【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜   作:ちょっつー

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自分の中で4章が一種のゴールラインのような物だった事もあって現在燃え尽き症候群のような状態に……。
ちゃんと最終章までは終わらせますのでご安心ください。 5章のストーリーの大まかな流れが決まらないことも原因なんや……
あ、お気に入り600件突破ありがとうございます!!


感想、評価お待ちしてます。
ご指摘、誤字脱字の報告いつも助かっています。


べリアルレポート5+

 全長は目測でも50メートルを優に越え、黒幕として現れたソロモン王が、『七十二柱の魔神』全てを召喚し使役した敵の攻撃を受けてもダメージを一切受けない強靭すぎる防御力。 ただ握っただけで何十もの魔神を潰す攻撃力。 そして、魔神全てを一瞬で亡き者にした測定不可能な膨大な光線……。

 

「はあ…………。 こんなの、誰だって分かるわけないじゃないか………… 」

 

 僕、ロマニ・アーキマンは酷く後悔している。 黒幕が絶対に有り得ないと思い込んでいたソロモン王だったことは勿論だけど、問題は正体がウルトラマンという日本の特撮番組に出てくる空想上の存在だなんて……誰が想像できるっていうんだ。

 

「マシュや立香ちゃんに会わせる顔がない……。 あ~~~!! 明日からどうすればいいんだ~!! 」

 

 頭を抱えながら、パソコンを使って調べられる限りウルトラマンについて調べることにした。

ウルトラマン────銀河系から300万光年離れた所に存在するM78星雲にある通称「光の国」から地球にやって来た”光の巨人”。 オリオン座にある反射星雲にもM78星雲は実在しているけど、それとは違うあくまで架空の星雲だ。

 そこからやって来たウルトラマンは、地球侵略を企む宇宙人や暴れる怪獣を倒して地球の平和を守っていくっていうのが、『ウルトラマンというお話』の大まかな流れ……

 

「う~ん。 べリアル、ウルトラマンべリアル……。 どんなに検索しても引っ掛からないな~ 」

 

 最初に放送されたウルトラマンにウルトラセブン、エースに帰ってきたウルトラマンだったり個性豊かなウルトラマンが沢山いるけど、どんなにパソコンを使って検索してもウルトラマンべリアルに関しての情報が出てくることはない。

どうしたものかと悩んでいると、突然僕の部屋の扉が開く音が聞こえた。 ロックしてるから外部からの干渉で開くことはないはずの扉が

 

「当たり前だ。 べリアルという名はこの地球では語られていないからな 」

 

「っ!? べべべべべ、べリアル!! 君か、僕の部屋のロックを勝手に解除したのは!! 」

 

 入ってきたのは、問題の張本人であるべリアルだった。纏ってる雰囲気とか口調とかのお陰で博樹さんと区別することが用意だけど……厳重なロックをかけていた扉を簡単に解除して堂々とべリアルが僕の部屋に侵入してきた。

 

「んっん! 語られていないっていうのは? 」

 

「そのままの意味だ 」

 

 驚くことに、べリアルは隠すことなく彼自身のことを教えてくれた。 僕たちがいるこの宇宙の他にも外には別の宇宙が存在していて、何らかの影響でウルトラマンという存在が伝わったのがこの世界で放送されているウルトラマンという番組らしい。

 M78星雲が本当に存在する宇宙には確かにウルトラマンや怪獣が存在し戦っている。 にわかには信じられない話だけど、べリアルという実例がいる以上信じるしかない。

 

「じゃあ、べリアル。 君もそのウルトラマンたちと同じ、正義の味方……って言うことでいいのかい? 」

 

「フハハハハハッッ!! 嗤わせるなよ──── 」

 

「ッッ!? ガッハッ!! 」

 

 僕の発言の何が可笑しかったのか分からないけど、べリアルが一瞬で僕との距離を詰め、首を絞めながら身体を持ち上げられる。

けど、それ以上に驚いたのはべリアルが呼んだ名前だ。 間違いじゃない、確信を持ってべリアルは僕のことをその名前で呼んだんだ。

 

