【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜 作:ちょっつー
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「はっ!! あの野郎はっ!! 」
「やあ、目覚めたかいモードレッド 」
べリアルさんの攻撃で意識を失った騎士──モードレッドさん──のことをマシュに背負って貰って、霊脈のある場所までやって来た私たちは、この霧を晴らそうとしている現地民であるジキル・ハイドさんのペンションに招かれた。
ジキルさんがモードレッドさんに事情を説明してくれたお陰で、何とか協力してくれることになった。
「協力はしてやる、但し条件がある!! 」
「条件? 」
「べリアルっつたか? アイツともう一度戦わせろ、先は油断したが次はそうはいかねえ。 ぶっ潰してやる!! 」
「はっ 」
手伝ってくれる条件としては同意していいのか分からないものだったから少し頭を悩ませてると、カルデアから喚んだうちの一人であるジャンヌオルタが、モードレッドさんの発言を鼻で笑っちゃう。
「ああ? なんだテメー 」
「あら気分を害したのなら謝るわ。 負け犬がわんわん吼えていてつい可笑しかったものですから 」
「…………よしわかった表出ろ。 先ずはお前からぶっ殺してやるよ 」
「殺れるもんなら殺ってみなさいよ。 この私が負け犬風情に遅れをとるなんて有り得ませんから 」
…………モードレッドさんにああは言ってるけどジャンヌオルタもべリアルさんに負けてるはずだから負け犬って立場じゃ同じなんじゃ……
「マスター、変なこと考えてると貴方から灼き殺すわよ? 」
手から炎を出しながら私に微笑んでくるジャンヌオルタ。そ、そう言えば、べリアルさん今ごろ何してるのかな~
────◇◆◇────
朝倉リク、彼は確かにウルトラマンの遺伝子を受け継いでいるけれど、他のウルトラマンたちのように自力で変身できるわけじゃない。 考えても見てほしい、あのウルトラマンボーイだって小学生でありながら2000歳を軽く越えている。 けどリクくんは? 地球人としてなら19歳は成人近い年齢だけど、ウルトラマンとしてはまだ赤子も同然だ。
そんなリクくんがウルトラマンとして戦うためにウルトラカプセルがある。 まるで最初からそうあるべきだと用意された2本のカプセルをライザーに読み込ませ、ウルトラの力を身体に流し込む。 少し強制的かも知れないけれど、そうでもしないとリクくんはウルトラマンの姿に変身できない。
" ユーゴー! "
" アイゴー!"
" ヒアウィーゴー!!"
" 決めるぜ、覚悟!! "
昔からヒーローになることを夢見ていたリクくんだ。 自分の考えてた『さいこうにかっこいいへんしん』をやって見せる。 それは震えるその手を抑えるためか、怪獣に立ち向かう自分を鼓舞するためのもののようにも聞こえたけれど、ライザーはしっかりと反応しリクくんにウルトラマンとべリアルさんの力がリクくんの身体に融合していく。
『ジィィィィドっ!!』
" ウルトラマンジード プリミティブ!!"
ウルトラマンとしての名前を『ジード』に決めた自分の名前を大きく叫ぶと共に、人間からウルトラマンジードへと その姿を変えた。
銀と赤の基本的なシルバー族のウルトラマンの配色にまるで縫い付けるように身体の所々に黒が加わり、一番の特徴であると思われるその瞳はべリアルさんの鋭い目に酷似していた。
『建物も道路も柔らかい、砂で作ったみたいだ 』
ウルトラマンに変身した自分に戸惑いながらも、敵である怪獣に果敢に立ち向かう。戦いかたなんて分からない、喧嘩だってしてこなかったリクくんの戦いかたはひどく不格好だ。 けど、だからこそリクくんは『憧れたヒーロー』のようにみんなを守るためにがむしゃらになって戦っている。
『はあああああああ!!!! 』
未成熟なウルトラマンであるジードは、例え他のウルトラマンから力を借りていてもその力を長く扱えない。 3分で活動限界に達してしまう、そしてもう一度変身するには20時間身体を休ませなければいけないというデメリットがある。
だからこそリクくんは怪獣を"今"止めるために必殺の一撃に賭けることにした。 頭の中に浮かんだイメージを形にしていく、腕を胸下で交差させ身体全体を震わせるように両手を大きく広げていく。 そうして身体全体から放出させたエネルギーを両手に集め、手先が少し曲がったL字を作り出す。
『デアッ!! 』
