が相手だからね、しっかり調べておきたいんだ」

 

 レジスタンスのアジトへ向かおうという中で、博樹さんは不死怪獣たちのことを調べるから残ると言い出した。

 単独行動は駄目だと言ったけど、カルデアにいる人たちの中で誰よりも怪獣に詳しいのは博樹さんだし、ベリアルさんの因子も誰よりも感じ取れる。

 いつもと違って今回は通信も途切れたりしてないからダ・ヴィンチちゃんたちからもOKが貰えたから、本当に珍しく私たちは意識的に分担して行動することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あった……」

 

「はぁ〜おおきいですねぇ」

 

 カルデアのみんなが観測してくれていたおかげで予測通りの場所にグロマイトの中枢器官は落ちていた。

 

「リンドンの攻撃で倒れた時は中枢器官が剥き出しになっていたはずなのに、今じゃもう岩石で守られてる」

 

「周りの岩を取り込んだみたいね。だけど、復活しようとはしていないみたいだわ」

 

 アリスちゃんが言ったように、グロマイトは剥き出しになった中枢器官を守るため本能からか、周りの岩石を取り込むことで強化し簡単には破壊されない丸い岩石となっている。

 

 防衛本能から外敵が近づくと攻撃してくると思ったけれど……何も反応はない。

 

「襲っては、こないみたいだ……」

 

『余程の自信か、それとも夜が近づかないと動かないのかもしれないね』

 

 近づいても襲ってこないことに通信越しでダ・ヴィンチさんも疑問視している。

 う〜ん。そうだ!

 

「…………駄目か」

 

『そうか、確かギガバトルナイザーには怪獣を操る力もあるんだったね』

 

「レイオニクス。怪獣使いの素質も必要だから、私では元から無理なんですけどね。少しでも怪獣の気持ちがわかればな〜って」

 

「えいえい!」

 

「あたたかいわね」

 

 ギガバトルナイザーを向けてみたけれどやっぱり駄目だった。

まあベリアルさんの因子と結びついているけど、私本人にレイオニクスの力は宿っていない。

 怪獣使いの才能がないことは残念だけどベリアルさんの、ウルトラマン側の力を強く受け取っているって考えれば嬉しくもなる。

 

『ベリアルだったら変わっていたのかい? それは元々彼の武器なわけなんだし』

 

「あ〜、どうなんでしょうね。ベリアルさん、操る怪獣たちのことは道具としてしか見てなかったし」

 

 岩石をポカポカ叩いているプロテアちゃんと、生命としての熱を感じているアリスちゃんを引き離しながら通信を続ける。

 

 怪獣を操れるって言っても元は光の戦士だったベリアルさん。倒すべき相手と心を通わせる……なんてやる人じゃない。助けてくれたザラブ星人のことを速攻で倒すような人だしな。 

 

『ははは彼ならそうか。ンンッ話を変えようか。この地底世界はそれそのものが魔力を帯びているから、グロマイトが鎧に変える岩石には勿論魔力が含まれている。外部の干渉なしに再生するリンドンよりも、魔力によって性質が変化するかもしれないグロマイトのほうが脅威度は高いと推測できる』

 

「けどそれなら毎晩の戦いはグロマイトが圧勝しているはず。聞きかじった感じだと実力は同じっぽいし……」

 

『む、それもそうか。ベリアル因子の含有量?それとも別の要因が存在している?うーん、やはりグロマイトだけ見てもわからないか……』

 

 グロマイトから少し離れた場所で小休止を挟みながら、ダ・ヴィンチさんと意見を交わしていく。こちらの持つ知識と魔術師側の知識を出し合うことで見えてくるものもあるかもしれないから。

 

「う〜んやっぱりリンドンのほうも見てみないと結論は出せないですね。……立香ちゃんたちのほうは?桃源郷、だっけ?無事にそこに着きました?」

 

『そちらに関しては何事もなく、といったところだね。今は腰を落ち着かせてライダーから3つの国について詳しく聞いているところだよ』

 

「よしっ、それじゃあ私たちはリンドンの方に向かおうか」

 

『ああそうだ、君に聞いておきたいんことがあったんだ』

 

「なんですか?」

 

『ーーーーーのこと、君はどう思っているのかな?』

 

「ん?ああ、それなら……」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「そういやぁよぉ〜お前さんに聞いておきてえことがあったんだ」

 

「なに?」

 

