【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜   作:ちょっつー

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5

 

 

 

 

 

「すまねえな相棒。お前さんはああ言ってたってのに……」

 

「ううん、仕方ないよ。あんな事があったんだし……。それに、このまま放って置いてしまうのも嫌だしね」

 

「はは、やっぱりお前さんは思った以上のお人好しだな」

 

 今まで絶対に安全だと思われていた桃源郷に突如現れ、大暴れしたリンドンとグロマイト。食糧となっていた桃も桃の木も燃え尽き、焼け野原へと一変した。

 2体の生きた死体も桃源郷内に放置されてしまい、男の人たちは避難を強いられてしまった。もうこの地に安心できる場所はない、一緒にいられないとはいったけど流石に見捨てることはできない。

 

「十全な準備はできてねえが、()()()がある。このままエルドラドまで突っ込んでいいんだよなぁ」

 

「うん、それしか……ないよね」

 

 もう逃げることはできない。シェヘラザードが魔術で船を用意してくれたことで水路を活用することができるからエルドラドへと進軍することになった。

 イースの壊された船をシェヘラザードが魔術で修繕? し、船に関わる英霊だというライダーが操舵士として船を進ませている。風がなくても帆を張れば船が進むのは『水があるなら船は進むもの』っていう物語性が付与されてるってシェヘラザードは言っていた。

 

「さあこっからはアイツらの縄張りだ!! 気ぃ張れよオメエら!!」

 

『言うが否やだね、こちらの動向を読んでいたんだろう、あちらは既に戦闘態勢だ』

 

 怪獣たちが普段とは別の行動をとったことに相手も気が付かないわけがない。斥候を寄越してこちらの動きを把握したんだろう。けど、ペンテシレイアも前線に来てくれたのは幸運だ。女王不在のうちに黄金郷(エルドラド)へと乗り込み捕らえられてる奴隷を解放することでこれ以上の戦力増強を防ぐことができる。

 

「ライダー! ここはどうにか振り切ろう!! 振り切れば本拠地は手薄なはず!」

 

「おお! 聞いたかお前ら!!」

 

 私の言葉をライダーがみんなに伝える。……私の()言葉では信用に値しないならここで誰よりも信頼されてるライダーの言葉の方が届く。現にみんな予定していたように投擲対策の木盾を構え始めた。

 

「アリスちゃんは彼をお願い。あと、ベビアルの召喚をお願いしてもいいかな?」

 

「ええ、わかったわおじさま。だけど無理をしてはいけないわ」

 

 博樹さんも、男の子をライムちゃんに守らせ小さいベリアルさんーベビアルーを肩に乗せて戦闘態勢に入る。

────! そうこうしているとペンテシレイアがこちらに向けて鉄球を放ってきた。でも、ペンテシレイアがいるならこの攻撃がくることは想定内! 

 

「フェルグスくん! お願い!!」

 

「はい! はあアッ!!」

 

 よっし! 博樹さんが正面から受け止めて吹き飛ばされたペンテシレイアの一撃は、仮契約を済ませ魔力を回したフェルグスくんならその剣で弾き返せる。これで1番の脅威となる攻撃には対処できる。このまま行けば……

 

「マスター、どうやら一筋縄ではいかないようだ」

 

「ひー! アマゾネスの奴ら突然叫びだしたよぉ!」

 

 ウォークライ。アマゾネスは雄叫びにより自身の身体の限界以上の力を引き出しこちらに岩石を投擲してきた。岸から船まで距離があるおかげで木盾で防げているけど……。

 

「────ーくッ! 流石に、二度目は驚かないよ!」

 

「そのようだな、フッ!」

 

 鉄球と一緒にペンテシレイアが船まで飛び移ってきたけど、博樹さんは不夜城で一戦交えていたからか、彼女の動きに反応して受け止めてみせた。

 相手も受け止められたことに驚きもせず、鉄球を足で押し飛ばし後方に着地した。

 

「ほお……。ここの男たちはいい目をしているな。どれも折れていない良き種になる男たちだ」

 

「────。ペンテシレイア、君と話がしたかったんだ」

 

 彼女は、男の人たちを自分の軍を増やすための種としか見ていない。不夜城にいた人たちで奴隷として連れて行かれた人たちが一人もいなかったところを見るとある一定の基準があるみたいだけど……。

 そんな中、博樹さんがペンテシレイアの前へと話をするためにと前に出ていった。

 

「なんだ。私にはお前たちと話をする理由はない」

 

「どうして君は、あのギリシャの戦士を付け狙うんだ」

 

「「「────!!!」」」

 

 直球! ヘラクレスのことをアキレウスと認識を歪めてしまうほどの怒り、復讐心に囚われている彼女に直球でぶつけにいった。ああ、あっちも今にも爆発しますよって感じで青筋立ててるし! 