「!? …………やっぱり……っ、君は、知っていたんだね…… 」

 

「当たり前だ、ロマニ・アーキマン。お前だからこそ、べリアルの名に怯えることは分かっていた。 お前なら、オレを誰よりも警戒するだろうとな 」

 

 どうして、とかそんな疑問は湧いてこなかった。べリアルにソロモン王の千里眼が効かなかったけど、その逆は? べリアルならばそれは有り得る。 特異点Fでレフと相対した時も、べリアルは最初からその正体、その裏にいるソロモンのことも見透していたんだと思う。

 

 けど、それ以上に今知らなきゃいけないことはその事じゃない。べリアルにベットに放り投げられた僕は直ぐに顔を上げて彼に話す。

 

「この、事は……博樹さんには…… 」

 

「伝えていない。 今もコイツは眠っている、オレが知識を共有しない限り知ることはない 」

 

「そうか……。 それなら!! べリアルお願いだ!! この事だけは誰にも話さないでくれ!! 」

 

恥とかそんなの気にせず頭を下げる。 博樹さんを信じていないとかそう言う事じゃない。 これは僕の問題で、誰にだって漏らしては行けない事項なんだ。

 

「…………それは、このオレの気分次第だ。 ロマニ・アーキマン 」

 

「────ッ!! 君は、正義のウルトラマンじゃないのか!! 」

 

まるで弄んでいるような悪い笑みを浮かべながらそう言うベリアルについ頭が上がってしまい怒鳴ってしまう。そしてベリアルは否定して来た、自分は正義の存在ではないんだと……

 

「────いいか。 このオレは70億なんぞ小さく思えるほどの命を奪い、ひとつの宇宙を崩壊させた大罪人だ。 他のウルトラマンと同じと思うな。

今現在は、この身体がなければ活動出来ない状態だからこそ、仕方なく付き合っているだけに過ぎない。 やろうと思えば、いつでも此処にいる人間、サーヴァントも合わせて全滅に追いやることだって出来る 」

 

 脅しとか、そんなんじゃない。 今一言でも喋ろうものなら確実に殺されると解る殺気を放ちながら、べリアルは僕の髪を着かんで強引に眼を合わせてきた。

 

「藤丸立香やマシュ・キリエライトの未来を按じるなら、いつまでも逃げ続けるなロマニ・アーキマン。 お前も、覚悟を決めろ 」

 

 それだけ言って、べリアルは僕の部屋から出ていってしまった。僕は、べリアルがいなくなったことで強張っていた身体の力が抜けて、ベットに腰を掛ける

 

「覚悟を、決めろ…………か。 ────もうとっくに、決めたはずだったんだけどなぁ…… 」

 

 有り得るかもしれない未来。そうしなければ行けない未来を想像するだけど、身体の震えが止まらなくなる自分がいることに気づいた僕は、ただ布団のなかに身体を隠すことしか、出来なかった。

 

 

 

────────────────────

 

 

 

「あれ……ここは…… 」

 

ウルトラマンベリアルに変身して、巨大な人型の化け物になったソロモンを倒してから……それからまた眠ってしまった筈なんだけど……ここは?

目が覚めてあたりを見渡すと、ただただ広いいくつ物岩が密集して出来たであろう空間に立っていた。

確かここって……

 

「怪獣墓場。 ウルトラ戦士によって倒された怪獣、星人の魂が流れ着く地 」

 

「ベリアルさん!? でも、どうして!! 」

 

ベリアルさんが、私と一体になっているはずのベリアルさんがウルトラマンの姿になって私の前にやって来た。 するとベリアルさんはその手にもつギガバトルナイザーを地面にに押し当てて光を放つ。

 

「ギャアアアアア!!!!!! 」

 

「べべべべ、ベムラー!!!!? 」

 

