【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜   作:ちょっつー

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ライダーは仮面を被っているからその表情が読み取れない。
反面ウルトラマンはずっと見ていくとその顔と変身者の顔が被って見える。ジードの目は他ウルトラマンとは違うからそれが顕著に出てる気がする。

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2

 マスターのいないはぐれのサーヴァントとして喚ばれたモードレッドは、自分以外がアーサー王の国であるこのロンディニウムを汚すことは許さないという無茶苦茶な理由からこの特異点を作り出した元凶と敵対していた。

 

 そんなモードレッドは霧の中の異端を止めるために散策をしていた所で立香たちと遭遇した。

 

「ああ? 何だお前ら、この霧ん中を普通にいるなんて…………!!! 」

 

 突然と霧の中に現れた立香たちから悪意を感じないことを分かっていながらも、元々の性分で威嚇しながら近づいていったモードレッドはべリアルを見た瞬間、毛が逆立ち心臓が燃え盛るほどの激情に包まれた。

 

 後先考えず、自分の感情を爆発させたモードレッドはべリアルに襲いかかった。

 

(その目だ!! 俺を透して俺じゃねえ誰かを見てるその目が気に食わねえんだよ!! )

 

 鍛えてきた剣が一回も当たらないから、相手が一度も攻撃してこないから、確かにそれも一因としてあるかも知れないが、モードレッドがもっとも怒っているのはべリアルのその目だった。

自分のことを見ているのにまるで眼中にない、今戦っているのは自分なのに他の誰かを見ているその目が気に食わなかった。

 

(俺を見ろ!! 俺を見ろ!! この()を見ろっっ!!!! )

 

 怒りをぶつけている、不意にべリアルが顔をどこか遠くへ向けた。 それがいけなかった。

 

「っ!! 余所見してんじゃねええよっ!!!!! 」

 

 自分のことを見ていないということを顕著に行動として示された。その行為が何より許せなかった。

 怒りの爆発と共に、べリアルに攻撃が入るとしたらここしかない。そう直感的に感じたモードレッドは『魔力放出』によってべリアルとの距離を一気に詰め、クラレントに赤雷を纏わせた強大な斬撃をべリアルの首めがけて降り下ろした。

 

 「()()()に似ていると思い、少し興味があったが……この程度か 」

 

「(クラレントを片手で受け止めただと!? )くそがっ!! 」

 

 クラレントを受け止められた所でモードレッドは止まらない。剣から手を離し、べリアルの腹目掛けて拳を振るう。

 

「叛逆の騎士……嗤わせるなっ。 "()()()"をなし得ていない貴様に叛逆を名乗る資格はない 」

 

「ガッ、ハッッ!! 」

 

 その拳すらも届かない、逆に鎧越しに腹部を殴られたモードレッドは建ち並ぶ建物に吹き飛ばされる。

 

(何でだ……何でこんなに苛つく……心が荒ぶる…… )

 

 腹部を殴られ、肋骨も折られ口から血を吐き出しながらモードレッドは考えていた。 どうして自分はこれ程までにべリアルに怒りをぶつけているのかと

 

(皮を被っちゃいるがあんなヤツ、生きてた頃に見たこともねえ。 何度か喚ばれた記憶の中にだっていやしねえ。 それなのになんで……なんでだっ!! )

 

 思案しながら、腹部を抑えて立ち上がったモードレッドは、呼び寄せたクラレントを支えにしてべリアルに向かおうとする。

 

「向かう場所が出来た。 あの出来損ないの対処は任せたぞ 」

 

「(出来損ないだと……!? ふざけんじゃねえ!! ) おい!! まちやが……れ…… 」

 

 怒りで頭の血管が切れてしまったのか、モードレッドは霞む景色のなか遠くへ消えていくべリアルを睨みながら意識を手離した。

 

(なんで……なんでだ……。 姿形……声だって似ても似つかない……それなのになんで………… )

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()……

 

 

 