 

「も、もっと言い方ってものがあったんじゃないかなぁ? 流石のボクでもそこまでやんないよ?」

 

「え? いやあ、遠回しにいうよりかはいいかなって……」

 

「…………何故、だと? そんなことは決まっている」

 

 辱められたから。戦士として生き、戦士として闘った。相手が如何に最強の戦士と呼ばれようともそれを理由に逃げることはない、むしろ戦士として己の力を試したいと思うのは本望だった。

────【美しい】その一言が、ペンテシレイアの心を何処までも崩壊させた。

 

「精鋭となる大勢の部下!! 限界したこの身体(美しくなる前の身体)!! そしてこの地には()()がいる!! これ以上の条件があるか!! 邪魔をするものは全て殺す、イースも不夜城も消えた。あとは貴様らだけだ」

 

「……そうか、それだけ大切な願いなんだね。なら、余計止めなくちゃね」

 

「話を聞いていなかったのか、貴様は?」

 

 ペンテシレイアが呆れてる。仕方ないか、彼女にとってあのヘラクレスがアキレウスっていう認識なんだから。けど博樹さんはそんな間違った認識で本懐を遂げて欲しくないから止めようとしてる。噛み合わないのは仕方ないか……。

 

〜〜〜〜〜〜〜!!」

 

「「「「!!!!!」」」」

 

 この声は!? 声のした方に顔を向けると、そこにはあのヘラクレスが現れ……っ!! 岸にいるアマゾネスを殺し始めた!! いくら普通の人間よりも強いと言っても暴力の嵐のようなヘラクレス相手にはいくら束なったとしても相手にならない。一方的な蹂躙が始まった。

 

「……何を、している……」

 

「────! 駄目だ!!」

 

「私とは戦おうともしないくせに、我が同胞に手を出すのか!! 許さぬ……許さぬぞ!! お前は私がこの手で殺す!!」

 

 アキレウスと叫び、彼の元へ飛び出して行こうとしたその時。博樹さんがナイザーから出した光の鞭でペンテシレイアのことを縛り上げた。彼女とヘラクレスが遭遇したのなら両者を潰し合わ漁夫の利を狙うのが1番良いはず……だけど。

 

「邪魔をするな!!」

 

「いいや邪魔させてもらう!! 君の願いを、こんな不本意な形が叶えさせてなるものか!!」

 

「グウウウッ!! 意味のわからないことを!! いうなああああああ!!!!」

 

「うわああっ!!」

 

「博樹さん!!」

 

 縛られても関係なしとばかりにペンテシレイアがそのまま飛び上がって行ってしまった。博樹さんのことを連れて! 

水の上を勢いよく跳ねていくのに合わせて博樹さんはナイザーを離さないために両手を使っているから水の中にダイブしてしまう。それでも両手は離していないみたいだ。

 

「どうする相棒」

 

「彼はペンテシレイアとヘラクレス、両者の激突を避けたいようですが……」

 

「博樹さんのことを放っては置けないし、今は様子見……かな?」

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「いたたたた……」

 

『無事ですか博樹さん!!』

 

「ああ、水を被ったのと少し木にぶつかっただけだしね……」

 

 まあ、それだって普通だったら大怪我じゃ済まないんだけど……。今はそんなことよりも彼女だ! 因縁の相手とのの決着を、認識の歪んだこの世界で叶えさせたくない。そのためにも……! 

放り投げらた反動で手放してしまったナイザーを拾い、彼女とヘラクレスの元へ急ごうする私の前に、アマゾネスたちが立ちはだかってきた。

 

「女王の邪魔はさせないぞ!」

 

「ッ! 前みたいにいくと思うなよ!!」

 

 女王の部隊……やっぱり邪魔してくるよな……。アマゾネスにとって女王の願いを叶えさせることこそが本望。どう見てもそれを邪魔しようとしてる私のことを排除しようとするのは当たり前か。

けど、前は男の子を守利ながら戦わなければいけなかったから本気を出せなかったけど、今は違う。最初から本気だ! 