『宇宙の平和を乱す悪魔のような怪獣』と呼ばれる、ウルトラマンが地球に来て初めて戦い倒した怪獣であるベムラーが、地面を割って出現した。

全身に鱗と鋭い棘が生え、小さな前肢と長い尾を持った、後にティガに出てくるヤナカーギーやビースト・ザ・ワンのモデルにもなった怪獣。感動しながら私は何故か等身大のベムラーに近づいてペタペタと触って見たりしているとベムラーと目が合う。

 

「ギャアアアアア!!! 」

 

「青い球体になってマッハで移動することも可能なんだよなぁあ……え? うゔぇっ!! 」

 

 撫で方かな? 触り方か? 何か気に食わなかったのかベムラーが尻尾で私のことを攻撃して来た。何の前触れもなく来てしまって避けられず攻撃を顔に受けた私はそのまま吹き飛ばされてしまう。怪獣墓場にいるからこれは夢だと思ってたけど……痛い!!

 

「いつまでふざけてるつもりだ宮原博樹 」

 

「ああベリアルさん。 ここってまだ夢の世界じゃないんですか 」

 

「そうだ、夢の世界である事には変わりはない。 違うとすれば、このオレが創り出したという所だがな 」

 

ベリアルさんが創り出した? え、何?ベリアルさんレベルのウルトラマンになるとそんな事も出来てしまうのか!?

キングとかノアの規格外の力を思えば、これくらい簡単かっ!!

 

「で、私をここに連れてきたのには何か理由が? 」

 

「お前は言ったな宮原博樹。 このオレの隣で一緒に歩くと、ならそれ相応に強くなってもらう 」

 

「………………はい? 」

 

確かに隣を歩きたいとは言ったけど、ベリアルさんの言いたいことが上手く理解できないっていつのまにか私の手にギガバトルナイザーがっ!!

 

「この夢の中なら身体が疲労することはない。 既にお前の身体はその動かし方をオレがお前の身体を使っていたことで覚えているからな。 お前に足りないのは精神での経験だ。 この夢の怪獣墓場で、存分に経験を磨け宮原博樹 」

 

「え? ちょっと待ってください!! ベムラーを倒せって? 私に!? い、いきなり怪獣と戦わせるなんてレオを鍛えるセブンよりも鬼畜じゃないですか!!! 」

 

「文句を言ってる暇があったらさっさと戦え 」

 

「ひーーーー!!! 」

 

 

 

こうして、眠っている時はベリアルさんによる怪獣や星人たちを相手にした実戦式の特訓が開始された。

 

隣を歩きたいって、こういう事じゃ無かったんだけどなあああああ!!

 

 

 

 

 

 

この時の私は思いもしなかった。 この特訓のお陰でベリアルさんに身体の支配権を預けなくてもサーヴァントと渡り合えるようになるなんて……

 

 

 

 

 

 

 




ロマニの受難はまだまだ続く……。

宮原博樹人外化計画始動。既にベリアルさんと一体になってるから身体能力ヤベーイ! だし精神もベリアルさんの記憶ウン十万年辿ってきた博樹さん……。 そんな人が戦闘経験を積む、モノスゲーイ! 人になっちゃう!?

5章に入る前にやっぱり監獄島イベやりたいし、ちょくちょく幕間の物語(イベント編)が入るかも知れません。

現在の立香ちゃんメイン鯖
1:マシュ・キリエライト
2:ジャンヌ・ダルク・オルタ(聖杯転輪済み)
3:アステリオス(EX進化)
4:モードレッド(ジードver)

マシュは確定として、大体はこの3人の中もしくは他の鯖1人を特異点へ連れて行く感じ。
6章は既にダヴィンチちゃんが付いてくる事が確定してるので、付いてくる鯖は一枠(決まってるけどね!! )
作者やっぱりダイナvsニセダイナとかティガvsイーヴィルティガみたいなの大好きなんです。

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