────◇◆◇────

 

 

 ”クライシス・インパクト”『巨大隕石の落下による大崩壊とそれに伴う環境異変で地球が危機に瀕した』大事件。私がいた地球ではそんなことは起きていないから、この地球、宇宙はアナザー・スペースのような所だってことが分かる。

 その大事件は時代の流れとともにビフォア・クライシスやアフター・クライシスと呼ばれていた時期もあったけど、ここ数年でクライシス・インパクトで落ち着いてきた。

 

 リクくんの心にドンシャインっていう光が差し込んでから、リクくんは19歳になるまで成長していた。

19年か……ははは、長いなぁ。 あの小さかったリクくんが 、もう愛より大きくなっちゃったんだなあ。

 

 そんなリクくんは高校卒業と同じに愛崎家を離れ、銀河マーケットっていう駄菓子中心のお店で住み込みでアルバイトとして働きながら夢を探してるってところだ。

 

『店長は君が一人で住んでいると思っている』

 

 リクくんの影から出てきた宇宙人。彼はペガ、立派な大人になるためにこの地球にやって来たペガッサ星人の一人だけど、あることがキッカケでリクくんの一番の友達になってそれからずっと一緒に暮らしてる。 リクくんが中学生の時に出会ってからずっとだから……6年くらいになるのか? 最初は日本語なんて話せなかったペガくんも今じゃ普通に日本語を話してるんだもんな、そりゃあ時間の流れを感じるか。

 

 ペガくんが最初に地球にやってきたタイミングと、初めて起きた怪獣の出現、それによって命を落とした人がいたっていう事件の時期が近かったからもしかして……と思ったこともあったけど、すぐにペガくんはそんなことする子じゃないってわかった。

 

『本当にいるのかな? 宇宙の平和を守るためにべリアルっていう悪者と戦ったっていう──"ウルトラマン!! "』

 

 この宇宙にウルトラマンは存在していない。宇宙人であるペガくんが都市伝説だって言ってることから地球に来ていないじゃなくてこの宇宙には光の国すらないってことがわかってくる。

 

 けど、今リクくんの口から出た一人のウルトラマンの名前──べリアルさん。 彼だけは写真に残されたその残忍な姿から、テレビや雑誌で何度も取り上げられていて『クライシス・インパクト』を引き起こした張本人、大悪人と報じられている。

 

『僕に力があったら、町を守れたのに……』

 

 ペガくんと2人、平凡な生活を送っていたリクくんの日常は突然に終わりを迎えた。 6年前に1度だけ確認されてから姿を現さなかった怪獣がその姿を現したからだ。 見たこともない、けど何処か既視感を感じるその怪獣はまるで狙い定めたかのようにリクくんの住む銀河マーケットを意図も容易く破壊した。

 

 そんな怪獣を前にして、リクくんは自分に力がないことを嘆いた。 力があったらドンシャインのように敵をやっつけるヒーローになれたのにと……

 

『こういう時は"ジード"だ。 ジーっとしててもドーにもなんないっ 』

 

 家をなくしたリクくんは友達を頼ったけど誰も良いとは言ってくれなかった。 ペガくんは『本当は友達なんかじゃなかったのかも』なんて暗い発言をするけど、リクくんはそのことを前向きに捉えて、自分が拾われた天文台近くで野宿することにした。

 

『Bの因子、確認。 基地をスリープモードから通常モードへ移行します 』

 

 野宿の準備を終えて一息つこうとしたリクくんの前に現れた球体型の偵察機、報告管理システムだというその機械は、リクくんのことをマスターと呼び地下にある機械施設へと招いた。

 

『これはあなたの運命です』

 

『マスターはウルトラマンの遺伝子を受け継ぐものです 』

 

 やっぱり、そういう運命だったんだね……リクくん。 自分に戦う力が、怪獣を止める力があるんだって知ったリクくんは怪獣を止めるために、報告管理システム──レム──からライザーと装填ナックル、そしてウルトラマンの強大な力が込められたカプセルを2本受け取って、変身を試みた。