《レッキング・バースト》スペシウム光線に黒い雷が纏わりついた光線技で怪獣を無事に倒すことに成功した。
けど……あの怪獣の胸の紋様に赤く浮き出た血管のようなもの……まるでアークベリアルになったべリアルさんのようだった……。
────◇◆◇────
『べリアルの本当の姿を見たああ!!!? そ、そそそれは本当なのかい!!! 』
「締め切り間際で1行も話が進んでいない作家どものような眼をしている男が、いちいちこれくらいのことで喚き散らすな 」
ハンス・クリスチャン・アンデルセン。世界三大童話作家である彼もはぐれのサーヴァントとしてこの特異点に召喚されていたらしく、しかもジキルさんの協力者としてこの霧を晴らすために動いてくれていた。
そんな彼が戻ってくると、彼はべリアルさんらしき人と出会いしかもその本当の姿を見たという。ドクターが声をあげて驚くのも頷けるよ、声に出してはいないけど現に私もマシュも相当に驚いてるもん。
「いいからさっさと教えろよ童話作家 」
「貴様もあの男と同じで結末だけ知ろうとするタイプか? まったく、ここに喚ばれてから嫌なヤツばかりに会うな 」
急かすモードレッドにそう言うと、アンデルセンはジキルさんのソファーに腰かけ用意された珈琲に口をつける。
「あの男がどんな人物でどんな思想を持っているのかなど一瞬しか言葉を交わしていない俺には想像すること位しかできん。 だがあの姿形は俺のここにしかいないような怪物(クリーチャー)のようだっがな 」
「ここ……べリアルさんの姿は、アンデルセンさんの偶像でしか存在しないような怪物だったと? 」
アンデルセンが自分の頭を指してべリアルさんのことを怪物だって表現した、自分の想像の世界にしかいないような怪物だって……
「簡潔に表現するのは癪に合わんが、情報が少なすぎるからな──凡人どもに理解しやすいように説明するなら……あれは悪魔とでも言ったところか 」
「悪魔…… 」
『…………やっぱり』
悪魔っていうと最近知ったのでいうと……確かソロモンの……
『…………立香くん、マシュ。 2人に聞いてほしいことがあるんだ 』
べリアルさんのイメージを固めていると、神妙な面持ちでドクターが私たちに話があるという。
マシュはドクターが何を言おうとしているのか分かっている見たいでその表情はくらい。
『べリアル…………。 その名前は彼が言ったように悪魔に連なるものの名なんだ 』
「べリアルさんが? 」
「そうです先輩…………。 べリアル、聖書に名前が記されるほど強大な力を有した高名な悪魔だと言われています。
そして…… 」
『ソロモンの悪魔、その68番目に数えられている 』
その一言で、ドクターが何を言いたいのか理解した。ローマとオケアノス、2つの特異点で私たちの前に立ち塞がった魔神柱。 その魔神柱の名前はどちらもソロモンの悪魔からとられていた
だから言いたいんだ。 べリアルさんは人理焼却を企てた黒幕の仲間かも知れないって
「で、でも!! ドクターも言ってたじゃないですか!! 魔神柱とソロモンは関係ないって!! それに、べリアルさんは今までの特異点でずっと私たちと一緒に戦ってくれた!! 」
『それでもだ。 彼が特異点を回る中で、魔神柱と戦ったことがない、それが仲間だからと考えたら? 今までの行為は立香ちゃんたちの信頼を得るための演技だとしたら? 』
「けど……!! 」
否定したい、否定しなきゃいけない。 だけど、それが本当だって確証できない。 べリアルさんが仲間だって証明は私たちがそう思っているだけだから……。
仲間だという形がないから何にも言えなくて、だけどドクターの言ってることを信じたくなくて、だから通信を見ないように顔を俯かせる。
「すみません先輩…………。 私も気になって調べてはいましたが確証がなかったので…… 」
『直ぐに遠ざけることは難しいかも知れない。 それだけ彼は2人の心に入り込んでいた。 だからお願いだ、警戒だけはしていてほしい 』
皮肉屋だけど何だかんだ人を気遣うことを知っているアンデルセン。 立香とマシュの様子を見てベリアルがナーサリーの固有結界に閉じ込められたことは伏せた。
べリアル編よりも先にモードレッド編から~とか思いながらマシュと立香ちゃんにも問題を持っていく
『建物も道路も柔らかい、砂で作ったみたいだ。』
ジード1話でジードが言ったこの台詞、ウルトラマンに変身したリクくんの戸惑いもわかりやすくまた視聴者側にもウルトラマンに力の強さがどれだけのものか理解しやすく好きな一言。