 アジトである桃源郷での話し合いを終えた私たちは、最初の目的地として東部にある地底湖のほとりの水上都市【イース】を選択した。

相手がその湖から別れた川を移動手段として利用し奇襲と略奪を繰り返していることと、イースを攻略して川の支配権を手に入れることが出来れば他の二国攻略への足掛かりになるからというライダーの提案を呑んでのことだ。

 

 博樹さんと合流するまで待つっていう選択もあったけど、もう一度怪獣たちが戦っているところを観察してから合流するということで私たちだけでイースへ向かうことにした。

 そうしてイースへ向かっている途中の休憩で、ライダーが私に話しかけてきた。

 

「お前さんの連れのあの男……普通の人間か?アマゾネスどもと渡り合えてたところを見るとそうとは思えなかったが……」

 

「あ〜博樹さんはなんていうか……特別?いや違うな。……特異、って言えばいいのかな?」

 

「んんん?んじゃああの男はこの地下世界みてーなもんだっていーてえのか?」

 

 博樹さんのことを説明するのはとても難しい。そもそもウルトラマンっていう存在自体空想の存在だっていうのにそれを信じてくださいとか、正義の使者のウルトラマンの中で唯一悪の道に落ちたベリアルさんが〜とか説明することが多すぎて大変なんだよね。

 だから一言に特異って言葉ですませたけど、それもなんだかな〜。

 

「それだけ特別可笑しな人って思ってもらって構わないよ。やろうと思えばサーヴァントだって、あの怪獣たちだって倒せちゃう人だから……」

 

「ほぉ~。だがソイツをみやみやたらに使わねー所を見ると弱点もあるってぇことか」

 

「弱点っていうより無茶してほしくないっていうのが私たちの総意。身体に相当な負担がかかるのに何かあると迷いなく力を使おうとするから……」

 

「切り札になりはするが、お前さんらにとって宝みてーに大切ってわけか」

 

「ま、そんなところ……かな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで、なんで()()()()()()()()っ……」

 

「ん?」

 

 その声は、リンドンが倒れた場所へ向かう道中で聞こえてきた。何か手がかりがないかと2体の怪獣が破壊した町を通りがかりに調べようと来て見たら、同じくらいの年齢かな? 地面に膝をついて泣き崩れている男性を見つけた。

 

「あの……大丈夫ですか?」

 

「ヒイッ!な、なんだ……男か……」

 

「驚かせてしまってすみません。よければ、少し話を聞いてもいいですか?」

 

 怯えの表情、私が男性だとわかって落ち着く態度、荒れ放題のその姿を見たところ、この地底世界に落とされて長い時間を過ごしたのが想像できる。

レジスタンスに仲間というわけではなさそうだし、彼から違う話が聞けるかもしれない。そう考え話をしてみることにした。

 

()()()()()()()()

 

「ああ、あの化け物どもーーーー怪獣っていうんだったか?あいつらが暴れ回って壊した場所は次の日になると何事もなかったみたいに直っちまうんだ。だけど……」

 

「今回は直らなかった……」

 

 話を聞くと不可解な点が何個か見つかった。まず一つは、怪獣たちは連続して同じ場所では暴れないということ。この破壊された町以外にも町は点々と存在していて、どこで争うのかはその日にならないとわからないけど、同じ場所で連続して戦うということはこれまでなかったということ。

 

「だから、次の日になると修復される町はその日に内は安全だった」

 

「ああ、イースやエルドラドの連中が襲ってこない限りは……だけどな。怪獣の恐怖からは確定で逃げられたんだ、同じようにしてた連中も沢山いたさ」

 

 理屈はわからない。この地の特性なのか破壊された町々は翌朝になるとまるで魔法のように修復されていたらしい。その特性と怪獣たちの特徴を生かすことでどうにか1日を凌ぎつづけた。彼以外にも同じように暮らしていた人は何人もいたみたいだ。

 

(町の発見にエルドラドとの戦闘、タイミングを見計らったみたいに現れた2体の怪獣……。そして今まで通りではなくなったというこの土地の環境。偶然にしては上手くいきすぎだよな……)

 

「物語がうごきはじめたみたいね」

 

 考えを巡らせているとアリスちゃんがぽつりと呟いた。

 

「あらすじだけを見ても、どんなお話になるのかはわからないわ。本をひらかないとはじまらないの」

 

「…………。やっぱりそうだよね。相手の作り出した盤面、筋書き通りの物語が、始まったんだ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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