 

「間違いやかん違い、歯車がかみ合わなくてかなしい結末をむかえるのはとてもかなしいことよね?」

 

「アリスちゃん、来てくれたんだね!」

 

「あなたたちのこと、きらいじゃないのよ? まるで合わせ鏡の砂糖菓子……ねえ? あなたたちは彼女のことすきかしら?」

 

「何を言っている……! 我らは女王の道具!! 女王の願いを叶えるための道具でしかない!!」

 

「……そうね、そうなのね。ならかなしいけれどお別れね」

 

 どうやらアマゾネスの返答はハズレだったみたいだね。風の刃や炎を出してアマゾネスと交戦を始めた。私のほうもアマゾネスたちを倒しながらペンテシレイアとヘラクレスの元へと急ぐ。

 

『うん、やっぱりあれは"規格外"だね。半神の力を持っている彼女でも単騎では敵わないか』

 

「アイツ! 船に向かってる!!」

 

『彼はこれまで何故だかペンテシレイアとの交戦は避けていた。同士討ちは上手くいかないかな?』

 

 規格外。全てのステータスが尋常じゃないほど強化されているあのヘラクレスは彼女の攻撃で身体の一部を消し飛ばされようとも瞬時に回復し、目にも止まらぬ速度で迫り蹴り飛ばした。けどそれは、相手の様子を見るための一撃じゃない。目の前を彷徨く虫を手で弾くような、そんな眼をしている。そして一度弾いて興味を失ったのか、ヘラクレスは次の標的を船の上にいるみんなへと移し動いている。

 

「クソッ……。一体どこまで虚仮にすれば気が済む……」

 

「はあぁっ! くっ! それでっ、いいのかっ!」

 

「アキ……レウスゥゥ……!」

 

 自分など眼中にないと。態度がそういっていたヘラクレスに更に怒りを募らせ、バーサーカーらしいといえばそうだけど私の言葉も届いていない。

邪魔をしてくるアマゾネスたちを相手しながら、自分の世界に入り込んだ彼女に声を届けるように叫ぶ。

 

「心のそこから戦いたい相手だったんだろ! ハアッ!! ふう、ふう……そのために準備した軍じゃないのか!! 我を忘れて、どうにかなる相手なのか!!」

 

「グウウ……ウウウ……」

 

「あれは、新しい船?」

 

 そうこうしていると、乗っていた船とは別の船が突然に出現しそこから伸びた大量の鎖がヘラクレスのことを縛り上げている。この土壇場でこんなことが出来るのは……ライダーか! 

 

()()()()()()()()()()()()()。ライダーの宝具の力だ。君には不本意かもしれないがこのまま彼女にヘラクレスをぶつけるぞ!』

 

(これが最善。このまま衝突させることが出来れば両者をこの舞台から退場させることが出来る。……けど)

 

 ゴンッ! と鈍い音が響いた。ペンテシレイアが、頭から血が流れる勢いで己の頭に拳を叩きつけていた。何をしているのかと驚いて見ていると、顔をあげた彼女の()()()()()()()()その瞳を見て確証した。

 

「……違う。これは、私の果たすべき戦いでは……ない!!」

 

(何を? あのままだと鉄球二つとも船の手前に……!?)

 

「誰でもいい! 立香ちゃんたちに衝撃に備えるように言うんだ!!」

 

『『『『!!!?』』』』

 

 船の手前。水の中へ落ちるギリギリの所で鉄球どうしを衝突させ、特大の、船を全壊させるほどの衝撃波と特大の波を生み出しみんなのことを包み込んでしまった。

 

「立香ちゃん! みんな!!」

 

「フッ!!」

 

「がっ!? ……しまっ……」

 

 鉄球が目の前に襲いかかってくる。動揺してしまい、咄嗟のことに反応出来ない。ナイザーを構えることもかなわず、鉄球の一撃が襲いかかる。

 

「ぐっ! が……はっ!!」

 

「おじさま!」

 

 ズガガガガッ! 背中に何本もの木々がぶつかる衝撃が襲いかかってくる。……あ、駄目だ、意識が……。

 

  

 

 

 

 

 




イドえおクリアして、あれロボのこと博樹さんの鯖にしちゃだめだったんじゃ……とかとかなんとか思うけどそんなの関係ねえ!ナウイなところでもプロテア出て来ちゃってるんだからもう関係ないんだ!!!


18時にもう1話更新します
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