 

『ジーっとしてても、ドーにもならねぇっ!! 』

 

1本は、最初に地球へやってきた初代ウルトラマン。

 

そしてもう1本は……ウルトラマンべリアル。 彼の力が込められたカプセルだった……。

 

 

────◇◆◇────

 

 

 

ロンドン ソーホー

 変わらず霧に包まれたその場所では、他の場所とは違う異変が起きていた。

────醒めない眠りへ落とす魔本。その存在を知ってか知らずか毎度のことのように個人で動いているべリアルはソーホーにある古書店へと立ち寄っていた。

 

「む、救援を呼んだには呼んだが些か早すぎるな。 何者だ貴様 ……まあいい、読みたくもない小説を1冊目で終わせることが出来たからな 」

 

「……サーヴァントか 」

 

 一見するとその小柄な体躯から、魔本から逃れた子どものように勘違いしてしまいそうだが、べリアルはそんなことはなく彼──アンデルセンがサーヴァントだということを最初から見抜いた。そんなべリアルは、アンデルセンと言葉を交わすことなく、古書店の二階へ続く階段へと歩みを進めていく。

 

「あの男……本の結末だけを見てその道程は省くタイプか? まあいい、こんな状況だ。問題を先送りさせるより幾分かはましだろう 」

 

 

 

 

「お前か。 このオレを喚んでいたのは 」

 

──暴れていた魔本の正体、それはマスターを探すはぐれのサーヴァント。 べリアルの後を着いてきたアンデルセンは既にその結論に達していたらしく、魔本に実体を持たせ倒すために『誰かの為の物語(ナーサリー・ライム)』という題名をつけた。

 

 題名をつけられた魔本は実態を持ち合わせ、金属の光沢を持ち周囲の光景が映り込んだ鏡のような黒いドレス、人ではないことを強調している球体関節の手足を持った可愛らしい幼女の姿をとる。

 

 実態を持ったその本を見て、べリアルは自身を呼んだのはナーサリー・ライムかと問い掛ける。 モードレッドとの戦闘中、べリアルが不意に目線を逸らしたのはかの本の声が聞こえきたからだ。

 

「──違う。 あなたはありすじゃない けどとってもありすに似ているわ。 あなたもありすと一緒で居場所(身体)がないのね 」

 

「!? 」

 

「ほう、読み手に合わせてその姿を変えるか……。 しかしその姿はなんだ? 読み違いにしても語弊が有りすぎるぞ? 」

 

 アンデルセンは誰かの為の物語(ナーサリー・ライム)が変化して見せたその姿に苦情を漏らすが、映し出された本人であるべリアルの表情は驚愕の一言だった。

 

 どんな相手を前にしてもその表情を大きく変化させることのなかったべリアルが見せる表情。 きっとこの旅でべリアルをずっと見てきた立香やマシュが見ていたらそれだけで足を止めてしまうほどの衝撃だっただろう。

 

「なぜ……何故キサマがその姿を知っている!!! 」

 

 その姿を見て狼狽えたべリアルは、誰かの為の物語(ナーサリー・ライム)に向けて襲いかかる。しかし、それよりも速く誰かの為の物語の攻撃ともいえない攻撃がべリアルを襲った。

 

「変身するわ、変身するの。 私は貴方、貴方は私」

 

『変身するぞ、変身したぞ。 オレはおまえで、おまえはオレだ 』

 

「『さあ、夢の世界へご招待 』」

 




Q 何でリクくんってフリーターだったんだろう? スーツアクターにでもなればよかったのに

A 身体能力がフルで反映すると自分が人間じゃないってことが謙虚に出てしまう、誰かに拒絶される恐怖がある。とか考えると仕方ないとしか言えない。

ジードを最初みた時の感想。 あ、あのアニキっ!とか言ってた子がこんなにおっきくなって……しかもウルトラマンに!?
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